JPH0349957Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は車体のコーナ部に立設される車両用コ
ーナポールに関するものである。

従来技術とその問題点 従来、スラントノーズ型の自動車などにおい
て、駐車する際にバンパが壁などに接触するのを
防止するため、運転者から最も離れたフロントバ
ンパのコーナ部にコーナポールを立設し、運転者
にフロントバンパの位置を指示するようにしたも
のが知られている。

ところが、従来のコーナポールは固定式である
ために、洗車時においてコーナポールが邪魔にな
り、背後に位置するコーナリングランプなどが洗
いにくくなるとともに、コーナポールが折損した
り折曲するといつた不具合をきたすおそれがあつ
た。

考案の目的 本考案はかかる従来の問題点に鑑みてなされた
もので、その目的は、コーナポールを可倒式と
し、洗車時などにおいて邪魔にならないようにし
た車両用コーナポールを提供することにある。

考案の構成 上記目的を達成するために、本考案のコーナポ
ールは、車体に固定された固定部材と、固定部材
の上部に傾倒可能に枢着された可動部材と、可動
部材の外周に摺動自在に外挿され、下部が固定部
材の外周に嵌合可能な筒体と、可動部材の上端部
に一体または着脱可能に設けたポール本体と、可
動部材と筒体との間に介装され、筒体を固定部材
との嵌合方向に付勢するスプリングとを備え、筒
体をスプリングに抗して引き上げ、筒体と固定部
材との嵌合を外すことにより、可動部材とポール
本体と筒体とを傾倒可能としたものである。

実施例の説明 図面は本考案の一例を示し、１は車両のフロン
トバンパ、２はフロントバンパ１の上面に配され
たブラケツトであり、このブラケツト２の一端は
ボデー３に固定されている。

５は本考案にかかるコーナポールであり、この
コーナポール５は第２図〜第４図に示すように、
下端ねじ部７ａが上記ブラケツト２にナツト６に
て結合固定された固定部材７と、固定部材７の上
部に設けた円弧状凹部７ｂにピン８にて傾倒可能
に枢着された筒状の可動部材９と、可動部材９の
外周に摺動自在に外挿され、下端部が上記固定部
材７の外周に嵌合可能な筒体１０と、可動部材９
の上端部内面に形成した雌ねじ９ａに下端部が螺
着された透明樹脂からなるポール本体１１と、可
動部材９の上部外周に形成した段部９ｂと筒体１
０の内面に形成した鍔部１０ａとの間に介装さ
れ、筒体１０を下方すなわち固定部材７との嵌合
方向に付勢するスプリング１２とを備えている。

上記ポール本体１１の上端部には反射部１１ａ
が一体に形成されており、この反射部１１ａを除
いてポール本体１１の外周面には不透光性の塗料
が塗布されている。

可動部材９の内部には、端子１３を支持するた
めの端子台１４と電球１５とが配置されており、
電球１５は端子１３と常時接触するようにスプリ
ング１６で付勢されている。そして、電線１７を
固定部材７の中心孔７ｃを介して上記端子１３に
接続することにより、電球１５が点灯し、その光
はポール本体１１内部を透過して反射部１１ａを
照らすようになつている。したがつて、夜間であ
つても運転者はフロントバンパ１の位置を容易に
確認できる。

上記構成のコーナポール５において、洗車時な
どコーナポール５が邪魔になつた場合には、第１
図一点鎖線で示すようにコーナポール５を水平方
向に傾倒させればよい。すなわち、筒体１０をス
プリング１２に抗して引き上げ、筒体１０の下部
と固定部材７との嵌合と外すことにより、可動部
材９とポール本体１１と筒体１０とは固定部材７
に対しピンはち支点として傾倒可能となり、固定
部材７の円弧状凹部７ｂの一方側に設けた開口７
ｄ方向へ傾倒させることにより、第４図に示すよ
うにほぼ90°だけ倒すことができる。なお、この
状態で筒体１０はスプリング１２の付勢力により
固定部材７の外周面に圧接しているので、傾倒状
態が維持される。

コーナポール５を元の起立位置に戻すには、ポ
ール本体１１を持つて起立方向に回動させればよ
く、起立状態に復帰すれば筒体１０はスプリング
１２のばね力により自動的に固定部材７の外周に
嵌合し、第２図の状態に復帰する。なお、起立状
態において、筒体１０の下部がスプリング１２の
ばね力により固定部材７の外周に常時嵌合してい
るので、振動や衝撃あるいは外力によりコーナポ
ール５が不必要に倒れる心配がない。

上記実施例では、コーナポール５の内部に電球
１５を配置するため、可動部材９とポール本体１
１とを着脱可能に螺着した例を示したが、電球１
５を配置しない場合には可動部材９とポール本体
１１とを一体に形成してもよい。

考案の効果 以上の説明で明らかなように、本考案によれば
筒体を引き上げて筒体と固定部材との嵌合を外す
ことにより、コーナポールを容易に傾倒させるこ
とができるので、洗車時などコーナポールが邪魔
になることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用される車体の一部斜視
図、第２図は本考案にかかるコーナポールの起立
状態の断面図、第３図は第２図の−線断面
図、第４図は傾倒状態の一部断面図である。 １…フロントバンパ、２…ブラケツト、５…コ
ーナポール、７…固定部材、８…ピン、９…可動
部材、１０…筒体、１１…ポール本体、１２…ス
プリング、１５…電球。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体のコーナ部に立設される車両用コーナポー
   ルにおいて、車体に固定された固定部材と、固定
   部材の上部に傾倒可能に枢着された可動部材と、
   可動部材の外周に摺動自在に外挿され、下部が固
   定部材の外周に嵌合可能な筒体と、可動部材の上
   端部に一体または着脱可能に設けたポール本体
   と、可動部材と筒体との間に介装され、筒体を固
   定部材との嵌合方向に付勢するスプリングとを備
   え、筒体をスプリングに抗して引き上げ、筒体と
   固定部材との嵌合を外すことにより、可動部材と
   ポール本体と筒体とを傾倒可能としたことを特徴
   とする車両用コーナポール。