JPH0360883A - レーザ溶接の始終端処理方法 - Google Patents

レーザ溶接の始終端処理方法

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JPH0360883A
JPH0360883A JP1196617A JP19661789A JPH0360883A JP H0360883 A JPH0360883 A JP H0360883A JP 1196617 A JP1196617 A JP 1196617A JP 19661789 A JP19661789 A JP 19661789A JP H0360883 A JPH0360883 A JP H0360883A
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青木 尚夫
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克己 森
Hiromi Chiba
千葉 弘美
Tomoshi Kondo
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、被溶接物の接合部をレーザ溶接によって溶接
する方法に関し、とくに接合部の始終端部を凸状にする
ことが可能なレーザ溶接の始終端処理方法に関づる。
[従来の技術] 溶接スタート部における溶接欠陥(ブローボール、割れ
など〉をls/111ηる方法としては、後戻り運棒法
や溶接電流の制御によって処理する方法が知られている
。後戻り運棒法は、スタート部よりも進んだ位置で溶接
を開始し、この状態で一母スタート部まで戻ってから、
正規の方向に向って本溶接を開始する方法でおる。この
方法は、「現代溶接技術大系、やさしい被覆アーク溶接
」に記載されている。
また、レーザ溶接にお(プる終始端部の処理についでの
技術資料として、「第95回溶接法委員会資料(S、5
8.12 >鉄鋼製造プロセスへのレーザ溶接法の適用
、川崎製鉄;佐々木、門出」が知られている。ここには
、薄板(板厚<0.5#)の始終端部の凹みをレーザ出
力の増減により低減する方法が示されている。
さらに、電子ビーム溶接による始終端処理方法は、特開
昭63−52779号公報に開示されている。ここでは
、被溶接材の始端、終端ビーム電流の上昇、下降のタイ
ミングに合わせでフイラワイヤの送給速度を制御する始
終端処理を行なうことにより、始終端の溶込み深さを良
好にする旨が記載されている。
ところで、車両のホイールリムの製作においては、まず
帯状の鋼板が所定の長さに切断され、切断された鋼板は
円環状に成形され、その後、接合部の接合はフラッシュ
バット溶接によって行なわれる。そして、接合された鋼
板は、ロール成形等に上って所定の形状に成形される。
この、フラッシュバット溶接による接合では、溶接時に
接合部を加圧するため接合部の溶接金属の多くが外部に
散ってしまい、鋼板の歩留りが悪かった。車両のホイー
ルリムの生産県は、年間何自万個という膨大な数になる
ため、1個当りの損失が小ざくとも全体では相当な損失
となる。
このような問題に対処するための溶接方法として、レー
ザ溶接が存在する。レーザ溶接は被溶接物を加圧するこ
とが不要で、かつ高速での溶接が可能である。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、レーザ溶接による接合においては、第7
図に示すように、始端部1および終端部2は一般にビー
ド形状が凹形になりやすく、ホイールリムに適用した場
合、フレア成形などのロール成形時に、接合部の始終端
から割れが発生しやすいという問題があった。
始終端の凹部を改善する方策として、溶接速度$り御、
レーザ出力制御、フィラヮイヤの供給速度制御があり、
これらを用いると、第8図に示すように、始端部3の改
善はなされるが、終端部4は依然として凹形状の度合が
大きく、大幅な修正は困難な場合が多い。終端部4の凹
形状が改善されないのは、熱伝導による加熱領域が犬と
なり、溶融されやすくなるためと考えられる。
本発明は、上記の問題に着目し、接合部の始終端を凸状
に処理することができ、しかも溶接後に行なわれる成形
によって割れの発生を防止することのできるレーザ溶接
の始終Oa処理方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するIζめの手段] この目的に沿う本発明に係るレーザ溶接の始終端処理方
