JPH0345724B2 - - Google Patents

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JPH0345724B2
JPH0345724B2 JP21676182A JP21676182A JPH0345724B2 JP H0345724 B2 JPH0345724 B2 JP H0345724B2 JP 21676182 A JP21676182 A JP 21676182A JP 21676182 A JP21676182 A JP 21676182A JP H0345724 B2 JPH0345724 B2 JP H0345724B2
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JP
Japan
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group
isobutylene
triene
copolymer
producing
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JP21676182A
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JPS58108208A (ja
Inventor
Gureko Aruberuto
Zatsubatsuchiini Omero
Berutoriini Gugurierumo
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ANITSUKU SpA
DAU KOONINGU CORP
Original Assignee
ANITSUKU SpA
DAU KOONINGU CORP
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Publication date
Application filed by ANITSUKU SpA, DAU KOONINGU CORP filed Critical ANITSUKU SpA
Publication of JPS58108208A publication Critical patent/JPS58108208A/ja
Publication of JPH0345724B2 publication Critical patent/JPH0345724B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、イソブチレンとトリエンとを共重合
させたのち、得られた生成物をシリル化すること
により生成される、環境湿度条件下で架橋可能な
新規イソブチレン重合体に係わる。本発明による
最終生成物である共重合体は、シリル基を含有す
るペンタンド官能基(pedant function group)
の存在によつて特徴づけられる。これらの共重合
体の製法にあたつては、第1段階においてイソブ
チレン−トリエン共重合体の生成が行なわれ、こ
れら共重合体の基本的特質はビニル形のペンダン
ト基の存在にある。 ポリイソブチレン鎖へペンダントビニル基を導
入することは困難であることが知られている。 これに関連して、ブチレンをポリエンと共重合
させる際、これらが共役二重結合系を包含する場
合には、常時、1,4重合を生ずる傾向が強く、
その結果、連鎖中にトランス形の二重結合が生ず
ることになる。これに対して、2−メチル−1,
5−ヘキサジエンの如き重合体を使用する場合に
は(原則的には完全なビニル官能化が可能であ
る)、これらのポリエンはイソブチレンに対する
反応性が低く、重合鎖に対して部分的にのみ取込
まれる(米国特許第2384975号)。このため、重合
の最終段階で、これらの回収の問題が生ずる。さ
らに、このようなポリエンは市販されているもの
ではなく、合成するのも高価である。 発明者らは、通常のイソブチレン重合条件下に
おいて、従来の陽イオン性触媒の存在下、イソブ
チレン(IB)を、後述する一般式を有するトリ
エン、たとえば5−メチルヘプタ−1,3,6−
トリエン(MET)またはオクタ−1,3,7−
トリエン(OT)と共重合させることにより、ま
たはIBを共単量体または共単量体混合物と重合
させることにより、ポリイソブチレンにビニル基
を導入できることを見出した。共重合の条件を適
当に選択することにより、トリエンを完全に重合
させることができ、これにより煩雑な回収操作が
回避できる。そして、狭い分子量分布および各種
のビニル官能基含量をもつ構造上均一なエラスト
マーの共重合体を生成できる。これらの共重合体
は非常に大きい分子量をもつもの(粘着性をほと
んど有しない弾性固状のもの)として、あるいは
低分子量のもの(この場合、大きい粘性をもつ粘
稠液体として生ずる)として生成される。 低分子量の共重合体は、特に重合温度を制御す
ることにより(この場合、低分子量の重合体の生
成には高温であることが好ましいことが知られて
いる)、あるいはその特性として重合の際の重合
位置を制限する連鎖移動剤を使用することにより
調整される。これら連鎖移動剤の多くは公知であ
り、公知の方法に従つて使用される(kennedyお
よびSquires「ジヤーナル・オブ・マクロマル・サ
イエンテイフイツク・ケミストリー(J.
