JPH0356652A - 高速溶融メッキにおけるメッキ金属補給方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は鋼板に被覆金属を高純度に高速で溶融メッキす
る方法、特に高速溶融メッキにおけるメッキ金属補給方
法に関するものである．（従来の技術） Ｚｎ＋　／ｕｎ　Ｓｎｔ　Ｐｂおよびこれらの金属の合
金系被覆鋼板は自動車用，建築用，電気機器用，缶用の
材料として広くもちいられており、品質と生産性の向上
が重要である。

従来の溶融メッキ方法は調帯を還元性ガスの雰囲気中で
加熱することにより表面を清浄化した後、被覆したい金
属の溶融浴に導いて浸漬メッキしその後、メッキ浴より
引き上げて、直後にスリット状のノズルにより噴射する
気体で過剰に付着した溶融金属を除去し付着量を制御す
るもの、あるいは片面だけを溶融金属に接触させた後噴
射気体により過剰の溶融金属を除去し付着量を制御する
ものがある。この様な浸漬メッキはＺｎメッキ．Ｎメッ
キおよびターンメッキに代表されるように、今日一般に
広く使用される素材の製造法として採用されている。

この方法の欠点は鋼帯がメッキ浴中を通過する際、銅帯
の一部がメッキ浴中に溶出し、この溶出した大部分のＦ
ｅはその後、浴成分と金属間化合物を形成して、浴中に
浮遊し、いわゆる浮遊ドロスとなる．この浮遊ドロスは
メッキの際メッキ層中に混入し製品の外観や耐食性、加
工性などを低下させていた．次にメッキ浴の容量につい
ては銅帯をポットロールでメッキ浴中に導入し浸漬でき
る程の大容量が必要である． 従来この大容量にしたメッキ浴の浴組威を変更する場合
、特に大幅に変更して製品品種を切り替える場合はメッ
キ浴の一部を汲み出して、メッキ金属や添加金属を補給
もしくは添加する必要がある。このため多大の費用．時
間，労力を必要とするので、単一のメッキラインで製造
できる製品の種類には限界が有った．また浸漬時間が長
いため金属と鋼板が反応して加工性を劣化させる脆い合
金層が厚く形成し、そのためメッキ浴に添加元素を加え
て合金層を薄くする手段がとられてきたが今日の様に加
工の程度が厳しくなると限界が生じている．さらに空気
中の酸素と溶融金属が反応して酸化ドロスが発生して溶
融金属を無駄に消費するとともに銅帯表面に付着して外
観を損なっている。

次にメッキ付着量の制御は前述のごとく気体絞り法によ
り行うことが一般的であるがラインスピードが１６０ｍ
／ｍｉｎ以上になると絞り落とされた金属が激しく飛散
しスプラッシュとなって鋼帯に付着したり銅帯により持
ち上げられるメッキ金属量も多くなってドロスの発生量
が多くなり、高速化には限界が有った。

以上述べた様に浸漬メッキ法は種々の欠点があり、これ
らの問題点を解決するために浸漬浴を用いない新規な熔
融メッキ法が提示されている。特公昭５７−２４０６６
号公報には溶融金属をロールコート方式で塗布してメッ
キする方法があり溶融メッキ浴の補充に際して浴面の精
密な管理は不用で浴組成の切り替えには有利であるがメ
ッキ浴の汚染、高速化の問題は解決できない。

特開昭６１−２０７５５５号公報には上記問題点を解決
する手段として以下の方法の開示がある。

ノズルの開口部に溶融金属のメニスカスを形成して、そ
のメニスカスに金属帯を接触させながら金属帯を走行さ
せると開口部からの溶融金属流出量は自由流出の場合よ
り多く連続操業でのメッキ付着量を容易に制御できる。

この流出量は溶融金属の濡れ付着力によりもたらされる
もので走行する鋼帯の速度に応じて付着量は一定に制御
されるものである。この方法では溶融金属の濡れ付着力
が調帯への溶融金属供給の駆動力であるため溶融金属の
補充の際にノズル先端位置に対して容器内の溶融金属の
浴面ば常に一定となる様に精密に制御することが必要で
ある。この方法では溶融金属の補給は大気圧中でよいの
で浴面検出器に連動した補給槽内の栓の開閉によりノズ
ル容器内の浴面制御が可能である。

