JPH0347860A - 耐炎性重合体成型物の製造方法 - Google Patents

耐炎性重合体成型物の製造方法

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JPH0347860A
JPH0347860A JP32770989A JP32770989A JPH0347860A JP H0347860 A JPH0347860 A JP H0347860A JP 32770989 A JP32770989 A JP 32770989A JP 32770989 A JP32770989 A JP 32770989A JP H0347860 A JPH0347860 A JP H0347860A
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JP
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halogen
hydrogen
molded product
polymer
treatment
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JP32770989A
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English (en)
Inventor
Shigeyoshi Hara
原 重義
Zenichiro Endo
遠藤 善一郎
Umewaka Nakatani
中谷 梅若
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 a、産業上の利用分野 本発明は、メタセンス重合性環状オレフィン類をモノマ
ーとしてメタセシス重合触媒の存在下、重合と成型を同
時におこなって得られた重合体成型物□に関する。
さらに詳しくは、かかる重合体成型物を、へロゲン分子
、ハロゲン化水素又はこれらと同様の反応を行いうるハ
ロゲン化剤又はハロゲン化水素剤と接触せしめることに
より、又は特定のハロゲン化炭化水素と特定の条件下で
接触反応せしめることにより離燃性等の向上した改質重
合体成型物を製造する方法に関するものである。
b、従来技術 環状オレフィンがメタセシス重合触媒系によって開環重
合体を与えることは公知である。そこでジシクロペンタ
ジェン(DCP)の如く安価に得ちれるメタ上シス重合
性環状オレフィンをメタセシス重合触媒によって鋳型内
で重合と成型を一段階でおこなって架橋重合成型物を得
る方法が提案された。すなわち、メタセシス重合触媒系
が、塩化タングステンの如き触媒成分と、アルキルアル
ミニウムの如き、活性化剤成分との二成分よりなること
を利用して、各二成分とモノマーとからなる二種類の液
を用いて混合時に急速混合の後鋳型内に流し込み重合体
成型物を得る方法が提案された(例えば特開昭58−1
29013号公報参照)。
かかる方法によれば、安価な低圧鋳型を用いて、良好な
性能を有する大型成型物が得られるため、工業的に非常
に魅力ある方法といえる。ただ、広く実用化にいたるた
めには、改良が必要な点も多いことも判ってきた。
そのうちの一つに難燃化(耐炎性の向上)の問題がある
。上述した如き架橋重合体は、一般に不飽和基を含有す
る炭化水素から形成されているなめ、着火すれば、非常
に燃えやすい。従って、用途によっては、少しでも、難
燃化(耐炎性の向上)の方向にもっていく必要がある場
合が多い。
一般に、かかる非芳香族炭化水素系のポリマーの難燃化
(耐炎性の向上)には、ハロゲンによる気相制御が効果
的であり、従ってハロゲン成分を樹脂成分内にある量添
加する必要がある。かかる方法として、ハロゲン原子を
含有するメタ上シス重合性環状オレフィンをモノマー成
分の少なくとも一部として用い、主ポリマー中に、ハロ
ゲンを導入する方法、デカブロムジフェニルエーテルの
如く、多量にハロゲンを含有する一般に難燃剤として用
いられている含ハロゲン低分子化合物を添加する方法、
ポリブロム化スチレンのような多量にハロゲンを含有す
る難燃剤として用いられる含ハロゲンポリマーを添加す
る方法等をあげることが出来る。最初の方法は、難燃化
架橋重合体を得る方法としては、最も、原理的に優れた
方法であるが、一般に現在、商業的に生産されている原
料としては、かかる含ハロゲンモノマーとして用いうる
ちのが見当らず、工業的に新たに製造する必要があり、
かつそれもコスト的に受容出来、かつ、環境的に用いう
るちのでなくてはならず、それらの条件を具備した含ハ
ロゲンモノマーの最適化は、時間を要する困難な開発に
ならざるを得ない。
方、低分子、或は高分子の含ハロゲン難燃剤を用いる方
法は、現に難燃剤として商業的に入手可能なものを用い
ればよく、実用化は最も容易な方法といえる。しかしな
がら、かかる難燃剤は一般にモノマーである環状オレフ
ィンに難溶であり従って成型用反応溶液は不均一となり
貯蔵時の難燃剤の沈降等、取扱った上の問題や、成型物
の性能の低下等が起り、満足しうる性能を有するものを
得ることが非常に難しい。
C1発明の構成 そこで、本発明者は通常考えられる上記の如き方法とは
全く別のやり方で、重合体成型物中にハロゲンを導入す
る方法を考えたものである。即ち、上記架橋重合体は、
そのメタセシス重合によって形成された繰返し単位中に
は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合が、存在する
ことに着目したものである。即ち、かかる不飽和結合は
非常に活性で、ハロゲン分子やハロゲン化水素分子と容
易に付加反応を起しうる可能性のあることに着目し、架
橋重合体の成型物に後処理によってハロゲン原子を導入
することを考えたものである。
本発明者は、ハロゲン分子と該重合体の接触によって付
加反応が起り、かかる効果を発現しうろことを確認した
。さらにこの場合有機媒体を共有せしめる事により、該
重合体成型物を膨潤せしめる事によりさらに容易にハロ
ゲン化出来る事を見出した。また、ハロゲン化水素によ
る処理を試みた所ハロゲン分子による処理の場合の如く
、付加よると考えられる重量増加が実質的にないにもか
かわらず、難燃化効果は、かなりの重量増加をともなう
ハロゲン分子処理の場合よりもむしろすぐれている場合
が多く、かつ、表面が、硬化かつ黒色光沢を有するよう
になり、難燃化効果を生じない程度の浅い表面処理にと
どめても、黒色塗装やあるいは黒原着の場合と同じよう
表面美粧化効果を有することを見出し得たものである。
単にハロゲン原子の導入処理法として考えた場合、二重
結合毎に2個導入出来るハロゲン分子による処理法に比
し、二重結合毎に1個しか導入出来ないハロゲン化水素
処理方法は、効果が小さいのではないかと当然、考えら
れた訳であるが、上記の如く、むしろ、優れた効果を有
しており、しかも臭素よりも難燃化効果が小さくなるは
ずの塩素、即ち塩化水素の場合も同様に効果を有してい
る事を見出したものである。即ち、ハロゲン化水素の方
が、ハロゲン分子に比較して毒性の少ない分だけ取扱い
も容易であり、かつ安価であり非常に実用的な処理方法
を出現しえたものである。
このことは、本発明によるハロゲン分子処理方法は、単
に予期した如き、メタセシス重合体中の二重結合へのハ
ロゲン化水素の付加反応のみが起っているだけではない
ことを示唆している。その反応の詳細については現在の