Macromal Sc.Chem.)Al(6)、995(1967))。 上記の如く、重合体骨格内にビニルペンダント
官能基を含有する共重合体は、水素化ケイ素官能
基を含有する有機ケイ素化合物によりシリル化さ
れる。一般に、シリル化反応は触媒によつて促進
される。触媒として最も効果的なものはヘキサク
ロロ白金酸のアルコール溶液(Speier触媒)に代
表され、水素およびシリル基のオレフインへのア
ンチ−マルコウニコフ付加を事実上定量的に生じ
させる。反応は高度に特異的で、非末端オレフイ
ンの場合には生じない。 水分に対して鋭敏な置換基(例えば、ヒドリツ
ド、アルコキシ基、アシロキシ基、チオアルコキ
シ基、フエノキシ基またはアミノ基、若しくはハ
ロゲンなど)が、シリル化反応で使用するシリル
基中に存在する場合には、シリル化された共重合
体は周囲の水分に鋭敏であり、したがつて、前記
基の加水分解の結果生じたシラノール基が縮合
し、これにより異なつた分子鎖の間で加水分解に
対して安定なシラン結合が形成されるため、架橋
される。この方法は比較的容易であり、通常の周
囲温度および湿度条件下において、一般に有機化
合物および重金属の塩でなる触媒を使用すること
により促進される。 特に、IB−OTおよびIB−MET共重合体は、
加水分解感応性基を含有する有機ケイ素化合物で
シリル化したのちでは、環境湿度および温度条件
下で架橋可能な物質となるため、シーラント、カ
バーあるいはフイルムとして使用される。これら
の材料では、特にポリイソブチレンエラストマー
の特性、中でも低い水分透過性、良好な接着性お
よび抗酸化性、および良好な電気特性が要求され
る。さらに、IB−OTおよびIB−MET共重合体
では、ポリイソブチレンが酸化される傾向が小さ
いこと(重合鎖に沿つて不飽和結合が存在しない
ことおよび第3級炭素が存在しないことによる)
が維持される。これに関連して、これら共重合体
の主鎖中には、導入された各ビニルペンダント官
能基について1以上のトランス形二重結合は存在
せず、共重合体分子中にシリル基が少量しか存在
しない場合には、架橋が生ずる。それ故、共重合
体を架橋可能性とするためには、共重合体の分子
量に応じて、ビニル基の0.2ないし2モル%をシ
リル化することで十分である。しかしながら、必
要であれば、共重合体の架橋能力を増加するため
に、より多量のビニル基をシリル化することがで
きる。さらに、望まれる場合には、共重合体に未
シリル化ビニル基を含有させることもできる。一
般には、共重合体の残留不飽和結合を最少とする
ことが好ましい。 連鎖およびポリイソブチレンにおける不飽和結
合を非常に低いレベルとすることにより、これら
共重合体に、シリル化により得られる他の炭化水
素重合体、たとえば米国特許第1303619号に係る
1,2−変性ポリブタジエンよりも優れら特性を
付与できる。 環境湿度に対して反応性を有する基を含有する
ケイ素化合物でシリル化したのちのIB−METお
よびIB−OT共重合体は、シラノール縮合触媒の
みの存在下において単独で使用されるが、一般に
は混合物の形で使用されるのが好ましい。適当な
配合成分としては、当分野での経験および材料の
使用目的により提案されるように、各種のシリ
カ、アルカリ土類金属炭酸塩、金属酸化物、連鎖
伸長剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、希釈剤などで
ある。 上述の如く、本発明の目的の1つは、イソブチ
レンをトリエンと共重合させ、ついで得られた共
重合体をシリル化することからなる方法により生
成される環境湿度条件下で架橋可能なエラストマ
ータイプの生成物にある。 シリル化反応の生成物は、次に、シラノール縮
合触媒および他に任意成分としての増量剤、抗酸
化剤、紫外線吸収剤または希釈剤と適当に混合さ
れる。 本発明による化合物は、前記からも明らかなよ
