JPH0352942Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はドア、トランクリツド及びエンジンフ
ードを含む車両用開閉体のロツク解除を行うに好
適な車両用開閉体のロツク解除装置に関する。

〔従来の技術〕

自動車などの車両には、ドアをロツク又はアン
ロツク状態にする解施錠装置が設けられている。
この装置はキーのロツク操作に応答してドアをロ
ツクし、キーのアンロツク操作に応答してドアの
ロツクを解除するように構成されている。

又車両には、ワイヤ式又は電動式のトランクオ
ープナが設けられているものがある。この装置
は、運転席に設けられたトランクオープナの操作
レバー又はスイツチを操作することによつてトラ
ンクリツドのロツクを解除することができる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、従来の車両においては、ドアが
ロツクされた状態のときトランクリツドを開けて
から乗車するときには、トランクリツド用の錠に
キーを挿入してトランクリツドを開けた後ドアの
錠にキーを挿入してドアを開ける操作をしなけれ
ばならず、ドアやトランクリツド等の開閉体のロ
ツク解除を一度のロツク解除操作によつて行うこ
とができなかつた。

本考案の目的は、車両用開閉体のドアのうちド
ア以外の開閉体の錠に挿入されたキーのロツク解
除操作によつてドアとドア以外の開閉体のロツク
解除を行なうことができる車両用開閉体のロツク
解除装置を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成するために、本考案は、車両用
開閉体のうちドア以外の開閉体の錠に設けられ、
この錠に挿入されたキーのロツク解除操作に応答
して開閉体のロツクを解除する開閉体ロツク解除
手段と、ドア以外の開閉体の錠に設けられ、この
錠に挿入されたキーのロツク解除操作のうち開閉
体に対するロツク解除操作とは異なるロツク解除
操作に応答してドアのロツク解除を指令するロツ
ク解除指令部と、ロツク解除指令部からのロツク
解除指令を受けてドアのロツクを解除するロツク
解除駆動部とを備えている車両用開閉体のロツク
解除装置を構成したものである。

〔作用〕

ドア以外の開閉体の錠にキーが挿入され、この
キーによりドア以外の開閉体に対するロツク解除
操作が行なわれると、ドア以外の開閉体のロツク
が解除される。続いて、キーによりドアに対する
ロツク解除操作が行なわれると、ロツク解除指令
部からドアロツク解除指令が出力される。この指
令はロツク解除駆動部に与えられ、ドアのロツク
が解除される。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の好適な実施例を図面に基づいて
説明する。

第１図には、本考案の好適な実施例の構成が示
されている。第１図において、スイツチ１０はト
ランクリツド用の錠に設けられて、ロツク解除指
令部を構成するようになつており、スイツチ１０
の一端は接地され、他端は駆動回路１２の端子Ｔ
１に接続されている。このスイツチ１０はトラン
クリツド用の錠に挿入されたキー操作によりロツ
ク解除が指令されたときに、その接点を閉じるよ
うに構成されている。即ち、第２図に示されるよ
うに、トランクリツド用の錠１４にキー１６が挿
入され、キー１６が錠１４の中心の位置Ｐ０から
位置Ｐ１まで操作され（第２図ｂ参照）、トラン
クリツドのロツク解除操作がされた後さらに位置
Ｐ２まで操作され（第２図ｃ参照）、ドアのロツ
ク解除が指令されたときに接点を閉じるように構
成されている。又、錠１４はキー１６が位置Ｐ２
に操作された後、この操作が解除されたときには
キー１６を位置Ｐ１まで自動復帰させるように構
成されている。なお、錠１４は、キー１６が位置
Ｐ１まで操作されたときに、トランクリツドのロ
ツクを解除する開閉体ロツク解除手段（図示省
略）に連結されている。

トランジスタ回路で構成された駆動回路１２に
は、端子Ｔ２を介してバツテリ１８の電力が供給
されており、端子Ｔ３，Ｔ４には、車両の４ドア
のロツク又はアンロツクを行う電磁ソレノイドＬ
１，Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４が接続されている。なお端
子Ｔ５は接地端子であり、端子Ｔ１と端子Ｔ６に
は、４ドアのうちいずれかのドアの錠に挿入され
たキー１６のロツク操作又はアンロツク操作に応
答して接点を閉じるスイツチ２０が接続されてい
る。即ち、スイツチ２０は、いずれかのドアの錠
に挿入されたキー１６のアンロツク操作に応答し
て端子Ｔ１を接地し、ロツク操作に応答して端子
Ｔ６を接地するように構成されている。

