JPH0351018Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「考案の利用分野」 この考案は、振動式ふるい機に係り、詳しくは
ふるい機内のふるい面及びその支持枠のみを機械
的に振動させるようにした振動式ふるい機に関す
る。

「従来技術」 従来、この種の振動式ふるい機は第５図および
第６図に示す構造のものであつた。

この構造のものは、ふるい機ａの側枠ｂに偏心
軸ｃを軸支し、さらにこの偏心軸ｃの軸端に固着
した駆動プーリｄの隣側に上記の偏心軸ｃの偏心
方向と同方向の偏心重りｅを固着したものであつ
た。

そうして、上記駆動用プーリｄを介して偏心軸
ｃを偏心重りｅと共に回転し、この回転によつて
生じる加振力を利用してふるい機ａ全体を振動さ
せて、機内上、下のふるい面ｆ，ｇによりふるい
を行つていた。

「考案が解決しようとする問題点」 したがつて、上述のふるい機ａは機械全体を振
動させていたので、外部へ伝達される有害な振動
の量が大きく、また偏心軸ｃや偏心重りｅなどの
高容量の発振材が必要であり、側枠ｂその他の機
械全体を高剛性にする必要があるため重量が大と
なり、動力も必然的に大となる欠点があつた。

「考案の目的」 この考案は、ふるい機内に支持したふるい面の
みを極めて簡単な構造により振動させ、外部へ伝
わる振動が少なく、製造が簡単で安価に得られ、
しかも必要動力が小さく、ランニングコストを下
げることが可能な振動式ふるい機の提供を目的と
する。

「考案の構成」 よつて、上記目的を達成するために、この考案
が採用する主たる手段は、ふるい機内に配備され
た上下２段の各ふるい面の前後に対応させてそれ
ぞれ回転軸を配備すると共に、上下のふるい面に
関して偏心方向の位相が相互に180゜異なるように
偏心されたカラーを介して上記各回転軸と上下の
各ふるい面とを連結し、各ふるい面の前後に係る
上記回転軸を同期させるベルトを当該ふるい機の
一方の側に、上下のふるい面に係る上記回転軸を
同期させるベルトを当該ふるい機の他方の側にそ
れぞれ設けていずれか一の回転軸を駆動して上下
２段の各ふるい面を振動させるようにした点を要
旨とする振動式ふるい機である。

「考案の効果」 上記のように本考案に係る振動式ふるい機で
は、ふるい機内に配備された上下２段のふるい面
が偏心カラーを介して各回転軸に連結されている
ので、極めて簡単な構造によりふるい面及びその
支持部材のみを振動させることができるので少な
い振動で十分なふるい作用が得られ、かつ製作が
簡単で安価で、しかも必要動力が小さく、ランニ
ングコストを下げることができる。

更に上下のふるい面は、偏心方向が180゜位相が異
なるようにして偏心カラーを介して各回転軸に連
結されているので、振動方向を反対にして運動力
を打ち消すことができ、共振を防止することがで
きる。

「実施例」 以下、この考案の振動式ふるい機の実施例につ
き図面に基づいて詳述する。

なお、以下の実施例は、この考案を具体化した
一例にずぎず、この考案の技術的範囲を限定する
ものではない。

ここに第１図は振動式ふるい機の正面図、第２
図はその概略側面図、第３図は第１図Ａ−Ａ線に
おける断面図、第４図は軸受部の簡略説明図であ
る。

図示のように、振動式ふるい機１の両側板２，
２には前後上下に２対の回転軸３，３，４，４が
各軸受５……によつて軸支されている。

上記の各回転軸３，３，４，４の両端部にはプ
ーリ６……，７……が固定され、一側の前後のプ
ーリ６，６，７，７には同期ベルト８，９が張設
され、他側の上下のプーリ６，７，６，７には同
期ベルト１０，１０が張設されている。

そうして、上述の一つの軸の端部、図示では後
上部の軸３の一側最端部にはＶベルトプーリ１１
が固定され、このＶベルトプーリ１１により前述
の前後上下の２対の回転軸３，３，４，４は同方
向に回転される。

さらに、上述の各回転軸３，４の左右には第３
図に示すように偏心カラー１２……が固定され、
この偏心カラー１２……にふるい面１３の支持枠
前後左右下部に設けた軸受１４……がベアリング
１５を介して取付けられている。

以上のように構成したので、Ｖベルトプーリ１
１の回転により２対の回転軸３，３，４，４が回
転し、この各回転軸によつて偏心カラー１２を介
してふるい面１３の各軸受１４が円運動を行つて
上下２段のふるい面１３，１３が上下左右に振動
する。

上下のふるい面１３の各軸受１４を第４図に示
すように偏心方向が180゜位相が異なるように各回
転軸３，４に取付けることによつて、振動方向を
反対にして運動力を打ち消すことができるので、
共振を防止することができる。

図示、実施例によれば、ふるい機１内に支持し
た上下２段のふるい面１３，１３の各軸受１４に
回転軸３，４の偏心カラー１２を介して取付けた
ので、極めて簡単な構造により振動部分を軽量化
させることができ、かつ製作が簡単で安価に得ら
れ、しかも必要動力が小さく、ランニングコスト
を下げることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は、この考案の一実施例を示
し、第１図は振動式ふるい機の簡略正面図、第２
図はその側面図、第３図は第１図Ａ−Ａ線におけ
る断面図、第４図は軸受部の簡略説明図、第５図
は従来例の振動式ふるい機の簡略斜視図、第６図
はその軸受部の簡略断面図である。 符号の説明、１……ふるい機、２……側板、
３，４……回転軸、５，１４……軸受、６，７…
…プーリ、８，９，１０……同期ベルト、１１…
…Ｖベルトプーリ、１２……偏心カラー、１３…
…ふるい面、１５……ベアリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ふるい機内に配備された上下２段の各ふるい面
   の前後に対応させてそれぞれ回転軸を配備すると
   共に、上下のふるい面に関して偏心方向の位相が
   相互に180゜異なるように偏心されたカラーを介し
   て上記各回転軸と上下の各ふるい面とを連結し、
   各ふるい面の前後に係る上記回転軸を同期させる
   ベルトを当該ふるい機の一方の側に、上下のふる
   い面に係る上記回転軸を同期させるベルトを当該
   ふるい機の他方の側にそれぞれ設けていずれか一
   の回転軸を駆動して上下２段の各ふるい面を振動
   させるようにしたことを特徴とする振動式ふるい
   機。