JP2022172574A - 水処理装置及び水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凝集反応槽で凝集反応処理された凝集処理済水の状態を適切に把握して、より迅速かつより適切に凝集剤の添加量の制御が可能な水処理装置及び水処理方法を提供する。【解決手段】水処理装置100Aは、凝集反応槽2、凝集剤添加手段M3、試験評価槽12、導入水切替手段M9、撮影手段M5、凝集剤試験添加手段M8、及び凝集処理制御手段M4を備える。凝集処理制御手段M4は、添加量を変化させて凝集剤を添加して凝集反応処理された試験評価槽12内部の凝集試験処理済水を撮影手段M5により事前撮影し、基準画像を蓄積する。この基準画像と、試験評価槽12へ導入された凝集処理済水の撮影手段M5により撮影された対象画像とを比較して、凝集反応槽2内の凝集処理用水への凝集剤の添加量を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、懸濁物質を含む水を処理する水処理装置、及びこの水処理装置を用いて行われる水処理方法に関する。
水処理プラント設備において、懸濁物質(SS成分)等を含む水に、凝集剤等の薬剤を投入して汚泥等を凝集沈殿させることで、水と懸濁物質を分離する技術が知られている(例えば、特許文献1~3参照)。
特許文献1には、遮光カバーで覆われたサンプリング樋に、凝集槽から凝集フロックを含む排水を導き、該サンプリング樋を照明ランプで照明しつつ、サンプリング樋内の排水を外部からカメラで撮影した画像情報を画像処理して排水中のフロックの半径、面積、体積、粒径分布、体積濃度分布等の情報を算出する技術が開示されている。
特許文献2には、反応槽の水面をカメラで撮影し、この撮像データと処理対象物に含まれる汚濁物質との関係を学習した学習済モデルを利用して、撮像データを解析し、反応槽の水面の上澄水に存在する汚濁物を識別し、識別結果に基づいて、薬液投入、沈殿物引抜処理等の操作内容の候補を決定する技術が開示されている。
特許文献3には、凝集槽への汚泥水供給ライン及び凝集剤供給ラインから、汚泥水及び凝集剤の一部を小型の試験槽へ導入し、この験槽内の凝集状態をカメラで撮像した画像情報を画像処理して、最適添加量を決定するときに、試験槽への汚泥水及び凝集剤の供給及び廃棄を凝集剤の量を変化させながら計測の都度行うことを複数回繰り返して最適添加量を決定する技術が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、実際に反応槽及び凝集槽で処理された排水中の凝集フロックの状態を監視しているため、凝集フロックの状態が不適切な場合に、対応が迅速に行えないおそれがあった。
特許文献2に記載の技術では、数トン分の大容量を有する反応槽の水面の一部を撮影した撮影データを用いるため、凝集状態を正確に把握できないおそれがあった。特許文献3に記載の技術は、反応槽での処理と並行して、試験槽への汚泥水及び凝集剤の供給及び廃棄を、凝集剤の量を変化させながら計測の都度行うことを複数回繰り返しているため、最適添加量の決定に時間がかかり、対応に遅れが生じるおそれがあった。また、特許文献2、3では、凝集槽で凝集処理された凝集処理済水の状態は確認しておらず、最適添加量や操作等の対応が適切であったか否かが判断できないという問題があった。
特開平04-148849号公報 特開2019-192017号公報 特開平08-197100号公報
本発明は、上記の従来技術の問題を解決する、すなわち、凝集処理用水に対する凝集反応試験の結果に基づいて、凝集反応槽で凝集反応処理された凝集処理済水の状態を適切に把握して、より迅速かつより適切に凝集剤の添加量の制御を可能とする水処理装置及び水処理方法を提供することを目的とする。
本発明の水処理装置は、上記課題を解決するため、凝集処理用水に対して凝集反応処理を行って凝集処理済水を得る凝集反応槽と、
当該凝集反応槽の前記凝集処理用水の流れ方向上流または前記凝集反応槽内の前記凝集処理用水に凝集剤を添加する凝集剤添加手段と、
前記凝集反応槽よりも容量の小さい試験評価槽と、
流路を切り替えて前記凝集処理済水及び前記凝集処理用水のいずれか一方の水を前記試験評価槽へ導入させる導入水切替手段と、
前記試験評価槽内部の前記水を当該水の水面上から撮影する撮影手段と、
前記凝集処理用水の前記試験評価槽への導入時に当該試験評価槽の前記凝集処理用水の流れ方向上流または前記試験評価槽内の前記凝集処理用水に前記凝集剤を添加する凝集剤試験添加手段と、
前記凝集処理用水の前記試験評価槽への導入時に添加量を変化させて前記凝集剤試験添加手段により添加された前記凝集剤によって凝集反応処理された前記試験評価槽内部の凝集試験処理済水を、前記撮影手段により事前撮影された影像及び/又は映像からなる1以上の基準画像を蓄積しておき、前記導入水切替手段により前記試験評価槽に導入された前記凝集処理済水の、前記撮影手段により撮影された影像及び/又は映像からなる対象画像と、前記事前撮影された前記1以上の基準画像とを比較して、前記凝集剤添加手段により前記凝集反応槽内の前記凝集処理用水に添加される前記凝集剤の添加量を制御する凝集処理制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の水処理装置は、上記の構成に加え、前記撮影手段は、カメラと、照明手段と、前記カメラ及び前記照明手段の周囲を外光から遮光する遮光手段と、を少なくとも備え、前記カメラは、前記水の水面から結像面までの距離が20cm以上30cm以下となるように設置され、前記照明手段は、その照明範囲の中心軸が、前記水面に対してなす角度が60°以上70°以下となるように設置されている構成とすることができる。
また、本発明の水処理装置では、上記の構成に加え、前記カメラは、光学系の焦点位置が、前記水面からの距離が2cm以上5cm以下の水中に位置するように設置され、かつ、前記照明手段が前記焦点位置における前記カメラの撮影領域全体を照明する構成とすることができる。
また、本発明の水処理装置では、前記試験評価槽内部の前記水を、前記凝集反応槽へ導出する導出手段を備えた構成とすることができる。このとき、前記導入水切替手段が、前記凝集処理用水の前記試験評価槽への導入時に前記凝集処理用水の前記凝集反応槽への前記凝集処理用水の導入を停止する切替手段である構成とすることができる。
また、本発明の水処理装置では、前記凝集処理制御手段が、
前記導入水切替手段と前記導出手段とを制御して、
前記凝集剤試験添加手段による前記凝集剤の添加時に前記凝集処理用水を前記凝集反応槽へ導入させずに前記凝集処理用水を前記試験評価槽へ導入させ、当該試験評価槽で凝集反応処理が行なわれた前記凝集処理済水を前記凝集反応槽へ導出させ、かつ、
前記凝集剤添加手段による前記凝集剤の添加時に前記凝集処理用水を前記試験評価槽へ導入させずに前記凝集処理用水を前記凝集反応槽へ導入させ、当該試験評価槽で凝集反応処理が行なわれた前記凝集処理済水を前記凝集反応槽外へ導出させる制御手段である構成とすることができる。
また、本発明の水処理装置では、前記凝集処理制御手段が、
前記凝集剤試験添加手段を制御して、当該凝集剤試験添加手段による前記凝集剤の添加量の制御を行う制御手段である構成とすることができる。
また、本発明の水処理装置では、前記水処理装置が、
懸濁物質を含む原水に対して凝結反応処理を行って前記凝集処理用水を得る凝結反応槽と、
当該凝結反応槽の前記原水の流れ方向上流又は前記凝結反応槽内の前記原水に凝結剤を添加する凝結剤添加手段と、
前記凝結反応槽内の前記原水のpHを検知するpH検知手段と、
前記凝結反応槽内の前記原水にpH調整剤を添加するpH調整剤添加手段と、を備え、かつ、
前記凝集処理制御手段が、前記凝結剤添加手段を制御して前記凝結剤の添加量を制御するとともに、前記pH検知手段によって検知された前記原水のpHにより前記pH調整剤添加手段を制御して前記pH調整剤の添加量を制御する制御手段である構成とすることができる。
また、本発明の水処理装置では、前記水処理装置が、
前記原水に対して凝結反応処理を行って前記試験評価槽へ導入する凝集処理用水を得る、前記凝結反応槽よりも容量の小さい凝結反応試験槽と、
当該凝結反応試験槽の前記原水の流れ方向上流又は前記凝結反応試験槽内の前記原水に凝結剤を添加する凝結剤試験添加手段と、
前記凝結反応試験槽内の前記原水のpHを検知する試験槽pH検知手段と、
前記凝結反応試験槽内の前記原水にpH調整剤を添加するpH調整剤試験添加手段と、を備え、かつ、