うに、次式(a)および(b)で表わされる少なくとも1
つのペンダント官能基の存在により特徴づけられ
る。 X3-aRaSi− (a) Y3-oR′oSi−R″−S− (b) 基(a)において、Rは炭素数1ないし10の1価炭
化水素基であり、Xはハロゲンまたはアルコキシ
基、アルコキシアルコキシ基、フエノキシ基、チ
オアルコキシ基、アシロキシ基、アミノ基、アミ
ノキシ基、オキシムまたはシラノキシ基であり、
基(a)は分子量1000ないし1000000であり、aは0、
1または2である。一方、基(b)において、R″は
炭素数3ないし10の2価炭化水素基であり、
R′は炭素数1ないし10の1価炭化水素基であり、
Yはハロゲンまたはアルコキシ基、アルコキシア
ルコキシ基、チオアルコキシ基、アシロキシ基、
アミノ基、アミノキシ基、オキシムまたはアミド
基であり、nは0、1または2である。 上述の如く、官能化共重合体の調製は、第1段
階でのペンダントビニル基含有イソブチレン共重
合体の合成により可能となる。この生成物はイソ
ブチレンと次の一般式()で表わされるトリエ
ンとの共重合により生成される。 一般式() 式中、R1、R2およびR3は同一または異なる基
で、水素またはアルキル基、アリール基、アルカ
リール基、アラルキル基またはシクロアルキル基
であり、Bは2価の有機基である。特に、5−メ
チルヘプタ−1,3,6−トリエンおよびオクタ
−1,3,7−トリエンを使用することにより、
興味ある結果が得られる。なお、共役結合系は環
に属するものであつてもよい。 イソブチレン−トリエン共重合体はビニル基の
存在により特徴づけられるもので、その含量は重
合体の分子量の0.1ないし30重量%である。 方法については、各段階ごとに以下に詳述す
る。 (a) ビニル化ポリイソブチレンの合成 上述の如く、ルイス酸形の触媒を使用し、溶
媒の存在下または不存在下で、イソブチレンを
トリエンまたはトリエン混合物と陽イオン重合
させることにより、ビニル化ポリイソブチレン
を調製できる。 陽イオン性触媒としてはAlCl3が使用でき、
好ましくは塩化メチルまたは塩化エチルの溶液
として添加される。しかしながら、AlEtCl2
BF3、活性化したMgCl2、SnCl4、TiCl4などの
如き他の触媒を、単独で、あるいは水、塩酸、
ハロゲン、ハロゲン化アルキルなどの如き活性
化剤と併用できる。触媒は、そのままで、ある
いは溶液として、単量体の混合物または単量体
の溶液の一方に、重合開始時にその全量を添加
してもよく、また重合中に少量ずつで添加して
もよい。重合終了時、水蒸気でストリツピング
するか、少量のアルコールを添加することによ
り、触媒を不活性化する。 触媒を不活性化したのち、触媒残渣を除去す
るために、重合体またはその溶液を精製する。
このような精製法の1例として、塩酸水溶液で
洗浄する方法がある。他の方法でも、同等に精
製を行なうことができる。 重合温度は一般に0℃ないし−100℃である
が、これらの限界範囲に必ずしも制限されな
い。低分子量の重合体の生成には、より高温で
あることが好ましい。また、特に低い分子量の
重合体が望まれる場合には(たとえば、分子量
≦5000、25℃での粘度≦200000cp)、連鎖移動
剤を使用することが有利である。 これら連鎖移動剤は一般に有機ハロゲン化物
またはオレフインでなる。たとえば、塩化第3
級−ブチル、塩化アリル、臭化アリル、シクロ
ペンタジエン、イソオクタテン、インデンなど
である。 必要に応じて使用する重合溶媒は好ましくは
炭化水素の中から選ばれる。炭化水素は部分的
に又は完全にハロゲン化されているものでもよ
い。たとえば、ペンタン、イソペンタン、ヘキ
サン、ケロセン、塩化メチル、塩化エチル、塩
化メチレン、四塩化炭素、クロルベンゼンなど
であり、単独で又は混合物として使用される。 単量体の濃度は溶媒中広い範囲で選択され
