JPH0354787B2 - - Google Patents

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JPH0354787B2
JPH0354787B2 JP59093774A JP9377484A JPH0354787B2 JP H0354787 B2 JPH0354787 B2 JP H0354787B2 JP 59093774 A JP59093774 A JP 59093774A JP 9377484 A JP9377484 A JP 9377484A JP H0354787 B2 JPH0354787 B2 JP H0354787B2
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/28Electrolytic cell components
    • G01N27/30Electrodes, e.g. test electrodes; Half-cells
    • G01N27/333Ion-selective electrodes or membranes
    • G01N27/3335Ion-selective electrodes or membranes the membrane containing at least one organic component

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  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の分野] 本発明は、イオン選択電極およびその製法に関
するものである。さらに詳しくは本発明はカリウ
ムイオンをポテンシオメトリカルに測定する分析
に使用するに適したイオン選択電極およびその製
法に関するものである。 [発明の背景] イオン選択電極は、主として水性液、血液、血
清などの体液中のイオン濃度をポテンシオメトリ
カルに測定するための測定具であり、その基本的
構成については既に特開昭52−142584号公報など
に開示されている。すなわち、イオン選択電極
は、支持体、導電性金属層(例、蒸着銀層)、該
金属の水不溶性塩(例、塩化銀)を含む層、該水
不溶性塩の陰イオンと共通の陰イオンとカチオン
(例、カリウムイオン、ナトリウムイオン)との
電解質塩(例、塩化カリウム、塩化ナトリウム)
とバインダーとを含む電解質層、およびイオン選
択層がこの順に一体化された基本構成を有してい
る。 上記のような基本構成からなるイオン選択電極
(半電池)を実際のイオン濃度測定に使用するに
際しては、二個のイオン選択電極A,Bを一組と
し、それぞれのイオン選択層A,Bを水担持性の
ブリツジで接続し、イオン選択層A,Bのそれぞ
れに標準液と試料液を点着したのち、一定時間経
過後の導電性金属層A,Bの間の電位差を測定し
て、予め調製した検量線とこの電位差とから試料
液中に含まれていた電解質の濃度を算出する方法
が利用される。但し、特開昭58−156848号等に開
示のスクラツチ溝で電気的に絶縁されたイオン選
択電極対を用いて同様な測定を行なうこともでき
る。 イオン選択電極は上記のように基本的には単純
な構成からなり微小なチツプとして得られるため
試料の必要量が極めて少なく、従つて体液などの
ように試料液の量に制限がある場合の含有電解質
量の測定に非常に有用である。また、イオン選択
電極は上記のような単純かつ微小な構成からなる
ため、使い捨てにて使用できるとの利点もある。 しかし一方では、微小なイオン選択電極はその
測定精度が不充分となりやすいとの問題点を有し
ている。これは、イオン選択電極が測定中に電位
の変動(電位ドリフト)をおこしやすいことに起
因している。電位ドリフトを低減させるにはイオ
ン選択電極の各機能層を厚くするとの対策が考え
られるが、この場合にはイオン選択電極の単価が
高くなるため使い捨て使用が困難になるとの問題
が発生し、また感度も低下しやすい。 上記のような電位ドリフトの発生などの問題点
を回避するための改良技術として、電解質層を電
解質の蒸着あるいは電解質水溶液の塗布乾燥によ
り形成して実質的にバインダーを含むことのない
電解質層とする発明が既に提案されている(特開
昭57−17852号公報)。この発明により、従来知ら