前記凝集処理制御手段が、前記凝結剤試験添加手段を制御して前記凝結剤の添加量を制御するとともに、前記試験槽pH検知手段によって検知された前記原水のpHにより前記pH調整剤試験添加手段を制御して前記pH調整剤の添加量を制御する制御手段である構成とすることができる。
また、本発明の水処理方法は、上述のような水処理装置で実行される水処理方法であって、
前記凝集反応槽内の前記凝集処理用水に対して凝集反応処理を行って前記凝集処理済水を得る凝集反応工程と、
前記凝集処理用水に前記凝集剤を添加する凝集剤添加工程と、
流路を切り替えて前記凝集処理済水及び前記凝集処理用水のいずれか一方の水を前記試験評価槽へ導入させる導入水切替工程と、
前記試験評価槽内部の前記水を当該水の水面上から撮影する撮影工程と、
前記凝集処理用水の前記試験評価槽への導入時に前記凝集剤を、添加量を変化させて凝集反応処理された前記試験評価槽内部の凝集試験処理済水を、前記撮影工程にて事前撮影された影像及び/又は映像からなる1以上の基準画像を予め蓄積する工程と、
前記導入水切替工程にて前記試験評価槽に導入された前記凝集処理済水の、前記撮影手段により撮影された影像及び/又は映像からなる対象画像と、前記基準画像と、を比較して、前記凝集剤添加工程にて前記凝集反応槽内の前記凝集処理用水に添加される前記凝集剤の添加量を制御する添加量制御工程と、
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、凝集反応槽とは別に設けられ、かつ容量の小さい試験評価槽へ凝集処理用水を導入し、凝集剤の添加量を変化させて、凝集反応処理された試験評価槽内部の凝集試験処理済水を、事前撮影して蓄積した基準画像と、凝集反応槽で凝集反応処理された凝集処理済水を基準画像とまったく同じ条件で撮影した対象画像と、を比較して、凝集処理済水の状態を把握し、当該状態に基づいて凝集反応槽内の凝集処理用水への凝集剤の添加量を制御している。したがって、試験評価槽での凝集反応理試験で蓄積した基準画像に基づいて、凝集反応槽で凝集反応処理された、フロックを含む凝集処理済水の状態を確実に把握して、より迅速かつより適切に凝集剤の添加量の制御が可能な水処理装置及び水処理方法を提供できる。
また、本発明において、撮影手段は、カメラと、照明手段と、カメラ及び照明手段の周囲を外光から遮光する遮光手段と、を少なくとも備え、カメラは、水の水面から結像面までの距離が20cm以上30cm以下となるように設置され、照明手段は、その照明範囲の中心軸が、水面に対してなす角度が60°以上70°以下となるように設置されている構成とすることにより、外光による撮影への影響を抑制し、かつ水面での照明光の反射によるちらつき等を抑制できるとともに、カメラへの水滴等の付着も抑制でき、カメラによる撮影を適切に行って、より鮮明な影像や映像を撮影できる。この結果、基準画像と対象画像との比較による凝集処理済水の状態の把握をより高精度に行って、凝集剤の制御をより適切に行える。
また、本発明において、カメラは、光学系の焦点位置が、水面からの距離が2cm以上5cm以下の水中に位置するように設置され、かつ、前記照明手段が前記焦点位置における前記カメラの撮影領域全体を照明する構成とすることにより、水面上からフロックの形成状体の把握にもっとも適した範囲にピントが位置し、かつ、その視野範囲全体が照明されるので、フロックの形成状態を確実に把握できる。その結果、基準画像と対象画像との比較による凝集処理済水の状態をより高精度で判断でき、凝集剤添加量の制御をより適切に行える。
また、本発明において、試験評価槽内部の水を、凝集反応槽へ導出する導出手段を備えた構成とすることで、試験評価槽で凝集剤の添加量を変えて凝集反応処理された水を、凝集反応槽へ戻し、凝集反応処理を適切に凝集反応処理した後に、外部へ排出できる。このとき、前記導入水切替手段が、前記凝集処理用水の前記試験評価槽への導入時に前記凝集処理用水の前記凝集反応槽への前記凝集処理用水の導入を停止する切替手段である構成とすることで、凝集処理用水の試験評価槽への導入時に、凝集反応槽へ凝集処理用水が導入されることがなく、試験評価槽での試験のみを単独で行える。
また、本発明において、前記凝集処理制御手段が、前記導入水切替手段と前記導出手段とを制御して、前記凝集剤試験添加手段による前記凝集剤の添加時に前記凝集処理用水を前記凝集反応槽へ導入させずに前記凝集処理用水を前記試験評価槽へ導入させ、当該試験評価槽で凝集反応処理が行なわれた前記凝集処理済水を前記凝集反応槽へ導出させ、かつ、前記凝集剤添加手段による前記凝集剤の添加時に前記凝集処理用水を前記試験評価槽へ導入させずに前記凝集処理用水を前記凝集反応槽へ導入させ、当該試験評価槽で凝集反応処理が行なわれた前記凝集処理済水を前記凝集反応槽外へ導出させる制御手段である構成とすることができる。このとき、前記凝集処理制御手段が、前記凝集剤試験添加手段を制御して、当該凝集剤試験添加手段による前記凝集剤の添加量の制御を行う制御手段である構成とすることができる。以上の構成により、水処理装置における水処理の自動化が可能となり、凝集処理担当者の負担低減、無人化、人為的なミスの減少等が可能となる。
また、本発明において、前記水処理装置が、懸濁物質を含む原水に対して凝結反応処理を行って前記凝集処理用水を得る凝結反応槽と、当該凝結反応槽の前記原水の流れ方向上流または前記凝結反応槽内の前記原水に凝結剤を添加する凝結剤添加手段と、前記凝結反応槽内の前記原水のpHを検知するpH検知手段と、前記凝結反応槽内の前記原水にpH調整剤を添加するpH調整剤添加手段と、を備え、かつ、前記凝集処理制御手段が、前記凝結剤添加手段を制御して前記凝結剤の添加量を制御するとともに、前記pH検知手段によって検知された前記原水のpHにより前記pH調整剤添加手段を制御して前記pH調整剤の添加量を制御する制御手段である構成とすることができる。この構成によっても、水処理装置における水処理の自動化が可能となり、凝集処理担当者の負担低減、無人化、人為的なミスの減少等が可能となるとともに、懸濁物質を含む原水の状態を、適切に把握できる。
また、本発明において、前記水処理装置が、前記原水に対して凝結反応処理を行って前記試験評価槽へ導入する凝集処理用水を得る、前記凝結反応槽よりも容量の小さい凝結反応試験槽と、当該凝結反応試験槽の前記原水の流れ方向上流または前記凝結反応試験槽内の前記原水に凝結剤を添加する凝結剤試験添加手段と、前記凝結反応試験槽内の前記原水のpHを検知する試験槽pH検知手段と、前記凝結反応試験槽内の前記原水にpH調整剤を添加するpH調整剤試験添加手段と、を備え、かつ、前記凝集処理制御手段が、前記凝結剤試験添加手段を制御して前記凝結剤の添加量を制御するとともに、前記試験槽pH検知手段によって検知された前記原水のpHにより前記pH調整剤試験添加手段を制御して前記pH調整剤の添加量を制御する制御手段である構成とすることができる。この構成によっても、水処理装置における水処理の自動化が可能となり、凝集処理担当者の負担低減、無人化、人為的なミスの減少等が可能となるとともに、水処理装置をより小型化できる。
実施例1に係る水処理装置の全体構成例を示す概念図である。 カメラと照明手段との設置条件を説明するための説明図である。 試験評価槽の背景色、カメラ照明手段と遮光手段の設置条件を変えて、水の見え方を検証する実験を説明するための説明図である。 実施例1に係る水処理装置の動作の流れ(水処理方法の工程)の一例を示すフローチャートである。 実施例2に係る水処理装置の全体構成例を示す概念図である。 実施例3に係る水処理装置の全体構成例を示す概念図である。
(実施例1)
以下、本発明の一実施形態としての実施例1に係る水処理装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、実施例1の水処理装置100Aの全体構成例を示す概念図である。この図1に示すように、実施例1の水処理装置100Aは、凝集反応装置10と、試験評価装置20と、導入水切替手段M9と、導出水切替手段M10と、を備える。図1では、説明を容易とするため、試験評価装置20を大きく描いているが、実際は、数トン分の水を処理する凝集反応装置10に対して、試験評価装置20は、数L~数十L程度の水を処理するものであり、規模は小さい。
凝集反応装置10は、懸濁物質を含む原水に対して、凝結反応処理と凝集反応処理とを行って凝結粒子を形成した後にフロック5を形成させる装置である。試験評価装置20は、凝集反応処理が行われた水の様々な状態の情報を蓄積し、この蓄積した情報に基づいて、凝集反応装置10で原水に対して凝集反応処理及び凝集反応処理が行われた水の状態を評価する装置である。