ところ不明であるが、多分、付加反応とともに、別の方
向へのハロゲン化水素の脱離反応も同時に起っており、
それが繰り返された結果ではないかと考えている。
また、ハロゲン化処理のために用いるハロゲン分子は有
毒であり取扱いがやっかいである事、かつ、難燃性が充
分量るように、ハロゲン化をおこなうためには、該成型
物を溶媒で膨潤させておく必要があり、その溶媒をハロ
ゲン化後、成型物から除去する事が必要となり実用化の
ためには、かなりの装置が必要である事が判ってきた。
所がかかる溶媒として、ある種のハロゲン化炭化水素溶
0 媒を用いた場合には、どんなにしても、かなりの溶媒が
、重合体成型物から除去されないで残存し、しかもそれ
が、難燃性の向上に役立っている事が判ってきた。よく
調べた結果、それらのハロゲン化炭化水素溶媒は、ラジ
カル連鎖移動反応によって、架橋重合体の不飽和結合に
対し反応したものと推測され、文献的にも、四塩化炭素
や三塩化臭化炭素とポリイソプレンやポリブタジェンを
、ハイドロパーオキサイドやレドックス系のラジカル開
始剤の共存下に、反応せしめかかるポリイソプレンやポ
リブタジェンの加工性を保ったままハロゲンの導入によ
って難燃化に成功している例が知られている(E、G、
Cockbrain、T、D、Pendle and 
D、T。
Turner、CheIm、Ind、(London)
 1960 318.及びHlRosin、J、App
l、Po1ytIler Sci、、13.1721(
1969))。
架橋重合体成型物は、その炭素−炭素不飽和結合を主鎖
に有している点で、上記ポリイソプレンやポリブタジェ
ンを共通しており、同じ反応が起りうる事をつきとめた
ものである。
即ち、本発明は、 1 メタセシス重合性環状オレフィン類の少なくとも1種を
メタセシス重合触媒の共存下、重合と成型を同時におこ
なって得られた架橋重合体の成型物を、 (1)ハロゲン分子と接触せしめる、 01)  ハロゲン化水素と接触せしめる、(iii)
ハロゲン分子又はハロゲン化水素と同様の反応を行ない
うるハロゲン化剤又はハロゲン化水素化剤と接触せしめ
る、 又は、 (へ)強いラジカル連鎖移動剤としての作用を有するハ
ロゲン化炭化水素と接触せしめ、該ハロゲン化炭化水素
がラジカル連鎖移動にによって上記重合体中の不飽和結
合と反応しろる条件下で処理する、 ことを特徴とする耐炎性重合体成型物の製造方法である
くハロゲン分子(I)による処理〉 本発明においては成型物を得る部分までは、完全に通常
のメタセシス重合によって得られた架橋2 重合体の成型物の製造方法によって、得られたものを用
いることが出来る。しかも、後処理によるハロゲン化は
、単に、ハロゲンを常温付近で接触させるだけでよい。
但し、難燃の度合は、重合体と結合したハロゲン量の大
小によってきまってくるため、ハロゲン化量を要求難燃
度によって調節する必要があるが、これは前述の如くハ
ロゲンを接触させる際に溶媒を共存せしめ、その溶媒の
成型物に対する膨潤性の大小によって結合ハロゲン量を
調節出来る。一般には、表面の方が優先してハロゲン化
することが出来るので、難燃化目的ばかりでなく、本改
質方法は、表面改質にも利用することが出来る。
一般にハロゲンは、求電子的反応によって、付加反応を
主とした反応によってメタセシス重合体分子中に導入さ
れるため、かかる処理をうけた表面は求電子試薬の攻撃
に対しては耐性を有するようになる。即ち例えば一般的
な酸化に対して耐性が増すことになる。
更にポリハロゲン化炭化水素は、対応するポリ3 炭化水素に比して、一般の気体透過性か小さくなる特性
を有しており、本発明によるハロゲン処理によって、成
型物表面の気体透過性を小さくする効果も有している。
かくの如く、本発明による改質重合体成型物の製造方法
は簡単な操作により顕著な難燃化(耐炎性の向上)及び
表面改質効果を発揮することが出来、架橋重合体の成型
物の実用性を大きく向上しうる効果を有する。
本発明で用いられるハロゲンは、臭素、塩素。
ヨウ素、フッ素の各分子を用いることが出来る。
難燃性向上の見地からは、特に臭素、塩素が好ましい。
かかるハロゲン分子は、ガス状及び/又は液状のものを
そのまま、架橋重合体の成型物と接触せしめることも出
来るが、一般にハロゲン分子は有毒かつ腐蝕性が大きい
ため、上記の如きガス状及び液化状での取扱いは、それ
なりの装置が必要であり溶媒中で溶液として重合体成型
物と接触せしめる方法が、実施容易であり簡便な方法と
いえる。溶媒はハロゲン分子に対し溶解性を有し、4 かつ、架橋重合体を膨潤せしめるものであることが必要
である。さらにこの場合、前述の如く溶媒の種類によっ
て、重合体成型物の親和性が異なるが、かかる親和性の
ちがいを、ハロゲン化率のコントロールに用いることが
出来る特長を有する。
即ち、親和性のたかい溶媒は、成型物をより大きく膨潤
せしめることが出来るが、膨潤が大きくなる程、溶媒中
に溶解するハロゲンとメタセシス重合体との接触が容易
となり、ハロゲン化の速度及びハロゲン化率が一般に大
きくなる。また、かかる溶媒へのハロゲン分子の溶解性
も、ハロゲン化速度、ハロゲン化率に影響を有しており
、本発明で用いられる溶媒はハロゲン分子に対し、ある
程度以上の、溶解性を有するものが好ましい。さらに、
かかる溶媒はハロゲン化の条件下において、実質的にハ
ロゲンとの反応性を有さないものであるとともに、ハロ
ゲン化以外の副反応を実質的に惹起しないものであるこ
とが必要である。
かかる見地から、本発明に用いられる溶媒としては、炭
素数1〜6のハロゲン化炭化水素が好ま5 しい。特に入手の容易さとコストの点で、塩素化炭化水
素が好ましい。かかる溶媒の例としてはメチレンクロラ
イド、クロロホルム、4塩化炭素。
11−ジクロルエタン、12−ジクロルエタン。
Ll、2−トリクロルエタン、 1,1,1.2−テト
ラクロルエタン、トリクロルエチレン、パークロルエチ
レン、ブチルクロライドクロルベンゼン、1,2ジクロ
ルベンゼン、α、α、α −トリクロルトルエン、ヘキ
サクロルキシレン等をあげることが出来る。これらのハ
ロゲン化炭化水素は、ハロゲンの位置によって双極子モ
ーメントが大きく異なり、従って、同じ架橋重合体に対
して、広範な親和性、即ち、膨潤率を与える溶媒を提供
することが可能であり、その要求されるハロゲン化率に
よって、適当な膨潤率の溶媒を選定することが出来る。
かかるハロゲン化炭化水素類においても、炭素−炭素二
重結合を有する溶媒は条件によっては、この二重結合へ
のハロゲンの付加や光の共存下等条件によってはさらに
、水素原子部分のハロゲン原子への置換も起りうる可能
性があり、留意6 が必要である。
上記ハロゲン化炭化水素以外にも、ベンゼン等の芳香族
炭化水素類テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル等
のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類等をあげるこ
とか出来る。かかる溶媒においても、トルエンやキシレ
ンのメチル基、酢酸エチルのアセチル基のメチル部分等
は、隣接の二重結合によって、活性化されているため、
ハロゲンを反応して、自身がハロゲン化されるとともに
ハロゲン化水素が発生して、ハロゲンを消費することが
あるので留意しておく必要がある。また、エーテルやエ
ステルを切断する場合もありうるので注意が必要である
