JPH03502483A - 胎児のダウン症候群を検出する方法およびその装置 - Google Patents

胎児のダウン症候群を検出する方法およびその装置

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ダウン症候群の出産前スクリーニング 本発明は、出産前の胎児の段階で、ダウン症の危険を検知するスクリーニング方 法に関する。
胎児にダウン症が現れる危険は、母体が高齢なほど高いことは周知であり、精密 検査の対象となる母親の振り分けも年齢により行われる。検査の方法としては羊 水穿刺による羊水のサンプリングがあるが、この方法は母体もしくは胎児を損傷 するおそれがあり、流産の危険を伴うことが知られている。
上記ダウン症検出の羊水テストは、胎児細胞中に余分な21番染色体が存在する か否かを確認する診断検査である。
したがって、この様な危険の伴う羊水穿刺を行う必要のある母体、すなわちダウ ン症妊娠の危険度の高い母体を判定するスクリーニング法が必要である。
本発明の目的は、改良されたスクリーニングの方法を提供することである。
本発明の提供する胎児のダウン症候群をスクリーニングする方法は、妊娠第3三 半期の初め以前に母体から採取した血清を分析検査して、同血清中の非抱合エス トリオール、プロゲステロン、16−αヒドロキシデヒドロエピアンドロステロ ン硫酸(16−αヒドロキシDHEAS) 、デヒドロエピアンドロステロン硫 酸(DHEAS)およびその前駆体または代謝物質のうちどれか一つ以上の値を 測定するものであり、上記測定値が胎児のダウン症候群の恐れが濃厚であるか否 かを示すものである。
また本検査法にα−フェトプロティンの測定を含めても良い。
また、本検査法にはヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の測定をも含めること が望ましい。
本検査法の実施に当たり特に望ましいのはα−フェトプロティン(AFP)、非 抱合エストリオール及びヒト絨毛性ゴナドトロピンの三点につい測定を行うこと である。
いま一つの実施例においては、さらに、16−αヒドロキシデヒドロエピアンド ロステロン硫酸(16−αヒドロキシDHEAS)およびデヒドロエピアンドロ ステロン硫酸(DHEAS)のいずれかあるいは双方についても測定を行なう。
危険度の判定においては、測定値を母親の年齢と合わせて解釈してもよい。
本発明は、また、上記に掲げた代謝物質を測定する道具と、上記測定値からダウ ン症胎児である可能性が高い場合それを表示する手段とから成る測定キットをも 提供する。
本発明は、ダウン症児を懐胎した妊娠の初期における母体血液中の血清AFPお よび非抱合エストリオール値はダウン症でない妊娠の場合に比べ大幅に低いこと 、従って16−αヒドロキシDHEASやDHEAS等の前駆体にも影響が出て 、血清中プロゲステロンおよびヒト絨毛性ゴナドトロピン値も正常妊娠に比較し て大きいという事実を根拠としている。
ダウン症妊娠による非抱合エストリオール、血清中プロゲステロン及びヒト絨毛 性ゴナドトロピンの異常な値は胎児や胎盤の異常な合成代謝を示唆する。添付第 1図は妊娠期間中のエストリオール(およびプロゲステロン)の生成に関する代 謝過程を示し、この図中においてエストリオールの生成過程はゴシック体で図示 されている。また、DHEASと略称されているものはデヒドロエピアンドロス テロン硫酸、16−0HDHEASはその16ヒドロキシ誘導体をそれぞれ表す 。
AFPは卵黄嚢および胎児の肝臓で生成される。
こうして、第1図に示すごとく、母体のコレステロールから派生したエストリオ ールが、プレグネノロンからDHEASを経て16ヒドロキシDHEASへと転 換し、それからさらに胎盤機能によりエストリオールに、それがさらに非抱合体 の形で母体血清中に戻り、そこでエストリオール硫酸およびグルクロナイドに転 換される。
プロゲステロンは、コレステロールをプレグネノロンへ、それをさらにプロゲス テロンへと転換する胎盤の機能により生じ、この際プレグネノロンの一部が胎児 へ運ばれて上記の過程を経てエストリオールに転換され、残りが母体の血清中に 戻る。
ダウン症候群に関わる妊娠77例の妊娠第13ないし27週の母体血清中の非抱 合エストリオールの中央値は、対照試験の対象である母体年齢、妊娠期間および 血清サンプルの保存期間の等しいダウン症でない妊娠385例の中央値(M o  M )の0.73倍であった。
この結果は統計学的にも大きな意味を持つ。血清中の非抱合エストリオールはダ ウン症妊娠とダウン症でない妊娠とを振り分ける上で母体年齢や血清中のAFP より優れた判別体である。ダウン症候群の判定において、いかなる構成因子にし ろ単独もしくは二つだけの組み合わせで用いた場合より、年齢、血清中のAFP および血清中の非抱合エストリオールという三つの要素を組み合わせるのが最も 効果的であった。これに血清中のプロゲステロンを加えると、検出効果がさらに 大幅に高まる。