る。一般に1ないし50%(容量)である。 METおよびOT(これらは共重合において有
効に使用されるトリエンである)は精製され、
高純度(≧98%)のものが使用される。しか
し、少量の異性体の存在は許容される。これら
は、反応の開始時にイソブチレンとともに添加
されるか、反応の間に少量ずつ添加される。 重合は一般的には、METまたはOTが完全
に消費されるように行なわれる。重合により、
IB/METまたはIB/OTの割合および重合条
件に応じて、ビニル化の度合の異なる共重合体
が得られる。 (b) シリル化反応 イソブチレン−トリエン共重合体を、そのま
まで又は重合反応から直接得られた溶液の形
で、若しくは精製(酸による洗浄など)により
触媒残渣を除去したのち、シリル化反応に使用
できる。 イソブチレン−トリエン共重合体を、たとえ
ば水素化ケイ素の如き一般式()で表わされ
る有機ケイ素化合物又は一般式()で表わさ
れるチオールでシリル化する。 一般式() HSiRaX3-a 式中、 R:炭素数1ないし10の1価炭化水素基 X:ハロゲンまたはアルコキシ基、アルコキシ
アルコキシ基、フエノキシ基、チオアルコキ
シ基、アシロキシ基、アミノ基、アミノキシ
基、オキシム又はシラノキシ基 a:0、1又は2 一般式() HS−R″−SiR′oY3-o 式中、 R″:炭素数3ないし10の2価炭化水素基 R′:炭素数1ないし10の1価炭化水素基 Y:ハロゲン、又はアルコキシ基、アルコキシ
アルコキシ基、チオアルコキシ基、アシロキ
シ基、アミノ基、アミノキシ基、オキシム又
はアミド基 n:0、1又は2 上記一般式()を有する化合物によるシリ
ル化は、可溶性遷移金属化合物、担体に担持し
た微粉末状金属又は過酸化物でなる触媒の存在
下で行なわれる。特に、H2PtCl6・6H2Oのア
ルコール(たとえば、イソプロパノール、オク
タノールなど)溶液が有利である。シリル化
は、一般に、芳香族またはエーテルの如き炭化
水素化合物の如き不活性溶媒中において、室温
ないし200℃の温度で行なわれる。一般的には、
+50℃ないし+120℃の温度が好ましい。低粘
度重合体(たとえば粘度10000cp)について
は、溶倍の使用は省略される。 最も一般的なシリル化剤はHSiCl3
HMeSiCl2、HMe2SiClである。使用されるシ
リル化剤がこれらの化合物の中から又は前記一
般式()を満足するような、たとえば加水分
解可能なハロゲンの如き他の化合物の中から選
ばれる場合には、重合体からハロゲンを除去す
る必要がある。これは、一般に、過剰の又は未
反応のシリル化剤を除去したのち、やや過剰の
アルコール(メタノール、エタノールなど)又
は少量の他のプロトン供与体(酢酸)で重合体
又はその溶液を処理することにより実施され
る。 プロトン供与体と加水分解に対して不安定な
塩素を含有する重合体との間の相互作用によつ
て生成される塩酸は除去されなければならな
い。これは、重合体又はその溶液を水蒸気又は
乾燥した窒素で浄化することにより行なわれ
る。塩基物質または少量の環状エーテルを使用
して、極微量の酸まで除去できる。 最後に、存在する溶媒および過剰のアルコー
ルを減圧下で除去する。 一般式()で表わされるチオールは、ラジ
カル形触媒またはイオン形触媒、レドツクス触
媒、紫外線照射または単なる熱作用を使用する
ことにより、溶液中または固状のイソブチレン
−トリエン共重合体に付加される。一般に、チ
オールをオレフインに付加するために、以下の
方法が使用できる。 触媒作用のもとでチオールをイソブチレン共
重合体の不飽和結合にラジカル付加する際に
は、熱分解によつてラジカルを生成しうる有機
分子化合物またはレドツクス系でなる開始剤が
使用される。活性ラジカルを生成しうる有機分
子化合物としては、特に、アゾ化合物、有機過
酸化物および有機ヒドロペルオキシドが重要で
あり、中でもアゾビスイソブチロニトリルの如
きアゾ化合物(これらはブチルゴムをあまり劣