れているイオン選択電極の電位ドリフトの発生の
低減は可能となつたが、イオン選択電極を用いる
測定の精度を高めるためには更に電位ドリフトを
低減させることが望ましい。すなわち、電解質層
を電解質水溶液の塗布乾燥により形成した場合に
は、生成する電解質結晶が大きなものとなるた
め、電解質層における電解質分布が不均一になり
やすく、また電解質層の厚みが大きくなりやすい
との問題が発生し、いずれも測定精度の向上を妨
げる要因となる。一方、電解質の蒸着により電解
質層を形成する方法は、電解質の蒸気圧が低い場
合には利用が難しく、また高温下で分解しやすい
電解質については蒸着操作に特別な注意が必要と
なり、従つて蒸着効率が低くなるため、工業的操
作としては有利ということはできない。 [発明の要旨] 本発明は、電位ドリフトなどの測定誤差の原因
となる現象の発生が低減されたカリウムイオンを
ポテンシオメトリカルに測定する分析に使用する
に適したイオン選択電極を提供することを主な目
的とするものである。 また本発明は、測定時の応答時間が短縮された
カリウムイオン分析用イオン選択電極を提供する
ことを主な目的とするものである。 本発明は、特に体液中のカリウムイオンの分析
に適したイオン選択電極を提供することを目的と
するものである。 さらに、本発明は、電位ドリフトなどの測定誤
差の発生原因となる現象の発生が低減され、かつ
応答時間が短縮されたカリウムイオン分析用イオ
ン選択電極を製造する方法を提供することもその
目的とするものである。 本発明が提供するカリウムイオンの分析に適し
たイオン選択電極は、支持体、導電性金属層、該
金属の水不溶性塩を含む層、該水不溶性塩の陰イ
オンと共通の陰イオンとカリウムイオンとの電解
質塩からなり、実質的にバインダーを含むことの
ない電解質層、およびイオン選択層がこの順に一
体化されてなるイオン選択電極において、上記電
解質層が、上記水不溶性塩を含む層の上に密に展
開された平均結晶径60μm以下の該電解質結晶か
らなることを特徴とするものである。 上記のイオン選択電極は、該水不溶性塩を含む
層の上に電解質塩を有機溶媒を含むことのない水
に溶解してなる水溶液を塗布した後、該塗布層
を、流通下にある40℃以上に加熱された気体に接
触させることにより乾燥させ、これによつて密に
展開された平均結晶径60μm以下の該電解質結晶
からなるように電解質層を該水不溶性塩を含む層
の上に形成する方法を利用して製造することがで
きる。 [発明の詳細な説明] 本発明により提供されるイオン選択電極の基本
構成、すなわち支持体、導電性金属層、該金属の
水不溶性塩を含む層、該水不溶性塩の陰イオンと
共通の陰イオンとカリウムイオンとの電解質塩か
らなり、実質的にバインダーを含むことのない電
解質層、およびイオン選択層がこの順に一体化さ
れてなるイオン選択電極は、前述のように既に公
知である(特開昭57−17852号公報)。本発明のイ
オン選択電極において、電解質層以外の構成、お
よびそれぞれの層の材料については、公知技術に
従つて選択することができる。イオン選択電極の
構成、材料などを開示する刊行物の例としては、
上記の特開昭52−142584号公報および同57−
17852号公報、そして同58−211648号公報などを
挙げることができる。 たとえば、支持体としてはポリエチレンテレフ
タレートなどのプラスチツク材料からなるフイル
ム(または、シート)を用いることができる。導
電性金属層としては、支持体表面に蒸着などの方
法により積層された金属銀からなる層が代表的で
ある。金属の水不溶性塩を含む層は、たとえば、
導電性金属層を金属銀層とした場合には、銀層の
表面部分を化学的に酸化・塩化し塩化銀層を形成
させるか、または塩化銀とバインダーとを含む分
散液を金属銀層表面に塗布乾燥させることにより
形成することができる。上記の水不溶性塩を含む
層の上に設けられる電解質層は本発明の特徴とな
る層であり、後に述べるような方法により形成す
ることができる。 イオン選択層は、特定のイオンを選択すること
ができる層で、試料液または標準液と接触する以
前の乾燥状態においては高電気抵抗性で、実質的
に電気絶縁性である。ここで「特定のイオンを選
択することができる」とは、特定のイオンのみを
選択的に透過、またはそれに感応する場合のみな
らず、特定のイオンが測定に充分な時間差をもつ