ダウン症候群に関わる妊娠77例の妊娠第13ないし27週目における母体血清 中プロゲステロン値の中央値は、対照試験の対象である妊娠期間の等しい正常妊 娠385例の中央値(M o M )の1.19倍であった。このプロゲステロ ン値の増大は統計的に重要である(X?  −14:各粗間の変動条件の分析に 基づく。)。ダウン症妊娠のプロゲステロン値の分布状態は、非抱合エストリオ ールに比ベダウン症でない妊娠の場合と重なる部分が多い。
正常妊娠においては胎児の副腎皮質がDHRASを生成し、このDHEASが胎 児の循環系に入り、胎児の肝臓に運ばれ、そこで大部分が16α−ヒドロキシ化 する。こうして形成された16α−ヒドロキシDHEASは胎盤に達し、そこで その一部が四段階の酵素反応を経てエストリオールに転換される。転換されなか った16α〜ヒドロキシDHEASも概ね母体の循環系に運ばれる。母体血清中 の16α−ヒドロキシDHEASはそのほとんどすべてが母体自身でなく胎児か ら派生した可能性があり、したがってこれの測定は胎児の発達を示す明確な指標 となる。
ダウン症の胎児はそうでない胎児に比べて未熟であり、よってダウン症児を身籠 もっている場合の16α−ヒドロキシDHEAS値は、正常な妊娠の場合より低 くなると思われる。したがって、上記と同様の推論によりダウン症胎児を身籠も っている母体の血液中のDHEAS値はダウン症でない妊娠のそれに比べ低くな ると思われる。
よって、DHEASおよび16α−ヒドロキシDHEASはどちらも妊娠早期に おけるダウン症の発見に有効な指標となり、その測定値をここに掲げた他の指標 と合わせて鑑みたとき特に有効である。
本発明の検査法は、何らかの基準により羊水穿刺検査の対象とされる正常妊娠の 女性の割合を増やすことなく (すなわち偽陽性の割合を増加させることなく) 、羊水穿刺対象となるべきダウン症妊娠の女性をより多く判定する(すなわち真 陽性の比率を高める)ことにより、ダウン症妊娠のスクリーニング効果を高める ものである。
以下、図面を参照して本発明を説明する。
及−迭 30.000件以上の妊娠に関わる一40℃で保存された出産前の血清のバンク を使用し、同血清中ダウン症候群に関わる77件の単胎妊娠に関わるものから7 7の出産前血清サンプルを採取した(以下、これらをケースと呼ぶ)。各ケース のサンプルは妊婦の年齢(同じ年数)妊娠期間(同−退散)およびサンプルの保 存期間(−年以内)が合致するダウン症でない妊娠(対照)5件ずつをマツチさ せた。これらのサンプルを、バンクから取りだし非抱合エストリオールとAFP 値を測定した。ケースにも対照にもすべて神経管の異常に関わる妊娠例はなく、 また、すべてのサンプルは妊娠期問丸13がら27週のものであった。
非抱合エストリオールは直に、非抽出ラジオイムノアッセイ法(Amersha m社製Amerlex−エストリオールRIAキット)により測定した。分析対 象となったすべての試料について、サンプル量を2倍の40マイクロリツトルに 増やして測定に修正を加えた。
また、母体血清中のAFPはイムノラジオメトリックアッセイ(Boots−C elltech  Diagnostics  Lim1ted)により測定し た。
母体の血清中のプロゲステロン値の測定には、ラジオメトリックアッセイ(Am ersham社製Amerlex−Mプロゲステロン(新)キット)、血清DH EAS値の測定にもラジオメトリックアッセイ(Pantex  DHEA−8 112’キツト)を用いた。
すべての測定は約1週間の期間内に行い、ケースとその対照とは常に同一の分析 バッチ内で測定した。また、試料がダウン症妊娠の母体から採られたものか否か は判別できない状態で測定を行なった。
母体の血清中のhCGの測定には、イムノラジオメトリックアッセイ(最初の国 際基準標本(international  reference  prep aration)に合わせたSerono−MAIAクローン・キット)を50 0分の1に薄めて用いた。すべての測定は三日間以内に行われ、ケースとその対 照とは、常に試料がダウン症の物か否かは判別できない状態で同一バッチ内で測 定した。
第2図は妊娠期間に重きを置いて妊娠各週ごとに試験した婦人の数の回帰直線に 基づき、各ダウン症妊娠ケースの個々の非抱合エストリオール値をダウン症でな い妊娠測定値の中央値および25ならびに75/(−センタイル点と共に示した ものである。妊娠各週ごとのダウン症でない妊娠における中央値も示している。
平均的にみてダウン症妊娠の非抱合エストリオール値は、正常妊娠のそれに比べ て大幅に低かった(マツチさせた各粗間の変数分析によるとp<0.001)。