化させるものではないことが知られている)が
好適である。イオン形の開始剤を使用する場合
には、好ましくは水酸化アンモニウム塩または
水酸化ホスホニウム塩または同様の系から選ば
れる。この目的のためには、水酸化テトラブチ
ルアンモニウムまたは水酸化テトラブチルホス
ホニウムが特に好適である。実際、この種の系
は、使用する触媒について要求されるよりも高
い温度で分解する利点を有しており、したがつ
て、反応終了時、中性の生成物を得るために、
その場で分解される。 このようにして官能化した共重合体における
中性生成物の存在は特に望まれる。これに対し
て、塩基物質および酸物質の両者は好ましくな
い態様でのシラノールの縮合を促進し、これに
より官能化された共重合体のポツト安全性を低
減させることが知られている。 紫外線によりチオールをイソブチレン−トリ
エン共重合体に付加させる場合には何ら問題を
生じない。 チオールを溶媒中でイソブチレン−トリエン
共重合体に付加させる際には、反応を均質に維
持しうるように最適条件を選択するとともに、
特に、溶媒は重合体およびケイ酸官能基を含有
するチオールだけでなく開始剤をも溶解しうる
ものでなければならず、また開始剤の寿命を害
するようなものであつてはならない。たとえば
開始剤がアゾ化合物または過酸化物である場合
には、特に、芳香族または脂肪族炭化水素が好
適である。 重合体をこれら溶媒の1つに溶解する場合に
は、適当な溶媒に溶解した開始剤の濃溶液を添
加することができる。このように、ヒドロペル
オキシド、水酸化テトラアルキルアンモニウム
または水酸化テトラアルキルホスホニウムにつ
いては、アルコールまたは他の極性溶媒の濃縮
溶液として、炭化水素重合体溶液に添加され
る。これに対し、チオールを固状のイソブチレ
ン−トリエン共重合体に付加する場合には、適
当な溶媒の濃縮溶液とした開始剤を、チオール
とイソブチレン−トリエン共重合体との均質混
合物(たとえばバンバリー(Banbury)ミキサ
により調製したもの)に添加することが好まし
い。 さらに、開始剤は液状または微粉状で単独で
添加される。 前記種類に属する開始剤により促進されるチ
オールの二重結合への付加は非選択的反応であ
り、非末端二重結合およびビニル結合の両方で
起こる。 しかしながら、赤外線分析では、少なくとも
本発明の方法では、ビニル基への付加が一般に
優勢であることを示す。この点から、本発明に
係るイソブチレン/1,3,7−オクタトリエ
ンおよびイソブチレン/5−メチル−1,3,
6−ヘプタトリエン共重合体は非常に優秀な物
質である。 反応の効率は、チオール/イソブチレン−ト
リエン共重合体の相対濃度、開始剤の濃度およ
び相対強度および温度に左右される。 実際には、チオールを溶媒中でイソブチレン
−トリエン共重合体に付加する際、最も適した
溶媒(前記参照)中できるだけ高い重合体濃度
(すなわち十分な可動性があつて有効に撹拌が
行なえる程度の濃度)で操作することが好まし
い。操作温度は、一般に、ラジカル形、イオン
形またはルドツクス形開始剤の半減期が十分に
長くて、反応を最も良好に実施しうる範囲から
選ばれる。 チオールの濃度は、ビニル結合または非末端
二重結合の量によつて部分的に決定されたもの
と等量的に算定されるが、要求される重合体の
最終の特性に応じて、少なめの量で又は過剰量
ででも使用される。 要約すれば、理想のイソブチレン−トリエン
共重合体、すなわち分子量1000ないし1000000、
トリエン含量0.5ないし10モル%(二重結合と
して)を有うる共重合体の場合には、チオール
は二重結合として共重合体中に存在するトリエ
ン1モル当り10ないし500モル%の量で添加さ
れ、ラジカル形、イオン形又はルドツクス形の
開始剤は共重合体の0.01ないし3重量%の割合
で使用される。 この問題は、紫外線照射を使用する場合に