て他の測定対象外の物質かつ選択され得る場合も
含む。また、イオン選択層に用いる物質によつて
は、イオン交換を通じ液中のイオン活性変化に対
応する電位差を測定し、結果として特定イオンを
選択したと同等の機能を発現する場合も、本明細
書では「特定のイオンを選択することができる」
という。 イオン選択層は、試料液および標準液がともに
水性液体であるので水不溶性でなければならな
い。またイオン選択層は、水不溶性であれば親水
性、疎水性を問わないが、疎水性であることが好
ましい。 イオン選択層は、従来公知の方法により設ける
ことができる。例えばイオンキヤリアをイオンキ
ヤリア溶媒に溶解させたものを疎水性有機バイン
ダーと共に水不溶性塩層または電解質層あるいは
導電体層の上に塗布、乾燥させる。イオンキヤリ
ア濃度は、一般に0.05〜10g/m2、イオン選択層
の厚さは約3μm〜約125μm、好ましくは約5〜約
50μmである。イオンキヤリヤーの例としては、
バリノマイシン、環状ポリエーテル、テトララク
トン、マクロリドアクチン、エンニナチン、カリ
ウムテトラフエニルボレート、およびそれらの誘
導体などを挙げることができる。また上記イオン
キヤリア溶媒の例としてはフタレート、セバケー
ト、芳香族または脂肪族のエーテルおよびアジペ
ート等が挙げられる。これらの具体的化合物例と
しては、特公昭58−4981号公報に記載のブロモフ
エニルフエニルエーテル、3−メトキシフエニル
フエニルエーテル、4−メトキシフエニルフエニ
ルエーテル、ジメチルフタレート、ジブチルフタ
レート、ジドデシルフタレート、ジオクチルフエ
ニルホスホネート、ジクレジルホスフエート・ビ
ス(2−エチルヘキシル)フタレート、オクチル
ジフエニルホスフエート、トリトリルホスフエー
ト、ジオクチルアジペートおよびジブチルセバケ
ートを挙げることができる。また、他の多数の有
用な溶媒も既に公知である。疎水性有機バインダ
ーとしては、薄膜を形成することができる天然高
分子物質、その誘導体もしくは合成高分子物質を
用いることができ、その例としては、セルロース
エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビ
ニルコポリマー、ポリ塩化ビニリデン、ポリアク
リロニトリル、ポリウレタン、ビスフエノールA
のポリカーボネートなどを挙げることができる。 これらのイオンキヤリアやイオンキヤリア溶
媒、疎水性有機バインダーおよびそれからなるイ
オン選択層は、前記特公昭58−4981号公報以外に
も、特開昭58−156848号公報、あるいは米国特許
4053381号、米国特許4171246号、米国特許
4214968号の各明細書及び「Research
Disclosure」誌報文No.16113(1977年9月号)に記
載の物質および技術を用いることができる。 イオン選択層の材料として、イオン交換物質を
用いることもできる。この場合は、イオン交換に
より生じるイオン活量変化に起因する電位差応答
を測定することになる。本発明に使用できる適当
なイオン交換物質及びこれらを用いるイオン選択
層の形成方法は特公昭52−47717号公報に記述さ
れている。イオン交換物質の代表例としては、塩
素イオン交換用のトリアルキルアンモニウムクロ
リドを挙げることができる。 本発明のイオン選択電極の特徴的構成は、カリ
ウムイオンの塩を含む電解質層が、実質的にバイ
ンダーを含むことなく、かつ導電性金属を構成す
る金属の水不溶性塩を含む層(以下、水不溶性塩
層と略す)の上に密に展開された平均結晶径が特
定の値以下(60μm以下、好ましくは50〜0.1μm、
さらに好ましくは40〜0.5μm)の電解質結晶から
なることにある。 本発明において、電解質結晶が密に展開されて
いるとは、水不溶性塩層と電解質塩結晶とイオン
選択層との間に実質的に安定な界面電位が発生す
る程度に電解質塩結晶が水不溶性塩層の上に分布
していることを意味しており、必ずしも全ての電
解質結晶が互いに隣接して配列されている必要は
ない。 また、本発明において電解質層は薄いほうが概
して好ましいが、電解質塩結晶の粒子径が小さい
場合には電解質層を形成する電解質塩結晶はイオ
ン選択電極の表面に垂直な方向に重なりあつてい
てもさしつかえない。 すなわち本発明においては、このような結晶径
の小さな電解質塩をバインダーを用いることなく