しかしこの様な溶融金属の濡れ力を利用した付着量制御
では銅帯走行速度との追従性はよくとも任意に付着量を
変えるための手段に乏しくノズルと調帯間の隙間を調整
する方法では低付着量と高付着量に２分化され中間の付
着量を任意に得ることは困難である．従ってこの方法は
浴の補給に関しては可能であるが付着量制御性の点から
問題がある． 特開昭５９−６７３５７号公報にはアモルファスリボン
の製造方法に着眼して溶融金属をスリット状ノズルまた
は多孔ノズルを通して回転ディスクの代わりに走行する
鋼板上に吹き付け、吹き付けられた熔融金属を鋼板によ
って冷却し、そのまま被覆金属とする方法が開示されて
いる。具体的には溶融金属を入れた容器をドラム上を走
行する鋼板の上方に設置し、溶融金属の入った容器には
スリット状ノズルあるいは多孔ノズルを付けておき、ノ
ズル先端と板との間隔を近接させ、通常ＩＭ以下とする
。溶融金属の流出速度はヘッドの高さあるいはＡｒ等の
不活性ガスによる加圧等の静圧で決まる。

ところが、この公開公報では溶融金属容器内の静圧を一
定に保ちながら溶融金属を補給する方法については開示
されておらず技術として未完威である． 以上述べた様に塗布方法と熔融金属補給方法は密接に関
係しており補給方法が比較的容易な場合には塗布方法に
高速化、浴の汚染の間理（特公昭５７−２４０６６号公
報）あるいは付着量制御性の問題（特開昭６１−２０７
５５５号公報，特開昭６１−２０７５５６号公報）があ
り、また高速塗布方法として開示されているものには補
給法の開示がなく（特開昭５９−６７３５７号公報）、
システムとして高速実操業に供するためには不十分であ
る。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は前記従来法の問題点に鑑み、鋼板に溶融金属を
高純度にかつ高速に溶融メッキする方法、特に従来の高
速溶融メッキにおける問題点を完全に排除しうるメッキ
金属補給方法を提供することを課題とするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明者らは高速溶融メッキにおける溶融金属補給方法
について種々検討の結果、本発明を完威させた。

すなわち、本発明の要旨とするところは、走行する金属
帯の下面あるいは垂直面に対してノズルを配置して該ノ
ズルの開口部を金属帯に極めて接近させるとともにノズ
ルに溶融金属を静圧により供給して開口部に溶融金属の
液溜りを形成し溶融金属と金属帯との間のメニスカスに
よりメンキする方法において、溶融金属容器内の静圧を
保ちながら溶融金属容器内へ固体状態の補給用地金を加
熱された傾斜導入口から連続的に押入れて溶融金属容器
内の熔融金属浴面位置の変動に応して該補給用地金の押
入速度を調節することを特徴とする高速熔融メッキにお
けるメッキ金属補給方法にある。

本発明においてＺｎ，　ｊＶ，　Ｓｎ，　Ｐｂおよびこ
れら各金属の合金系金属の溶融金属６を入れた容器ｌを
走行する鋼帯２の下面あるいは垂直面に対して設置し銅
帯の反対面には支持ロール３を設置する。

溶融金属の入った容器ｌにはスリント状ノズルあるいは
多孔ノズル４を付け、ノズル先端と調帯との間隔は近接
させ通常ｌ１Ｉｎ以下とする。溶融金属の流出速度は窒
素等の非酸化性ガスによる加圧５などの静圧によって制
御する。付着量及び鋼帯走行速度に応じて静圧力を加減
する訳であるが、方容器１内の浴面位置によっても必要
な流出量を得るための静圧力は変化するためその時の静
圧力を保ちながら容器ｌ内の浴面位置をも一定に保ちつ
つ熔融金属を補給する方法が必要となる。容器１の側面
に補給用メッキ地金７の押入口８を設け、該押入口８は
補給用メンキ地金７が自然に清らない程度の傾斜をつけ
る。一方容器ｌには浴面検出法としてレーザー光、超音
波等の公知の検出法を利用した検出器９を設け、浴面変
化を検出して補給用メッキ地金７の押入機１０の押入速
度を加減する。該押入口８にはヒーター１１を設け固体
の補給用メッキ地金が押入口８内の溶融金属１２に浸漬
され溶融する際の溶解熱を与える。ヒーター１ｌの負荷
を軽減するため補給用メッキ地金７を予め予熱しておく
と良い。予熱源としては焼鈍ガスを熱交換して利用でき
る。この方法では補給用に別に溶解釜を必゛要とせずま
た連続式押入注であるため容器ｌ内の浴面の１３らぎが
なく安定したノズル押し出し速度が確保できる。さらに
容器１内の静圧は押入口８の中の溶融金属１２によって
シ−ルされる。この補給方法は静圧による溶融金属のノ
ズル押し出し法に合致した方法であり高速溶融メッキで
の付着量制御機能を満足しながら溶融金属の補給機能を
も併せ持つメンキシステムとして実操業に供することが
できる。溶融金属とＭ帯とのイ需れ性はメッキ密着性を
確保するために必要であり鋼帯表面の清浄度が重要であ
る。これは公知の方法、たとえば還元性雰囲気中での加
熱や脱脂、酸洗等の予備処理、フランクス塗布等が利用
できる。さらに調帯の温度を溶融金属の融点以下に加熱
することも必要でこれも溶融メンキの常法である。

