JPH0352873Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は溝に堆積した泥土を揚送排出する溝掃
除機を運搬車に装着した溝掃除車に関する。

(ロ) 従来技術 従来、溝に堆積した泥土はシヤベルその他の器
具を使用して入力により掬上排出していた。

(ハ) 考案が解決しうようとする問題点 前記既知の溝掃除方法は腰を曲げた姿勢で重い
泥土を溝から掬い上げていたので、腰痛を起すと
ともに泥土は重いので極めて重労働であつた。

このような問題点を解決すべく揚送装置を有す
る掃除装置で溝の泥土を道路上に揚送排出する
と、道路上に排出された泥土を再度掬い取つて捨
てる作業を行なわなければならず、かつ道路を汚
染する。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は揚送装置の下部に掬ケースを装着し、
上部に原動機を取付けて溝掃除機を構成し、該溝
掃除機を走行輪を有する運搬車に着脱可能に連結
し、前記溝掃除機の排出筒を上記運搬車の荷台上
に臨ませることにより溝に堆積した泥土を自動的
に揚送排出すると同時に運搬車に積込むようにし
て前述の問題点を解決した。

(ホ) 作用 原動機を起動し、掬ケースを溝中に入れて運搬
車を走行させると、溝の底部に堆積した泥土は、
掬ケースにより掬い込まれ、これが揚送装置によ
り揚送されて上部の開口部から吐出され、これが
排出筒を経て運搬車の荷台に積込まれる。

このような溝掃除を行なつて、運搬車の荷台が
満杯になつたならば運搬車を走行させて適宜の捨
場に運搬して捨てる。

(ヘ) 実施例 本考案の一実施例を図面について説明すると、
保持筒１の上部に、5000〜60000r.p.m以上回転す
るエンジン２を装着し、中間部には肩掛けバンド
３とハンドル５を取付け、下部にはケーシ内に減
速歯車４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄと変速軸４ｅとを
収納してなる減速装置６を介して揚送筒７を連結
してあり、保持筒１に内装した軸の上端をエンジ
ン２の軸に直結し、下端を第６図に示す減速装置
６の入力部に連動連繋し、該減速装置６の出力軸
６ａは揚送筒７に軸受された揚送螺旋８の軸の上
端に連結してある。

そして、前記揚送筒７の上部両側には左右一対
の排出口１０，１０を設け、下端部両側には第１
図ａに示す如く左右一対の供給口１１，１１を設
け、揚送筒７の下端に固定した受板１２は、左右
両側及び前記ハンドル５と反対側に上方へ折曲し
た一対の受片１２ａ，１２ａと、１つの受片１２
ｂとを有し、両側の受片１２ａ，１２ａに支点ボ
ルト１３，１３で上下回動固定自在に枢支した掬
ケース１５は、漏斗状をなしていて上記供給口１
１，１１を囲むと共に前記ハンドル５と反対側へ
樋状に突出しており、その底部１５ａには上下方
向の長孔を穿設し、この部分を受板１２と一体な
く字状のブラケツト１６に重合して蝶ボルト１７
ａと蝶ナツト１７ｂとにより第１図に実線と鎖線
で示す如く前記支点ボルト１３，１３を中心とし
て上下に回動調節して締着し得るように螺着して
あり、掬ケース１５の開口縁１５ｃと平行な断面
は下部側を順次小になし、傾斜部１５ｂの先端に
は刃板１４を固定してある。

また、前記揚送筒７の供給口１１，１１の間で
かつ掬ケース１５が突出している側の周面には、
水平方向の断面がＶ状で上下方向に長いガイド板
１８を固定し、前記掬ケース１５の傾斜部１５ｂ
の内面に沿わせたスプリング板からなる案内板２
０は、基部を前記受片１２ｂにリベツト２１，２
１で固定し、先端部は傾斜部１５ｂの上部寄りに
圧接重合されており、前記供給口１１，１１の反
対側には受板２２，２２を熔接し、供給口１１，
１１の外側には複数本のスポーク又は網等からな
る規制枠２３を熔接してそれらの間隙より大きな
石又はその他の固形物が揚送筒７内に侵入しない
ようにし、掬ケース１５の傾斜部１５ｂ及び前記
案内板２０には多数の排水孔２４……を穿設して
ある。

第１図ｂは掃除機の他の実施例を示すもので、
供給口１１を掬ケース１５の突出している側の揚
送筒７の下部に穿設したもので、該供給口１１に
は規制枠２３を取付ける。

更に、前記排出口１０の周りには開口部２５を
有するリング２６を回動可能に装着してあり、上
記開口部２５の周りに穿設した円筒２７にはＬ字
状の排出筒２８を抜き挿し可能でかつ回動可能に
嵌合して止めボルト３０にて止着してある。

而して、運搬車３１は荷台３２の下部に前車軸
と後車軸とを有し、それらの車軸にはそれぞれ左
右一対の車輪３３……を回転自在に軸支し、前記
荷台３２の前部にハンドル３５を、中間部よりや
や後部寄りに補助ハンドル３６をそれぞれ立設
し、一側に固定したＬ字状の受杆３７，３７にバ
ランスウエート３８を着脱可能に嵌合し、他側に
突設した略水平な連結腕３９には長孔４０を有す
る調節腕４１を横移動調節可能に螺着し、この調
節腕４１は外側部に２枚の支持腕４２，４２を有
し、それらの支持腕４２，４２の上面には凹部４
３，４３を設けてある。

