JP2525474B2 - 胎児のダウン症候群を検出する方法およびその装置 - Google Patents

胎児のダウン症候群を検出する方法およびその装置

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JP2525474B2 JP63505897A JP50589788A JP2525474B2 JP 2525474 B2 JP2525474 B2 JP 2525474B2 JP 63505897 A JP63505897 A JP 63505897A JP 50589788 A JP50589788 A JP 50589788A JP 2525474 B2 JP2525474 B2 JP 2525474B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、出産前の胎児の段階でダウン症候群の危険
を検知する胎児のダウン症候群を検出する検出方法およ
びその装置に関する。
(従来の技術) 胎児にダウン症候群が現れる危険は、母体が高齢なほ
ど高いことは周知であり、精密検査の対象となる母親の
振り分けも年齢により行なわれている。このダウン症候
群検出の方法としては、羊水の胎児細胞中に余分な21番
染色体が存在するか否かを確認する診断検査があり、羊
水の検査の方法としては羊水穿刺による羊水のサンプリ
ングがあるが、この羊水の検査の方法は母体もしくは胎
児を損傷するおそれがあり、流酸の危険を伴うことがあ
る。
(発明が解決しようとする課題) 上述のように、羊水穿刺による羊水のサンプリングで
は、母体もしくは胎児を損傷するおそれがあり、流産の
危険を伴う問題を有している。
したがって、羊水穿刺による羊水のサンプリングを少
なくする必要がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、母体も
しくは胎児を損傷するおそれを小さくする胎児のダウン
症候群を検出する検出方法およびその装置を提供するこ
とを目的とする。
(課題を解決するための手段) 請求項1記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法において、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体
の血清サンプルを調べ、この血清サンプルの構成要素の
うち、非抱合エストリオール、プロゲステロン、16α−
ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン硫酸(16α−
ヒドロキシDHEAS)、デヒドロエピアンドロステロン硫
酸(DHEAS)、および、その前駆体もしくは代謝物質の
うち少なくとも一つの含有値を測定し、この測定結果で
胎児のダウン症候群の危険度が高いことを示すものであ
る。
請求項2記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項1記載の胎児のダウン症候群を検出する検
出方法において、α−フェトプロテイン(AFP)の測定
を含むものである。
請求項3記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項1または2記載の胎児のダウン症候群を検
出する検出方法において、ヒト絨毛性ゴナドトロピンの
測定を含むものである。
請求項4記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項3記載の胎児のダウン症候群を検出する検
出方法において、α−フェトプロテイン(ATP)、非抱
合エストリオールおよびヒト絨毛性ドナドトロピンの測
定を含むものである。
請求項5記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項4記載の胎児のダウン症候群を検出する検
出方法において、16α−ヒドロキシデヒドロエピアンド
ロステロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)およびデヒ
ドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)の測定を含む
ものである。
請求項6記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項1ないし5いずれか記載の胎児のダウン症
候群を検出する検出方法において、母体年齢因子の危険
度の指標であるものである。
請求項7記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置は、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体血清サ
ンプルの構成要素のうち、非抱合エストリオール、プロ
ゲステロン、16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロス
テロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)、デヒドロエピ
アンドロステロン硫酸(DHEAS)、および、その前駆体