ここで、「原水」とは、上記のように懸濁物質を含む水であり、凝結反応処理及び凝集反応処理の対象となる水であって、必要に応じてこれら処理以前にこれら以外の処理、例えば前沈降分離、生物処理を含む他の水処理を行った水であってもよい。
また、本明細書では、凝集反応装置10(具体的には、後述する凝結反応槽1、及び、後述する凝結反応試験槽11を備えた水処理装置の場合には凝結反応試験槽11)で凝結反応処理が行われた水であって、これから凝集反応処理が行われる水、つまり、凝集反応装置10(具体的には、後述する凝集反応槽2)及び試験評価装置20(具体的には、試験評価槽12)での凝集反応処理の対象となる水を、「凝集処理用水」という。また、この凝集処理用水に対して、凝集反応装置10(凝集反応槽2)で凝集反応処理が行われた水を、「凝集処理済水」という。
また、試験評価装置20へ導入された、原水を凝結反応処理して得られた凝集処理用水に対して、試験評価装置20(具体的には、試験評価槽12)で凝集反応処理が試験的に行われた水を、「凝集試験処理済水」という。また、凝集反応装置10から試験評価装置20へ導入された「凝集処理済水」は、試験評価装置20(試験評価槽12)で、状態の把握のため、状態の判定(評価)が行われるため、この状態の評価後の水を、「評価後の凝集処理済水」ということがある。
まず、凝集反応装置10について説明する。凝集反応装置10は、凝結反応槽1と、第1撹拌翼1a及び第1モータ1bと、凝集反応槽2と、第2撹拌翼2a及び第2モータ2bと、貯留槽3と、凝結剤添加手段M1と、pH調整剤添加手段M2と、凝集剤添加手段M3と、凝集処理制御手段M4と、第1原水供給ラインL1と、第1排水ラインL2と、等を主に備えて構成される。実施例1では、1つの大きな槽4が、仕切壁1cによって凝結反応槽1と、凝集反応槽2とに仕切られている。
凝結反応槽1は、原水に凝結剤を添加して懸濁物質を凝結させ、凝集粒子(フロック先駆体、ないし、微小なフロック)を形成させる槽である(凝集粒子は非常に小さいために図示しない。以下同じ)。凝結反応槽1には、第1原水供給ラインL1から原水が供給される。凝結反応槽1内部の原水には、凝結剤添加手段M1から凝結剤が添加され、pH調整剤添加手段M2によりpH調整剤が添加される。第1原水供給ラインL1には、原水の凝結反応槽1への供給(導入)及び供給停止を制御する第1バルブV1が設けられている。第1バルブV1の開閉は、手動で行う構成でもよいし、当該試験を行う凝集処理担当者からの指示入力又は所定の時間に自動で行う構成でもよいが、この例では第1バルブV1は後述するように導入水切替手段M9を構成する3つのバルブのうちの1つであり、その開閉はこの導入水切替手段M9に信号線S9により接続された凝集処理制御手段M4に制御される。凝結反応槽1の内部は、第1モータ1bにより回転する第1撹拌翼1aによって撹拌されることで、原水と凝結剤及びpH調整剤とが混合される。凝結反応槽1で凝結反応処理がされた原水は、凝集処理用水として仕切壁1cの上端からオーバーフローにより、凝集反応槽2へ供給される。
凝集反応槽2は、凝集処理用水に凝集剤を添加して、凝集反応によりフロック5を形成させる槽である。凝集反応槽2には、前述のように凝結反応槽1からオーバーフローにより凝集処理用水が供給され、凝集剤添加手段M3から凝集剤が添加される。凝集反応槽2の内部は、第2モータ2bにより回転する第2撹拌翼2aによって撹拌されることで、凝集処理用水と凝集剤とが混合される。凝集反応槽2で凝集反応処理された凝集処理済水は、オーバーフローにより貯留槽3に貯留された後、第1排水ラインL2から次処理工程(例えば、沈殿槽による沈殿工程、等)へ供給される。なお、凝集処理済水の一部は、後述する導入水切替手段M9により、試験評価装置20へ供給される。
凝結剤添加手段M1は、所定の添加量の凝結剤を凝結反応槽1に添加する装置である。凝結剤添加手段M1は、例えば、凝結剤を充填した容器、凝結剤を供給する配管、送液ポンプ等を有し、この例では凝結剤の添加の開始/停止、及び添加量は信号線S1により接続している凝集処理制御手段M4により制御される。
pH調整剤添加手段M2は、所定の添加量のpH調整剤を凝結反応槽1に添加する装置である。pH調整剤添加手段M2は、例えば、pH調整剤を充填した容器、pH調整剤を供給する配管、送液ポンプ等を有し、この例ではpH剤の添加の開始/停止、及び添加量は信号線S2で接続している凝集処理制御手段M4により制御される。pH調整剤は、例えば、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性剤、硫酸などの酸性剤などが挙げられ、これらのうち1つ、或いは複数組み合わせて、用いる。なお、この例では凝集処理制御手段M4は、pH調整剤添加手段M2と信号線S2により接続され、凝結反応槽1内の水のpHを検知する、pHメータであるpH検知手段pH1と信号線S4により接続されている。そして、凝集処理制御手段M4は、pH検知手段pH1により検知されるpHによって、pH調整剤添加手段M2によるpH調整剤の添加量を、凝集反応に適したpH範囲となるように制御する。
凝集剤添加手段M3は、凝集処理制御手段M4の制御の下、所定の添加量の凝集剤を凝集反応槽2に添加し、また、添加を停止する装置である。凝集剤添加手段M3は、例えば、凝集剤を充填した容器、凝集剤を供給する配管、送液ポンプ、等を有している。
凝結剤は、例えば、ポリ塩化アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化鉄(III)、等が好適に挙げられるが、これらに限定されない。pH調整剤は、水酸化ナトリウム、が好適に挙げられるが、これに限定されない。凝集剤は、アルミニウム系凝集剤、鉄系凝集剤、アニオン又はカチオン高分子系凝集剤、ポリ硫酸第二鉄、石灰、硫酸バンド等が好適に挙げられるが、これらに限定されない。
凝集処理制御手段M4は、凝集反応装置10では凝集剤添加手段M3を制御する。さらにこの例では、導入水切替手段M9、導出水切替手段M10、凝結剤添加手段M1、pH調整剤添加手段M2、凝結剤試験添加手段M6、上記pH調整剤添加手段M2とは別の第2のpH調整剤添加手段としてのpH調整剤添加手段M7、及び凝集剤試験添加手段M8を制御する。凝集処理制御手段M4は、パーソナルコンピュータ等の演算装置からなり、CPU、MPU等のプロセッサ、記憶手段6、等から構成される。記憶手段6は、ROM、RAM等の半導体メモリ、ハードディスク等の大容量記憶媒体等から構成される。また、凝集処理制御手段M4は、高速な画像処理を行うべく、GPU、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスや、ASIC等の演算素子を備えていてもよい。
凝集処理制御手段M4は、凝集剤添加手段M3に、信号線S3を介して制御信号を出力し、適切な添加量で凝集剤を添加させる。また、凝集処理制御手段M4は、信号線S9を介して導入水切替手段M9に制御信号を出力し、流路を切り替えさせて試験評価装置20へ導入する水を変更し、導出水切替手段M10に信号線S10を介して制御信号を出力し、試験評価装置20からの水の導出先を切り替えさせてもよい。
凝集処理制御手段M4は、さらに、後述する試験評価装置20の凝結剤試験添加手段M6、pH調整剤添加手段M7、凝結反応試験槽11内の水のpHを検知するpH検知手段(試験槽pH検知手段)pH2、及び凝集剤試験添加手段M8と、それぞれ信号線S6、信号線S7、信号線S5、及び信号線S8と接続されている。凝集処理制御手段M4は、凝結剤試験添加手段M6、及び凝結反応試験槽11のそれぞれの添加/停止、及び、添加量を制御する。また、pH検知手段pH2によって検知されるpHにより、pH調整剤添加手段M7による凝集剤の添加量を凝結反応に適した範囲となるように制御する。
また、凝集処理制御手段M4には、後述の試験評価装置20のカメラ15から、信号線S11を介して制御信号C1として、影像信号又は映像信号が入力される。凝集反応処理を試験的に行う基準画像蓄積運転時には、凝集処理制御手段M4には、凝集処理用水の試験評価装置20への導入時に添加量を変化させて凝集剤試験添加手段M8により添加された凝集剤によって凝結凝集反応処理された試験評価槽12内部の凝集試験処理済水を、撮影手段M5のカメラ15により、事前撮影された影像及び/又は映像(影像信号及び/又は映像信号)が入力される。この凝集試験処理済水を撮影した影像や映像を、「基準画像」と定義する。
