JPH0357240Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、主として医療用生理食塩水等点滴に
用いる薬液や血液を収納する医療用袋に関する。

〔従来の技術〕

近時医療用生理食塩水等点滴に用いる薬液（以
下薬液という）や血液は、点滴して薬液や血液が
減少すると内部が減圧状態となり、外部より圧バ
ランス用の空気を導入しなければならない硝子瓶
に代え、熱可塑性樹脂製の医療用袋が広く用いら
れている。

上記医療用袋は、ブロー成形されて巻取られた
円筒状のシートを所定の長さに切断し、第３図
ａ，ｂに示すように一方の開口部に、円筒状の射
出成形された熱可塑性樹脂製の口部材１を嵌合
し、両端開口部を平板状に溶着封止してつくら
れ、溶着部２，３が成形されている。この口部材
１が取付けられている溶着部３には点滴の際医療
用袋を逆にして吊下げる吊孔４が設けられてい
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、上記溶着部２，３は、円筒状のシート
を押圧溶着するので、第４図ａ，ｂに示すように
円筒状シートの折目に当る溶着部２，３の両側縁
５には気泡が集まり易く、この気泡６が連続し
て、医療用袋に漏れを生ずることがあつた。

本考案は上記の事情に鑑み、漏れを生ずること
のない医療用袋を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、本考案の医療用袋
においては、平板状溶着部の医療用袋コーナー部
分に再溶着部が設けられている。

〔作用〕

本考案の医療用袋は上記の構成となつているの
で、たとえ溶着部両側縁に気泡が集まつても、再
溶着部においては気泡が分散される。

〔実施例〕 第１図は、本考案に係る医療用袋の一実施例を
示すもので、溶着部２，３の医療用袋コーナ部分
には、溶着部２，３を再押圧溶着した再溶着部７
が設けられている。

再溶着部７を設けるには、加熱させ、再押圧さ
せてもよく、或いは加熱させ、溶着させ、冷却固
化する以前に加熱することなく再押圧させてもよ
い。

この再溶着部７を設けることによつて、第２図
ａ，ｂに示すようにこの部分の溶着部両側縁に集
まつた気泡は分散され、微細な分散気泡８となる
ので集まつた気泡６が連通して漏を発生すること
が完全に防止される。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案に係る医療用袋は、
円筒状熱可塑性樹脂製シートを用いて容易に製造
され、しかも折目に当る溶着部側縁に集まる気泡
によつて漏を発生することが皆無の優れた医療用
袋である。

なお、上記袋は、医療用袋として説明したが、
ジユースその他の液体容器としても優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図ａ，ｂは、本考案に係る医
療用袋の一実施例を示すもので、第１図は口部材
を取付けた溶着部の正面図、第２図ａ，ｂはそれ
ぞれ第１図の医療用袋溶着部側縁部分の拡大図、
第３図ａ，ｂおよび第４図ａ，ｂは従来の医療用
袋を示すもので、第３図ａは正面図、第３図ｂは
第３図ａの−線矢視図、第４図ａ，ｂは溶着
部の側縁部分の拡大図である。 １……口部分、２，３……溶着部、４……吊
孔、５……溶着部両側縁、６……気泡、７……再
溶着部、８……微細な分散気泡。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 熱可塑性樹脂製円筒状シートの一方の開口部に
   熱可塑性樹脂製口部材を取付け、両端開口部を平
   板状に溶着封止した医療用袋において、 上記平板状溶着部の上記医療用袋コーナ部に、
   これを再押圧溶着による再溶着部を形成してなる
   医療用袋。