もしくは代謝物質のうち少なくとも一つの含有値を測定
する測定手段を備えたものである。
請求項8記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置は、請求項7記載の胎児のダウン症候群を検出する検
出装置において、測定手段は、α−フェトプロテインの
測定を含むものである。
請求項9記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置は、請求項7または8記載の胎児のダウン症候群を検
出する検出装置においては、測定手段は、ヒト絨毛性ゴ
ナドトロピンの測定を含むものである。
請求項10記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置は、請求項7ないし9いずれか記載の胎児のダウン症
候群を検出する検出装置において、測定結果から胎児に
ダウン症候群の危険の確率を示す指標を提供する指標提
供手段を含むものである。
請求項11記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体の血清
サンプルを調べ、この血清サンプルの構成要素のうち、
α−フェトプロテインおよび非抱合エストリオールに加
えて、プロゲステロン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、16
α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン硫酸(16
α−ヒドロキシDHEAS)、デヒドロエピアンドロステロ
ン硫酸(DHEAS)およびその前駆体もしくは代謝物質の
うち少なくとも一つを選定してその含有値を測定し、こ
の測定結果で胎児ダウン症候群の危険度が高いことを示
すものである。
(作用) 請求項1記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法において、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体
の血清サンプルを調べ、この血清サンプルの構成要素の
うち、非抱合エストリオールが大幅に低い場合、プロゲ
ステロン、16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステ
ロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)、デヒドロエピア
ンドロステロン硫酸(DHEAS)、および、その前駆体も
しくは代謝物質が大きい場合の少なくともいずれか一つ
に該当する場合、胎児のダウン症候群の危険度が高く、
正確に胎児のダウン症候群の危険度を判定できる。
請求項2記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項1記載の胎児のダウン症候群を検出する検
出方法において、α−フェトプロテイン(AFP)の測定
を含むことにより、より正確に胎児のダウン症候群の危
険度を判定できる。
請求項3記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項1または2記載の胎児のダウン症候群を検
出する検出方法において、ヒト絨毛性ゴナドトロピンの
値が大きくなると胎児のダウン症候群の危険度が高いた
め、より正確に胎児のダウン症候群の危険度を判定でき
る。
請求項4記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項3記載の胎児のダウン症候群を検出する検
出方法において、α−フェトプロテイン(AFP)、非抱
合エストリオールおよびヒト絨毛性ゴナドトロピンの測
定を含むことにより、正確に胎児のダウン症候群の危険
度を判定できる。
請求項5記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項4記載の胎児のダウン症候群を検出する検
出方法において、16α−ヒドロキシデヒドロエピアンド
ロステロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)およびデヒ
ドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)の測定を含む
ことにより、より正確に胎児のダウン症候群の危険度を
判定できる。
請求項6記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、請求項1ないし5いずれか記載の胎児ダウン症候
群を検出する検出方法において、母体年齢が高いとダウ
ン症候群の危険度が高いため、母体年齢因子も危険度の
指標とすることにより、より正確に胎児のダウン症候群
の危険度を判定できる。
請求項7記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置は、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体血清サ
ンプルの構成要素のうち、非抱合エストリオール、プロ