一方、凝集処理済水の状態に応じて凝集剤の添加量を制御する実処理運転時は、凝集処理制御手段M4には、状態の判定(評価)のために、導入水切替手段M9により試験評価槽12へ導入された凝集処理済水を、カメラ15により撮影された影像及び/又は映像(影像信号及び/又は映像信号)が入力される。この凝集処理済水を撮影した影像や映像であって、状態の判定(評価)の対象となる影像や映像を、「対象画像」と定義する。
凝集処理制御手段M4は、基準画像蓄積運転時にカメラ15から入力される影像及び/又は映像からなる1以上の基準画像を記憶手段6へ記憶し蓄積する。
このとき、凝集処理制御手段M4は、基準画像を画像解析し、その解析結果(例えば、特徴量の算出等)に基づき、フロック5の状態を含む凝集試験処理済水の状態を検出し、その検出結果を、基準画像とともに(又は基準画像に代えて)、記憶手段6に記憶することもできる。
凝集試験処理済水の状態は、フロック5の形成状態や凝集試験処理済水中の懸濁物質、そして凝結粒子の状態(懸濁物質や凝結粒子の有無、多少の程度)に基づいて決定される。凝集試験処理済水の状態は、例えば、正常(凝集剤の添加量が適切で、反応処理が適切に行われている状態)、異常(凝集剤の添加量が過大又は過少で、凝集処理が適切に行われていない状態)、中間(正常状態と異常状態との間、すなわち、正常状態から異常状態に切り替わる手前の状態、又は異常状態から正常状態に切り替わる手前の状態)、等が挙げられる。
この凝集試験処理済水の状態の判定は、凝集処理制御手段M4にインストールしたプログラムによって実行してもよいし、凝集処理制御手段M4に人工知能(AI)を搭載し、機械学習、強化学習、複数の中間層を含むニューラルネットワークによるディープラーニング等の技術を用いて行うこともできる。
また、カメラ15で撮影した凝集試験処理済水の基準画像を、凝集処理担当者(業種処理経験の多い熟練者が好ましい)が視認して、当該担当者が凝集試験処理済水の状態を判定し、この判定結果を基準画像と紐づけてキーボード等の入力手段から入力し、この入力信号を受けた凝集処理制御手段M4が、判定結果と基準画像を紐づけて記憶手段6に記憶するものであってもよい。
また、凝集処理制御手段M4は、実処理運転に際して、カメラ15で撮影された凝集処理済水の対象画像と、基準画像蓄積運転時に事前撮影されて記憶手段6に蓄積された基準画像とを比較して、凝集処理済水の状態を判定(評価)し、凝集剤添加手段M3により凝集反応槽2内の凝集処理用水に添加される凝集剤の添加量を制御する。この基準画像と対象画像との比較による凝集処理済水の状態を判定(評価)も、凝集処理制御手段M4にインストールしたプログラムによって実行してもよいし、凝集処理制御手段M4に搭載した人工知能(AI)で実行してもよい。
ここで、影像は、カメラ15で撮影した静止画であり、映像は、カメラ15で撮影した動画である。基準画像としての影像は、少なくとも1つ(例えば、「正常(ベスト)」の影像)あればよいが、様々なパターンの正常の影像を複数蓄積してもよい。また、基準画像としての影像は、正常、異常、及び中間を示す複数の影像を撮影して蓄積することがより好ましく、より多く、例えば数千以上の影像を撮影して蓄積することがさらに好ましい。これにより、基準画像と、実処理運転時に凝集処理済水を撮影した対象画像との比較による、当該凝集処理済水の状態を、より高精度に判定(評価)でき、凝集反応槽2における凝集剤の添加量をより適切に制御できる。
また、映像は、フレーム(コマ)と呼ばれる複数の連続した静止画から構成された動画(GIF画像などのアニメーション画像を含む)である。画像解析や画像同士の比較をする際には、映像を適宜のタイミングで停止したときのフレーム(静止画)を用いて行う。基準画像としての映像は、試験評価槽12の内部の凝集試験処理済水の正常、異常、又は中間の1つの状態を撮影した動画でもよいし、凝集剤の添加量を変化させることで、凝集試験処理済水の状態が、正常、中間、異常に変化していく過程又は、異常、中間、正常に変化していく過程を撮影した動画でもよい。この映像も、少なくとも1つの状態(例えば、正常)を撮影したものがあればよく、複数の状態を、様々なパターンで、複数の映像を撮影することが好ましい。このように複数の状態の基準画像を蓄積することで、これら複数の基準画像と、実処理運転時に凝集処理済水を撮影した対象画像との比較による、当該凝集処理済水の状態を、より高精度に判定(評価)でき、凝集反応槽2における凝集剤の添加量をより適切に制御できる。
次に、試験評価装置20について説明する。試験評価装置20は、凝結反応試験槽11と、第3撹拌翼11a及び第3モータ11bと、試験評価槽12と、第4撹拌翼12a及び第4モータ12bと、貯留槽13と、凝結剤試験添加手段M6と、pH調整剤添加手段M7と、凝集剤試験添加手段M8と、撮影手段M5と、凝集処理済水供給ラインL5と、第2原水供給ラインL6と、第2排水ラインL7と、凝集試験処理済水戻りラインL8と、第3排水ラインL9と、等を主に備えて構成される。実施例1では、1つの大きな槽14が、仕切壁11cによって凝結反応試験槽11と、試験評価槽12とに仕切られている。前述したように、凝結反応試験槽11及び試験評価槽12は、凝集反応装置10の凝結反応槽1及び凝集反応槽2と比較して、容量が小さく小型である。
凝結反応試験槽11は、原水に凝結剤を添加して凝結反応処理により凝結粒子を形成させる槽である。凝結反応試験槽11には、第2原水供給ラインL6から原水、又は凝集処理済水供給ラインL5から凝集処理済水(以下、これらを単に「水」ということがある。)が供給される。また、凝結反応試験槽11内の水には、必要に応じて凝結剤試験添加手段M6から凝結剤が添加され、pH調整剤添加手段M7からpH調整剤が添加される。凝結反応試験槽11の内部は、第3モータ11bにより回転する第3撹拌翼11aによって撹拌されることで、水と凝結剤及びpH調整剤とが混合される。凝結反応試験槽11で凝結反応処理がされた水は、凝集処理用水として仕切壁11cの上端からオーバーフローにより、試験評価槽12へ供給される。
試験評価槽12は、凝集処理用水に凝集剤を添加して、フロック5を大きくして凝集させる槽であり、凝集剤の添加量を変化させることで、凝集の試験を行って、試験結果を評価するための槽である。試験評価槽12には、前述のように凝結反応試験槽11からオーバーフローにより凝集処理用水が供給され、凝集剤試験添加手段M8から凝集剤が添加される。試験評価槽12の内部は、第4モータ12bにより回転する第4撹拌翼12aによって撹拌されることで、凝集処理用水と凝集剤とが混合される。試験評価槽12で凝集処理された凝集試験処理済水は、オーバーフローにより貯留槽13に貯留された後、第2排水ラインL7、第3排水ラインL9を介して次処理工程へ供給される。または、凝集試験処理済水は、後述する導出水切替手段M10により、第2排水ラインL7、凝集試験処理済水戻りラインL8を介して、凝集反応装置10へと戻り、凝集反応装置10で凝集反応処理される。
試験評価槽12の内部は、形成されるフロックの色にもよるが、たとえば白色や淡色のフロックが形成される場合には黒、より好ましくは艶消し黒であることが好ましい。この構成により、白色のフロック5と水とのコントラストが明確になり、照明光の不必要な反射も抑制して、撮影手段M5による水の撮影を、適切に行える。形成されるフロックの色が白色や淡色以外の場合にはあらかじめ検討してもっともフロックが認識されやすい色とすることが好ましい。
凝結剤試験添加手段M6は、所定の添加量の凝結剤を凝結反応槽1に添加する装置である。凝結剤試験添加手段M6は、例えば、凝結剤を充填した容器、凝結剤を供給する配管、送液ポンプ、モータ等を有している。
pH調整剤添加手段M7は、所定の添加量のpH調整剤を凝結反応槽1に添加する装置である。pH調整剤添加手段M7は、例えば、pH検知手段pH1、pH調整剤を充填した容器、pH調整剤を供給する配管、送液ポンプ等を有している。
凝集剤試験添加手段M8は、添加量を適宜変えながら凝集剤を試験評価槽12に添加する装置である。凝集剤試験添加手段M8は、例えば、凝集剤を充填した容器、凝集剤を供給する配管、送液ポンプ等を有している。
凝結剤試験添加手段M6による凝結剤の添加、及び凝集剤試験添加手段M8による凝集剤の添加は、凝集処理担当者が手動で行ってもよいし、この担当者からのPC、コントローラ等から適宜の添加量の入力を受けて、或いは、その他の条件によって自動で行ってもよい。