水不溶性層表面上に密に展開させることにより、
電解質が水不溶性層表面上に高密度で均一にムラ
なく分散配置され、かつ層厚が薄い電解質層が形
成される。このような電解質層を有するイオン選
択電極は応答速度が速く、電位ドリフトの発生も
非常に抑制される。また、バインダーを用いない
電解質層では問題となりやすい電解質層の剥離に
起因する層間分離などの現象も殆ど発生すること
がない。この理由としては、電解質層の均一化お
よび厚さの低減以外に、本発明で規定された小さ
な結晶の形態にある電解質塩が部分的に水不溶性
塩層と係合されていることに起因するものとが考
えられる。特に水不溶性塩層が塩化銀層である場
合には、塩化銀層が比較的多孔性な表面を示すた
め、電解質塩と水不溶性塩層(塩化銀層)との係
合が顕著に現われる。 さらに、本発明の電解質層は適当な粒径の結晶
粒子からなり、実質的に単粒子層であるゆえに、
親水性バインダーを含有する電解質層において見
られる電解質層とイオン選択層との密着不良、接
着不良などが改善され、これらの現象の発生は殆
ど見られない。 本発明者の検討によれば、本発明において規定
したような結晶径の小さなカリウム電解質塩結晶
は、これまでに知られているような水不溶性塩層
の表面に単に電解質塩の水溶液を塗布し、これを
風乾するような方法によつては得ることができな
い。 すなわち、塩化カリウム、臭化カリウムなどの
ようなカリウムの電解質塩の水溶液を水不溶性塩
層の上に塗布し、室温下に放置するような公知の
方法では、析出する結晶の結晶径(平均結晶径)
は一般に70μm以上、通常は70〜100μm程度の比
較的大きな結晶となる。水不溶性塩層の上にこの
ような大きな結晶が展開されて構成されている電
解質層は、電解質の分布の均一さ、電解質層の厚
みの均一さなどの点で劣るため、電位ドリフトが
発生しやすく、また電解質層も必然的に厚くなる
ため分析における応答時間も長くなるという欠点
が発生する。 これに対して、水不溶性塩層の上に電解質塩を
含む水溶液(ただし、有機溶媒を含まない)を塗
布した後、該塗布層を、流通下にある40℃以上
(好ましくは50〜200℃)に加熱された気体に接触
させることにより乾燥させた場合には、密に展開
された平均結晶径50μm以下(通常は、40〜
0.1μm)の該電解質結晶からなる電解質層が該水
不溶性塩を含む層の上に形成される。このような
小さい径の結晶からなる電解質層は、電解質の分
布の均一さ、電解質層の厚みの均一さなどが改良
されるため、電位ドリフトの発生が低減し、従つ
て、分析の測定精度が向上する。 本発明の電解質層を製造するために用いられる
電解質塩水溶液の濃度には特に制限はないが、通
常は約0.5〜約20重量%、好ましくは約0.5〜約15
重量%、最も好ましくは約0.5〜約10重量%の範
囲の電解質塩水溶液が用いられる。なお、製造上
の効率を高めるためには高濃度の溶液であること
が望ましい。 本発明の電解質層を形成する電解質塩のカリウ
ムイオンの相手側の陰イオンは水不溶性塩に含ま
れる塩の陰イオンと共通にする必要があるため、
電解質塩はイオン選択電極全体の構成を考慮して
選ばれる。一般には、イオン選択電極の導電性金
属層は金属銀から構成されることが多く、また該
金属の水不溶性塩を含む層は塩化銀を含むことが
多いため、必然的に電解質塩として塩化カリウム
を用いる場合が多くなる。ただし水不溶性塩層に
含まれる水不溶性塩の陰イオンが、臭化イオン、
沃素イオン、スルホニウムイオン、カルボン酸イ
オンなど塩素イオン以外の陰イオンである場合に
は、電解質層に用いるカリウム塩の陰イオンは当
然それに一致させるように選択する必要がある。 次に本発明の実施例および比較例を示す。 [実施例 1] ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚み:
188μm、寸法30mm×100mm)上に真空蒸着により、
厚み約800nmの金属銀の層(蒸着銀層)を形成さ
せた。そして、この蒸着銀層の両端部を特開昭58
−102146号公報に開示のポリマー組成物液状レジ
ストで被覆することにより、それらの両端部を保
護し、また蒸着銀層の中央部分をカツターナイフ
を用いてスクラツチ除去し、V字形溝状の絶縁部
分を設けた。 次に、上記積層体の蒸着銀層の非被覆部分を塩
酸と重クロム酸カリウムとを含む処理液(塩化水