ゲステロン、16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロス
テロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)、デヒドロエピ
アンドロステロン硫酸(DHEAS)、および、その前駆体
もしくは代謝物質のうち少なくとも一つの含有値を測定
する測定手段を備えたことにより、測定手段の測定結果
で非抱合エストリオールが大幅に低い場合、プロゲステ
ロン、16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン
硫酸(16α−ヒドロキDHEAS)、デヒドロエピアンドロ
ステロン硫酸(DHEAS)、および、その前駆体もしくは
代謝物質が大きい場合の少なくともいずれか1つに該当
する場合、胎児のダウン症候群の危険度がより高く、よ
り正確に胎児のダウン症候群の危険度を判定できる。
請求項8記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置は、請求項7記載の胎児のダウン症候群を検出する検
出装置において、測定手段はα−フェトプロテインの測
定を含むため、より正確に胎児のダウン症候群の危険度
を判定できる。
請求項9記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置は、請求項7または8記載の胎児のダウン症候群を検
出する検出装置において、測定手段はヒト絨毛性ゴナド
トロピンの測定を含むため、より正確に胎児のダウン症
候群の危険度を判定できる。
請求項10記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置は、請求項7ないし9いずれか記載の胎児のダウン症
候群を検出する検出装置において、測定結果から胎児に
ダウン症候群の確率を示す指標を指標提供手段で提供す
るため、より正確に胎児のダウン症候群の危険度を判定
できる。
請求項11記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法は、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体の血清
サンプルを調べ、この血清サンプルの構成要素のうち、
α−フェトプロテインの数値が異常の場合、非抱合エス
トリオールが大幅に低い場合、プロゲステロン、ヒト絨
毛性ゴナドトロンピン、16α−ヒドロキシデヒドロエピ
アンドロステロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)、デ
ヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)およびその
前駆体もしくは代謝物質が大きい場合の少なくともいず
れか一つに該当する場合、胎児のダウン症候群の危険度
が高く、正確に胎児のダウン症候群の危険度を判定でき
る。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
ダウン症候群児を懐胎した妊娠の初期における母体血
液中の血清AFPおよび非抱合エストリオール値はダウン
症候群でない妊娠の場合に比べ大幅に低いこと、したが
って、16−αヒドロキシDHEASやDHEASなどの前駆体にも
影響が出て、血清中プロゲステロンおよびヒト絨毛性ゴ
ナドトロピン値も正常妊娠に比較して大きいという事実
を根拠としている。
また、ダウン症候群妊娠による非抱合エストリオー
ル、血清中プロゲステロンおよびヒト絨毛性ゴナドトロ
ピンの異常な値は胎児や胎盤の異常な合成代謝を示唆す
る。第1図は妊娠期間中のエストリオール(およびプロ
ゲステロン)の生成に関する代謝過程を示し、エストリ
オールの生成過程も示している。また、DHEASと略称さ
れているものはデヒドロエピアンドロステロン硫酸,16
−OHDHEASはその16ヒドロキシ誘導体をそれぞれ表す。
なお、AFPは卵黄嚢および胎児の肝臓で生成される。
こうして、第1図に示すように、母体のコレステロー
ルから派生したエストリオールが、プレグネノロンから
DHEASを経て16ヒドロキシDHEASへと転換し、さらに胎盤
機能によりエストリオールに、さらに非抱合体の形で母
体血清中に戻り、そこでエストリオール硫酸およびグリ
クロナイドに転換される。
また、プロゲステロンは、コレステロールをプレグネ
ノロンへ、さらにプロゲステロンへと転換する胎盤の機
能により生じ、この際プレグネノロンの一部が胎児へ運
ばれてエストリオールに転換され、残りが母体の血清中
に戻る。
そして、ダウン症候群に関わる妊娠77例の妊娠第13週
ないし第27週の母体血清中の非板合エストリオールの中
央値は、対照試験の対象である母体年齢、妊娠期間およ
び血清サンプルの保存期間の等しいダウン症候群でない
妊娠385例の中央値(MoM)の0.73倍であり、この結果は
統計学的にも大きな意味を持つ。また、血清中の非抱合
エストリオールはダウン症候群妊娠とダウン症候群でな
い妊娠とを振り分ける上で母体年齢や血清中のAFPより
優れた判別体である。ダウン症候群の判定において、い
かなる構成因子にしろ単独もしくは二つだけの組み合わ