次に実施例により本発明を説明する。

（実施例） 第１図は本発明の実施方法の１例を示すもので、綱帯２
は還元性ガス雰囲気中で加熱して、表面を清浄にしたも
ので水平方向に走行する場合と垂直方向に走行する場合
のノズルの配置例を併記してある。支持ロール３で調帯
２の走行を安定化させ、対向する面に溶融金属押し出し
用ノズル４を設置する。溶融金属押し出し用ノズル４の
基部に溶融金属容器１を接続し溶融金属容器ｌより溶融
金属をノズル４に供給する。溶融金属容ＩＩの側面には
補給用メッキ地金７の押入口８を傾斜させて接続する。

傾斜角は補給用メッキ地金７の材質、表面形状と押入口
８の材質、表面形状とによって適宜定まるもので補給用
メッキ地金が自然に滑らない様な角度とする。

次に鋼帯２に溶融アルミニウムメッキと溶融亜鉛メッキ
を施した場合を説明する。

溶融アルξニウムメッキの場合は鋼帯２として厚さ０．
８ｍｍ＋、幅５００＋ｎｍのものを用い、溶融金属押し
出し用ノズル４の開口部の隙間がＯ．　Ｔａｍで、幅４
９０　Ｉｒａのものを用いた。メッキは鯛帯２と溶融金
属押し出し用ノズル４の先端との距離０．９ｏｍとして
行った。溶融金属容器１としては綱帯幅方向に７００ｍ
，　銅帯長手方向ニ５００ｍＩ１，高さ５００ｍｍ（７
）ものを用いた。この容器の材質はＳｉＣ系のセラミク
スを用い、押入口８として断面が１５０ｍａ＋　Ｘ　２
５０騰で長さ２０００ｍｍのＳｉＣ系セラミクス製押入
口に断面が１００ｏ＋ｍ　Ｘ　２００間で長さｌ０００
恥のアル貴ニウム地金を挿入した。なお押入口の傾斜角
は３０度とした。

溶融金属容器内の浴面位置はレーザーセンサーにより検
出し浴面が基準位置より下になっているとアルミニウム
地金の押入速度にｌｃｍ／ｓｅｃ”の加速度を与え、逆
に浴面が基準位置よりも上になると−ｌｃｍ／ｓｅｃ２
の加速度を与え浴面が基準位置の時はアルミニウム地金
に加速度を与えずその時の押入速度を維持する様に制御
した。上記の制御によりアルミニウム地金の押入速度に
関して調帯走行速度３００ｍ／分でアルミニウム付着量
ｌｏｎｇ　／　ｒｒｆの時、アルミニウム地金を０．９
０１ｍ／秒の押入速度で安定した。メッキ時の板温は６
００’Ｃとした。

なおアルξニウム地金は融解を助けるため窒素中で６０
０゜Ｃまで予熱したものを用いた。

また、溶融アルミニウムのノズルへの押し出し圧力は５
００ｍｍＡｑであり上記アルミニウム地金の補給時に圧
力の変動は認められなかった。

以上の補給法により連続操業が可能であることを確認し
た。

その結果、金属間化合物のドロスの巻き込みのないメッ
キ層かえられ、表面も酸化ドロスのない美麗な外観とな
った。合金層は０．２μ以下で絞り、しごき加工に十分
耐える加工性に優れた溶融メッキ鋼板を連続的に得るこ
とができた。また次に示す溶融亜鉛メッキへの切り替え
作業も別に用意したノズルへ切り替えることにより簡便
に行うことができた。