水、アルコール、アミン類、アセトンのような脂肪族ケ
トン、カルボン酸等活性水素を有する化合物においては
、特別な条件の場合を除いて一般にこれらの溶媒が反応
に関与し、二重結合部分に対するハロゲンの付加という
形式にならず、二重結合の一方には、ハロゲン化は起る
が他方は、活性水素残基が結合した形となることが多い
。例え7 ば、水の場合、中性からアルカリ性下で、次亜ハロゲン
酸が生成し、二重結合はハロヒドリン化される。同様に
アルコールでは、ハロ・エーテル化カルボン酸ではハロ
・エステル化が起り、単なるハロゲン付加というよりは
、酸化反応とみなすべき反応が起ることになり、条件に
留意して用いる必要がある。即ち、例えば水の場合で、
かつハロゲン分子が臭素の場合、pH1以下の酸性にす
ると、臭素は、平衡移動によって水中でも、次亜臭素酸
としては殆んど存在せず、臭素分子として存在するので
、ブロムヒドリン化反応か起らないことが知られている
なお、ハロゲン化のために上述の如く、ハロゲン分子を
用いるが、条件によってハロゲン分子と同様のハロゲン
付加反応を起しうるハロゲン化剤、例えは塩化スルフリ
ル等も用いることが出来る。
この場合の溶媒も前述の溶媒を用いてもよい。
また、上述した如く、ハロゲン化の過程において、ハロ
ゲン化水素が副生しうる場合も多いが、かかるハロゲン
化水素類も、炭素−炭素二重結合8 に対し前述の如き反応性を有している。従って必要に応
じて、副生じたハロゲン化水素を利用するだけでなくハ
ロゲンにハロゲン化水素を混合して用いることが出来る
ハロゲン処理後の成型物について、成型物中に遊離のハ
ロゲン或はハロゲン化水素が残存している場合がありう
るが、かがる、残存ハロゲンは、その後の使用にあたっ
て悪影響が出る場合があるので、よく、洗浄して除いて
おくことが好ましい。
化学的な反応によって除去するには、アンモニア等の反
応しうるものを用いることが出来る。
なお、本発明において用いた反応媒体として−の溶媒は
、処理重合体成型物から除去する必要があるが、親和性
のたがい溶媒類を除去することは難しいことが多い。そ
こで、かがる処理反応媒体として、低揮発性のより大き
い分子量の、かつ、難燃性を有し、難燃剤としても用い
得る媒体を用いて、そのまま、処理後除去しないで利用
することも可能である。かかる媒体としては、塩素化パ
ラフィン、臭素化パラフィン、トリクレジルフォス9 フェートやトリス(ハロゲン化フェニル)フォスフェー
ト、トリス(ハロゲン化アルキル)フォスフェート等を
あげることが出来る。
本発明の後ハロゲン化法の特徴は不均一状態でハロゲン
化するため、ハロゲン化の度合を成型物の厚さ方向に対
して適当にコントロール出来る点にもある。前述の如く
、媒体として重合体と親和性を持たない媒体を用いれば
、極く表面に近い所のみ、ハロゲン化することが出来る
。一方、全体に出来るだけ均一にハロゲン化したい場合
には、成型物に対し適当な膨潤率の溶媒を選び、充分膨
潤させてからハロゲンを加える方法をとるとよい。
逆に表面のある厚さの層を高度にハロゲン化したい場合
は、高い膨潤率を発揮しうる溶媒に高温度にハロゲンを
加え、膨潤開始とともにハロゲン化を進め適当な厚さに
膨潤が進んだ段階で反応を中断する方法をとることも出
来る。それ以外には当該専門家が必要に応じて適当に反
応の進め方については工夫することが出来る。
媒体へのハロゲンの添加は、臭素の如く常温で0 液状のものは液状で滴下することも、気化してガス状に
した臭素を常温で気体の塩素と同様に導入してもよいい
、反応系中のハロゲン濃度は、該媒体へのハロゲンの溶
解度を上限としてコントロールすることが出来る。反応
温度は一般に常温付近ないしは、少し冷却したぐらいの
温度が用いられる。昇温することにより、重合体成型物
の媒体による膨潤炭は大きくなり、ハロゲン化の度合を
大きくすることは出来るが、一方、二重結合への付加反
応以外の副反応も起りやすくなり、かえって、ハロゲン
化率の低下する場合もあるので、実験によって良好な条
件を選択する必要がある。
反応時間については、他の反応条件によっても、異なる
が、一般に1〜50時間程時間節囲が用いられる。
ハロゲン化処理が修了後、成型物を媒体より取り出し乾
燥によって残留した媒体を揮散せしめればよい。
成型物に未反応で吸着したハロゲンについてはアンモニ
ア等で処理することによって除くことが1 出来る。
ハロゲン化の程度については、重量増加、元素分析赤外
吸収スペクトル等によって推定出来る。
重量増加による方法は、間接法であるが、非常に簡便に
推定出来る方法である。元素分析、赤外吸収によってハ
ロゲン化率を算定する場合には、前述の如く、本発明の
改質方法が不均一反応に基づくものであり厚さ方向に対
して平均的にハロゲン化率を出せるように工夫する必要
がある。また赤外吸収の場合はハロゲンの付加反応以外
の副反応が非常に多い場合は、探知可能となる利点があ
る。
くハロゲン化水素(II)処理〉 ハロゲン化水素処理は、常温から少し加熱した温度付近
でおこなうことが出来るため非常に実施容易である。
本発明で用いられるハロゲン化水素は、塩化水素、臭化
水素、フッ化水素、ヨウ化水素等をいずれも用いること
が出来るが、上述の如く、難燃化(耐炎性の向上)効果
においても、必ずしも、付加したハロゲン原子のみの効
果によるものではな2 い所からコスト、及び取扱いの面を考慮すると塩化水素
が最も好ましい。
また、熱分解や化学分解によってハロゲン化水素を反応
系内で形成し、結果的にハロゲン水素と同じ反応を行な
いうる反応化剤、例えば塩化アンモニウム、塩化フマリ
ル等も同様に用いる事が出来る。
かかるハロゲン化水素はガス状及び/又は加圧液状のも
のをそのまま、メタセシス重合体成型物と接触せしめる
ことも出来るが、腐食性の強い産生ガスであり、ガス状
或は加圧液状のままでの取扱いは、それなりの装置が必
要であり、溶媒の共存下に溶液として接触せしめる方法
が実施容易であり好ましい実施態様といえる。溶媒はハ
ロゲン化水素に溶解性を有しかつ、架橋重合体を膨潤せ
しめるものであることが必要である。
さらに、溶媒の使用は、処理される層の厚さをコントロ
ールするのに有利に用い得る。即ち、かかるハロゲン化
水素処理によって難燃化を実現するためには、成型物の
うちのかなりの厚さの層が3 かかる処理をうけなくてはならないが、その位置まで、
ハロゲン化水素が充分な濃度で容易に到達しうるために
は、溶媒によって膨潤されている必要がある6即ち、用
いる溶媒のポリマーに対する膨潤能によって処理層の厚
さをコントロール出来ることになる。かかる溶媒はハロ
ゲン化水素と反応したり、その活性を減殺してしまうも
のであってはならないことは当然である。
かかる溶媒については、その処理目的によって三種類に
大別出来る。
即ちかかるハロゲン化水素処理を、前記の如く、難燃化
目的で用いようとする場合には、メタセシス重合体成型
物に対し、かなりの膨潤能を有するものであることが必
要である。かかる溶媒としては例えば、炭素数1〜6、
特に炭素数1〜3のハロゲン化炭化水素類、炭素数6〜
9の芳香族炭化水素、或は、そのハロゲン化物等を挙げ
ることが出来る。
前者の具体例としては、塩素化炭化水素が好ましく、メ
チレンクロライド、クロロホルム、4塩4 化炭素、1,1−ジクロルエタン、1.2−ジクロルエ
タン、 1,1.2− トリクロルエタン、 1,1,
1.2−テトラクロルエタン、トリクロルエチレン、パ