妊娠13ないし27週の間は、特定の退的で注目すべきほど大きな相違が出るこ とは無かった。
非抱合エストリオール値は、下記表1に記された回帰中央値を用いて同一妊娠期 間の正常妊娠の中央値(M o M)の倍数で簡単に表せる。
バーセンタイル ダウン症妊娠 ダウン症でない妊娠(n=77)     ( n=385 )125      0、59     0.83150(中央値 )       0.73          1.00175      0 、90     1.19M5O=母体の血清中の非抱合エストリオール表1は 、ダウン症妊娠およびダウン症でない妊娠の母体の血清中の非抱合エストリオー ル値の25.50ならびに75パ一センタイル点の値をMoMで表したものであ る。ダウン症妊娠の血清中AFPの中央値は、正常妊娠のそれの73%に過ぎな かった(p<0.001)。
表2は、ある特定のレベル以下の血清中の非抱合エストリオール中央値を持つダ ウン症およびダウン症でない妊娠の割合を示す。ガウス頻度分布がこのデータに ほぼ符合する。
表2・ 非抱合エストリオール値  ダウン症妊娠  ダウン症でない妊娠(M o M  )        (%)    (%)≦0.40        9.1      1.3≦0.50        16      3.1≦0.6 0        26      4.9≦0.70        46       9.6≦0.80        62      21≦0.90         75      35≦1.00        86       50表3は、ダウン症妊娠およびダウン症でない妊娠の母体血清中の非抱 合エストリオール(MSO)中央値を母体年齢別に示している。ダウン症妊娠の 場合も、ダウン症でない妊娠の場合も、共に血清中非抱合エストリオール中央値 は、母体年齢に関係なくダウン症の危険度を推し量る物差しとなる。
表3 出産予定日の  ダウン症妊娠   ダウン症でない妊婦母体年齢 MSOMSO (歳)     (MoM)件数  (MoM )件数30歳未満   0.7 5 20   0.98 10030−34    0.72 17   1. 04 8535−39    0.76 19   1.00 9540歳以上    0.73 21   1.00 105計          0.73   77      1.00  385表4は、ダウン症妊娠、ダウン症でな い妊娠の双方において母体血清中のAFP (非抱合エストリオール同様M o  Mにて表示)の増加につれ母体血清中非抱合エストリオールの中央値(MSO )も増加することを示している。非抱合エストリオールとAFP値の対数との相 関関係には統計的重要性がある(ダウン症妊娠においてr=0.21.p<Q、 05、ダウン症でない妊娠においてはr=0.20.p<0.001)。
二変量ガウス頻度分布が、このデータにほぼ合致する。
表4 血清中AFP値 ダウン症妊娠 ダウン症でない妊娠MSOMSO (MoM )     (MoM )件数 (MoM )件数≦0.60      0.66 1?   0.74 220.61−0.80   0.72  24  0.95 760.81−1.00   0.82 23  0.96  94>1.00     0.82 13  1.04 193計            0.73  77    1.00  385双方のテストに同等 に重きを置きつつ得られた血清中のAFP中央値および血清中非抱合エストリオ ール中央値を解釈する一つの方法は、どちらかの測定値が正常値の同じパーセン タイル点の値以下であれば、スクリーニング結果を陽性とみなすことである。こ の方法で両方のテストを実施した結果、陽性とされたダウン症妊娠数に対し、陽 性と出た正常妊娠件数は、各テストを単独で検討したときよりも少なかった(表 5)。
表5 ダウンt       偽陽性率(判定方法)検出率   年齢のみ  八PF のみ   uE、    年齢と   年齢と   年齢、AFPのみ     AFP    uE3   及σuE3(%)     (a)     (b )       (c)     (d)     (e)     (f)6 0    31    33      28    20     +4     1255    25    28      19    16     11     9.150    19    24      16     12      g、8   1、O451520139,86,75,3 401117II      7.3   5.0   3.935      7.5   +4       8.5   5.3   3.7   2.8 30     5.1   II        6.6   3.6   2 .5   1.925     3.3   8.2     5.0   2 .2    +、6   1.22θ     1.9   6.0      3.5   1.3   0.9   0.7注:  (a)母親が高年齢であ るとき、(b)A、FP値が低いとき、(c)uEqが低いとき、また、(d) (e)および(f)の場合はダウン症の危険度が高い(出産時に)とき陽性とな る。