は、当然生じない。 これらの代表的な例としては、たとえばγ−
メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、お
よびγ−メルカプトプロピル−トリメトキシシ
ランがある。 (c) 配合 シリル化反応および前記(b)で述べた処理を行
なつた後に得られる重合体は環境湿度条件下で
架橋されるが、シラノール基のための縮合触媒
を使用することによつて、架橋度を増加でき
る。これらの触媒としては、ジラウリン酸ジブ
チルスズ、オクチル酸スズ、酸化ジブチルス
ズ、シクロヘキサブチル酸鉛の如き重金属の有
機または無幾化合物、テトラチタンブチラート
の如き金属アルコキシド、ブチルアミン−2−
ヘキサノエートの如きアミン、または各種の酸
または塩基触媒がある。一般に、添加される架
橋促進剤の量は重合体の0.01ないし10%(重
量)である。 これら触媒を添加したのち、重合体は、通常の
環境条件(すなわち約20℃、相対湿度30ないし70
%)においた場合、1日ないし1週間で架橋す
る。架橋の間、まず表面フイルムが形成され、そ
の後、架橋が深部で起り、初期の粘性が失なわれ
る。 重合体に対して化学的に不活性な又はあまり反
応性のない無機増量剤を添加することができる。
このように増量剤としては、あらゆる形状のシリ
カ、石英粉末またはケイソウ土、クレーまたは天
然または合成のゼオライト、アルカリ金属または
アルカリ土類金属炭酸塩、TiO2、Fe2O3の如き酸
化物、顔料、カーボンブラツク、抗酸化剤、紫外
線吸収剤がある。 一般式()のチオールをイソブチレン共重合
体に付加した場合には、共重合体は、環境湿度に
さらされる際、周囲の水分によつてケイ素に結合
したシラノール基(Y)の縮合により架橋され
る。一般式()のYは中性基である。 さらに、触媒の存在によつてシラノール基の縮
合が促進される。この方法は比較的容易で、一般
に、通常の環境温度および湿度条件下において、
有機化合物または重金属の塩によつてなる触媒に
より促進される。 このようにして得られた共重合体は、シーラン
ト、カバーまたはフイルムとして使用される。こ
れらの使用分野では、ポリイソブチレンエラスト
マーの特性、特に低い水分透過性、良好な接着性
および抗酸化性、および良好な電気特性が要求さ
れる。 官能化された共重合体では、ポリイソブチレン
が酸化されにくい性質が維持されている。 以下の実施例は本発明を説明するためのもので
あつて、本発明はこれらに限定されない。 実施例 1 イソブチレンとオクタ−1,3,7−トリエン
(OT)との共重合 前もつて乾燥しかつ乾燥窒素で浄化したガラス
反応器(撹拌機、温度計および摘下ロートを具備
する)において、精製したイソブチレン(40ml)
および無水の塩化エチル(100ml)を−40℃で凝
縮させた。その後、連鎖移動剤である塩化第3級
ブチル(3.1ml、28ミリモル)およびOT(4ml)
を添加した。 純粋なAlCl3(0.26g、2ミリモル)の塩化エチ
ル(9ml)溶液を滴下ロートに入れ、−40℃に維
持した。 AlCl3溶液を非常にゆつくり反応器へ滴下する
ことにより重合反応を開始した。各種の原料を含
む溶液を撹拌しながら−40℃で約8分間維持し、
温度の変化を±5℃以内に抑えた。この間に、
OTを重合溶液に2回に分けて、すなわち4分後
および8分後に各々2mlずつ添加した。 ついで、アンモニア性メタノール(5ml)を添
加することにより重合反応を停止した。 重合体から塩化エチルを除去したのち、ペンタ
ンで抽出し、ついで、まず塩酸で、つづいて水に
より中性となるまで洗浄し、減圧下、90℃で乾燥
した。 以下の特性を有する共重合体29gが得られた。 25℃での粘度 21,000cp tg −55℃ MW/Mn 1.6 U 30.5 U/A 1.4 ここでUは単量体の利用度を表わし、共重体の
間に消費されたフラクシヨンに対するビニル基を