ークロルエチレン等をあげることが出来る。後者の例と
してはトルエン、キシレン、エチルベンゼンクロルベン
ゼン等をあげることが出来る。これらの溶媒は、揮発性
であり、処理後は、原則として、重合体成型物から除か
なければ、処理物の使用にあたって、いろいろの不都合
が出る可能性がある。
ところが、実際問題として、かかる処理溶媒の処理成型
物からの除去は、かなりの時間を有しコストをあげる因
となりうる。そこで、かかる溶媒として、むしろ低揮発
性の、より分子量の大きいものを用い、重合体成型物中
の処理層に残留しても、可塑剤として作用しうるものを
選ぶのが実用上、有利となりうる場合がある。かかる低
揮発性溶媒は、さらにそれ自身が難燃化剤としての作用
を有しているものを選択すれば処理による難燃化を損わ
ないことでさらに有利となりうる。
かかる溶媒の例としては、塩素化パラフィン。
5 臭素化パラフィン等のハロゲン化パラフィン、1〜リク
レジルフオスフエート等のリン酸エステル。
トリス(ブロモフェニル)フォスフェート、トリス(ク
ロルエチル)フォスフェート等含ハロゲン化水酸化物に
よるリン酸エステル等をあげることが出来る。
上述した如き、難燃化処理に用いる溶媒類は、必ずしも
、ハロゲン化水素に対する充分な溶解性を有していない
場合もありうるので、処理にあたっては、ハロゲン化水
素類を必要に応じて連続的に処理系内に導入しながら行
なうことが好ましい。
一方、かかるハロゲン化水素処理を、表面の黒色美粧化
等表面処理の目的に用いようとする場合には、成型物の
極くうすい表面処理出来ればよいことになり、かかる目
的の処理に用いる溶媒は、成型物に対し、膨潤性をあま
り有さなくともよく、むしろハロゲン化水素と良好な親
和性を有し、それらを高濃度で安定に溶解するものが好
ましい。
かかる溶媒の具体例としては、先ず、水をあげることが
出来るが、さらに、エタノール、イソプロ6 パノール等のプロトン性極性溶媒、N−メチルピロリド
ン、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等
をあげることが出来る。
本発明による処理は、好ましくは、上述した如き溶媒の
共存下にハロゲン化水素と重合体成型物とを接触せしめ
ることによって実施される処理は、常温から、一般に1
00℃以下の温度でおこなわれる。一般に高温の方が処
理速度が早くなるが、ハロゲン化水素の溶媒への溶解性
は小さくなり、がっ、成型物が変形しやすくなり、かつ
腐蝕性のハロゲン化水素の取扱いが難しくなる等の不都
合もありうるので、目的、設備、経済性等の要素によっ
て適当な温度を選択出来る。処理時間も、その必要とす
る効果によって適当に選択することが出来るが、一般に
0.05〜24時間の範囲が用いられる。
処理後は、前述の如く、残留する処理溶媒を除去するた
め乾燥をおこなう。その前に残留する遊離のハロゲン化
水素を除去するために、アルカリ溶液でリンス或は浸漬
することも出来る。
くハロゲン化炭化水素(I)による処理〉7 強いラジカル連鎖移動剤としての作用を有するハロゲン
化炭化水素(I)とはSP3軌道をとる炭素原子に一般
に複数個のハロゲン原子が結合しており、かつ、かかる
ハロゲン原子が結合している炭素と隣接している炭素原
子を置換している水素原子とともにハロゲン化水素とし
て脱離しやすい形態をとっていないものを少なくとも1
つ有しているものをいう。その場合、ハロゲン原子が結
合している炭素の隣接している炭素が、芳香族基や、カ
ルボニル基、不飽和結合の一部をなし共役によって、上
記ハロゲン原子かラジカルとして連鎖移動した時、後に
残る炭素ラジカルか安定しやすい形になっている場合連
鎖移動剤としての作用がさらに大きくなる。
ハロゲン原子としては、塩素、臭素が好ましく、特に臭
素が連鎖移動作用及び難燃化作用が対応する塩素よりも
大きく好ましい。
また、かかるハロゲン化炭化水素(I[[)は、メタセ
シス重合体成型物との接触にあたっては、液状で接触す
る事が好ましくS常温液状のものが好8 ましいが、固体状であっても2成分系として溶液状態で
用いる事も可能であり、それに限定されるものではない
かかるハロゲン化炭素水素(1)の具体例としては、3
塩化臭化炭素、4塩化炭素、4臭化炭素。
1.1,1.2−テトラクロロ−1,2−ジブロモエタ
ン。
ヘキサクロロシクロペンタジェン、臭素化ベンジルクロ
ライド、ジクロロジ(臭素化フェニル)メタン、ヘキサ
クロロ−p−又は−m−キシレンクロロホルム等をあげ
る事が出来る。特に3塩化臭化炭素が好ましい。
ラジカル連鎖移動を起させるためには、ラジカル開始剤
類を上記ハロゲン化炭化水素類(1)と共有せしめ、と
もに上記成型物を接触せしめ、上記成型物中にとりこま
せた後加熱するなり光を照射するなりして、ラジカル開
始剤を分解、ラジカル連鎖移動をおこなわしめる事が出
来る。かかるラジカル開始剤としては通常のラジカル開
始剤としてよく用いられるものは一般にこれを用いる事
が出来る。例えば、ターシャリブチルハイドロバ9 −オキサイド等のパーオキサイド類、ベンザイルパーオ
キサイド等の過酸誘導体或はそれらと、三級アミンや第
1鉄イオン等の低原子価金属イオンとの組合せによりレ
ドックス系を形成せしめ、ラジカル開始剤の分解を促進
せしめる方法等を用いる事が出来る。また、ベンザイン
の如く、その作用によってラジカルを形成せしめる等ラ
ジカル開始剤も用いる事が出来る。かかる、ラジカル開
始剤の使用量は、一般に上記ハロゲン化炭化水素類(I
)に対し、一般に0.5〜20モル%特に1〜10モル
%の範囲が用いられる。
ところが、さらに、本発明においては、かかるラジアル
開始剤をとくに用いなくても、驚くべき事には、容易に
ラジカル連鎖移動を起させしめる事が出来る事も判明し
た。
即ち、本発明の重合体は前述の如く、不飽和結合を少な
くとも繰返し単位毎に1個有しており、空気中で、表面
が容易に酸化される事が知られている。かかる酸化は、
先ず空気と炭素−炭素不飽和結合で、過酸化物が形成さ
れ、かかる過酸化物0 の分解によって、ラジカル的に進行する事も知られてお
り、従ってここに強いラジカル連鎖移動作用を有するハ
ロゲン化炭化水素([)が、存在すればそれにラジカル
連鎖移動してかかる反応によって結果的にハロゲン炭化
水素が、2重結合に付加する形でハロゲン化炭化水素残
基のメタセシス重合体鎖への導入がおこなわれる事にな
る。
さらに上述の如く、かかるメタセシス重合体成型物は、
触媒残基として遷移金属イオンを含有しているが、かか
るイオンは活性化剤である有機金属との反応によって部
分還元され、低位の原子価状態になっており上記ハロゲ
ン化炭化水素類<III)とレドックス反応をおこない
ラジカル連鎖移動反応を開始する事が考えられる。上記
の如きかかる自己触媒的なラジカル連鎖反応においては
、光の存在はさらにそれを加速する。
以上の如き機構によると考えられるが、上記ハロゲン化
炭化水素類(I[[)を架橋重合体成型物に吸収させ、
空気中で好ましくは50〜90℃で、0.5〜100時
間加熱する事により、上記(III)は上記1 成型物中に固定され難燃性(耐炎性)の向上した架橋重
合体成型物に転化する事が出来る。
かかる改質成型物の難燃性の程度のコントロールは、上
記ハロゲン化炭化水素類<I[[)と架橋重合体成型物
との接触時間温度によって、重合体成型物中に吸収され
る(I[)の量によって容易に行ない得る。一般に常温
〜80°C50,1〜10時間ぐらいの範囲が用いられ
