JPH0361836A - 浄水場のフロック撮影装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、浄水場のフロック形成池等で形成される凝集
フロックを撮影する浄水場のフロック撮影装置に係わり
、特に凝集フロックの大きさの分布や沈降速度の分布を
正確に計測し得る浄水場のフロック撮影装置に関する。

（従来の技術） 一般に、浄水場では、取水された原水を急速混和池から
フロック形成池へ導いていくが、この過程でアルミニュ
ーム塩などの凝集剤やアルカリ剤などの補助剤を注入撹
拌しながら原水中に含まれる濁度成分の微細な粒子を凝
集させてフロックを形成し、しかる後、沈殿池に導いて
形成フロックを沈殿除去する。いわゆる凝集沈殿処理を
行うことにより清澄な水を得ている。つまり、この浄水
場の凝集沈殿処理は原水中に存在する微細な粒子（濁り
の成分）を除去して清澄な水道水を製造する水処理プロ
セスの一単位操作であると言える。

ところで、以上のような凝集剤や凝集補助剤の量が原水
中の濁度成分の量や性質と適合しないとき、充分な沈殿
能力のある凝集フロックを製造することができず、ひい
ては清澄な水を得ることが難しい。ゆえに、凝集沈殿処
理の意図するところはフロック形成池等で形成された凝
集フロックに充分な沈降速度を持たせ、沈殿池でその殆
んどを沈降分離させることにある。ここに、凝集フロッ
クの沈降速度分布を監視することが浄水場の維持管理上
非常に重要な作業となってくる。

そこで、従来、凝集フロックの沈降速度分布の監視に関
し、次の２通りの方法が採用されている。

その１つは、操作員が１日に数回浄水場を回って凝集フ
ロックを目視観察する方法であり、他の１つはフロック
形成池や沈殿池に工業用テレビカメラを浸漬し、凝集フ
ロックの沈殿状態を撮影する方法である（特開昭６１−
１８７９０７号公報）。

（発明が解決しようとする課題） しかし、前者の人為的に目視観察する方法は、大まかな
凝集フロックの分布状態を確認することが可能であるも
、凝集フロックの沈降速度に関する限りその判断基準が
主観的であって各操作員によってまちまちであり、また
定性的であるので決定された凝集剤や補助剤の注入量も
正確なものでなく、このため充分に清澄な水を得ること
ができない。

一方、後者の工業用テレビカメラを用いて凝集フロック
を撮影する方法は、フロック形成池や沈殿池での水の流
動や大きな凝集フロックの沈降の際に引き起こす密度流
１ごより生じる小さなフロックの見掛けの浮上の影響を
受け、凝集フロックの大きさ別の沈降性すなわち沈降速
度分布を正確にハＩ定できない問題がある。

本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、例えばフロ
ック形成池や沈殿池の流動や大きな凝集フロックの沈降
によって生じる密度流の影響を受けることなく凝集フロ
ックの大きさの分布や凝集フロックの沈降速度分布を正
確に計測し得、ひいては浄水場の維持管理上必要な沈降
速度を凝集フロックに与えることができ、所望とする清
澄水を確実に得ることができる浄水場のフロック撮影装
置を提供することを目的とする。

［発明の構成］ ｃｙＡｎを解決するための手段） 本発明は王妃課題を解決するために、背景板を設けた複
数の沈降部と、これらの沈降部に対し予め定めた所定時
間ごとに順次時間をずらして新たな検水を導入するポン
プと、これらの沈降部内に導入された検水内を沈降する
凝集フロックの沈降伏態を前記背景板を介して撮影する
撮影装置と、前記任意の所定時間内に前記撮影装置を複
数の沈降部に対して少なくとも一回ずつ位置設定して前
記撮影装置による撮影結果の凝集フロック画像信号を得
る撮影位置制御手段とを設けた構成である。