せで用いた場合より、年齢、血清中のAFPおよび血清中
の非抱合エストリオールという三つの要素を組み合わせ
るのが最も効果的であった。これに血清中のプロゲステ
ロンを加えると、検出効果がさらに大幅に高まる。
ダウン症候群に関わる妊娠77例の妊娠第13週ないし第
27週目における母体血清中プロゲステロン値の中央値
は、対象試験の対象である妊娠期間の等しい正常妊娠38
5例の中央値(MoM)の1.19倍であった。このプロゲステ
ロン値の増大は統計的に重要である。(▲X2 1▼=14:
各組間の変動条件の分析に基づく。)。すなわち、ダウ
ン症候群妊娠のプロゲステロン値の分布状態は、非抱合
エストリオールに比べダウン症候群ではい妊娠の場合と
重なる部分が多い。
また、正常妊娠においては胎児の副腎皮質がDHEASを
生成し、このDHEASが胎児の循環系に入り、胎児の肝臓
に運ばれ、そこで大部分が16α−ヒドロキシ化する。こ
うして形成された16α−ヒドロキシDHEASは胎盤に達
し、そこでその一部が四段階の酵素反応を経てエストリ
オールに転換される。転換されなかった16α−ヒドロキ
シDHEASも概ね母体の循環系に運ばれる。母体血清中の1
6α−ヒドロキシDHEASはそのほとんどすべてが母体自身
でなく胎児から派生した可能性があり、したがってこれ
の測定は胎児の発達を示す明確な指標となる。
一方、ダウン症候群の胎児はダウン症候群でない胎児
に比べて未熟であり、ダウン症候群児を身篭っている場
合の16α−ヒドロキシDHEAS値は、正常な妊娠の場合よ
り低くなると思われる。したがって、上記と同様の推論
によりダウン症候群胎児を身篭っている母体の血液中の
DHEAS値はダウン症候群でない妊娠のそれに比べて低く
なると思われる。
よって、DHEASおよび16α−ヒドロキシDHEASはどちら
も妊娠早期におけるダウン症候群の発見に有効な指標と
なり、その測定値をここに掲げた他の指標と合わせて鑑
みたとき特に有効である。
したがって、何らかの基準により羊水穿刺検査の対象
とされる正常妊娠の女性を割合を増やすことなく(すな
わち偽陽性の割合を増加させることなく)、羊水穿刺対
象となるべきダウン症候群妊娠の女性をより多く判定す
る(すなわち真陽性の比率を高める)ことにより、ダウ
ン症候群妊娠のスクリーニング効果を高めるものであ
る。
次に、測定方法について説明する。
30,000件以上の妊娠に関わる−40℃で保存された出産
前の血清バンクの血清を使用し、この血清中のダウン症
候群に関わる77件の単胎妊娠に関わるものから77の出産
前の血清のサンプルを採取した(以下、これらをケース
という)。また、これら各ケースのサンプルを、妊娠の
年齢(同じ年数)で妊娠期間(同一週数)およびサンプ
ルの保存期間(一年以内)が合致するダウン症候群でな
い妊娠(以下、これらを対照という。)とを5件ずつを
マッチさせた。そして、これらのサンプルを、血清バン
クから取りだした非抱合エストリオールとAFP値を測定
した。ケースにも対照にもすべて神経管の異常に関わる
妊娠例はなく、また、すべてのサンプルは妊娠期間丸13
週から27週のものであった。
さらに、非抱合エストリオールは直に、非抽出ラジオ
イムノアッセイ法(Amersham社製Amerlex−エストリオ
ールRIAキット)により測定した。分析対象となったす
べての試料について、サンプル量を2倍の40マイクロリ
ットルに増やして測定に修正を加えた。
また、母体血清中のAFPはイムノラジオメトリックア
ッセイ(Boots−Celltech Diagnostics Limited)によ
り測定した。なお、母体の血清中のプロゲステロン値の
測定には、ラジオメトリックアッセイ(Amersham社製Am
erlex−Mプロゲステロン(新)キット)、血清DHEAS値
の測定にもラジオメトリックアッセイ(Pantex DHEA−S
I125キット)を用いた。
そして、すべての測定は約1週間の期間内に行ない、
ケースとその対照とは常に同一の分析バッチ内で測定し
た。また、試料がダウン症候群妊娠の母体から取られた
ものか否かは判別できない状態で測定を行なった。
母体の血清中のhCGの測定には、イムノラジオメトリ
ックスアッセイ(最初の国際基準標本(international
reference preparation)に合わせたSerono−MAIAクロ
ーン・キット)を500分の1に薄めて用いた。すべての
測定は三日間以内に行われ、ケースとその対照とは、常
に試料がダウン症候群の物の否かは判別できない状態で
同一バッチ内で測定した。
次に、測定結果について説明する。
まず、母体血清中非抱合エストリオールについて説明
する。
第2図は妊娠期間に重きをおいて妊娠各週毎に試験し
た婦人の数の回帰直線に基づき、各ダウン症候群妊娠ケ
ースの個々の非抱合エストリオール値をダウン症候群で
ない妊娠測定値の中央値および25ならびに75パーセンタ
イル点とともに示したものである。なお、妊娠各週毎の
ダウン症候群でない妊娠における中央値も示している。
この測定によれば、平均的にみてダウン症候群妊娠の非
抱合エストリオール値は、正常妊娠のそれに比べて大幅
に低く(マッチさせた各組間の変数分析によるとp<0.
