JPH0350277Y2 - - Google Patents

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JPH0350277Y2
JPH0350277Y2 JP1986196584U JP19658486U JPH0350277Y2 JP H0350277 Y2 JPH0350277 Y2 JP H0350277Y2 JP 1986196584 U JP1986196584 U JP 1986196584U JP 19658486 U JP19658486 U JP 19658486U JP H0350277 Y2 JPH0350277 Y2 JP H0350277Y2
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grommet
cylinder
gasket
cylinder chamber
head gasket
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【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、エンジンのヘツドガスケツトのシリ
ンダ室封止装置に関し、グロメツトの屈曲状中筒
部に亀裂が生じることを防ぐとともに締め付け圧
力を高くしてガス漏れが起こることを防止できる
ものを提供する。
《従来技術》 ヘツドガスケツトではシリンダ室用孔における
密封度を確実にするために、その周肉壁に沿つて
グロメツトを装着しているが、このヘツドガスケ
ツトのシリンダ室封止装置の基本構造は、例えば
第1図又は第5図に示すように、エンジンEのヘ
ツドガスケツト1のガスケツト本体2にシリンダ
室用孔3を空け、シリンダ室用孔3の周肉壁4の
上端面5・内周面6及び下端面7を金属製のグロ
メツト8の上鍔部10、中筒部11及び下鍔部1
2で取囲んでなる形式のものである。
従来、この形式の封止装置は、第5図に示すよ
うに、屈曲状の中筒部11を、空隙を持たせた中
空状に保持して、当該グロメツト8をヘツドガス
ケツト1に上下から挟圧するように構成してあ
る。
しかし、上記のように中筒部11を中空状に保
持すると、ピストンの上下運動に伴つてこの中空
状の中筒部11の突曲頂部付近に繰返し曲げ荷重
が集中的に働いて亀裂が生ずる。
さらに、亀裂の横部に内部応力が発生し、亀裂
が拡がつてゆくと、第5図の仮想線で示すように
当該中筒部11が裂開してしまう。
このため、ガス圧は当該裂開部からガスケツト
をなすアスベストの肉壁内を通過して、ガスケツ
トに空けた冷却水路用孔にまで及び、冷却水がウ
オータジヤケツト外に排出されて冷却不足を引き
起こし、エンジンの焼付きの原因となる。
この欠点を解消するものとして、実開昭61−
179456号公報に、ガスケツトのグロメツトを3分
割して中筒部を中実状に形成したものが提案され
ている。
即ち、この従来技術は、グロメツトを上鍔部と
中筒部と下鍔部とで構成し、中筒部を中実状に形
成するとともに中筒部の上下面を楔状の境界面に
形成し、この境界面を介して接触する上鍔部また
は下鍔部と中筒部とに係合部を設ける構成にして
ある。
《考案が解決しようとする問題点》 しかし、上記従来技術では、グロメツトに加わ
る水平方向の力が面圧に変換されるように、中筒
部を楔状に形成して薄いリング状のグロメツトを
上下に3分割する複雑な構造にするうえ、この薄
い部材の境界面に係合部を設ける構成であり、係
合部の強度を高め難い。このため、締付け圧力が
高くなると楔形の境界面により中筒部に横方向の
応力が加わつて、係合部が破損し易く、締め付け
圧力を高くすることができない問題がある。
また、中筒部を楔状に形成しているため、3部
材間で寸法誤差があるとシリンダ室用孔の周囲で
厚さが不均一となり、面圧も不均一となる問題が
あり、これを防ぐためには、極めて高い寸法精度
を必要とする。しかも、エンジンの運転による加
熱により各部材間で熱膨張の差異による寸法差が
生じて厚さが不均一となり、シリンダ室用孔の周
囲全体で均一に面圧を保持することはできず、面