（作用） 従って、本発明は以上のような手段を講じたことにより
、ポンプを用いて各沈殿部に対し所定時間ごとに順次撮
影ずみの検水を排出すると同時に新しい検水を導入して
検水の交換を行う。しかる後、撮影位置制御手段にて前
記所定時間の間に位置設定制御信号を送出して撮影装置
を順次各沈降部に一回ずつ位置設定した後、撮影装置を
動作させて沈降部内の検水中を沈降する凝集フロックの
沈降伏態を撮影した後、その撮影結果の凝集フロック画
像信号を出力する。従って、この凝集フロック画像信号
から沈降速度の早い大きな凝集フロックの沈降速度分布
はもとより、沈降速度の遅い小さな凝集フロックの沈降
速度分布をも正確に測定可能である。

（実施例） 以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する
。第１図は本発明装置の全体構成を示す図であって、こ
の装置は例えば６個の沈降管１゜・・・が配列されてお
り、これらの沈降管１．・・・内に検水を取り込んでそ
の検水中に存在する凝集フロックの沈降伏態を撮影する
ことにある。そこで、この装置は、かかる凝集フロック
の撮影するに当たり、それぞれの沈降管１．・・・内に
検水を取り込む検水取込み手段、この検水取込み手段に
よって取り込んだ沈降管内の検水に存在する凝集フロッ
クを撮影する撮影位置制御手段、沈降管１．・・・内の
検水を交換する（こ先立って排出すべき検水を用いて沈
降管３．・・・の背景板（図示せず）および撮影窓を清
掃する沈降管洗浄手段および各沈降管１゜・・・に対す
る検水の交換を行う検水交換手段等で構成されている。

前記検水取込み手段は、各沈降管１．・・・に所定時間
ごと例えば１分おきに対応する流入管２．・・・を通し
て順次検水の取り込みを行う。従って、個々の沈降管１
．・・・は例えば６分おきに１回検水の交換を行うこと
になる。

前記撮影位置制御手段は、各沈降管１．・・・の検水中
に存在する異なる経過時間によって生じる凝集フロック
の沈降状態をほぼ同時に撮影するものであって、具体的
には制御装置３からの指令に基づいて位置設定装置４が
ストロボ５付きテレビカメラ６を一定の速度例えば１秒
おきに各沈降管１の撮影位置に順次設定し当該沈降管１
の撮影窓（図示せず）から凝集フロックを撮影し、この
撮影によって得られた凝集フロック画像信号をインター
フェース７を介して図示しない画像処理装置に送出する
構成となっている。

なお、制御装置３から位置設定装置４への位置設定制御
信号、ストロボ５への動作駆動信号、テレビカメラ６へ
の撮影制御信号およびインターフェース７への画像読出
し制御信号等は予め定められた一定のタイミングをもっ
て行う。なお、これらの信号タイミングは任意に変更可
能であることは言うまでもない。

次に、前記沈降管洗浄手段は、検水の交換に先立って制
御装５！３より指令を送出して排出管８゜・・・上の出
口弁９．・・・（Ｖｏ１〜ｖｏ６）、洗浄管１０゜・・
・上の洗浄弁１１．・・・（Ｖｗ＋〜Ｖｗ６）、・・・
を開とし、かつ、排水ポンプ１２を駆動させることによ
り、各沈降管１内に充填されている検水を取り出して出
目弁９、排水ポンプ１２および洗浄弁１１を介して沈降
管１に取り付けた洗浄装置１３にて沈降管１の背景板と
撮影窓を清掃する構成である。

さらに、前記検水交換手段は、所定時間洗浄後、制御装
置３から指令を送出してポンプ出側の排水弁１４を開、
洗浄弁１１を閉とした後、流入管２を通して検水を取り
込む一方、沈降管１内の既にあった検水を出口弁９．排
水ポンプ１２、排水弁１４を経て排水することにより、
沈降管１内の検水を交換する構成である。１５は排出管
である。

なお、このとき、流量計１６にて排水の流量を計測する
ことにより沈降管ｌへ新しい検水が導入されたこと、つ
まり新しい検水と交換されたことを知ることができる。

次に、本発明装置の一具体例について第２図ないし第４
図を参照して説明する。なお、これらの図において第１
図と同一部分には同一符号を付して説明する。第２図は
装置の縦断面図、第３図は第２図のＡ−Ａ’断面図であ
って撮影位置制御手段を説明する図、第４図は第２図の
Ｂ−Ｂ’断面図であって排水経路を具体的に説明する図
である。