法は、被溶接物の接合部をレーザ溶接によって溶接する
方法において、前記接合部の始端部での溶接速度を定常
時の溶接速度よりも遅くし、該始端部の通過後、定常速
度で前記接合部を溶接し、該接合部の終端部直前で一旦
溶接を終了し、その後、前記接合部の終端部を逆方向か
ら前記定常時の溶接速度よりも遅い速度で溶接し、前記
往路時の溶接終端と前記復路時の溶接終端の重なり合う
介合8Bを、前記被溶接物の成形時における加工歪の小
さい部位に設定する方法から成る。
[作  用] このようなレーザ溶接の始終端処理方法においては、始
端部の溶接時には溶接速度が定常時よりも遅くされるた
め、始端部の溶融金属の溶融状態が良好となり、始端部
の端面にも溶融金属が流動し、凸部が形成される。始端
部を過ぎると溶接速度は、定常速度に移行し、この状態
で接合部の溶接が行なわれる。そして、接合部の終端部
直前で一旦溶接が終了し、その後、この終端部が逆方向
から定常時の溶接速度よりも遅い速度で溶接さ・れる。
この場合、終端部の溶接は、逆方向から新ためて行なわ
れるので、熱伝導による加熱領域が大となることはなく
なり、その端は始端部と同様に凸状に形成することがで
きる。
また、往路時の溶接終端と復路時の溶接終端の重なり合
う介合部は、通常の溶接部分に比べて溶接欠陥が生じや
すいと考えられ、被溶接物の成形加工に伴なう割れの発
生が懸念されるが、この介合部の位置を成形時における
加工歪の小さな部位に設定することができるため、介合
部が形成される溶接方法であっても、成形加工によって
介合部に割れが生じることはなくなる。
[実施例] 以下に、本発明に係るレーザ溶接の始終端処理方法の望
ましい実施例を、図面を参照して説明する。
第1図ないし第6図は、本発明の一実施例を示しており
、とくに車両用のホイールリムに適用した例を示してい
る。このうち第1図は本発明に用いられるレーザ溶接装
置を示している。第1図において、図中、11は被溶接
物としてのホイールリム成形用の鋼板を示している。た
とえば、鋼板11は、板厚2.6Iraの60キロハイ
テン(規格TW60C)から構成されている。鋼板11
は、溶接される状態では、第4図に示すように、円環状
になっており、接合部はプレス切断機によって切断され
たままとなっている。12は、鋼板11の接合部を接合
づるレーザ溶接加工ヘッドを示している。
レーザ溶接加工ヘッド12は、鋼板11の接合部に沿っ
て溶接ノズル13を移動させる移vJ機能を有している
。溶接ノズル13の近傍には、シールドガスGを溶接部
分に向tノで噴出させるガスノズル14と、フィラワイ
X715を溶接部分に自動送給するワイヤ供給チューブ
16が設Cノられている。
鋼板11を溶接する際の溶接条件は、以下のように設定
されている。
レーザ出カニ2KW 溶接速度: 0.5〜1.0 m/minフイラワイヤ
径:0.8゜ フイラワイヤ供給速度: 0.5〜10 /min溶接
ノズルの先端径:1.2M レーザ光の焦点位置:O±1ml 溶接ノズルから噴出されるアシストガスの種類および刀
ス流星:アルゴンガス(20J/n1iri >ガスノ
ズルから噴出されるシールドガスの種類およびガス流量
:アルゴンガス(5乏/min )なお、この溶接条件
は一例であり、板厚等が変化すれば当然変化するもので
ある。
つぎに、レーザ溶接の始終端処理方法について説明づる
第2図および第3図は、鋼板11の接合部にL!31プ
る溶接速度およびレーザ出力の変化を示している。
まず、本発明では、第2図に示すように、始端部21で
は溶接速度が0.5 TrL/sinから徐々に上昇さ
れ、その溶接長が10m程度となったところで、定常速
度0.75〜1.0 Trt/minに移行される。こ
の始端部21における溶接を第1の溶接(イ)とする。
この第1の溶接の場合、第3図に示づように、レーザ出
力(2KVlは変化されない。そのため、始端部21に
おける溶融金属の溶接状態が良好となり、始端部21の
端面(も溶融金属が流動し、凸部が形成される。
始端部21の溶接が終了づると、溶接速度は上述したよ
うに定常速度0.75〜1.0 m/minとなり、こ
のまま終端部22まで移行プる。これを第2の溶接0と
する。この第2の溶接の場合も、レーザ出力は変化され
ない。そして、終端部22の直前では、第3図に示すよ
うに、レーザ出力がオフとされ、溶接ノズル13の移動
速度も急速に速められる。したがって、この状態では、
終端部22の溶接は行なわれない。
溶接ノズル13が終端部22を通過すると、溶接ノズル