001)、妊娠13週ないし27週の間は、特定の週内で注目
すべきほど大きな相違が出ることは無かった。
そして、非抱合エストリオール値は、表1に記された
回帰中央値を用いて同一妊娠期間の正常妊娠の中央値
(MoM)の倍数で簡単に表せる。
そして、表1は、ダウン症候群妊娠およびダウン症候
群でない妊娠の母体の血清中の非抱合エストリオール値
の25、50ならびに75パーセンタイル点の値をMoMで表し
たものであり、ダウン症候群妊娠の血清中AFPの中央値
は、正常妊娠のそれの73%に過ぎなかった(p<0.00
1)。
また、表2は、ある特定のレベル以下の血清中の非抱
合エストリオール中央値を持つダウン症候群およびダウ
ン症候群でない妊娠の割合を示す。ガウス頻度分布がこ
のデータにほぼ符合する。
表3は、ダウン症候群妊娠およびダウン症候群でない
妊娠の母体血清中の非抱合エストリオール(MSO)中央
値を母体年齢別に示している。ダウン症候群妊娠の場合
も、ダウン症候群でない妊娠の場合も、共に血清中非抱
合エストリオール中央値は、母体年齢に関係なくダウン
症候群の危険度を推し量る物差しとなる。
表4は、ダウン症候群妊娠、ダウン症候群でない妊娠
の双方において母体血清中のAFP(非抱合エストリオー
ル同様にMoMにて表示)の増加につれ母体血清中非抱合
エストリオールの中央値(MSO)も増加することを示し
ている。非抱合エストリオールとAFP値の対数との相関
関係には統計的重要性である(ダウン症候群妊娠におい
てr=0.21,p<0.05、ダウン症候群でない妊娠において
はr=0.20,p<0.001)。二変量ガウス頻度分布が、こ
のデータにほぼ合致する。
双方のテストに同等に重きを置きつつ得られた血清中
のAFP中央値および血清中非抱合エストリオール中央値
を解釈する一つの方法は、どちらかの測定値が正常値の
同じパーセンタイル点の値以下であれば、スクリーニン
グ結果を陽性とみなすことである。この方法で両方のテ
ストを実施した結果、陽性とされたダウン症候群妊娠数
に対し、陽性と出た正常妊娠件数は、表5に示すように
各テストの単独で検討したときよりも少なかった。
AFPならびにMSO双方のテストを実施することにより、
どちらか片方のみの場合に比べて結果の改善を見たが、
これはAFPよりも概ね非抱合エストリオールのスクリー
ニング効果によるものである。たとえば、表5に示すよ
うにダウン症候群妊娠の35%を陽性と判定する際に、2
つのテストの実施によりダウン症候群でない妊娠を陽性
と判定した割合は、非抱合エストリオール値のみの測定
に比べて0.1%減でしかないが、AFPのみの測定と比較す
ると2.2%も減っている。両者は共に統計的に意義のあ
る付帯データを提供したが、ロジスチック回帰解析する
と非抱合エストリオールのほうが、AFPよりもダウン症
候群のより強力な予測因子であることがわかった(非抱
合エストリオールをAFPに加えた場合▲X2 1▼=45.4、
p<0.0001、AFPを非抱合エストリオールに加えた場合
▲X2 1▼=11.2、p<0.0001)。
これらの結果は、前述のように、母体の血清中の非抱
合エストリオールが、母体の年齢に関係なくダウン症候
群妊娠の場合は、ダウン症候群でない妊娠の場合に比較
して平均的に低いことを立証している。また、血清中の
非抱合エストリオール値が血清中AFPより効果的に、ダ
ウン症候群妊娠と正常妊娠とを区別し得ることをも明ら
かにしている。
ダウン症候群妊娠では母体血清中の非抱合エストリオ
ール値が、なぜ低くなるかは明らかではない。第1図は
胎児および胎盤でのエストリオール生成の代謝過程を表
し、代謝性変容がどこで起こる可能性があるかを示して
いる。通常の妊娠では、胎児の副腎皮質でDHEASが生産
され、これが胎児循環系から胎児の肝臓へと運ばれ、そ
の大部分が16α−ヒドロキシ化される。新たに形成され
た16α−ヒドロキシDHEASは胎盤に達し、そこで四段階
の酵素反応(サルファターゼ(sulphatase)、アロマタ
ーゼ(aromatase)および17β−ヒドロキシデヒドロゲ
ナーゼ(17−beta−hydroxysteroid dehydrogenase)を
経てエストリオールに転換される。ついで、このエスト
リオールは母体内に分散し、非抱合ステロイドとして測
定され、その濃度は胎児と胎盤の成長につれ高まる。エ
ストリオール全体と異なり、母体の血清中の非抱合エス
トリオールは、すべて胎児または胎盤から生ずる。それ
ゆえにここでは胎児の代謝変化を母体の血清中エストリ
オール総量より敏感に表示する因子として使われてい
る。
プロゲステロン値の測定をスクリーニング・プログラ
ムに加え、危険度の指標を4つのパラメータ(母体年
齢、非抱合エストリオール、AFPおよびプロゲステロ
ン)とすることで判別効果をいっそう高めることができ
る。
また、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の測定をス
クリーニング・プログラムに加えても効果が上がること
が判明した。ダウン症候群妊娠77件の母体のhCG中央値
は、母体年齢、妊娠期間および血清サンプルの保存期間
をそれぞれ合わせた385仲のダウン症候群でない妊娠の
それの中央値の2倍であった。(p<0.001)。したが
って、母体の形成中のhCGを測定することは、ダウン症
候群のスクリーニング・テストとして効果的である。た