これらの図においてＡＢＣＤよりなる部分はカメラ室２
１であって、このカメラ室２１は第２図および第３図に
示すように例えば断面六角形状の部屋を構成している。

このカメラ室２１はそのほぼ中央部の上下方向にストロ
ボ５およびテレビカメラ６を固定保持する回転シャフト
２２が回転可能に軸支され、カメラ室２１上部に設置さ
れた位置設定装置４にって回転駆動される構成になって
いる。そして、各六角形状のカメラ室２１の外側にはカ
メラ室外壁をそれぞれ一面とする断面五角形状の沈降管
１が併設され、これら沈降管１．・・・にはそれぞれ流
入管２が取り付けられている。これら沈降管１．・・・
の−面であるカメラ室外壁側にはそれぞれ撮影窓２３が
設けられ、また各沈降管１、・・・の内部にはテレビカ
メラ６と正対するように背景板２４が配置されている。

この背景板２４は検水中に一含まれる凝集フロックを浮
き出させて最適な撮影を可能とする機能をもっている。

さらに、前記カメラ室２１の下部には第２図および第４
図に示すようにポンプ室２５を介して重り室２６が設け
られ、ポンプ室２５には排水ポンプ１２、重り室２６に
は重り２７が設置されている。また、このポンプ室２５
は第４図に示す如く、出目弁９を介して各沈降管１・・
・と第１の共通リング管２８とが接続され、さらに第１
の共通リング管２８は流量計１６および排水ポンプ１２
を介して第２の共通リング管２９に接続されている。こ
の第２の共通リング管２つからは各沈降管１・・・に対
応して洗浄管１０が導出され、これら洗浄管１０にはそ
れぞれ洗浄弁１１が取り付けられている。なお、前記排
水ポンプ１２からは途中に排水弁１４を備えた排出管１
５が導出されている。

次に、以上のように構成された装置の動作について第５
図を参照しながら説明する。先ず、制御装置３から弁開
制御信号およびポンプ駆動信号を送出して出目弁Ｖ。１
および洗浄弁ｖｗ１を開とするとともに排水ポンプ１２
を駆動すると、新しい検水が流入管２を通って第１の沈
降管Ｔ１に入り、当該沈降管Ｔ１に既にあった検水は出
目弁Ｖ。１゜排水管８．排水ポンプ１２および洗浄弁ｖ
ｗ、を通って洗浄装置１３により洗浄の用に供され、沈
降管Ｔ１の撮影窓２３および背景板２４が洗浄される。

このようにして沈降管Ｔ、の洗浄が完了すると、排水弁
１４を開とするとともに洗浄弁Ｖｗ１を閉とし、引き続
き排水ポンプ１２を駆動する。そうすると、沈降管Ｔ１
内に既にあった検水が出目弁Ｖｏ４．排水ポンプ１２及
び排水弁１４を通って外部に排出され、それと同時に沈
降管Ｔ１には流入管２を通ってきた新しい検水が導入さ
れる。この新しい検水と完全に交換されたか否かは流量
計１６の流量を測定することにより確認でき、新しい検
水と交換されたと判断したときには多弁Ｖ　０１゜１４
を閉じる。

しかる後、制御装置３から位置設定装置４に所定のタイ
ミングで位置設定制御信号を送出し、回転シャフト２２
を所定角度ずつ回転させながら各沈降管Ｔ、、Ｔ２．Ｔ
、、・・・の順序でストロボ５付きテレビカメラ６を順
次位置設定し、ストロボ５を動作させて沈降管Ｔ、、Ｔ
２．Ｔ、、・・・内の凝集フロックを撮影する。そして
、この凝集フロック画像信号をインターフェース７を介
して外部の画像処理装置へ送出する。なお、所定時間後
に次の沈降管Ｔ２の洗浄および検水の交換を行うが、こ
の間に少なくとも各沈降管Ｔ、、Ｔ２．Ｔ、。

・・・に対し少なくとも１回以上凝集フロックの撮影を
行う。

しかして、第１の沈降管Ｔ１の検水交換後例えば１分を
経過したとき、第２の沈降管Ｔ２について前記と同様に
当該沈降管Ｔ２の洗浄および検水の交換を行った後、同
様にストロボ５付きテレビカメラ６を各沈降管Ｔ＋　、
Ｔ２　、Ｔ３　、・・・に順次位置設定して凝集フロッ
クの撮影を行う。