素および重クロム酸カリウムをそれぞれ36ミリモ
ル/lおよび16ミリモル/l含む水溶液)を用い
て約60秒間接触酸化塩化処理した。この処理が終
了したのち、この積層体を水洗、乾燥してフイル
ム状の銀・塩化銀電極(支持体、導電性銀層およ
び塩化銀層からなる積層体)を得た。 上記の銀・塩化銀電極フイルム上に3%塩化カ
リウム水溶液を塗布し、次いで塗布層にドライヤ
ーを用いて温度約150℃の空気流を約3分間接触
させて塗布層を乾燥させた。乾燥後の塗布層の重
量は1.0g/m2であつた。この乾燥後の塗布層
(電解質層)を顕微鏡で観察したところ、結晶径
が約30μmの多数の塩化カリウム微細結晶が塩化
銀層上に密に展開していた。 上記の電解質層の上に下記の組成からなるカリ
ウムイオン選択層を常法により層厚が約20μmと
なるように付設してカリウムイオン分析用イオン
選択電極を作成した。カリウムイオン選択層組成 VYNS* 0.9g アジピン酸ジオクチル 1.2g バリノマイシン 44mg テトラキスパラクロロフエニルホウ酸カリウム
18mg メチルエチルケトン 5g 1%SH510(ポリシロキサン、メチルエチルケ
トン溶液) 0.05g 註 VYNS:ユニオンカーバイド社製の塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体 [比較例 1] 実施例1と同じ方法により調製した銀・塩化銀
電極フイルム上に3%塩化カリウム水溶液を、乾
燥の塗布層の重量が1.0g/m2となるように塗布
し、次いで塗布層を室温(約20℃)下にて約5時
間放置して風乾した。この乾燥後の塗布層(電解
質層)を顕微鏡で観察したところ、結晶径が約
80μmの多数の塩化カリウム結晶が塩化銀層上に
展開していた。 上記の電解質層の上に実施例1と同様にしてカ
リウムイオン選択層を常法により付設してカリウ
ムイオン分析用イオン選択電極を作成した。 [イオン選択電極の評価] 二個の液受け孔を備えたプラスチツクフイルム
製液受けマスクをイオン選択電極の表面に接着付
設し、次いでその液受け孔を連絡するようにポリ
エステル紡績糸製ブリツジを付設して、カリウム
イオン分析用電極装置を調製した。このカリウム
イオン分析用電極装置の構成を示す模式図を第1
図に示す。第1図において、11はポリエチレン
テレフタレートフイルム(支持体)を、12a,
12bは蒸着銀層(蒸着銀層は、図示のように支
持体表面の一部に達するスクラツチ溝で二つの領
域に分離されている)を、13a,13bは塩化
銀層を、14は塩化カリウム層を、そして15は
イオン選択層を示す。液受けマスクは16、液受
け孔は17a,17bそしてブリツジは18によ
り示されている。 一方の液受け孔17aにカリウムイオン含有標
準液としてカリブレート2を点着し、そして他の
液受け孔17bに試料液としてカリブレート1,
2、もしくは3を点着し、常法に従つてその値の
同時再現性を示差法により求めた。その結果を第
1表に示す。
【表】 註:カリブレート1におけるスロ
ープ値は63mV/decadeであつ
た。
上記の測定において、実施例1により製造した
電極については50回の測定においても期待値±
50mVからはずれることがなかつたが、比較例1
により製造した電極については50回の測定にお
いて8回期待値±50mVからはずれた値が得られ
た。 [実施例 2] イオン選択層の厚みを約20μmから約25μmに変
えた以外は実施例1と同様にしてカリウムイオン
分析用イオン選択電極を作成した。 このイオン選択電極を用いて上記と同様な評
価を行なつたところ、イオン選択電極を用いた
場合と同様な結果が得られた。 [実施例 3] 実施例1と同じ方法により調製した銀・塩化銀
電極フイルム上に、3%塩化カリウム水溶液を連
続塗布機により塗布し、この塗布層に空気流を80
℃、風速2.5m/秒の条件にて3分間接触させた。
得られた塗布層の重量は1.3g/m2であつた。こ
の乾燥後の塗布層(電解質層)を顕微鏡で観察し
たところ、結晶径が約35μmの多数の塩化カリウ
ム微細結晶が塩化銀層上に密に展開していた。 上記の電解質層の上に実施例1と同様にしてカ
リウムイオン選択層を付設してカリウムイオン分
析用イオン選択電極を作成した。 上記のイオン選択電極についてイオン選択電
極,と同様な示差法による評価を行なつた。
その結果を第2表に示す。