とえば30%の検出率に対して偽陽性の割合(陽性の範疇
に入れられたダウン症候群でない妊娠の割合)はhCGで
3%であり、これは母体年齢(5%)、非抱合エストリ
オール(7%)AFP(11%)より低い。これら4つのパ
ラメータ全部で行なうと、同じ30%の検出率に対し偽陽
性率は0.5%にまで低下し、これが最も効果的な診断方
法であった。
次に、組み合わせスクリーニング・テストについて説
明する。
ある特定の異常のスクリーニング・テストのために、
数種の変数を組み合わせて使用する場合は、これら変数
間の相関関係の範囲を判定する必要がある。たとえば、
ある2つの変数が完全な相関関係にある場合、もう一方
をテストに加えても、検査対象に当該の異常があるか否
かの危険度の判定に、一方だけ使用した場合と比較して
なんら寄与しない。だが、変数同士が完全に無関係であ
る場合は、各変数がそれぞれ独立した危険度の度合いを
提示する。ある程度の送関関係がある可能性はあるが、
その範囲内においては何らかの独立した情報が得られる
と思われる。hCG、uE3およびAFPのダウン症候群および
ダウン症候群でない妊娠においての関係の下記を表6に
示した。
これらの測定値は、hCG値と母体年齢の間には何等の
相関関係もないが、非抱合エストリオール値(uE3)と
の間には、僅かながら反比例的な関係があることを示し
ている。hCGとAFPとの間の関係はそれほど明白ではない
が、uE3とAFPとが相互関係があることがすでに明らかに
されており、hCGとuE3と間にもおそらく潜在的な関係が
あると思われる。
表7は、35歳の婦人に3種の生化学スクリーニング・
テスト(母体血清中AFP、非抱合エストリオールおよびh
CG)を行って得たものとして特定の測定値を設定し、こ
れに基づきダウン症候群妊娠の危険度を表したものであ
る。
表7の結果は、任意の2つのテストの測定値が分かっ
ていても、3番目のテストの結果が有用な情報となるこ
とを表している。たとえば、35歳の女性のAFP値が1.0Mo
MでuE3値が0.4MoMであるとき、hCG値が0.5MoMなら危険
値は1:2800であるが、hCG値が2.0MoMなら1:69となる。
実施するテストを2つに限るなら、AFPとhCGの組み合
わせが望ましい。これはAFPは神経管の異常の検出に使
えるという別の価値があり、また、AFPとhCGの組み合わ
せの成績はuE3とhCGとの組み合わせと比較しても、さほ
ど劣らないからである。しかしながら、相対的に最も良
い結果が得られたのは、これら3つのテスト全部と母体
年齢を採用したときである。この場合、以下のように、
偽陽性率4.7%に対し、60%の検出率が得られた。
表8は、非抱合エストリオール(uE3)、AFPおよびhC
Gのそれぞれ、もしくはそれらの組み合わせと母体年齢
とを合わせて使用した場合のダウン症候群検出率に対す
る偽陽性率をまめたものである。
下記表9は、各種の測定値を単独あるいは組み合わせ
て使用した場合の5%偽陽性に対する検出率を表わして
おり、左側のコラムの略号は以下の通りである。
A=(log10)α−フェトプロテイン(AFP) E=非抱合エストリオール H=(log10)ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG) P=(log10)プロゲステロン 多くの既存スクリーニング・プログラムにおいて、お
よび5%の婦人が高年齢というだけの理由で羊水穿刺の
対象とされる。だが、上述のように、AFP、hCG及び非抱
合エストリオールを母体年齢と組み合わせて用いる方法
によれば、60%以上のダウン症候群妊娠を検出すること
ができ、これは、従来のスクリーニング・プログラムに
よって同じ割合の羊水穿刺を行なって得られる検出率の
倍以上である。上述の説明の通り、上記実施例の方法に
よれば、英国におけるダウン症候群児の出産をスクリー
ニングなしの場合の年間900件から350件に引き下げるこ
とが可能である。
また、補足手段として、たとえば胎児の大腿部の長さ
を測定する超音波スクリーニングなどを併用するとさら
に検出率が向上する。
上記実施例において、特に望ましいのはα−フェトプ
ロテイン(AFP)、非抱合エストリオールおよびヒト絨
毛性ゴナドトロピンの3点につい測定することである。
また、他の実施例においては、16−αヒドロキシデヒ
ドロエピアンドロステロン硫酸(16−αヒドロキシDHEA
S)およびデヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)
のいずれかあるいは双方についても測定を行なう。
さらに、危険度の判定においては、測定値を母親の年
齢と合わせて解釈してもよい。
また、上記に掲げた代謝物質を測定する道具と、測定
値からダウン症候群胎児である可能性が高い場合それを
表示する手段とを有する測定キットとして提供してもよ
い。
(発明の効果) 請求項1記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法によれば、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体
の血清アンプルを調べ、この血清サンプルの構成要素の
うち、非抱合エストリオールが大幅に低い場合、プロゲ
ステロン、16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステ
ロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)、デヒドロエピア
ンドロステロン硫酸(DHEAS)、および、その前駆体も
しくは代謝物質が大きい場合の少なくともいずれか一つ
に該当する場合、胎児のダウン症候群の危険度が高く、
正確に胎児のダウン症候群の危険度を判定できる。
請求項2記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法によれば、請求項1記載の胎児のダウン症候群を検出
する検出方法に加え、α−フェトプロテイン(AFP)の
測定を含むことにより、より正確に胎児のダウン症候群
の危険度を判定できる。
請求項3記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法によれば、請求項1または2記載の胎児のダウン症候
群を検出する検出方法に加え、ヒト絨毛性ゴナドトロピ
ンの値が大きくなると胎児のダウン症候群の危険度が高
いため、より正確に胎児のダウン症候群の危険度を判定
できる。
請求項4記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法によれば、請求項3記載の胎児のダウン症候群を検出
する検出方法に加え、α−フェトプロテイン(AFP)、
非抱合エストリオールおよびヒト絨毛性ゴナドトロピン
の測定を含むことにより、より正確に胎児のダウン症候
群の危険度を判定できる。
請求項5記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法によれば、請求項4記載の胎児のダウン症候群を検出
する検出方法に加え、16α−ヒドロキシデヒドロエピア
ンドロステロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)および
デヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)の測定を
含むことにより、より正確に胎児のダウン症候群の危険
度を判定できる。
請求項6記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法によれば、請求項1ないし5いずれか記載の胎児のダ
ウン症候群を検出する検出方法に加え、母体年齢が高い
とダウン症候群の危険度が高いため、母体年齢因子も危
険度の指標とすることにより、より正確に胎児のダウン
の症候群の危険度を判定できる。
請求項7記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置によれば、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体
血清サンプルの構成要素のうち、非抱合エストリオー
ル、プロゲステロン、16α−ヒドロキシデヒドロエピア
ンドロステロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)、デヒ
ドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)、および、そ
の前駆体もしくは代謝物質のうち少なくとも一つの含有
値を測定する測定手段を備えたことにより、測定手段の
測定結果で非抱合エストリオールが大幅に低い場合、プ
ロゲステロン、16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロ
ステロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)、デヒドロエ
ピアンドロステロン硫酸(DHEAS)、および、その前駆
体もしくは代謝物質が大きい場合の少なくともいずれか
1つに該当する場合、胎児のダウン症候群の危険度がよ
り高く、正確に胎児のダウン症候群の危険度を判定でき
る。
請求項8記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置によれば、請求項7記載の胎児のダウン症候群を検出
する検出装置に加え、測定手段はα−フェトプロテイン
の測定を含むため、より正確に胎児ダウン症候群の危険
度を判定できる。
請求項9記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置によれば、請求項7または8記載の胎児のダウン症候
群を検出する検出装置に加え、測定手段はヒト絨毛性ゴ
ナドトロピンの測定を含むため、より正確に胎児のダウ
ン症候群の危険度を判定できる。
請求項10記載の胎児のダウン症候群を検出する検出装
置によれば、請求項7ないし9いずれか記載の胎児のダ
ウン症候群を検出する検出装置に加え、測定結果から胎
児にダウン症候群の確率を示す指標を指標提供手段で提
供するため、より正確に胎児のダウン症候群の危険度を
判定できる。
請求項11記載の胎児のダウン症候群を検出する検出方
法によれば、妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体
の血清サンプルを調べ、この血清サンプルの構成要素の
うち、α−フェトプロテインの数値が異常の場合、非抱
合エストリオールが大幅に低い場合、プロゲステロン、
ヒト絨毛性ゴナドトロピン、16α−ヒドロキシデヒドロ
エピアンドロステロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEA
S)、デヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)およ
びその前駆体もくは代謝物質が大きい場合の少なくとも
いずれかに一つに該当する場合、胎児のダウン症候群の
危険度が高く、正確に胎児のダウン症候群の危険度を判
定できる。
図面の簡単な説明 第1図は胎児、胎盤および母体でのエストリオール生
成の代謝過程を表わす説明図、第2図は妊娠期間の母体
と血清中のエストリオールの関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キャニック,ヤコブ アブラハム アメリカ合衆国,02161 マサチューセ ッツ,ニュートン,ダンクリー・ストリ ート 11番 (72)発明者 ハドウ,ジェームズ エドワード アメリカ合衆国,04075 メイン,セバ ゴ・レイク,ピー・オー・ボックス185 (56)参考文献 特開 昭60−259963(JP,A) 特表 平3−505128(JP,A) 特表 昭62−501730(JP,A)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体
    の血清サンプルを調べ、この血清サンプルの構成要素の
    うち、 非抱合エストリオール、 プロゲステロン、 16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン硫酸
    (16α−ヒドロキシDHEAS)、 デヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)、およ
    び、 その前駆体もしくは代謝物質のうち少なくとも一つの含
    有値を測定し、 この測定結果で胎児のダウン症候群の危険度が高いこと
    を示す ことを特徴とする胎児のダウン症候群を検出する検出方
    法。
  2. 【請求項2】α−フェトプロテイン(AFP)の測定を含
    む ことを特徴とする請求項1記載の胎児のダウン症候群を
    検出する検出方法。
  3. 【請求項3】ヒト絨毛性ゴナドトロピンの測定を含む ことを特徴とする請求項1または2記載の胎児のダウン
    症候群を検出する検出方法。
  4. 【請求項4】α−フェトプ
    ロテイン(AFP)、非抱合エストリオールおよびヒト絨
    毛性ゴナドトロピンの測定を含む ことを特徴とする請求項3記載の胎児のダウン症候群を
    検出する検出方法。
  5. 【請求項5】16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロス
    テロン硫酸(16α−ヒドロキシDHEAS)およびデヒドロ
    エピアンドロステロン硫酸(DHEAS)の測定を含む ことを特徴とする請求項4記載の胎児のダウン症候群を
    検出する検出方法。
  6. 【請求項6】母体年齢因子も危険度の指標である ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の胎児
    のダウン症候群を検出する検出方法。
  7. 【請求項7】妊娠第3三半期が始まる前に採取した母体
    血清サンプルの構成要素のうち、 非抱合エストリオール、プロゲステロン、16α−ヒドロ
    キシデヒドロエピアンドロステロン硫酸(16α−ヒドロ
    キシDHEAS)、デヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHE
    AS)、および、その前駆体もしくは代謝物質のうち少な
    くとも一つの含有値を測定する測定手段 を備えた胎児のダウン症候群を検出する検出装置。
  8. 【請求項8】測定手段は、α−フェトプロテインの測定
    を含む ことを特徴とする請求項7記載の胎児のダウン症候群を
    検出する検出装置。
  9. 【請求項9】測定手段は、ヒト絨毛性ゴナドトロピンの
    測定を含む ことを特徴とする請求項7または8記載の胎児のダウン
    症候群を検出する検出装置。
  10. 【請求項10】測定結果から胎児にダウン症候群の危険
    の確率を示す指標を提供する指標提供手段を含む 請求項7ないし9いずれか記載の胎児のダウン症候群を
    検出する検出手段。
  11. 【請求項11】妊娠第3三半期が始まる前に採取した母
    体の血清サンプルを調べ、この血清サンプルの構成要素
    のうち、α−フェトロプロテインおよび非抱合エストリ
    オールに加えて、 プロゲステロン、 ヒト絨毛性ゴナドトロピン、 16α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン硫酸
    (16α−ヒドロキシDHEAS)、 デヒドロエピアンドロステロン硫酸(DHEAS)、およ
    び、 その前駆体もしくは代謝物質 のうち少なくとも一つを選定してその含有値を測定し、 この測定結果で胎児ダウン症候群の危険度が高いことを
    示す ことを特徴とする胎児のダウン症候群を検出する検出方
    法。
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