撮影手段M5は、カメラ15と、照明手段16と、遮光手段17と、を備える。カメラ15は、試験評価槽12内部の水の影像(静止画)又は映像(動画)を撮影し、その影像信号又は映像信号を、制御信号C1として信号線S11を介して凝集処理制御手段M4へ出力する。より詳細には、基準画像蓄積運転時には、カメラ15は、試験評価槽12で凝集剤を添加して、凝集反応処理が試験的に行われた凝集試験処理済水の影像又は映像を、基準画像として撮影し、その制御信号C1を信号線S11を介して凝集処理制御手段M4へ出力する。また、実処理運転時には、カメラ15は、凝集反応装置10の凝集反応槽2から試験評価槽12へ導入された凝集処理済水の影像又は映像を、対象画像として撮影し、その制御信号C1を、信号線S11を介して凝集処理制御手段M4へ出力する。
カメラ15は、レンズ等の光学素子を有する光学系、光学系によって被写体像が結ばれる撮像センサ、等を有する。また、撮影した影像等が表示されるモニタ、等を有していてもよい。カメラ15は、例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、4K又は8Kカメラ、CCDカメラ、赤外線カメラ、等が挙げられるが、これらに限定されない。
照明手段16は、試験評価槽12内部の水を照明する。照明手段16は、例えば、白色LED照明が好適に挙げられ、暗い場所での撮影では赤外線LED照明が好適に挙げられるが、これらに限定されない。なお、図3の(2)中、符号15aは、水面Wから焦点位置Fまでの距離Dにおけるカメラ15の撮影領域であり、符号16aは、水面Wから焦点位置Fまでの距離Dにおける照明領域である。
遮光手段17は、少なくともカメラ15、照明手段16及び試験評価槽12の周囲に配置され、これらを外光から遮光する。実施例1の遮光手段17は、例えば、暗幕テント、プレハブ、その他の簡易な建物からなる。遮光手段17は、カメラ15及び照明手段16に加え、凝結反応試験槽11及び試験評価槽12を内部に収容し、これらを外光から遮光する構成となっている。なお、遮光手段17が暗幕テント等に限定されることはなく、外光を遮断できればよく、工場や研究所の建物の部屋、暗室、暗幕等であってもよい。
図2に示すように、カメラ15は、水面Wから撮像センサの結像面CSまでの距離(高さ)h1が20cm以上30cm以下となるように設置されていることが望ましく、水滴の飛散による光学系の汚れを抑制でき、流水の波紋の影響なく、水中のフロック5を鮮明に撮影できる。また、カメラ15は、光学系の中心軸(光軸)A1と、水面Wとのなす角度θ1が、70°以上100°以下となるように設置されることが望ましい。また、角度θ1は、80°以上90°以下がより望ましく、90°が最も望ましい。この構成により、水中のフロック5に適切に焦点を合わせて、鮮明に撮影でき、フロック5の状態を判断し易くなる。
また、照明手段16は、その照明範囲(照明領域16a)の中心軸(光軸)A2と水面Wとのなす角度θ2が、60°以上70°以下となるように設置されていることが望ましく、流水の波紋の影響なく、水中のフロック5を鮮明に撮影できる。また、照明手段16は、水面Wから下端部までの距離(高さ)h2が10cm以上15cm以下となるように設置されていることが望ましく、照明光の反射によるちらつき等を抑制し、水中のフロック5を適切に照明できる。
また、カメラ15は、光学系の焦点位置Fが、水面Wから2cm以上5cm以下の水中に位置するように設置され、かつ、図3(2)に示したように照明手段16が焦点位置Fにおけるカメラ15の撮影領域15a全体(より詳細には撮影領域15aを含む照明領域16a)を照明する構成である。このような構成により、水中のフロック5に適切にピントを合わせることができ、かつ、照明も適切に行われ、影像又は映像を鮮明に撮影することができ、フロック5や懸濁成分等の状態を判断し易くなる。
ここで、試験評価槽12の背景色、カメラ15の角度θ1、距離h1、水面Wから焦点位置Fまでの距離D、照明手段16の、照明領域16aの中心軸A2と水面Wとのなす角度θ2、距離h2を変えて、カメラ15での水の見え方を検証する実験を行った。図3の(1)は、実験の様子を側面から見た状態を示す概略図であり、図3の(2)は、実験の様子を真上から見た状態を示す概略図である。図3中のXは試験評価槽12の前後方向を、Yは左右方向を、Zは高さ方向を示す。
実験結果を下記表1~表7に示す。下記表1の結果から、上述した試験評価槽12の色、カメラ15及び照明手段16の設置条件が好適であることがわかり、遮光手段17による効果も確認された。なお、これら実験ではカメラ15は防水ケースに収納して実施した。
Figure 2022172574000002
Figure 2022172574000003
Figure 2022172574000004
Figure 2022172574000005
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導入水切替手段M9は、この例では原水が流れる流路(第2原水供給ライン)L6と凝集処理済水の流れる流路(凝集処理済水供給ライン)L5とを切り替えて、原水を凝結反応試験槽11へ導入し、この槽で凝結反応処理を行って得られる凝集処理用水、及び凝集処理済水のいずれか一方の水を試験評価装置20へ導入させる。導入水切替手段M9は、第2原水供給ラインL6に設けられた第2バルブV2と、凝集処理済水供給ラインL5に設けられた第3バルブV3と、第1原水供給ラインL1のうち原水を凝結反応試験槽11に供給するラインに設けられた第1バルブV1と、を有する。
添加量決定のための基準画像(影像/映像)の蓄積(基準画像蓄積運転)時には、導入水切替手段M9は、第2バルブV2を開放し、第1バルブV1と第3バルブV3を閉止することで、原水が、第1原水供給ラインL1、及び第2原水供給ラインL6を介して、試験評価装置20へ導入される。なお、試験評価装置20へ導入された原水は、凝結反応試験槽11で凝結反応処理されて、凝集処理用水として試験評価槽12へ導入される。
これに対して、凝集反応槽2への凝集剤の添加量の制御(実処理運転)時には、導入水切替手段M9は、第2バルブV2を閉止し、第1バルブV1と第3バルブV3を開放することで、原水は凝結反応槽1で凝結反応処理されて凝集処理用水となり、次いで凝集反応槽2で凝集反応処理された凝集処理済水が、第1排水ラインL2、凝集処理済水供給ラインL5、及び第2原水供給ラインL6を介して、試験評価装置20へ導入される。このとき、凝結反応試験槽11での凝結反応処理は行われず、凝結反応試験槽11は凝集処理済水が導入水切替手段M9から試験評価装置20へ至る経路(流路)の一部として機能する。
導出水切替手段M10は、試験評価槽12内部の水を、次処理工程又は凝集反応装置10へ切り替えて導出する。導出水切替手段M10は、凝集試験処理済水戻りラインL8に設けられた第4バルブV4と、第3排水ラインL9に設けられた第5バルブV5と、を有する。実処理運転時には第4バルブV4を閉止し、第5バルブV5を開放することで、試験評価槽12で評価された凝集処理済水が、貯留槽13、第2排水ラインL7、及び第3排水ラインL9を介して次処理工程へ排出される。これに対して、基準画像蓄積運転時には第4バルブV4を開放し、第5バルブV5を閉止することで、試験評価槽12で凝集反応処理された凝集試験処理済水が、第2排水ラインL7、及び凝集試験処理済水戻りラインL8を介して凝集反応装置10に戻される。なお、試験評価槽12へ供給される凝集処理済水の水量を調整するために、第1排水ラインL2の凝集処理済水供給ラインL5との分岐部より凝集処理済水流れ方向下流に流量調整弁や開閉弁を設けることができ、そのときこれら弁の制御を導出水切替手段M10が行うようにしてもよい。以上説明した第3~第5バルブV3~V5の開閉は、手動で行う構成でもよいし、凝集処理担当者からの指示入力等に基づき自動で行う構成でもよい。
以下、実施例1に係る水処理装置100Aの動作の流れ(水処理方法の工程)の一例を、図4のフローチャートを参照しながら説明する。図4の(1)は、基準画像蓄積運転時の基準画像の蓄積の流れを示すフローチャートであり、図4の(2)は、実処理運転における凝集反応槽2への凝集剤の添加量の制御の流れを示すフローチャートである。実施例1に係る水処理装置100Aでの基本的な動作は、これら2つの動作により構成される。