圧に偏りを生じる問題がある。
さらに、中筒部が楔効果を発揮する方向に移動
すると、上・下鍔部は互いに上下に離れる方向に
押し付けられることから、上・下鍔部でガスケツ
トを確りと挟み込むことができず、グロメツトが
ガスケツト本体から外れ易くなる問題がある。
本考案は、ガスケツトを確りと挟圧したグロメ
ツトに、亀裂或いは裂開が生ずるのを防止すると
ともに、構造を陥簡単にしたうえ、締め付け圧力
を高くできることを技術的課題とする。
《問題点を解決するための手段》 上記課題を達成するための手段を、実施例に対
応する第2図〜第4図を用いて以下に説明する。
即ち、本考案は、グロメツト8の中筒部11の
上面から下面に至るまでの間の部分を中実状に形
成し、グロメツト8を上部部材14と下部部材1
5との2つの部品で構成して、上部部材14と下
部部材15とを中筒部11で密着接当させるとと
もに、この接当面13を水平面に形成し、シリン
ダ室用孔3の周肉壁4を上部部材14と下部部材
15とで上下から挟圧するように構成したもので
ある。
《作用》 グロメツト8の中筒部11は中実状であつて、
ピストンの上下動により繰返し曲げ荷重が働いて
も、中実部の全体に分散してその中の一点に集中
することはなく、亀裂の発生はない。
また、中筒部が中空であるとグロメツト8の厚
み分を亀裂が縦断すれば、直ちにその部分は裂開
してしまうが、本案では中筒部11は中実状で剛
性が大きく、仮に亀裂が生じたとしても、この中
実部を貫いてガスケツトの周肉壁4の内周面6に
まで亀裂が延びることは十分に抑制できる。
しかも、グロメツト8を上部部材14と下部部
材15との2部材で構成し、仮に一方に亀裂が生
じても他方に悪影響を及ぼすことをなくせる。
さらに、上部部材14と下部部材15とは接当
面13が水平であることから、簡単な構造である
うえ、シリンダ室用孔3の周囲で厚さが均一とな
り、しかも、シリンダヘツド17の締付け圧力を
高めても破損することがない。
また、この締付け圧力でガスケツト本体2は上
部部材14の上鍔部10と下部部材15の下鍔部
12とで上下から確りと挟圧され、グロメツト8
とガスケツト本体2とが一体化されている。
《考案の効果》 グロメツトの中筒部が中実状に形成されている
ので、グロメツトの中筒部に亀裂が生じること
も、また亀裂が延びて裂開を起こすこともない。
しかも、上部部材と下部部材が水平方向の接当
面で密着接当していることから、きわめて簡単な
構造ですむうえ、シリンダヘツドのボルトによる
締付け圧力をグロメツトに確りと加えることがで
きる。
また、水平方向の接当面で密着接当している上
部部材と下部部材により、ガスケツト本体を上下
から確りと挟圧していることから、グロメツトの
上下2部材は上下鍔部でガスケツト本体と一体化
しており、熱による伸縮作用を受けても接当面で
水平方向にずれを生じることがない。この結果、
グロメツトがガスケツト本体から外れることがな
く、ヘツドガスケツトのシリンダ室周辺を確実に
封止して、エンジンの焼付き等をなくせる。
《実施例》 以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。
第1図は第1実施例を示すヘツドガスケツトの
シリンダ周辺の要部縦断面図、第2図は同ヘツド
ガスケツトの斜視図、第3図は縦型デイーゼルエ
ンジンの縦断正面図であつて、デイーゼルエンジ
ンEはシリンダブロツク16の上にヘツドガスケ
ツト1を介してシリンダヘツド17をボルト18
で締付け固定し、シリンダヘツド17にヘツドカ
バー19を取付けて構成される。
シリンダブロツク16の中央にシリンダ20が
空けられ、ピストン26が上下摺動自在にシリン
ダ20に内嵌される。
シリンダ20の側方に動弁カム軸21、ブツシ
ユロツド22等が配置され、ヘツドカバー19に
収容した動弁機構23を介してこれらが吸・排気
弁24に連動される。
シリンダヘツド17には吸・排気ポート25が
空けられ、上記吸・排気弁24で当該吸・排気ポ
ート25の出・入口を開・閉可能にするととも
に、燃料噴射ポンプ27を挿入して燃焼室に臨ま
せる。
前記ヘツドガスケツト1はアスベスト、フツ素