AFPならびにMSO双方のテストを実施することにより、どちらか片方のみの 場合に比べて結果の改善を見たが、これはAFPよりも概ね非抱合エストリオー ルのスクリーニング効果によるものである。たとえば、ダウン症妊娠の35%を 陽性と判定するに当たり(表5参照)、二つのテストの実施によりダウン症でな い妊娠を陽性と判定した割合は、非抱合エストリオール値のみの測定に比べ、0 .1%減でしかないが、AFPのみの測定と比較すると、2.2%も減っている 。両者は、共に統計的に意義のある付帯データを提供したが、ロジスチック回帰 解析すると非抱合エストリオールのほうが、AFPよりもダウン症のより強力な 予測因子であることが分かった(非抱合エストリオールをAFPに加えた場合X ?=45゜4、p〈0゜0001、AFPを非抱合エストリオールに加えた場合 xi=tt、2、p<0.0001)。
これらの結果は、母体の血清中の非抱合エストリオールが、母体の年齢に関係な くダウン症妊娠の場合は、そうでない場合に比較して平均的に低いことを立証し ている。また、血清中の非抱合エストリオール値が血清中AFPより効果的に、 ダウン症妊娠と正常妊娠とを区別し得ることをも明らかにしている。
ダウン症妊娠では母体血清中の非抱合エストリオール値が、なぜ低くなるかは明 らかではない。第1図は胎児および胎盤でのエストリオール生成の代謝過程を表 し、代謝性変容がどこで起こる可能性があるかを示している。通常の妊娠では、 胎児の副腎皮質でDHEAsが生産され、これが胎児循環系から胎児の肝臓へと 運ばれ、その大部分が16α−ヒドロキシ化される。
新たに形成された16α−ヒドロキシDHEASは胎盤に達し、そこで四段階の 酵素反応(サルファターゼ(sulphatase)、アロマターゼ(aror natase)および17β−ヒドロキシデヒドロゲナーゼ(17−beta− hydroxysteroid  dehydrogenase))を経てエス トリオールに転換される。ついで、このエストリオールは母体内に分散し、非抱 合ステロイドとして測定され、その濃度は胎児と胎盤の成長につれ高まる。エス トリオール全体と異なり、母体の血清中の非抱合エストリオールは、すべて胎児 または胎盤から生ずる。それゆえここでは胎児の代謝変化を母体の血清中エスト リオール総量より敏感に表示する因子として使われている。
プロゲステロン値の測定をスクリーニング・プログラムに加え、危険度の指標を 4つのパラメータ(母体年齢、非抱合エストリオール、AFPおよびプロゲステ ロン)とすることで判別効果をいっそう高めることができる。
また、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の測定をスクリーニング・プログラ ムに加えても効果が上がることが判明した。ダウン症妊娠77件の母体のhcG °中央値は、母体年齢、妊娠期間および血清サンプルの保存期間をそれぞれ合わ せた385件のダウン症でない妊娠のそれの中央値の2倍であった(p<0.0 01)。したがって、母体の血清中のhCGを測定することは、ダウン症のスク リーニング・テストとじて効果的である。たとえば30%の検出率に対して偽陽 性の割合(陽性の範晴に入れられたダウン症でない妊娠の割合)はhCGで3% であり、これは母体年齢(5%)、非抱合エストリオール(7%) AFP ( 11%)より低い。これら4つのパラメータ全部で行うと、同じ30%の検出率 に対し偽陽性率は0.5%にまで低下し、これが最も効果的なスクリーンであっ た。
組み合わせスクリーニング・テスト ある特定の異常のスクリーニング・テストのために、数種の変数を組み合わせて 使用する場合は、当該変数間の相関関係の範囲を判定する必要がある。たとえば 、ある二つの変数が完全な相関関係にある場合、もう一方をテストに加えても、 検査対象に当該の異常があるか否かの危険度の判定に、一方だけ使用した場合と 比較して何等寄与しない。だが、変数同士が完全に無関係である場合は、各変数 がそれぞれ独立した危険度の度合いを提示する。ある程度の相関関係がある可能 性はあるが、その範囲内においては何らかの独立した情報が得られると思われる 。hCG、uE、およびAFPのダウン症およびダウン症でない妊娠においての 関係を下記の表6に示した。