(1)添加量決定のための基準画像(影像/映像)の蓄積(基準画像蓄積運転)
まず、この例では凝集処理制御手段M4が制御して、第1バルブV1を閉止し、第2バルブV2を開放し、バルブV3を閉止することで、原水を凝結反応試験槽11へ導入可能とする。また、試験評価槽12からの凝集試験処理済水を、次処理工程へ排出するときには、凝集処理制御手段M4が制御して、第4バルブV4を閉止し、第5バルブV5を開放しておく。これに対して、試験評価槽12からの凝集試験処理済水を、凝集処理用水として凝集反応装置10へ戻すときは、凝集処理制御手段M4が制御して、第4バルブV4を開放し、第5バルブV5を閉止しておく。また、試験評価槽12の凝集試験処理済水等の状態に応じて、都度切り替えでもよい。
そして、図4の(1)に示すように、ステップS1で第2原水供給ラインL6を介して原水を凝結反応試験槽11へ導入する。次に、ステップS2で、凝結反応試験槽11内に、手動又は自動で凝結剤試験添加手段M6から凝結剤を添加し、pH調整剤添加手段M7からpH調整剤を添加し、凝結反応処理を実行する。
次に、ステップS3で、凝結反応処理された凝結反応試験槽11内の水を、凝集処理用水として試験評価槽12へ導入する。ステップS4で、試験評価槽12内に、手動又は自動で凝集剤試験添加手段M8から凝集剤を、添加量を適宜変えて添加し、凝集反応処理を実行する。
そして、この凝集反応処理を実行しつつ、ステップS5で、撮影手段M5によりフロック5の形成状態や凝集試験処理済水中の懸濁成分(SS成分)の状態(懸濁成分の有無や多少の程度)を撮影し、基準画像(影像及び/又は映像)の制御信号C1を凝集処理制御手段M4に出力する。この制御信号C1の入力を受けて、ステップS6で、凝集処理制御手段M4は、当該制御信号C1を、基準画像として記憶手段6に記憶して蓄積する。このとき、凝集処理制御手段M4は、基準画像を画像解析して、又は作業者からの状態の入力を受けて、凝集試験処理済水の状態(正常、異常、中間、等)等を、基準画像と紐づけて記憶手段6に記憶する。
そして、ステップS7で、試験評価槽12の凝集試験処理済水を、貯留槽13、第2排水ラインL7、及び第3排水ラインL9を介して次処理工程へ排出する。または、試験評価槽12の凝集試験処理済水を、第2排水ラインL7、及び凝集試験処理済水戻りラインL8を介して凝集反応装置10に戻す。これにより、例えば、試験的に異常状態とした凝集試験処理済水を、当該凝集反応装置10で適切に凝集反応処理した後に、次処理工程への排出が可能となる。なお、試験評価槽12が凝集反応槽2に対して前述のように非常に容量が小さいことから、凝集反応装置10へ戻されるこの水の量は凝集反応装置10の容量に対して極めて小さいので、凝集反応装置10内の水に及ぼす影響は事実上無視できる。
上記ステップS1~S7の処理を、少なくとも1回、より好ましくは、凝集剤試験添加手段M8からの凝集剤の添加量を適宜変えながら、複数回(数回~数千回)行う。以上により、添加量制御のための基準画像の蓄積処理(基準画像蓄積運転)が完了する。
(2)凝集反応槽2への凝集剤の添加量の制御(実処理運転)
まず、手動又は自動で、第1バルブV1を開放し、第2バルブV2を閉止し、第3バルブV3を開放する。これにより、凝集反応槽2からの凝集処理済水を、凝結反応試験槽11を介して試験評価槽12へ導入可能となる。なお、実処理運転の際には、凝結反応試験槽11を介さずに、直接に試験評価槽12へ凝集処理済水を導入することも可能である。
また、試験評価槽12での評価後の凝集処理済水を、次処理工程へ排出するときには、第4バルブV4を閉止し、第5バルブV5を開放しておく。これに対して、試験評価槽12からの評価後の凝集処理済水を、凝集処理用水として凝集反応装置10へ戻すときは、第4バルブV4を開放し、第5バルブV5を閉止しておく。
そして、図4の(2)に示すように、ステップS11で、原水を凝結反応槽1へ導入する。次に、ステップS12で、凝結反応槽1内に、手動又は自動で凝結剤添加手段M1から凝結剤を添加し、pH調整剤添加手段M2からpH調整剤を添加し、凝結反応処理を実行する。
次に、ステップS13で、凝結反応処理された凝結反応槽1内部の原水を、凝集処理用水として凝集反応槽2へ導入する。ステップS14で、凝集反応槽2内に、手動又は自動で凝集剤添加手段M3から凝集剤を添加し、凝集反応処理を実行する。そして、ステップS15で、凝集反応槽2からの凝集処理済水を、凝集処理済水供給ラインL5、及び第2原水供給ラインL6を介して凝結反応試験槽11へ導入し、この凝結反応試験槽11から試験評価槽12へ凝集処理済水を導入する。このとき、凝集処理済水には、凝結剤、pH調整剤及び凝集剤は添加しない。
次のステップS16で、カメラ15が、試験評価槽12内の、凝集反応槽2から供給された凝集処理済水中のフロック5の形成状態や凝集処理済水中の懸濁成分の状態を撮影して対象画像を取得し、制御信号C1を凝集処理制御手段M4へ出力する。ステップS17で、凝集処理制御手段M4は、制御信号C1に基づく対象画像と、記憶手段6に蓄積された基準画像とを比較しながら、凝集反応槽2への凝集剤の添加量を決定し、ステップS18で、決定した添加量となるように凝集剤添加手段M3を制御して、凝集反応槽2への凝集剤の添加を行う。
そして、ステップS19で、試験評価槽12の評価後の凝集処理済水を、貯留槽13、第2排水ラインL7、及び第3排水ラインL9を介して次処理工程へ排出する。または、試験評価槽12の評価後の凝集処理済水を、第2排水ラインL7、及び凝集試験処理済水戻りラインL8を介して凝集反応装置10に戻し、当該凝集反応装置10で凝集反応処理した後に、次処理工程へ排出する。
以上説明したように、実施例1によれば、凝集反応槽2とは別に設けられ、かつ容量が小さく、小型の試験評価槽12を用いて、凝集剤の添加量を変えて凝集反応処理を行うことにより、迅速に凝集剤の添加量を決定することができる。さらに、従来のように容量の大きい凝集反応槽で凝結剤の添加量を変化させる場合に比べ、実施例1では、凝集剤の添加量が過少又は過量の凝集処理済水の発生を少なくすることが可能となる。
また、基準画像蓄積運転時の凝集試験処理済水の撮影も、実処理運転時の凝集処理済水の撮影も、すべて試験評価槽12で行うことで、水処理装置100Aの制御や、凝集剤の添加量の制御を安定して行うことが可能となる。したがって、凝集反応槽2で凝集反応処理された凝集処理済水の状態を適切に把握して、より迅速かつより適切に凝集剤の添加量の制御が可能な水処理装置100A及び水処理方法を提供できる。また、凝集試験処理済水の様々な状態を撮影した基準画像を蓄積し、これらの基準画像と凝集反応槽2での凝集処理済水を撮影した対象画像とを比較している。このため、凝集反応槽2での凝集反応処理の異常を予測することができ、異常となる前に、凝集剤の適切な添加量を決定して添加でき、迅速な対応が可能となり、水処理装置100Aでの適切な水処理性能を維持できる。また、原水の一部を凝結反応処理して得られる凝集処理用水を試験評価槽12へ導入して、凝集反応処理、基準画像の撮影、及び蓄積を行うことができ、この場合、実処理運転への影響なしに基準画像蓄積運転を、実処理運転と並行して行うこともでき、このとき水処理作業の効率化を図れることができるが、その間、凝集反応槽2での凝集剤添加量の制御ができなくなるので、実施する場合には注意が必要である。
また、撮影に際して、小型の試験評価槽12と、その周辺だけを遮光手段17で遮光すればよく、大型の設備である凝集反応槽2を遮光する必要がない。このため、既存の凝集反応槽2を利用でき、設備費用の増大を防ぎながら、高精度で添加量の決定ができる。
なお、上記では基準画像は、基準画像蓄積運転時に撮影された影像及び/又は映像であるが、実処理運転時に凝集反応槽2からの凝集処理済水を、凝集処理制御手段M4による凝集剤の添加量制御のために試験評価槽12でその水面上から撮影手段M5により撮影される影像及び/又は映像を蓄積して基準画像として用いてもよい。
(実施例2)
次に、実施例2に係る水処理装置100Bについて説明する。図5は、実施例2に係る水処理装置100Bの全体構成例を示す概念図である。実施例2の水処理装置100Bは、試験評価装置20が、凝結反応試験槽11を備えていないこと以外は、図1等に示す実施例1の水処理装置100Aと同様の基本構成を備える。このため、以下では実施例1と同様の構成についての詳細な説明は省略し、実施例1と異なる構成について主に説明する。