また、前記減速装置６の両側には掛杆４５，４
５を突設してあり、この掛杆４５，４５を前記調
節腕４１の凹部４３，４３に嵌合することによ
り、溝掃除機を運搬車３１に回動可能に支持する
ことができる。

前述の溝掃除車において、蝶ナツト１７ｂを弛
め、掬ケース１５を溝の深さに応じて第４図に示
す上下の鎖線の範囲で支点ボルト１３，１３を中
心として上下回動することにより角度調節した
後、蝶ナツト１７ｂを締付ける。

その際、案内板２０は第１図に示す如く撓み、
その先端は常に傾斜部１５ｂに圧接された状態を
保持する。

溝掃除機を運搬車３１に装着する時、調節腕４
１を横方向にスライドさせて支持腕４２，４２が
略溝上に臨むようにしてボルト４６により締着
し、道路上の運搬車３１と溝の関係位置によりリ
ング２６、円筒２７及び排出筒２８と共に道路側
へ回動してから吐出口が荷台３２上に臨むように
長さ調節して止めボルト３０を締付ける。

このようにして各部の調整が終つたならば、エ
ンジン２を起動し、補助ハンドル３６で手で持つ
て引張ることにより運搬車３１を移動させると、
溝に入れた掬ケース１５は溝底に沿つて移動し、
揚送螺旋８はエンジン２により減速されて低速回
転していつので、溝に堆積した泥土は、刃板１４
により削り起されて掬ケース１５内に導入され、
スプリング板で構成されていて滑り易い案内板２
０上を経て供給口１１に近付くが、掬ケース１５
の断面は次第に小さくなつているので順次寄せ集
まると共に水は排水孔２４……から流出し、両側
に供給口１１，１１を有するタイプのものではそ
の近傍に達すると、泥土がガイド板１８により左
右に分れて揚送筒７の周面に堆積することがな
く、泥土が固まつていても上記分割作用により小
さくなり、泥土の流入を阻害しないように側方に
設けた供給口１１，１１に到達し、多数のスポー
ツクからなる規制枠２３を通つて揚送筒７に流入
する際に、石、木片等の固形物の侵入が阻止され
ると共に更に細分化され、流入した泥土を減速回
転している揚送螺旋８が揚送し、揚送された泥土
は排出筒１０及び開口部２５から円筒２７に突出
され、それが排出筒２８を経て荷台３２内に投入
され、バランスウエー３８は溝掃除機の重量に対
抗して走行車の左右バランスを保持し、道路面と
溝の底面との高低差が変化しても溝掃除機は掛杆
４５，４５を中心として回動するので、掬ケース
１５の刃板１４は溝の底面に追従して移動するこ
ととなり、走行車を単に移動させるだけで良好な
溝掃除を行なうことができる。

このような溝掃除を行なつて荷台が満杯になつ
たならば、溝掃除機を持つてその掛杆４５，４５
を前記調節腕４１，４１の凹部４３，４３から外
し、運搬車３１のハンドル３５を押すことにより
移動させ、適宜の捨て場にて上記ハンドル３５を
持ち上げると、積込まれた泥土は荷台３２の傾斜
部３２ａから流出する。

(ト) 考案の効果 本考案は前述のように揚送装置の下部に掬ケー
ス１５を装着し、上部に原動機を取付けて溝掃除
機を構成し、該掃除機を走行輪を有する運搬車３
１に着脱可能に連結し、前記溝掃除機の排出筒を
上記運搬車３１の荷台３２上に臨ませたので、溝
に堆積した泥土を自動的に揚送排出し得て作業能
率を向上することができると共に疲労を著しく軽
減することができ、しかも揚送された泥土は荷台
に投入されて道路を汚染することがなく、かつ、
揺動した泥土を一旦道路上に積上げる方法のよう
に再度運搬車に積込んで処理する作業を要せず、
荷台に揚送投入された泥土を運搬車を移動させる
ことにより所定の捨て場に容易に運搬することが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図ａは要部の断面図、ｂは他の例の要部の断
面図、第２図は第１図ａに示す実施例の要部の平
面図、第３図は揚送装置の断面図、第４図は同上
側面図、第５図は作業状態を示す側面図、第６図
は減速装置と揚送装置との接続部の一部を破断し
た側面図、第７図は掃除機と運搬車を連結した状
態を示す平面図である。 １……保持筒、２……エンジン、６……減速装
置、７……揚送筒、８……揚送螺旋、１１……供
給口、１５……掬ケース、２５……開口部、３１
……運搬車、３２……荷台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 揚送装置の下部に掬ケース１５を装着し、上部
   に原動機を取付けて溝掃除機を構成し、該溝掃除
   機を走行輪を有する運搬車３１に着脱可能に連結
   し、前記溝掃除機の排出筒を上記運搬車３１の荷
   台３２上に臨ませたことを特徴とする溝掃除車。