る。上記の如く、ラジカル開始剤を用いる場合には、上
記ハロゲン化炭化水素類(I)中に溶解共存させ一緒に
重合成型物(I[[)中に吸収させる方法が最も容易で
ある。
かかる接触によって(III)を吸収した成型物は上述
の如く、加熱処理する方法により、(III)を成型物
に結合せしめる事が出来る。上述の如く空気中や光照射
化におこなう事が必要がありうる場合がある。ラジカル
開始剤を用いる場合には、そのラジカル開始剤の分解温
度とも関係するが、般には、加熱下で分解する開始剤を
用いるのが好ましくかかるラジカル開始剤の使用・不使
用にかかわらず、上述の如く一般に50〜90℃、0゜
5〜2 100時間加熱する事により結合せしめる事が出来る。
一般には、加熱によって一部未反応の(DI>が揮発し
重量減少が起るが、それが止まり恒量となった点で、加
熱を止め処理完了をみなす事が出来る。なお恒産になる
前に、反応を完了せしめる場合、残留している未反応の
(III)を除去するなめ別の溶媒で抽出処理する事も
出来るが、またその溶媒の除去がやっかいであり、恒量
になる条件に温度等の調節によって早く、到達せしめて
反応を完了せしめるのが有利である。
かかる、恒量時の重量増加分によって、(I[)の結合
割合を推測する事が出来、かつその大小によって、難燃
の度合がコントロール出来る事は前述の通りである。
本発明において、処理のために用いられる架橋重合体の
成型物としては、前記の如く、メタ上シス重合性環状オ
レフィンの少なくとも1種をモノマー成分の少なくとも
一部として用い、メタセシス重合触媒の存在下重合と成
型を同時3 におこなって得られた重合体成型物であればその構成ポ
リマーの成分に炭素炭素不飽和結合を繰返し単位中に少
なくとも一つ有することになり、本発明の改質によって
、二重結合へのハロゲンの付加をおこなうことができる
特に、メタセンス重合性環状オレフィン類を主モノマー
として、そのうちの少なくとも一部をメタセシス重合性
の環状オレフィンを2個以上有する環状オレフィンを用
い、かつメタセシス重合触媒の主触媒成分と活性止剤成
分を各々、分けて、モノマーとともに、反応溶液A、B
二液を調製し、この二液を衝突混合等の急速混合によっ
て混合し、それを型内に注入して重合と成型を同時にお
こなって得た架橋重合体の成型物が好ましい。
メタ上シス重合性環状オレフィン基としては歪みの大き
いものが重合性が大きく好ましい、特に、ノルボルネン
構造のものが製造の容易さ、重合性の面から好ましい。
架橋重合体を形成しうるメタセンス重合性環状オレフィ
ン類の好適な例としては、ジシクロペン4 タジエン、トリシクロペンタジェン、シクロペンタジェ
ンオリゴマー、 1,4,5.8−ジメタノ−1,4゜
4a、 5,8,8a−へキサヒドロナフタレン、 1
,4,5,8゜9.10トリメタノ−1,4,4a、5
,8,8a、9,9a、10.10a −デカヒドロア
ントラセン、1,5−シクロオクタジエンとシクロペン
タジェンの1.2−付加体、エチレンビスノルボルネン
、フェニレンビスノルボルネン等をあげることが出来る
一方、メタセシス重合に対しては2官能性として働く環
状オレフィン類として、ノルボルネン。
5−メチルノルボルネン、5−エチリデンノルボルネン
、5−フェニルノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジ
ヒドロジシクロペンタジェン、シクロペンタジェン−メ
チルシクロペンタジェン共二量体、 1,4,5.8−
ジメタノ−1,4,4a、5,6,7,8,8aオクタ
ヒドロナフタレン、6−メチル−1,4,5゜8−ジメ
タノ−1,4,4a、5,6,7,8.8a−オクタヒ
ドロナフタレン、6−エチリデン−1,4,5,8−ジ
メタノ−1,4,4a、 5.6.7.8.8a−オク
タヒドロナフタレン等をあげることが出来る。
5 上記の如き、炭化水素よりのみからなる環状オレフィン
類に加えて、異種元素を含有する環状オレフィン類、即
ち極性基を有する環状オレフィン類も、モノマーの1部
として使用することが出来る。極性基としては、エステ
ル基、エーテル基シアノ基、N−置換イミド基、ハロゲ
ン等が好ましい。
かかる共重合モノマーの具体例としては、5メトキシカ
ルボニルノルボルネン、5−’(2−エチルへキシロキ
シ)カルボニル−5−メチルノルボルネン、5−フェニ
ロキシメチルノルボルネン。
5−シアノノルボルネン、6−ジアツー1.4,5.8
ジメタノ−1,4,4a、5,6,7,8.8a−オク
タしドロナフタレン、N−ブチルナデイック酸イミド。
5.6−ジクロルノルボルネンなどをあげることが出来
る。
上述した如き、メタ上シス重合性多環シクロオレフィン
は、メタセシス重合触媒を不活性化する如き、不純物が
極力少ないものであることが要求される。
6 本発明に用いられる重合体成型物の好適なモノマー組成
としては、ジシクロペンタジェン100〜50モル%残
余を上記の如き、ノルボルネン構造単位を有するメタセ
シス重合性環状オレフィン類との組合せをあげることが
出来る。
本発明で用いる重合体の成型物を得る場合に用いられる
メタセシス重合触媒系における触媒成分としてはタング
ステン、レニウム、タンタル、モリブデン等のハライド
などの塩類が用いられるが、特にタングステン化合物が
好ましい。かかるタングステン化合物としては、タング
ステンハライド。
タングステンオキシハライドなどが好ましくより具体的
には、タングステンへキサクロライド、タングステオキ
シクロライドなどが好ましい。かかるタングステン塩化
合物は、直接前記モノマーに添加すると、直ちにカチオ
ン重合を開始することが判っており好ましくない。従っ
てかかるタングステン塩化合物は不活性溶媒例えはベン
ゼン、トルエン1クロロベンゼンなどに予め懸濁し、少
量のアルコール系化合物またはフェノール系化合物7 を添加することによって可溶化させて使用するのが好ま
しい。また、他のタグスランやモリブデンの塩として有
機アンモニウムタングステン酸塩又は有機アンモニウム
モリブデン酸塩等も用いる事が出来る。
さらに、上述した如き、好ましくない重合を予防するた
めにタングステン化合物1モルに対し、約1〜5モルの
ルイス塩基又はキレート化剤を添加することが好ましい
。かかる添加剤としてはアセチルアセトン、アセト酢酸
アルキルエステル類。
テトラしドロフラン、ベンゾニトリルなどをあげること
ができる。
かくして、触媒成分を含むモノマー溶液(溶液A)は、
実用上充分な安定性を有することになる。
一方メタセシス重合触媒系における活性止剤成分は、周
期律表第■〜第■族の金属のアルキル化物を中心とする
有機金属化合物、特にテトラアルキルスズ、アルキルア
ルミニウム化合物、アルキルアルモニウムハライド化合
物が好ましく、具体的には、塩化ジエチルアルミニウム
、ジ塩化エチ8 ルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジオクチ
ルアルミニウムアイオダイド、トリブチル錫ハイドライ
ドなどをあげることができる。これら活性他剤成分とし
ての有機金属化合物を、混合単量体に溶解することによ
り、活性化剤を含むモノマー溶液(溶液B)が形成され
る。
本発明においては、基本的に前記溶液A及び溶液Bを混
合することによって、重合体成形物を得ることができる
が、上記組成のままでは、重合反応が非常に速く開始さ
れるので、成型用鋳型に充分流れ込まない間に硬化が起