表6 ダウン症妊娠    ダウン症でない妊娠hcG中央値 (件1)       bcG中央値 (件数)(MoM  )             (MoM   )年齢(年) <30     1.94  (20)   1.10  (100)30−      1.H(+7)   0.96   (85)35−     2.1 1  (19)   0.95   (95)≧40     2.19  ( 21)   1.02  (105)u5  (MoM ) 〈0.60    2.71  (20)   1.25   (19)0.6 0−    1.88  (20)   1.21   (36)0.75−     1.85  (1g)   0.97   (77)≧0.90     1.84  (+9)   1.00  (253)AFP  (MoM ) <0.60    1.64  (17)   1.θ2   (22)0.6 0−    2.05  (24)   0.91   (75)0.8G−2 ,12(23)   0.89   (95)≧1.0G     2.24   (13)   1.10  (193)計          2.04    (77)     1.02   (385)これらの測定値は、hCG値と 母体年齢の間には何等の相関関係もないが、非抱合エストリオール値(uE3) との間には、僅かながら反比例的な関係があることを示している。hCGとAF Pとの間の関係はそれほど明白ではないが、uE、とAFPとが相互関係がある 事がすでに明らかにされており、hCGとuE3との間にもおそらく潜在的な関 係があると思われる。
表7は、35歳の婦人に3種の生化学スクリーニング・テスト(母体血清中AF P、非抱合エストリオールおよびhCG)を行って得たものとして特定の測定値 を設定し、これに基づきダウン症妊娠の危険度を裏したものである。
表7 uEi  hCG     AFP  (MoM)(MOM)  (MOM)   □ 0.4    1.0   2.5 0.4G、51:370に280(11:22000+、0  1:84  1 ・480  1:28002.0  1:16  1:  69  1:310 1.0   G、5  1:820  1:4800  1:280001.0   1:330  1:1400  1: 64002.0  1:110   1・360  1: 12001.4  0.5  1:2200  1:11 000 1:520001.0  1:130Q  l: 4600 1:17 0002.0  1+ 630  1: 1700 1・4700表7の結果は 、任意の二つのテストの測定値が分かっていても、三番目のテストの結果が有用 な情報となることを表している。たとえば、35歳の女性のAFP値がl、QM oMでuE、値がQ、4MoMであるとき、hCG値がQ、5MoMなら危険値 は1;2800であるが、hCG値が2.0MoMなら1:69となる。
実施するテストを二つに限るなら、AFPとhCGの組み合わせが望ましい。こ れはAFPは神経管の異常の検出に使えるという別の価値があり、また、AFP とhCGの組み合わせの成績はuE、とhCGとの組み合わせと比較しても、さ ほど劣らないからである。
しかしながら、総体的に最も良い結果が得られたのは、これら三つのテスト全部 と母体年齢を採用したときである。この場合、偽陽性率4.7%に対し、60% の検出率が得られた(下記参照)。
表8は、非抱合エストリオール(u E 3 ) 、A F PおよびhCGの それぞれ、もしくはそれらの組み合わせと母体年齢とを合わせて使用した場合の ダウン症検出率に対する偽陽性率をまとめたものである。
表8 検出率  AFP    aEi    hcG    AFP    AFP     IIE3    AFP。
と    と    と    山 (%)                      uE3    hCG     bcG    およσhcc80  44    34    27     29    2G     20    167030    22     16    18    12    11     11.665  25     18    12     Is      8.8    I! 、  1  6、41i0  2G      14      9.5  12       6.7   6.0   4.755  16     11       7.2   9.1    5.0    4.4    3.45(1 12g、8    5.4    7.0    3.7    3.2     2.545    9.7    6.7    3.9    5 、3     2.7    2j     1.740     ?、3    5. 0    2.8    3.9    1.9    1.6     +、 235    5.3    3.7    1.9    2.8      +、3    1.(10,8303,62,51,21,90,80,70, 5252,21,60,81,20,50,40J201.30.90.40. 7(1,30,20,2下記表9は、各種の測定値を単独あるいは組み合わせて 使用した場合の5%偽陽性に対する検出率を表している。左側のコラムの略号は 以下の通りである。