溶融亜鉛メッキの場合は鋼帯２として厚さ０．８閣、幅
５００ｍのものを用い、溶融金属押し出し用ノズル４の
開口部の隙間が０．７Ｍで幅４９０ａ＋ｍのものを用い
た。メッキは鋼帯２と溶融金属押しだし用ノズル４の先
端との距離０．８ｍｍとして行った。

溶融金属容器１としては＃帯幅方向に７００１！ＩＩＩ
１，銅帯長手方向に５００ｍｍ、高さ５００餉のものを
用いた。

この容器の材質はＳｉＣ系セラ多クスを用い押入口８と
して断面が１５０ｍｎ＋Ｘ　２５０ｍｍで長さ２５００
ｓａのＳｉＣ系セラミクス製押入口に断面が１００ｍｍ
Ｘ　２００一で長さ１０００ｍｍの亜鉛地金を挿入した
。なお押入口の傾斜角は２０度とした。溶融金属容器内
の浴面位置はレーザーセンサーにより検出し浴面が基準
位置より下になっていると亜鉛地金の押入速度にｌｃｔ
ａ／ｓｅｃ”の加速度を与え、逆に浴面が基準位置より
も上になると−１ｃｍ／ｓｅｃ”の加速度を与え浴面が
基準位置の時は亜鉛地金に加速度を与えずその時の押入
速度を維持する様に制御した。上記の制御により亜鉛地
金の押入速度に関して調帯走行速度３００ｍ　／分で亜
鉛付着量１００ｇ／ｒｒｆの時、亜鉛地金を０．３４ｃ
＋ａ／秒の押入速度で安定した。メッキ時の板温は４２
０゜Ｃとした。なお亜鉛地金は融解を助けるため窒素中
で４００゜Ｃまで予熱したものを用いた。また、溶融亜
鉛のノズルへの押し出し圧力は１３２０ｕＡｑであり上
記亜鉛地金の補給時に圧力の変動は認められなかった。

以上の補給法により連Ｖｔ操業が可能であることを確認
した。

その結果、金属間化合物のドロスの巻き込みのないメン
キ層が得られ、表面も酸化ドロスのない美麗な外観とｌ
ζった。合金層は０．１μ以下でプレス加工に十分耐え
る加工性に優れた溶融メッキ幻板を得ることができた。

（発明の効果） 最近の溶融アル≧ニウムメンキラインや溶融亜鉛メッキ
ラインは自動車，建材．を中心に益々生産量が増え、そ
れに応してライン速度は益々速くなると同時にメッキ後
の立ち上がり高さは益々高くなる傾向にあり建設費コス
トは高くなる。一方品種の多様化に伴い、同一ラインで
の品種切り替えロスも多くなる一方である。さらに品質
上の要求レベルも益々高度になりドロス付着防止はもち
ろん、付着量の均一化、加工性の向上が強く要求されて
いる。本発明の方法によれば以上の問題点を一挙に解決
できるとともに他分野例えば有機樹脂溶液の高速コーテ
ィングにも応用できる長所を持ち、将来の表面処理方法
を指向する画期的な価値のある方法である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるメッキ法の一例を示す図である。 ■・・・溶融金属の容器，２・・・調帯，３・・・支持
ロール，・・・溶融金属押し出し用ノズル ・・・溶融金属押し出し用加圧非酸化性ガス・・・溶融
金属．７・・・補給用メッキ地金・・・補給用メッキ地
金押入口 ・・・溶融金属容器内の溶融金属浴面位置の検出器０・
・・補給用メッキ地金の押入機

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 走行する金属帯の下面あるいは垂直面に対してノズルを
   配置して該ノズルの開口部を金属帯に極めて接近させる
   とともにノズルに溶融金属を静圧により供給して開口部
   に溶融金属の液溜りを形成し溶融金属と金属帯との間の
   メニスカスによりメッキする方法において、溶融金属容
   器内の静圧を保ちながら溶融金属容器内へ固体状態の補
   給用地金を加熱された傾斜導入口から連続的に押入れて
   溶融金属容器内の溶融金属浴面位置の変動に応じて該補
   給用地金の押入速度を調節することを特徴とする高速溶
   融メッキにおけるメッキ金属補給方法。