ることがあり、度々問題となる場合が多く、前述の如く
そのために活性調節剤を用いることがこのましい。
かかる調節剤としては、ルイス塩基類が一般に用いられ
、就中エーテル類、エステル類、ニトリル類などが用い
られる。具体例としては安息香酸エチル、ブチルエーテ
ル、ジグライムなどをあげることが出来る、かかる調節
剤は一般的に、有機金属化合物の活性化剤の成分の溶液
の側に添加して用いられる。前述の如くにルイスペース
である3つ 極性基を有するモノマーを使用する場合には、それに調
節剤の役目をかねさせることが出来る。
メタセシス重合触媒系の使用量は例えば触媒成分として
タングステン化合物を用いる場合は、上記原料単量体に
対するタングステン化合物の比率は、モル基準で、約1
000対1〜15000対1、好ましくは2000対1
の付近でありまた、活性他剤成分はアルキルアルミニウ
ム類を用いる場合には、上記原料単量体に対するアルミ
ニウム化合物の比率は、モル基準で約100対1〜約5
000対1、好ましくは約200対1〜約2000対1
の付近が用いられる。
更に上述の如き、マスク剤や調節剤については、実験に
よって上記触媒系の使用量に応じて、適宜、調節して用
いることが出来る。
本発明における重合体の成型物の製造において、残留モ
ノマーの減少のため、活性ハロゲン化合物、例えばトリ
クロルメチルトルエン、トリクロル酢酸エチル、イソフ
タル酸クロライド、或いは酸無水物例えば安息香酸無水
物などを少量添加して用いることが出来る。
0 本発明に用いる架橋重合体には、実用に当って、その特
性を改良または維持するために、さらに各種添加剤を配
合することができる。かかる添加剤としては、充填剤、
顔料、vi化防止剤、光安定剤。
難燃化剤、高分子改良剤などがある。このような添加剤
においても本発明の架橋重合体が成形されて後は添加す
ることが不可能であるから、添加する場合には予め前記
した原料溶液に添加しておく必要がある。
その最も容易な方法としては、前記溶液Aおよび溶液B
のいずれか又は両方に前もって添加しておく方法をあげ
ることが出来るが、その場合、その液中の反応性の強い
触媒成分や、活性他剤成分や酸無水物類と実用上さしつ
かえある程度には反応せず、かつ重合を阻害しないもの
でなくては、ならない。どうしても、その反応がさけえ
ないが共存しても、重合は実質的に阻害しないものの場
合は、単量体と混合して、第三液を調整し、重合直前に
、混合使用することも出来る。また、固体の充填剤の場
合であって、両成分が混合されて、1 重合反応を開始する直前あるいは重合をしながら、その
空隙を充分にうずめ得る形状のものについては、成型用
鋳型内申に、充填しておくことも、可能である。
添加剤としての補強材又は充填剤は、曲げモジュラスを
向上するのに効果がある。かかるものとしてはカラス繊
維、雲母、カーホンブラック、ウオラストナイトなどを
あけることが出来る。これらを、いわゆるシランカップ
ラーなどによって表面処理したものも好適に使用できる
また、本発明に用いられる架橋重合体は、酸化防止剤を
添加しておくことが好ましく、そのためフェノール系又
はアミン系の酸化防止剤を予め溶液中に加えておくこと
が望ましい。これら酸化防止剤の具体例としては、2.
6−t−ブチル−Pクレゾール、N、N′−ジフェニル
−P−フェニレンジアミン、テトラキス[メチレン(3
,5−ジt−ブチルー4−ヒドロキシシンナメート)]
メタンなどがあげられる。
また、本発明による架橋重合体は、他の重合体2 を単量体溶液状態の時に添加しておくことが出来る。か
かる重合体添加剤としてはエラストマーの添加が成形物
の耐衝撃性を強めること及び溶液の粘度を調節する上で
効果がある。かかる目的に用いられるエラストマーとし
ては、スチレン−ブタジェン−スチレントリブロックゴ
ム、スチレンイソプレン−スチレントリブロックゴム、
ポリブタジェン、ポリイソプレン、ブチルゴム、エチレ
ンプロピレン−ジェンターポリマー1ニトリルゴムなど
を広範なエラストマーをあげることが出来る。
本発明に用いられる重合体の成型物は、前記した如く、
重合と成型とを同時に行うことによって製造される。
かかる成型法としては前述の如く、触媒と原料単量体と
をスタティックミキサ等で混合したプレミックスを型の
中に流入せしめるレジンインジェクション方式、触媒系
を二つに分けた溶液Aと溶液Bをヘッド部で衝突混合せ
しめてそのまま型に流し込むRIM方式が採用すること
が出来る。特3 にRIM方式が一般に用いられる。
いずれの場合も鋳型(モールド)への注入圧力は比較的
低圧であることができ、従って安価な鋳型を使用するこ
とが可能である。また、型内の重合反応が開始されると
反応熱によって型内の温度は急速に上昇し、短時間に重
合反応が終了する。
ポリウレタン−RIMの場合と異なり、モールドから離
脱は容易であり、特別の離形剤を必要としない場合が多
い。
かくして、得られた架橋重合体の成型物に対してハロゲ
ンを接触させることによりハロゲン化をおこなう訳であ
る。
その場合のハロゲン分子、或はハロゲン化剤及び、反応
媒体として適した溶媒等の選択に対しては既に述べた。
d1発明の効果 かくして、本発明による改質によって、架橋重合体の成
型物は着火しにくくなり、燃焼性を小さく、離燃化(耐
炎性)の方向に改質することが可能になる。さらに、表
面の選択ハロゲン化によっ4 て成型物の化学的な安定性、即ち、二重結合に対する親
電子的な化学攻撃に対する耐性を向上せしめることが出
来る。さらに、副次的な効果として場合によって、残留
モノマー類に起因すると考えられる特有の成型物から発
生する臭気が減少する。
またハロゲン化水素処理では表面の黒色化あるいは効果
が達成される。
本発明の改質方法は、重合体の成型以前には全く影響を
与えないので、実施が極めて容易である。
本発明による改質物は、さらに、通常のメタセシス重合
によって得られた重合体の成型物と同様に、塗装、接着
等の後仕上げ工程の適用が可能である。
かかる工程を経た成型物は、自動車、オートバイ、ゴル
フカート、スノー・モービル、ボート。
水上スクータ−、サンドバギー、トラクター等を含めた
各種陸上、水上、雪上の運搬機器の部材、各種施設や電
気、電子機器のハウジング等、広範な用途、特に、必要
に応じた程度の難燃性を要求される用途に、好適に使用
することが出来る。
5 e、実施例 以下に実施例をあげて、本発明を詳述する。なお、実施
例は説明のためであってそれに限定されるものではない
実施例1〜6.比較例1 くハロゲン化処理用成型板の作成〉 [触媒成分溶液の調製] 六塩化タングステン20重量部を乾燥トルエン70容量
部に窒素気流中下で添加し、次いでノニルフェノール2
1重量部及びトルエン16容量部よりなる溶液を添加し
て0.5Mのタングステン含有触媒溶液を調製し、この
溶液に対し、窒素ガスを一晩パージして、六塩化タング
ステンとノニルフェノールとの反応によって生成された
塩化水素ガスを除去して、さらにかかる溶液10容量部
に対し、1容量部のアセチルアセトンを加えた重合用触
媒溶液とした。
精製ジシクロペンタジェン95重量部、精製エチリデン
ノルボルネン5重量部よりなるモノマー混6 金物に対し、エチレン含量70モル%のエチレンプロピ
レン−エチリデンノルボルネン共重合ゴム3重量部、酸
化安定剤として、エタノツクスフ022重量部を加えた
溶液に、上記重合用触媒溶液をタングステン含量が0.