従って、以上のような実施例の構成によれば、凝集フロ
ックを含む検水を順次沈降管１．・・・に取り込んで凝
集フロックの撮影を行うので、従来のようにフロック形
成池や沈殿池での水の流動や大きな凝集フロックの沈降
による小さな凝集フロックの見掛は上の浮上などをなく
してすべての大きさの凝集フロックの沈降状態を確実に
撮影できる。

また、所定の時間ごとに所定の順序で順次複数の沈降管
１．・・・に検水を取り込むとともに、前記所定の時間
内でテレビカメラ６の設定位置を変えながら全部の沈降
管１．・・・の凝集フロックを順次撮影しその凝集フロ
ック画像信号を送出するようにしたので、沈降の経過時
間の速い、いわゆる大きな凝集フロックの沈降速度分布
から沈降の経過時間の遅い、いわゆる小さな凝集フロッ
クの沈降速度分布について正確に測定でき、ひいては凝
集フロックに充分な沈降速度を与えることが可能となり
、浄水場の維持管理を適正に行うことができ、所望とす
る処理水を得ることができる。さらに、各沈降管１．・
・・内にテレビカメラ６と正対するように背景板２４を
設けることにより、鮮明な状態で凝集フロックを撮影で
き、しかも沈降管１．・・・に新しい検水を取り込む前
に撮影窓２３および背景板２４を洗浄するために常に最
適な状態で凝集フロックを撮影できる。

なお、上記実施例では第１図に示す装置を第２図ないし
第４図の如き構造体に具体化したが、必ずしもかかる構
造体である必要がなく、例えば沈降管１．・・・を−列
に並べるような構造体であってもよい。また、沈降管１
．・・・の撮影窓２３および背景板２４の洗浄は撮影終
了後の検水を用いたが、別途に別の液体を用いて行って
もよく、或いは洗浄剤を混合させて洗浄してもよい。さ
らに、前記テレビカメラ６は各沈降管１に検水を導入し
た後、少なくとも一回ずつ撮影したが、予め定めた任意
の沈降管１に検水を導入した後に各沈降管１．・・・に
ついて少なくとも一回ずつ撮影する方法であってもよい
。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変
形して実施できる。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、例えばフロック形
成池や沈殿池の流動や大きなフロックの沈降によって生
じる密度流の影響等を何ら受けることなく、すべての大
きさの凝集フロックの沈降速度分布を正確に測定でき、
常に適正な浄水場の維持管理を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明に係わる浄水場のフロック
撮影装置の実施例を説明するために示したもので、第１
図は本発明装置の全体構成を示す図、第２図は第１図の
示す装置の一具体例を示す縦断面図、第３図は第２図の
Ａ−Ａ’断面図、第４図は第２図のＢ−Ｂ’断面図、第
５図は本装置の動作を説明するタイミングチャートであ
る。 １・・・沈降管、２・・・流入管、３・・・制御装置、
４・・・位置設定装置、５・・・ストロボ、６・・・テ
レビカメラ、７・・・インターフェース、９・・・出口
弁、１１・・・洗浄弁、１２・・・排水ポンプ、１３・
・・洗浄装置、１４・・・排水弁、１６・・・流量計、
２１・・・カメラ室、２２・・・回転シャフト、２３・
・・撮影窓、２４・・・背景板、２５・・・ポンプ室、
２６・・・重り室、２７・・・重り。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 背景板を設けた複数の沈降部と、これらの沈降部に対し
   予め定めた所定時間ごとに順次時間をずらして新たな検
   水を導入するポンプと、これらの沈降部内に導入された
   検水中を沈降する凝集フロックの沈降状態を前記背景板
   を介して撮影する撮影装置と、前記所定時間のうち任意
   の所定時間内に前記撮影装置を複数の沈降部に対して少
   なくとも一回ずつ位置設定して前記撮影装置による撮影
   結果の凝集フロック画像信号を得る撮影位置制御手段と
   を備えた浄水場のフロック撮影装置。