JPH0355484Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、レール上を走行する複数のキヤリ
ヤを連結する移送物載荷用架台を含むキヤリヤ連
結体を、駆動チエーンとの間の設けた係脱可能の
係合フツクにより前進駆動し、移送路のストレー
ジ区間では自動的に係合フツクを引き外してキヤ
リヤ連結体を前後相接して停止させることができ
るフロアコンベヤのキヤリヤ駆動用係合フツク引
外し装置に関する。

従来の技術 キヤリヤ連結体を有する上記構造の従来のフロ
アコンベヤにおいてキヤリヤ連結体を停止させる
には、移送路に設けた引外し片を係合フツクの通
路に突出させてフツクを傾動させることによりフ
ツク引外しを行うのである。キヤリヤ連結体は通
常フツク引外し後惰行前進するから、従来は前記
引外し片とは別にストツパを設ける必要があつ
た。このストツパは例えば移送物載荷用架台に係
合させるなど、引外し片とは作用部位も作動時期
も異るので、両者の一体化は困難であり、したが
つて、従来装置は構造が複雑で制御が面倒である
欠点があつた。

考案が解決しようとする問題点 本案は従来におけるフツクの引外し片を逸走防
止用ストツパとを一体化して構造及び制御を簡易
化することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本案は、移送物載荷用架台を有するキヤリヤ連
結体の先頭キヤリヤの下部に突設した前面垂直の
停止突起部と、停止突起部の後部に上下揺動自由
に後端が枢支され常時は下限定位置に停止するフ
ツクと、フツクの下部に形成され駆動チエーンに
よりキヤリヤ連結体を前進させるプツシヤと前記
下限定位置において係合する係合面と、フツクの
下部前部に形成され後方に下傾するカム面と、キ
ヤリヤ連結体の後尾キヤリヤから後方に突出し後
続キヤリヤ連結体のフツクのカム面と衝接して該
フツクとプツシヤとの係合を解除する解除片と、
前記下限位置にあるカム面の移動通路に側方から
出入可能に支持され進出時にカム面に接してフツ
クを押し上げ停止突起部前面に当接するストツパ
とを有するキヤリヤの逸走防止用ストツパを有す
るキヤリヤ駆動用係合フツク引外し装置を要旨と
する。

作 用 ストツパは下限位置にあるフツクの通路内に進
出させると、到来するキヤリヤ連結体のフツクの
カム面がストツパと衝接して押し上げられ、係合
面がプツシヤとの係合から引き外される。これに
よりキヤリヤ連結体は駆動力を失い、若干の惰行
ののち、ストツパに停止突起部の垂直前面が当つ
て停止する。後続のキヤリヤ連結体はそのフツク
のカム面が停止中の先行キヤリヤ連結体の解除片
に当つてフツクが上方へ回動させられる結果、係
合面がプツシヤから外れて、ほぼ先行キヤリヤ連
結体に接して停止し、ストレージされる。

次にストツパを後退させると、該ストツパによ
り停止させられていたキヤリヤ連結体のフツクが
下限位置へ下降し、到来するプツシヤと係合して
キヤリヤ連結体は発進する。該発進の直後にスト
ツパを再度進出させると、後続キヤリヤ連結体は
前記と同様にして停止せしめられる。したがつ
て、キヤリヤ連結体が下り勾配を有するストレー
ジ区間に停止していて、先頭のキヤリヤ連結体の
発進と同時に後続キヤリヤ連結体が起動する場合
でも、ストツパの操作により後続キヤリヤ連結体
を確実に停止させることができる。

実施例 第１図において、キヤリヤ連結体１は走行ロー
ラ２によりキヤリヤレール３を走行するキヤリヤ
４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄを連結杆５及び移送物Ｍ
の載荷用架台６にて上下左右に屈曲自由に連結し
てなり、レール３の直下に設けたトロリーレール
７を走行するトロリー８に駆動チエーン９を結合
吊持し、トロリー８と先頭キヤリヤ４ａとの間に
係合装置１０を設けて、駆動チエーン９によりキ
ヤリヤ連結体１を矢印方向に押送する。