001 Mになるように加えて、触媒成分溶液(溶液A
)を調製した。
[活性他剤成分溶液の調製] トリオクチルアルミニウム85.ジオクチルアルミニウ
ムアイオダイド15.ジグライム100のモル割合で混
合調製した重合用活性他剤混合溶液を精製ジシクロペン
タジェン95重量部、精製エチリデンノルボルネン5重
量部、上記と同じエチレンプロピレン−エチリデンノル
ボルネン共重合ゴム3重量部よりなる混合物に、アルミ
ニウム含量が0.003 Mになる割合で混合し、活性
他剤成分溶液(溶液B)を調製した。
[成型] 上記の如く、調製した溶液A及び溶液Bを用いて、反応
射出成型機によって厚さ3I1m+の架橋重合体よりな
る成型板を作成した。射出時の液温30℃。
 7 金型温度80℃にておこなった。
くブロム化処理〉 かかる成型板を切断して、12 、5ao X 1 、
25anの寸法のサンプル板を作成。かかるサンプル板
を、表1にしめず如き臭素を溶解している溶媒に常温で
所定時間、浸漬した。処理後の板を、40℃真空下で2
日間、乾燥した後、重量増加率を測定したが結果は、同
表に記載した通りである。なお、用いた各溶媒の成型板
に対する膨潤能を測定して、同表に記載したが、一般に
膨潤能の大きい溶媒中でのブロム化の場合の方が重量増
加化率が大きいことが判る。なお、重量増加は、原則と
して、ブロム化によるものと考えられるか、一部は、残
留溶媒によるものも含んでいると考えられる。
く燃焼テスト〉 かかる処理サンプルを長方形の一端をクランプではさみ
、水平に保持しておき、一方のはしからガスバーナーで
30秒間1着火1着火開始時から10■燃焼するまでの
時間、或いは途中で消化した場合には着火時から消火ま
での時間、及び消火して8 到るまで、どこまで、燃焼したかその長さを測定して、
同表に記入した。なお、比較のために無処理の成型板の
同様な燃焼テストをおこない10anまで焼尽時間も測
定したく比較例1)。これらの結果から判るとおり0.
2%程度の重量増加でも、充分検知しうる程度に、燃焼
時間がながくなっており、10%程度の重量増加では燃
焼時間か倍程度、長くなっており、15%以上の重量増
加の場合は、自己消火性となっていることが判る。なお
、前述の如く、膨潤に用いた溶媒が、膨潤能の大きいも
のでは、かなり残っていると考えられるのは前述の通り
であり、実質は上記重量増加率よりも小さい臭素化含量
で、上記の難燃性の向上が達成されたといえる。これら
の処理板は重量増加率によって淡褐色から黒色にまで、
表面は変色しているが、板としての可焼性は失っていな
かった。ただ、重量増加率の大きいものでは一部板゛に
軽いわん曲が生じる場合があった。
9 実施例7 前記実施例4等において、膨潤性の大きい溶媒を用いる
と難燃化効果が大きいが、少しく、板が変形する場合が
あった。そこで、溶媒による膨潤と、臭素とのコンタク
トを別々におこない膨潤をコントロールして臭素化をお
こなう試みをおこなった。
即ち、実施例1と同じ成形板サンプルを、ジクロルエタ
ン中常温で、24時間浸漬したもの(サンプルA類)、
5時間浸漬したもの(サンプルB類)及び、無処理のも
の(サンプルC類)の各々のサンプルを臭素ガス気流中
に入れ、臭素化をおこない、適当な各時間後に取り出し
、60℃真空中で、2日間乾燥した後の重量増加をはか
った。これらのサンプルはいずれも、歪みは小さく良好
な表面性を有していた。その後前記実施例と同様に燃焼
テストをおこない、10■までの燃焼時間と重量増加率
との関係をサンプルA、B、C類のすべてについてプロ
ットすると図1の如くになり、重量増加率が増えるにつ
れて、燃焼時間が長くなってお1 す5%程度の重量増加率で、燃焼時間か倍になっている
ことが判る。
実施例8 サンプル板を処理する場合、クロロホルム中に塩素ガス
を吹き込みながらおこなう以外は、実施例4と同様にし
て24時間までの各時間処理し、60°Cに加熱2日間
、真空乾燥の後重量増加率を測定し、その後同様の燃焼
テストをおこなった。
なお、残留クロロホルムの程度をみるため、同じ時間、
塩素を添加しないで、クロロホルムに浸漬′し、同様の
乾燥をおこなったサンプルの重量増加率を測定した。こ
れらの結果を図2及び3に示した。これから判るように
、残量クロロホルムは6〜8%ぐらいで、はぼ一定であ
ると考えられ、実質、塩素による重量増加率が、10%
を超える(全重量増加率で15%)と自己消火性となり
15%以上では、1分強で自己消火し、それ以上、塩素
による重量増加が大きくなっても、自己消火時間は、そ
れ程、かからないことがわかった。塩素、2 後処理によって、当該重合体成型物を難燃化することが
出来ることか判る。
実施例9〜11.比較例2〜5 くハロゲン化水素処理用成型板の作成〉実施例1〜8と
同様な方法でハロゲン化水素処理成型板を作成した。
く塩化水素化処理及び燃性テスト〉 かかる成型板を切断して、12.5ci+ X 1.2
5■の寸法のサンプル板を作成。かかるサンプル板を表
2にしめす如き各種溶媒中に乾燥塩化水素を吹き込みな
がら各々所定時間、常温で浸漬処理をおこなった。処理
後60〜70℃3日間、真空下に乾燥をおこなったサン
プルの重量増加率の測定をおこなった後、かかるサンプ
ルの一端をクランプではさみ、水平に保持しておき、一
方のはしからガスバーナーで30秒間着火させ、着火さ
せはじめてから、10■焼尽するまでの時間、或は、途
中で自己消化した場合には、自己消火までの時間測定し
た。なお、これらのサンプルはいずれも表面が黒色化し
、か3 つ硬くなっていたが、可撓性は失っていなかった。
また、比較のために、塩化水素を加えることなく、溶媒
のみの中に同じ時間、サンプルを浸漬し、同様に乾燥し
たものの重量増加率、及び燃焼性のテストをおこなった
。これらのサンプルは表面は、黄褐色のもともとのサン
プルの色のままで、黒化はおこっていなかった。
クロロホルムやメチレンクロライドの場合、30分間の
ような短時間処理で、自己消火性になっており、且つ、
塩化水素を導入しなかったサンプルは24時間浸漬した
ものを含めいずれも、無処理の゛サンプルとそう変わら
ない燃焼性をしめしており、その処理効果が明らかであ
る。
さらに、興味あることは、いずれ処理サンプルの場合も
重量増加率が塩化水素を導入しないで、それ以外は同じ
処理をおこなった比較サンプルのそれに比して、小さい
ことである。このことは、実質的に塩化水素付加による
重量増加が殆んどないことをしめしており、それにもか
かわらず良好にな自己消火性が発現していることは、ハ
ロゲン4 原子の導入とは別の効果によるものと考えざるを得ない
ご仁をしめしている。
いずれにしても、非常に顕著な処理効果が発現している
ことが判る。なお、実施例9−1のサンプルについて、
熱変形温度及びノツチ付耐衝撃強度を測定したが、無処
理のサンプル(比較例5)と比較して変化しておらず、
条件を選定すれば、本来の成型物の性能に影響なく自己
消火性にすることが出来ることをしめしている。
表2 5 6 実施例12 実施例9と同じサンプルを用いて、濃塩酸中に、常温4
0℃、60℃、 80℃の各温度で浸漬処理した。
常温24時間、40℃4時間、60℃2時間、80℃1
時間の処理で、サンプルは光沢ある黒色表面となる。
かかる表面黒色化したサンプルの熱変形温度や、耐衝撃
強度等を測定すると未処理のものに比して変化していな
いことが判った。
燃焼性テストの結果では、焼尽時間が20秒程度長くな
っているだけで自己消火性にはなっていないが、表面黒
色化によって黒色塗装或は、黒原着色と同様に、黒色品
として、使用が可能になった。
化水素を導入した方が重量増加率が、多くなっており、
付加が多く起っていることを示唆しているが自己消火性