【表】 イオン選択電極は50回の測定においても期待
値±50mVからはずれることがなかつた。 [実施例 4] フイルム状の銀/塩化銀電極(参照電極)と実
施例1で作成したカリウムイオン分析用イオン選
択電極とを第1図に示すような液受けマスクと
ブリツジを用いて接続した。 参照電極にカリウムイオン含有標準液としてカ
リブレート2を点着し、そしてイオン選択電極
に試料液としてカリブレート1,2、もしくは3
を点着し、既知の直接法に従つてその際の電位の
時間変化を測定した。それらの結果を第2図に示
す。 第2図から明らかなように電位は極めて短い時
間内に安定した。 [実施例 5] 塩化カリウムの含有量が0.5%、1.0%、2.0%、
3.0%、4.0%、5.0%、および10.0%の試料液を用
いてカリウムイオン分析用イオン選択電極につ
いて実施例4と同様な直接法による測定を行なつ
たところ、いずれの場合の測定値も約−230mV
であつた。 同様な測定を示差法により行なつたところCV
=2.0〜3.5%の結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、示差法による評価の実施のためにブ
リツジを付設したイオン選択電極を示すものであ
る。第2図は、直接法で測定された本発明のイオ
ン選択電極の電位の時間変化を示すグラフであ
る。 11:支持体、12a,12b:蒸着銀層、1
3a,13b:塩化銀層、14:塩化カリウム
層、15:イオン選択層、16:液受けマスク、
17a,17b:液受け孔、18:ブリツジ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体、導電性金属層、該金属の水不溶性塩
    を含む層、該水不溶性塩の陰イオンと共通の陰イ
    オンとカリウムイオンとの電解質塩からなり、実
    質的にバインダーを含むことのない電解質層、お
    よびイオン選択層がこの順に一体化されてなるカ
    リウムイオン分析用イオン選択電極において、上
    記電解質層が、上記水不溶性塩を含む層の上に密
    に展開された平均結晶径60μm以下の該電解質結
    晶からなることを特徴とするイオン選択電極。 2 上記電解質塩の平均結晶径が50〜0.1μmの範
    囲にあることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のイオン選択電極。 3 上記電解質層の平均厚みが該電解質の平均径
    と略同一であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載のイオン選択電極。 4 上記電解質塩が塩化カリウムであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のいず
    れかの項記載のイオン選択電極。 5 上記導電性金属層が金属銀層で、該金属の水
    不溶性塩を含む層が塩化銀を含む層で、かつ上記
    電解質塩が塩化カリウムであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかの項
    記載のイオン選択電極。 6 支持体、導電性金属層、該金属の水不溶性塩
    を含む層、該水不溶性塩の陰イオンと共通の陰イ
    オンとカリウムイオンとの電解質塩からなり、実
    質的にバインダーを含むことのない電解質層、お
    よびイオン選択層がこの順に一体化されてなるカ
    リウムイオン分析用イオン選択電極の製法におい
    て、上記の電解質層が、該水不溶性塩を含む層の
    上に上記電解質塩を有機溶媒を含むことのない水
    に溶解してなる水溶液を塗布した後、該塗布層
    を、流通下にある40℃以上に加熱された気体に接
    触させることにより乾燥させ、これによつて上記
    水不溶性塩層の上に密に展開された平均結晶径
    60μm以下の該電解質結晶からなる層を形成させ
    る工程により製造されることを特徴とするイオン
    選択電極の製法。 7 上記電解質塩が塩化カリウムであることを特
    徴とする特許請求の範囲第6項記載のイオン選択
    電極の製法。
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