図5に示すように、実施例2の水処理装置100Bは、凝集反応装置10と、試験評価装置20と、導入水切替手段M9と、導出水切替手段M10と、を備える。凝集反応装置10は、凝結反応槽1と、第1撹拌翼1a及び第1モータ1bと、凝集反応槽2と、第2撹拌翼2a及び第2モータ2bと、貯留槽3と、凝結剤添加手段M1と、pH検知手段pH1を備えたpH調整剤添加手段M2と、凝集剤添加手段M3と、凝集処理制御手段M4’と、第1原水供給ラインL1と、第1排水ラインL2と、凝結反応槽1からの凝集処理用水等を凝集反応槽2へ導入する凝集処理用水供給ラインL4と、主に備えて構成される。実施例2では、凝結反応槽1と、凝集反応槽2とは分離している。凝集処理制御手段M4’は、凝結剤添加手段M1、pH調整剤添加手段M2、凝集剤添加手段M3、pH検知手段pH1、凝集剤試験添加手段M8、導入水切替手段M9、導出水切替手段M10、及び撮影手段M5と、信号線S1~S4、信号線S8~S11を介して接続され、これらを制御する。
実施例2の試験評価装置20は、試験評価槽12と、第4撹拌翼12a及び第4モータ12bと、貯留槽13と、凝集剤試験添加手段M8と、カメラ15、照明手段16及び遮光手段17を有する撮影手段M5と、凝集処理済水供給ラインL5と、第2凝集処理用水供給ラインL6’と、第2排水ラインL7と、凝集試験処理済水戻りラインL8と、第3排水ラインL9と、等を主に備えて構成される。実施例2では、凝結反応試験槽11、凝結剤試験添加手段M6及びpH調整剤添加手段M7を備えておらず、凝結反応槽1からの凝集処理用水又は凝集反応槽2からの凝集処理済水が、直接に試験評価槽12へ導入される。
実施例2の水処理装置100Bの動作の流れ(水処理方法の工程)の一例を、実施例1の説明で用いた図4の実施フローチャートを参照して説明する。以下では、実施例1と同じ処理は詳細な説明は省略し、実施例2では行わない処理をスキップした上で説明する。
(1)添加量決定のための基準画像(影像/映像)の蓄積(基準画像蓄積運転)
実施例2では、凝集処理用水が流れる流路(凝集処理用水供給ライン)L4と凝集処理済水が流れる流路(凝集処理済水供給ライン)L5とを切り替えて凝集処理用水および凝集処理済水のいずれか一方の水を試験評価槽12へ導入させる。ここでは手動又は自動で第1バルブV1を閉止し、第2バルブV2を開放し、バルブV3を閉止することで、凝結反応槽1からの凝集処理用水を試験評価槽12へ導入可能とする。また、試験評価槽12からの凝集試験処理済水を、次処理工程へ排出するときには、第4バルブV4を閉止し、第5バルブV5を開放し、試験評価槽12からの凝集試験処理済水を、凝集反応装置10へ戻すときは、第4バルブV4を開放し、第5バルブV5を閉止しておく。
実施例2では、図4の(1)のステップS3から処理を開始し、第2凝集処理用水供給ラインL6’を介して凝結反応槽1からの凝集処理用水を試験評価槽12へ導入する。次のステップS4で、試験評価槽12内に、手動又は自動で凝集剤試験添加手段M8から凝集剤を、添加量を適宜変えて添加し、凝集反応処理を実行する。次いで、ステップS5で、撮影手段M5が試験評価槽12内部の凝集試験処理済水を撮影して制御信号C1を出力し、ステップS6で、凝集処理制御手段M4が、制御信号C1に基づく基準画像(影像及び/又は映像)と、凝集試験処理済水の状態等とを紐づけて記憶手段6に記憶して蓄積する。そして、ステップS7で、試験評価槽12の凝集試験処理済水を、次処理工程へ排出するか、又は凝集反応装置10に戻して凝集反応処理した後に、次処理工程へ排出する。
実施例2でも、ステップS3~S7の処理を、少なくとも1回、より好ましくは、凝集剤試験添加手段M8からの凝集剤の添加量を適宜変えながら、複数回(数回~数千回)行う。以上により、添加量制御のための基準画像の蓄積処理が完了する。
(2)凝集反応槽2への凝集剤の添加量の制御(実処理運転)
まず、手動又は自動で、第1バルブV1を開放し、第2バルブV2を閉止し、第3バルブV3を開放し、凝集反応槽2からの凝集処理済水を試験評価槽12へ導入可能とする。また、試験評価槽12からの評価後の凝集処理済水を、次処理工程へ排出するときには、第4バルブV4を閉止し、第5バルブV5を開放し、試験評価槽12からの評価後の凝集処理済水を、凝集処理用水として凝集反応装置10へ戻すときは、第4バルブV4を開放し、第5バルブV5を閉止しておく。
そして、図4の(2)に示すように、ステップS11で、原水を凝結反応槽1へ導入し、ステップS12で、凝結反応槽1内に凝結剤とpH調整剤を添加し、凝結反応処理を実行する。次に、ステップS13で、凝結反応槽1の水を、凝集処理用水として凝集反応槽2へ導入し、ステップS14で、凝集反応槽2内に凝集剤を添加し、凝集反応処理を実行する。次いで、ステップS15で、凝集反応槽2からの凝集処理済水を、凝集処理済水供給ラインL5、及び第2凝集処理用水供給ラインL6’を介して直接に試験評価槽12へ導入する。
次のステップS16で、試験評価槽12内の、凝集反応槽2から供給された凝集処理済水を撮影して対象画像を取得する。ステップS17で、凝集処理制御手段M4は、対象画像と、上記ステップS6で蓄積された基準画像とを比較して、凝集処理済水の状態を判定(評価し)、判定結果に基づいて、凝集反応槽2への凝集剤の添加量を決定し、ステップS17で、決定した添加量となるように凝集剤添加手段M3を制御して、凝集反応槽2への凝集剤の添加を行う。
そして、試験評価槽12の評価後の凝集処理済水を次処理工程へ排出するか、又は凝集反応装置10に戻して再度凝集反応処理した後に、次処理工程へ排出する。
以上説明したように、実施例2によっても、実施例1と同様の作用効果を得ることができ、凝集反応槽2で凝集反応処理された凝集処理済水の状態を適切に把握して、より迅速かつより適切に凝集剤の添加量の制御が可能な水処理装置100A及び水処理方法を提供できる。さらに、凝結反応試験槽11を設けていないことから、試験評価装置20をより小型化かつ簡易化することができ、設備費用の削減が可能となる。
(実施例3)
次に、凝集剤の添加量のみならず、凝結剤の添加量をも制御する水処理装置100Cの例を図6に示す。この例では実施例2における凝結反応槽1の原水流れ方向下流に、この凝結反応槽1よりも小型の凝結反応試験槽11を設けたものである(以上、「凝結装置30」という。)。なおこれら槽の図面上での大きさは説明のために同規模としてある。
凝結装置30において、凝結反応試験槽11には撮影手段M5’を備え、撮影手段M5’は、凝結反応試験槽11用のカメラ15’と、照明手段16’と、少なくともこれらカメラ15’及び照明手段16’とその周辺を外光から遮断する遮光手段17’を備える。
なお、この例では照明手段16’は凝結反応試験槽11の水面上に設けてあるが、凝結反応試験槽11内の水中の凝結粒子を照明できる限りにおいて、たとえば、水中に配置してもよいが、汚れが付着しやすく、そのとき照明効果が十分に得られない場合があるので図示したように水面上に配置することが好ましい。図6中のS1~S12は、各手段と凝集処理制御手段M4とを接続する信号線である。
この例では凝集剤の添加による凝集反応に関しては実施例2と同一であるので凝結反応槽1と凝結反応試験槽11で実施する凝結反応についてのみ、以下説明する。
実施例3の凝結装置30では凝結剤添加手段M1による凝結剤やpH調整剤を添加しない状態で、すなわち凝結反応槽1へ導入されたままの原水を凝結反応試験槽11へ導入し、この凝結反応試験槽11の原水の流れ方向上流又は凝結反応試験槽11内の原水に凝結剤試験添加手段M6により凝結剤をその添加量を変化させながら添加し(後述するように適量のpH調整剤も添加する)、このときの凝結反応試験槽11内の水をその水面上から撮影手段M5’により撮影し、この事前撮影された影像及び/又は映像からなる1以上の凝結状態基準画像を凝集処理制御手段M4に蓄積しておき、凝結剤添加手段M1による凝結剤の添加を行うときに凝結剤試験添加手段M6による凝集剤の添加を行わない状態で凝集処理制御手段M4の制御信号により凝結反応試験槽11の原水の流れ方向上流又は凝結反応槽1内の原水に凝結剤を添加し(後述するように適量のpH調整剤も添加する)、このとき、前記撮影手段M5’により撮影された影像及び/又は映像からなる凝結状態対象画像と、事前撮影された1以上の凝結状態基準画像とを比較して、凝結剤添加手段M1により添加される凝結剤の添加量を制御する。なお、いずれの場合でも凝結反応試験槽11から導出する凝集処理用水は凝集反応槽2又は試験評価槽12へ導入される。