には、処理時間2時間以上でないとなっておらず、塩化
水素場合よりも、その効果が少しく劣っていることをし
めしている6ハロゲン原子の導入による軟燃性化の効果
は一般に臭素の方が塩素よりも大きいことが知られてお
り、本実施例の結果は、本発明によるハロゲン水素処理
による難燃化が単にハロゲン原子の付加によってもたら
されているのではないことを示唆しているといえる。
実施例13.比較例6 塩化水素の代りに臭化水素を用いる以外は、実施例つと
同様の条件で、処理をおこなった。同様に処理時間毎に
重要増加率を燃焼性を臭化水素を導入しないサンプルと
比較対照して表3にまとめた。
塩化水素の場合と異なり、わずかではあるが臭7 8 表 3 実施例14〜15.比較例7 くハロゲン化処理用成型板の作成〉 実施例1〜8と同様な方法でサンプル板を作成した。
くハロゲン化炭化水素処理及び燃性テスト〉かかる成型
板を切断して、12.5ao X 1.25anの寸9 法のサンプル板を作成。かかるサンプル板を、常温で3
塩化臭化炭素中に、3時間及び5時間浸漬した。処理後
の板は各々23%及び43%重量増加せしめていた。か
かる処理後の板を、75℃空気中で処理した所、徐々に
重量減少し48時間後に恒量となった。その時の重量増
加率を測定したが各々19%〜36%であった。
かかる処理サンプルを長方形の一端をクランプではさみ
、水平に保持しておき、一方のはしからガスバーナーで
30秒間1着火9着火開始時から10動燃焼するまでの
時間、或いは途中で消化した場合には着火時から消火ま
での時間、及び消火して到るまで、どこまで、燃焼した
かその長さを測定した。なお、比較のために無処理の成
型板の同様な燃焼テストをおこない10■まで焼尽時間
も測定した。その結果無処理の場合(比較例7)は2.
7分で焼尽したが3時間浸漬後、処理のものは、1.4
分径8anもえた所で消火し5時間処理のものは、1.
7背後7.50もえた所で消火し、燃焼性が向上してい
る事が判る。
0 実施例16〜17 実施例1と同じ方法で作成した成型板を用い、かつ、3
塩化臭化炭素のみの代わり3塩化臭化炭素にベンゾイル
パーオキサイド、又はt−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、各々5wt%混合したものを用い各々3時間浸漬処
理した。
かかる処理物を減圧下75℃で加熱処理した結果、8時
間で恒量となり、各々重量増加率は、15%及び18%
であった。これを同様に燃焼テストした結果、各々1.
2分径7■の所で0.9背後8a11の所で消火した。
離燃性(耐炎性)が改善されている事が判る。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例7のテスト結果を示したものである。図2
及び図3は実施例8のテスト結果を示したものである。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)メタセシス重合性環状オレフィン類の少なくとも
    1種をメタセンス重合触媒の共存下、重合と成型を同時
    におこなって得られた架橋重合体の成型物を、 (i)ハロゲン分子と接触せしめる、 (ii)ハロゲン化水素と接触せしめる、 (iii)ハロゲン分子又はハロゲン化水素と同様の反
    応を行ないうるハロゲン化剤又はハロゲン化水素化剤と
    接触せしめる、 又は、 (iv)強いラジカル連鎖移動剤としての作用を有する
    ハロゲン化炭化水素と接触せしめ、 該ハロゲン化炭化水素がラジカル連鎖移動によって上記
    重合体中の不飽和結合と反応しうる条件下で処理する、 ことを特徴とする耐炎性重合体成型物の製造方法。
  2. (2)ハロゲン分子が臭素、塩素、ヨウ素及びフッ素の
    各分子からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
    ン分子である請求項1記載の方法。
  3. (3)ハロゲン化水素が塩化水素、臭化水素、フッ化水
    素及びヨウ化水素からなる群より選ばれる少くとも一種
    の化合物である請求項1記載の方法。
  4. (4)ハロゲン分子と同様の反応を行ないうるハロゲン
    化剤が塩化スルフリルである請求項1記載の方法。
  5. (5)ハロゲン化水素と同様の反応を行ないうるハロゲ
    ン化水素化剤が塩化アンモニウム及び/又は塩化フマリ
    ルである請求項1記載の方法。
  6. (6)強いラジカル連鎖移動剤としての作用を有するハ
    ロゲン化炭化水素がSP_3軌道をとる炭素原子に複数
    個のハロゲン原子が結合しており、かつ、かかるハロゲ
    ン原子が結合している炭素と隣接している炭素原子を置
    換している水素原子とともにハロゲン化水素として脱離
    しやすい形態をとっていないものを少なくとも1つ有し
    ているものである請求項1に記載の方法。
  7. (7)強いラジカル連鎖移動剤としての作用を有するハ
    ロゲン化炭化水素が、3塩化臭化炭素、4塩化炭素、4
    臭化炭素、1,1,1,2−テトラクロロ−1,2−ジ
    ブロモエタン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、臭素
    化ベンジルクロライド、ジクロロジ(臭素化フェニル)
    メタン、ヘキサクロロ−p−キシレンクロロホルム及び
    ヘキサクロロ−m−キシレンクロロホルムからなる群よ
    り選ばれる少なくとも一種のハロゲン化炭化水素である
    請求項6記載の方法。
  8. (8)ラジカル開始剤の存在下で、処理を行う請求項1
    、6又は7記載の方法。
  9. (9)空気中で加熱処理を行う請求項1、6又は7記載
    の方法。
  10. (10)メタセシス重合性環状オレフィン類がジシクロ
    ペンタジエン、トリシクロペンタジエン、シクロペンタ
    ジエンオリゴマー、1,4,5,8−ジメタノ−1,4
    ,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン、1,
    4,5,8,9,10トリメタノ−1,4,4a,5,
    8,8a,9,9a,10,10a−デカヒドロアント
    ラセン、1,5−シクロオクタジエンとシクロペンタジ
    エンの1,2−付加体、エチレンビスノルボルネン及び
    フェニレンビスノルボルネンからなる群より選ばれる少
    なくとも一種の環状オレフィンである請求項1記載の方
    法。
  11. (11)メタセシス重合性環状オレフィン類がジシクロ
    ペンタジエン、トリシクロペンタジエン及びシクロペン
    タジエンオリゴマーである請求項10に記載の方法。
  12. (12)ハロゲン分子、ハロゲン化水素又はこれらと同
    様の反応を行いうるハロゲン化剤又はハロゲン化水素剤
    を溶解し、該架橋重合体を膨潤し得る溶媒中で接触せし
    める請求項1記載の方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5950805A (en) * 1995-06-01 1999-09-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Convey apparatus, and movable driving mechanism for movable work apparatus
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