系ゴム、シリコンゴム等を材質とし、その中央部
にシリンダ室用孔3が気筒数と同数空けられ、シ
リンダ20に合わせて配置される。
シリンダ室用孔3の周肉壁4は2つ折り状に形
成されたステンレス鋼等を材質とする金属製グロ
メツト8で囲繞される。
グロメツト8は中筒部11の上下方向中央部に
水平面に形成した接当面13で互いに密着接当す
る上部部材14と下部部材15との2部材から形
成される。
上部部分14はグロメツト8の上鍔部10及び
中筒部11の上半部を構成し、下部部材15はグ
ロメツト8の下鍔部12及び中筒部11の下半部
を構成する。
上記中筒部11はその上面から下面に至るまで
の間を中実状に形成され、その外周面の縦断面を
略半円形状に設定される。
これにより上記ヘツドガスケツト1の周肉壁4
の上端面5及び下端面7は、グロメツト8の上鍔
部10及び下鍔部12で上下から挟圧一体化され
るとともに、ガスケツト1の周肉壁4の内周面6
は同じくグロメツト8の中筒部11によつて密に
取り囲まれる。
従つて、グロメツト8の中筒部11とガスケツ
ト本体2の周肉壁4の内周面6との間はグロメツ
ト部材で充填され、空隙は存在しない。
第4図は本考案の第2実施例を示し、グロメツ
ト8を上・下方向の中間部で分割した上・下部部
材14,15で構成することは上記第1実施例と
同じであるが、本実施例は、グロメツト8の中筒
部11の外周部を断面四角形状に形成した点で第
1実施例と異なる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案の実施例を示し、第1
図は第1実施例を示すヘツドガスケツトのシリン
ダ周辺の要部縦断面図、第2図は同ヘツドガスケ
ツトの斜視図、第3図は縦型デイーゼルエンジン
の縦断正面図、第4図は第2実施例を示すヘツド
ガスケツトの要部縦断面図、第5図は従来技術を
示す第1図相当図である。 1……ヘツドガスケツト、2……ガスケツト本
体、3……シリンダ室用孔、4……3の周肉壁、
5……4の上端面、6……4の内周面、7……4
の下端面、8……グロメツト、10……8の上鍔
部、11……8の中筒部、12……8の下鍔部、
13……接当面、14……8の上部部材、15…
…8の下部部材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンジンEのヘツドガスケツト1のガスケツト
    本体2にシリンダ室用孔3を空け、 シリンダ室用孔3の周肉壁4に上端面5・内周
    面6及び下端面7を金属製のグロメツト8の上鍔
    部10、中筒部11及び下鍔部12で取囲んでな
    るエンジンのヘツドガスケツトのシリンダ室封止
    装置において、 グロメツト8の中筒部11の上面から下面に至
    るまでの間の部分を中実状に形成し、 グロメツト8を上部部材14と下部部材15と
    の2つの部品で構成して、上部部材14と下部部
    材15とを中筒部11で密着接当させるととも
    に、この接当面13を水平面に形成し、 シリンダ室用孔3の周肉壁4を上部部材14と
    下部部材15とで上下から挟圧するように構成し
    た事を特徴とするエンジンのヘツドガスケツトの
    シリンダ室封止装置。
JP1986196584U 1986-12-19 1986-12-19 Expired JPH0350277Y2 (ja)

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JPS63100654U JPS63100654U (ja) 1988-06-30
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JPS61179456U (ja) * 1985-04-26 1986-11-08

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JPS63100654U (ja) 1988-06-30

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