13は終端部22からほぼ10#程度進んだ後、再び終
端部22に向けて移動する。この状態では、レーザ出力
(2KW)が再びAンとされる。終端部22では溶接速
度が0.5 m/minから徐々に上昇され、終端部2
2の溶接が終了となったところで、定常速度0.75〜
t、o Trt/minに移行される。終端部22の艮
ざは10闇に設定されており、このI8端部22の溶接
を第3の溶接&”9とする。ここでは、レーザ出力は、
終端部22が終了すると同時に急激に低下され、後述す
る分合部23の終端ではゼロとなる。
分合部23は、往路時(第2の溶接時〉の溶接終端と復
路[1,? (第3の溶接時〉の溶接終端の重なり合う
部分であり、分合部23の長さは5mlこ設定されてい
る。
このように、終端部22においては、溶接が逆方向から
新ためて行なわれるので、単なる一方向からの溶接のよ
うに熱伝導による加熱領域が大になることがなくなり、
端面ば第5図に示すように、始端部22と同様に凸状に
形成される。
レーザ溶接に接合部が接合された鋼板11は、ロール成
形によって、第6図に示すような形状を有するホイール
11−に成形される。この場合、ホイール11″の立上
り部分は加工歪が小となるので、上述の分合部23は加
工歪の少ない立上り部分に位置するように、溶接の時点
で設定される。したがつて、ロール成形においても、介
合部23からの割れは防出され、接合部の強度は所望の
値に保たれる。
以上のように、ホイールリム11−にレーザ溶接を適用
することにより、従来のフラッシュバット溶接による接
合方法に比べて、溶接時における鋼板11の溶融金属の
飛敗りが防止され、鋼板11の歩留まりが著しく向上さ
れる。
なお、本実施例では、円筒状のホイールリムについて適
用した場合を説明しているが、これに限定されず、レー
ザ溶接後に大きな塑性加工歪を生じる被溶接物であれば
多くの分野に適用可能である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に係るレーザ溶接の始終端
処理方法によるときは、接合部の始端部での溶接速度を
定常時の溶接速度よりも遅くし、この始端部の通過後、
定常速度で接合部を溶接し、この接合部の終端部直前で
一旦溶接を終了し、その後、接合部の終端部を逆方向か
ら定常時の溶接速度よりも遅い速度で溶接し、往路時の
溶接終了端と復路時の溶接終端の重なり合う介合部を、
被溶接物の成形時における加工歪の小さい部位に設定す
るようにしたので、接合部の始終端を凸状に処理するこ
とができる。
したがって、レーザ溶接後に成形により大きな塑性加工
歪を生ずる被溶接物であっても、溶接部からの割れを確
実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いられるレーザ溶接装置による溶接
状態を示す斜視図、 第2図は本発明における溶接長に対する溶接速度の変化
を示す特性図、 第3図は本発明における溶接長に対するレーザ出力の変
化を示す特性図、 第4図は本発明に用いられる被溶接物の斜視図、第5図
は第4図の被溶接物における溶接ビードの拡大平面図、 第6図は第4図の被溶接物の成形後の拡大断面図、 第7図および第8図は従来のレーザ溶接による溶接ビー
ドの拡大平面図、 である。 11・・・・・・被溶接物 12・・・・・・レーザ溶接加ゴーヘツ13・・・・・
・溶接ノズル 14・・・・・・ガスノズル 15・・・・・・フィラワイヤ 21・・・・・・始端部 22・・・・・・終端部 23・・・・・・介合部 ド 特 許 出 願人 トピー工業株式会社 第4 図 第5図 第6図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、被溶接物の接合部をレーザ溶接によって溶接する方
    法において、前記接合部の始端部での溶接速度を定常時
    の溶接速度よりも遅くし、該始端部の通過後、定常速度
    で前記接合部を溶接し、該接合部の終端部直前で一旦溶
    接を終了し、その後、前記接合部の終端部を逆方向から
    前記定常時の溶接速度よりも遅い速度で溶接し、前記往
    路時の溶接終端と前記復路時の溶接終端の重なり合う介
    合部を、前記被溶接物の成形時における加工歪の小さい
    部位に設定することを特徴とするレーザ溶接の始終端処
    理方法。
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