この例ではさらに凝結反応槽1にその内部の水のpHを検知するpH検知手段pH1と、凝結反応試験槽11にその内部の水のpHを検知するpH検知手段pH2と、がそれぞれ設けてあり、これらにより測定されたpH値を基に凝集処理制御手段M4は、凝結剤添加手段M1による凝結剤の添加時にはpH調整剤添加手段M2により凝結反応槽1にpH調整剤を、凝結剤試験添加手段M6による凝結剤の添加時にはpH調整剤添加手段M7により凝結反応試験槽11にpH調整剤を、それぞれ添加してこれら槽のpHを凝結反応に適した範囲になるように制御する。
以上、本発明の実施例を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
1 :凝結反応槽
2 :凝集反応槽
11 :凝結反応試験槽
12 :試験評価槽
15 :カメラ
15a :撮影領域
16 :照明手段
16a :照明領域(照明範囲)
17 :遮光手段
100A :水処理装置
100B :水処理装置
100C ;水処理装置
A1 :カメラの光学系の中心軸
A2 :照明手段の中心軸
CS :結像面
D :水面から焦点位置までの距離
F :焦点位置
M1 :凝結剤添加手段
M2 :pH調整剤添加手段
M3 :凝集剤添加手段
M4 :凝集処理制御手段
M5 :撮影手段
M6 :凝結剤試験添加手段
M7 :pH調整剤添加手段
M8 :凝集剤試験添加手段
M9 :導入水切替手段
h1 :水面からカメラの結像面までの距離
h2 :照明手段の水面からの距離
pH1 ;pH検知手段
pH2 ;試験槽pH検知手段
W :水面
θ2 :照明手段の中心軸と水面とのなす角度

Claims (10)

  1. 凝集処理用水に対して凝集反応処理を行って凝集処理済水を得る凝集反応槽と、
    当該凝集反応槽の前記凝集処理用水の流れ方向上流又は前記凝集反応槽内の前記凝集処理用水に凝集剤を添加する凝集剤添加手段と、
    前記凝集反応槽よりも容量の小さい試験評価槽と、
    流路を切り替えて前記凝集処理済水及び前記凝集処理用水のいずれか一方の水を前記試験評価槽へ導入させる導入水切替手段と、
    前記試験評価槽内部の前記水を当該水の水面上から撮影する撮影手段と、
    前記凝集処理用水の前記試験評価槽への導入時に当該試験評価槽の前記凝集処理用水の流れ方向上流または前記試験評価槽内の前記凝集処理用水に前記凝集剤を添加する凝集剤試験添加手段と、
    前記凝集処理用水の前記試験評価槽への導入時に添加量を変化させて前記凝集剤試験添加手段により添加された前記凝集剤によって凝集反応処理された前記試験評価槽内部の凝集試験処理済水を、前記撮影手段により事前撮影された影像及び/又は映像からなる1以上の基準画像を蓄積しておき、前記導入水切替手段により前記試験評価槽に導入された前記凝集処理済水の、前記撮影手段により撮影された影像及び/又は映像からなる対象画像と、前記事前撮影された前記1以上の基準画像とを比較して、前記凝集剤添加手段により前記凝集反応槽内の前記凝集処理用水に添加される前記凝集剤の添加量を制御する凝集処理制御手段と、
    を備えたことを特徴とする水処理装置。
  2. 前記撮影手段は、カメラと、照明手段と、前記カメラ及び前記照明手段の周囲を外光から遮光する遮光手段と、を少なくとも備え、
    前記カメラは、前記水の水面から結像面までの距離が20cm以上30cm以下となるように設置され、
    前記照明手段は、その照明範囲の中心軸と前記水面とのなす角度が60°以上70°以下となるように設置されていることを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記カメラは、光学系の焦点位置が、前記水面からの距離が2cm以上5cm以下の水中に位置するように設置され、かつ、前記照明手段が前記焦点位置における前記カメラの撮影領域全体を照明することを特徴とする請求項2に記載の水処理装置。
  4. 前記試験評価槽内部の前記水を、前記凝集反応槽へ導出する導出手段を備えたことを特徴とする請求項1~請求項3の何れか一項に記載の水処理装置。
  5. 前記導入水切替手段が、前記凝集処理用水の前記試験評価槽への導入時に前記凝集処理用水の前記凝集反応槽への前記凝集処理用水の導入を停止する切替手段であることを特徴とする請求項4に記載の水処理装置。
  6. 前記凝集処理制御手段が、
    前記導入水切替手段と前記導出手段とを制御して、
    前記凝集剤試験添加手段による前記凝集剤の添加時に前記凝集処理用水を前記凝集反応槽へ導入させずに前記凝集処理用水を前記試験評価槽へ導入させ、当該試験評価槽で凝集反応処理が行なわれた前記凝集処理済水を前記凝集反応槽へ導出させ、かつ、
    前記凝集剤添加手段による前記凝集剤の添加時に前記凝集処理用水を前記試験評価槽へ導入させずに前記凝集処理用水を前記凝集反応槽へ導入させ、当該試験評価槽で凝集反応処理が行なわれた前記凝集処理済水を前記凝集反応槽外へ導出させる制御手段であることを特徴とする請求項5に記載の水処理装置。
  7. 前記凝集処理制御手段が、
    前記凝集剤試験添加手段を制御して、当該凝集剤試験添加手段による前記凝集剤の添加量の制御を行う制御手段であることを特徴とする請求項1~請求項6の何れか一項に記載の水処理装置。
  8. 前記水処理装置が、
    懸濁物質を含む原水に対して凝結反応処理を行って前記凝集処理用水を得る凝結反応槽と、
    当該凝結反応槽の前記原水の流れ方向上流又は前記凝結反応槽内の前記原水に凝結剤を添加する凝結剤添加手段と、
    前記凝結反応槽内の前記原水のpHを検知するpH検知手段と、
    前記凝結反応槽内の前記原水にpH調整剤を添加するpH調整剤添加手段と、を備え、かつ、
    前記凝集処理制御手段が、前記凝結剤添加手段を制御して前記凝結剤の添加量を制御するとともに、前記pH検知手段によって検知された前記原水のpHにより前記pH調整剤添加手段を制御して前記pH調整剤の添加量を制御する制御手段であることを特徴とする請求項1~請求項7の何れか一項に記載の水処理装置。
  9. 前記水処理装置が、
    前記原水に対して凝結反応処理を行って前記試験評価槽へ導入する凝集処理用水を得る、前記凝結反応槽よりも容量の小さい凝結反応試験槽と、
    当該凝結反応試験槽の前記原水の流れ方向上流又は前記凝結反応試験槽内の前記原水に凝結剤を添加する凝結剤試験添加手段と、
    前記凝結反応試験槽内の前記原水のpHを検知する試験槽pH検知手段と、
    前記凝結反応試験槽内の前記原水にpH調整剤を添加するpH調整剤試験添加手段と、を備え、かつ、
    前記凝集処理制御手段が、前記凝結剤試験添加手段を制御して前記凝結剤の添加量を制御するとともに、前記試験槽pH検知手段によって検知された前記原水のpHにより前記pH調整剤試験添加手段を制御して前記pH調整剤の添加量を制御する制御手段であることを特徴とする請求項8に記載の水処理装置。
  10. 請求項1~請求項9の何れか一項に記載の水処理装置で実行される水処理方法であって、
    前記凝集反応槽内の前記凝集処理用水に対して凝集反応処理を行って前記凝集処理済水を得る凝集反応工程と、
    前記凝集処理用水に前記凝集剤を添加する凝集剤添加工程と、
    流路を切り替えて前記凝集処理済水及び前記凝集処理用水のいずれか一方の水を前記試験評価槽へ導入させる導入水切替工程と、
    前記試験評価槽内部の前記水を当該水の水面上から撮影する撮影工程と、
    前記凝集処理用水の前記試験評価槽への導入時に前記凝集剤を、添加量を変化させて凝集反応処理された前記試験評価槽内部の凝集試験処理済水を、前記撮影工程にて事前撮影された影像及び/又は映像からなる1以上の基準画像を予め蓄積する工程と、
    前記導入水切替工程にて前記試験評価槽に導入された前記凝集処理済水の、前記撮影手段により撮影された影像及び/又は映像からなる対象画像と、前記基準画像と、を比較して、前記凝集剤添加工程にて前記凝集反応槽内の前記凝集処理用水に添加される前記凝集剤の添加量を制御する添加量制御工程と、
    を含むことを特徴とする水処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102638855B1 (ko) * 2023-08-18 2024-02-22 서울특별시 응집제 주입 감시 시스템 및 이것을 이용한 응집제주입 감시 방법

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