係合装置１０は、第２〜４図に示す如く、キヤ
リヤ４ａの後部に設けたにピン１１にて上下揺動
自由に枢支されたフツク１２と、トロリー８の上
部に突設したプツシヤ１３とを有する。キヤリヤ
４ａはほぼ長方形状の枠形フレーム１４の後方部
分の両側下部に垂直前面１５をもつ肉厚の停止突
起部１６を有し、上部に軸支した前後の垂直軸案
内ローラ１７がレール３の上面に固定した案内板
１８により案内されて走行する。フツク１２はフ
レーム１４の枠内を上下揺動し、フツク１２の下
部の後方寄りでピン１１より前部にプツシヤ１３
が入り得る切欠部１９を有し、その前部内面はピ
ン１１を中心とする円弧状をなして、フツク１２
が第３図に実線で示す下限定位置にあるとき、プ
ツシヤ１３の前部斜面２０に係合する係合面１９
ａとなる。切欠部１９の後部内面は垂直前面１５
より後方に位置し、また切欠部１９より前方のフ
ツク１２の下面は後方に下傾するカム面２１を形
成する。

ストツパ２２はレール３の下方を側方からフツ
ク１２の通路内に出入しうるよう図示しない停止
装置に支持されており、前記通路内に進出する
と、到来キヤリヤ４ａのフツク１２はカム面２１
がストツパ２２上に乗り上げて上方回動し（第３
図鎖線位置）、プツシヤ１３から引き外される。
これによりキヤリヤ連結体１は駆動力を失い、僅
か惰行したのち垂直前面１５がストツパ２２に当
つて停止する。

後尾キヤリヤ４ｄの後部には、キヤリヤ連結体
１が前後近接したとき、後続キヤリヤ連結体と駆
動チエーン９との係合を解くため、プツシヤ１２
をカム面２１に接して押し上げる解除片２３を突
設する。

考案の効果 本案においては、ストツパをフツク通路内に進
出させるだけで、キヤリヤ連結体を押送するプツ
シヤとの係合からフツクを引き外すとともに、キ
ヤリヤ連結体をストツパに係止して停止させ、し
かもストツパも解除片もフツクの同じカム面に当
接してフツクを傾動させ、且つカム面は単一傾斜
面である上に、ストツパによりフツクがプツシヤ
から外れたのちにストツパが停止突起部に当つて
キヤリヤを完全停止させるので、フツクの構造や
キヤリヤ停止動作がきわめて簡易である効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の一実施例を示し、第１図は本案を
適用したキヤリヤ連結体の立面図、第２図、第３
図、第４図は夫々本案の要部を示す平面図、一側
のキヤリヤ走行レールを除いた立面図及び第３図
Ａ−Ａ線断面図である。 １……キヤリヤ連結体、４ａ……先頭キヤリ
ヤ、４ｄ……後尾キヤリヤ、６……移送物載荷用
架台、９……駆動チエーン、１２……フツク、１
３……プツシヤ、１６……停止突起部、１９ａ…
…係合面、２１……カム面、２２……ストツパ、
２３……解除片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 移送物載荷用架台を有するキヤリヤ連結体の先
   頭キヤリヤの下部に突設した前面垂直の停止突起
   部と、停止突起部の後部に上下揺動自由に後端が
   枢支され常時は下限定位置に停止するフツクと、
   フツクの下部に形成され駆動チエーンによりキヤ
   リヤ連結体を前進させるプツシヤと前記下限定位
   置において係合する係合面と、フツクの下部前部
   に形成され後方に下傾するカム面と、キヤリヤ連
   結体の後尾キヤリヤから後方に突出し後続キヤリ
   ヤ連結体のフツクのカム面と衝接して該フツクと
   プツシヤとの係合を解除する解除片と、前記下限
   位置にあるカム面の移動通路に側方から出入可能
   に支持され進出時にカム面に接してフツクを押し
   上げ、停止突起部前面に当接するストツパとを有
   するキヤリヤの逸走防止用ストツパを有するキヤ
   リヤ駆動用係合フツク引外し装置。