A=(logto)a−フェトプロティン(AFP)、  E=非抱合エストリ オール;   H=(logto)ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG);   P= (l。
g+o)プロゲステロン 表1 D)IEAs  なし            DI(EAS  あり測定対1 dfi1度  検出率% PPV   d      危険度  検出率% P PV^E)IP  1.771 232  63.6  62   1.795  232  64.3  61^EHl、680227  60.6  65    1.7[102286+J   64EHP  1.601226 511  68 1.632226 59.1 67八EP   1.585225   57.5  68   1.6+9226  58.7  67EH1,539 22556,1701,56522556,969A)IP   1.5172 25  55.4  71   1.546225  56.3  7OA)l     1.493225  54.6  72    +、519225   55.5  71EP    1.390227  51.4  76     +、434226  52.8  7511P    1.272231  4 7.9  82   1.312229  49.1  80H1,26823 147,8821JO522948,880人E    1.159237   44.7  88    +、193235  45.6  86AP     1.080243  42.6  92   1.133239  44.0   89E     1.006249  40.7  96   1.0512 46  41.9  94八    0.703 285  34.7 113    0.767 277  35.8  +10P     O,65629 134,01160,75327835,5111DHEAS     −−− −0,33332130,7128d=標準偏差単位でのダウン症妊娠とダウン 症でない妊娠との距離 危険度は、1対表中の数字である。
PPV=陽性判定値であって、胎児が実際にダウン症児である確率を表す指標で ある。1に対し表中の数字がPPV値となる。
多くの既存スクリーニング・プログラムにおいて、およそ5%の婦人が高年齢と いうだけの理由で羊水穿刺の対象とされる。だが、本発明のAFP、hCG及び 非抱合エストリオールを母体年齢と組み合わせて用いる方法によれば、60%以 上のダウン症妊娠を検出することができ、これは、従来のスクリーニング・プロ グラムによって同じ割合の羊水穿刺を行って得られる検出率の倍以上である。上 述の説明の通り、本発明の方法で英国におけるダウン症児の出産をスクリーニン グなしの場合の年間900件から350件に引き下げることが可能である。
また、補足手段として、たとえば胎児の大腿部の長さを測定する超音波スクリー ニング等を併用するとさらに検出率が向上するであろう。
母りトf)irL月1中9エズトリオール(y/=−Q補正書の翻訳文提出書( 特許法第184条の8)平成2年01月09日 特許庁長官  吉 1)文 毅 殿 1、特許出願の表示 PCT/GB881005572、発明の名称  ダウン 症候群の出産前スクリーニング3、特許出願人 イギリス国、ニスイード8エックスピー、ロンドン。
ウォーターロー・ロード 91番 3アイ・リサーチ・エクスブロイチージョン・リミテッド代表者   デスフォ ーゲス、チャールズ国  籍  イギリス国 4、代理人 東京都新宿区新宿4丁目3番22号(安藤ビル)5、補正書の提出年月日  1 989年10月30日6、添付書類の目録 (+)  補正書の翻訳文      1通3、  ヒト絨毛性ゴナドトロピン の測定をも含むことを特徴とする請求の範囲第1または第2項記載の検出方法。
4、  α−フェトプロティン(AFP)、非抱合エストリオールおよびヒト絨 毛性ゴナドトロピンの測定を行なうことを特徴とする請求の範囲第3項記載の検 出ロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)およびデヒドロエピアンドロステ ロン硫酸(DHEAS)の測定をも含むことを特徴とする請求の範囲第4項記載 の検出方法。
6、 上記検出結果および母体年齢因子は上記危険度の指標であることを特徴と する請求 かの項に記載された検出方法。