又駆動回路１２は、端子Ｔ６が接地されたとき
端子Ｔ４から端子Ｔ３側に電流Ｉ１を流し、電磁
ソレノイドＬ１〜Ｌ４を励磁して各ドアをロツク
し、端子Ｔ１が接地されたときには端子Ｔ３側か
ら端子Ｔ４側に電流Ｉ２を流し、電磁ソレノイド
Ｌ１〜Ｌ４を励磁して各ドアをアンロツク状態に
するように構成されている。即ち、駆動回路１２
及び電磁ソレノイドＬ１〜Ｌ４はロツク駆動部と
共にロツク解除駆動部として機能している。

以上の構成において、４ドアが全てロツク状態
にあるとき、錠１４にキー１６を挿入してキー１
６を位置Ｐ０から位置Ｐ１へ回動した後さらに位
置Ｐ２まで回動すると、スイツチ１０の接点が閉
じ端子Ｔ１が接地される。これにより、駆動回路
１２から各電磁ソレノイドＬ１〜Ｌ４に電流１２
が流れ、各電磁ソレノイドＬ１〜Ｌ４が励磁され
各ドアのロツク状態が解除される。このため、ト
ランクリツド用の錠にキー１６を挿入してトラン
クリツドとドアに対するロツク解除操作を行うだ
けでトランクリツドと各ドアのロツク解除を行う
ことができ、乗車するときドアのロツク解除を行
わなくても即座に乗車することができる。

又錠１４の機構として、位置Ｐ０から位置Ｐ１
まではキー１６の回動によつてトランクリツドの
ロツク解除を行うと共に、位置Ｐ１からＰ２まで
はキー１６を押しながら回すようにする機構を設
けるか、あるいは位置Ｐ１から位置Ｐ２まで回動
した後位置Ｐ２で押し込むことによつてスイツチ
１６の接点を閉じるように構成すれば、トランク
リツドの解除操作とドアのロツク解除操作とが誤
つて行われるのを防止することができる。

又、位置Ｐ１とＰ２を位置Ｐ０を中心として逆
方向に配置し、キー１６を位置Ｐ２側へ回すとき
押しながら回すことによつてスイツチ１０の接点
を閉じるように構成するか、あるいは、キー１６
を位置Ｐ２側へ回動した後位置Ｐ２でキー１６を
押すことによつてスイツチ１０の接点を閉じるよ
うに構成することもできる。さらに、位置Ｐ２ま
でキー１６が回動されたときクリツク機構によつ
てスイツチ１０の接点が閉じるように構成すれ
ば、トランクリツドの解除操作とドアのロツク解
除操作とが誤つて操作されるのを未然に防止する
ことができる。

又、前記実施例においては、トランクリツド用
の錠にドアのロツク解除を指令するスイツチ１０
を設けたものについて述べたが、エンジンフード
の錠にスイツチ１０を設ければ、エンジンフード
の錠に挿入されたキーのロツク解除操作によつて
ドアとエンジンフードのロツク解除を行うことが
できる。

本実施例によれば、降雨時あるいは冷間時同乗
者を先に乗せ、運転者がトランクルーム内の荷物
を出し入れするときでも、運転者が助手席側のド
アのキーを用いて開けた後トランクリツド用の錠
にキーを差し込んでトランクリツドを開けてトラ
ンクルームから荷物を取り出す必要はなく、トラ
ンクリツド用の錠にキーを挿入してロツク解除操
作を行なうだけで同乗者を乗せた後運転者が直接
トランクルームから荷物を出し入れすることがで
きる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、ドア以
外の開閉体の錠にキーを挿入してドアとドア以外
の開閉体に対するロツク解除操作を行なうだけ
で、ドアとドア以外の開閉体を共に解除状態とす
ることができ、操作性の向上に寄与することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す構成図、第２
図はキー１６の操作方法を説明するための図であ
る。 １０，２０……スイツチ、１２……駆動回路、
Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４……電磁ソレノイド、Ｔ
１，Ｔ２，Ｔ３，Ｔ４，Ｔ５，Ｔ６……端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両用開閉体のうちドア以外の開閉体の錠に設
   けられ、この錠に挿入されたキーのロツク解除操
   作に応答して開閉体のロツクを解除する開閉体ロ
   ツク解除手段と、ドア以外の開閉体の錠に設けら
   れ、この錠に挿入されたキーのロツク解除操作の
   うち開閉体に対するロツク解除操作とは異なるロ
   ツク解除操作に応答してドアのロツク解除を指令
   するロツク解除指令部と、ロツク解除指令部から
   のロツク解除指令を受けてドアのロツクを解除す
   るロツク解除駆動部とを備えている車両用開閉体
   のロツク解除装置。