7、 上記いずれかの特許請求の範囲に記載された検出法を実施するための測定 キットであって、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体血清サンプルを調べ 、その構成要素のうち、 非抱合エストリオール、 プロゲステロン、 16α−ヒドロキシデヒドロエビアンドロステロン硫酸(16α−ヒドロキシD HEAS)、デヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)および その前駆体もしくは代謝物質 のうち少なくとも一つの含有値を測定する手段から成る胎児のダウン症候群の危 険度を判定する測定キット。
国際調査報告 国際調査報告 GB 8800557 SA    23307

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.胎児におけるダウン症候群を検出するためのスクリーニング法であって、妊 娠第3三半期が始まる前に採取した母体の血清サンプルを調べ、その構成要素の うち、 非抱合エストリオール、 プロゲステロン、 16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン硫酸(16α−ヒドロキシD HEAS)、デヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)および その前駆体もしくは代謝物質 のうち少なくとも一つの含有値を測定することから成り、該測定結果が胎児ダウ ン症の危険度が高いことを示し得ることを特徴とする検出方法。
  2. 2.α−フェトプロテインの測定をも含むことを特徴とする請求の範囲第1項記 載の検出方法。
  3. 3.ヒト絨毛性ゴナドトロピンの測定をも含むことを特徴とする請求の範囲第1 または第2項記載の検出方法。
  4. 4.α−フェトプロテイン(AFP)、非抱合エストリオールおよびヒト絨毛性 ゴナドトロピンの測定を行なうことを特徴とする請求の範囲第3項記載の検出方 法。
  5. 5.16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン硫酸(16α−ヒドロキ シDHEAS)およびデヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)の測定 をも含むことを特徴とする請求の範囲第4項記載の検出方法。
  6. 6.胎児にダウン症候群の危険が高いことを示す指標が、上記測定結果と母体年 齢との組み合わせによることを特徴とする上記請求の範囲いずれかの項に記載さ れた検出方法。
  7. 7.上記いずれかの特許請求の範囲に記載された検出法を実施するための測定キ ットであって、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体血清サンプルを調べ、 その構成要素のうち、 非抱合エストリオール、 プロゲステロン、 16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン硫酸(16α−ヒドロキシD HEAS)、デヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)および その前駆体もしくは代謝物質 のうち少なくとも一つの含有値を測定する手段から成る胎児のダウン症候群の危 険度を判定する測定キット。
  8. 8.α−フェトプロテインの測定をも含むことを特徴とする請求の範囲第7項記 載の測定キット。
  9. 9.ヒト絨毛性ゴナドトロピンの測定をも含むことを特徴とする請求の範囲第7 または第8項記載の測定キット。
  10. 10.上記測定結果から胎児にダウン症候群の危険が高いことを示す指標を提供 する手段をも含む上記請求の範囲第7、8または9項のいずれかに記載された測 定キット。
  11. 11.胎児におけるダウン症候群を検出するためのスクリーニング法であって、 妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体の血清サンプルを調べ、その構成要素 のうち、α−フェトプロテイン及び非抱合エストリオールに加えて、 プロゲステロン、 ヒト絨毛性ゴナドトロピン、 16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン硫酸(16α−ヒドロキシD HEAS)、デヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)および その前駆体もしくは代謝物質 のうち少なくとも一つを選定してその含有値を測定することからなり、該測定結 果が胎児ダウン症の危険度が高いことを示しうることを特徴とする検出方法。
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