与えるために有効に共重体されたトリエンフラク
シヨン(赤外線スペクトルの10.9μでの吸収に基
いて算定される)の百分率割合により表示され
る。Aはトランス形二重結合を与えるために共重
体されたトリエンフラクシヨン(赤外線スペクト
ルの10.3μでの吸収に基いて算定される)を表わ
す。したがつて、U/Aはトランス形二重結合に
対するビニル基二重結合の割合を表わす。これら
の記号は以下の実施例中でも使用する。 実施例 2 イソブチレンと5−メチルヘプタ−トリエン
(MET)との共重合 実施例1と同じ条件、たたしOTの代りに同量
のMETを使用して重合反応を行なつた。この場
合、以下の特性をもつ重合体34gが得られた 25℃での粘度 29,000cp tg −56℃ MW/Mn 1.5 U 32 U/A 0.95 実施例 3 実施例1の反応条件について、温度を−30℃に
維持し、以下の試薬を原料として、同様の重合反
応を行なつた。 AlCl3 0.133g(1ミリモル) イソブテン 40ml 塩化エチル 100ml 塩化第3級−ブチル 28ミリモル MET 5ml これらの条件下で、25℃における粘度=
19000cp、MW/Mn=1.45、U=25、U/A=
0.73を有する共重合体24gが得られた。 実施例 4 以下の量の試薬を原料として、実施例1の反応
条件および実施例3の温度条件下で重合反応を行
なつた。 AlCl3 0.390ml(3ミリモル) イソブテン 40ml 塩化エチル 100ml α−ジイソブチレン 28ミリモル MET 5ml 25℃における粘度=43200cp、MW/Mn=1.5、
U=26、U/A=1.06を有する共重合体23gが得
られた。 実施例 5ないし8 ペンタン中でのイソブチレンとOTの共重合 これらの重合反応は、いずれも実施例1の条件
を参照して行ない、ただし、重合の開始時にトリ
エン全量を添加することとし、反応時間を15分と
した。 AlCl3 0.26g(2ミリモル) イソブテン 40ml OT 3ml ノルマル−ペンタン 100ml
【表】 実施例 9ないし12 塩化エチル中におけるイソブテンとOTとの共
重合 これら一連の実施例では前記実施例5ないし8
と同様に、ただしノルマル−ペンタンの代りに塩
化エチル(100ml)を使用して反応を行なつた。
【表】 実施例 13ないし17 イソブチレンとMETとの共重合 実施例5ないし8に記載した条件下で反応を行
なつた。ただし、この場合には、OTを同量の
METと交換した。
【表】 実施例 18 実施例1の重合体のシリル化 実施例1の重合体(20g)を無水のトルエン
(80ml)に溶解した。イソプロパノールに溶解し
た大過剰量のトリクロロシラン(10ml)および微
量のH2PtCl6を前記溶液に添加した。 溶液を閉鎖容器内で80℃において4時間激しく
撹拌した。この時間が経過した後、溶液を環境温
度まで冷却し、未反応のトリクロロシランを減圧
下除去した。その後、少量の溶液をメタノール中
で凝固させ、二硫化炭素により重合体をフイルム
とし、赤外線分光度計にかけたところ、ビニル基
に係る10.9μの吸収帯が完全に消失していること
を示した。 シリル化からの溶液を少量のトルエン(10〜20
ml)で全量100mlとし、ついで無水エタノール
(15ml)を環境温度で滴下した。操作中、発生す
る塩酸を溶液中に乾燥窒素を吹込むことにより除
去した。 撹拌を1時間行なつたのち、減圧下、50℃にお
いて重合体から未反応のエタノールおよびトルエ
ンを除去した。重合体を減圧下においた場合、さ
らに重量が低下しなくなつたところで、この操作
を終了した。 この重合体の一部をアルミ箔上でラウリン酸ジ
ブチルスズ1重量%で処理し、厚さ2〜3mmのフ
イルムを生成し、ついでこれを環境温度および湿
度にさらしたところ、このフイルムは5ないし7
日で完全に架橋した。 実施例 19 実施例3の共重合体のヒドロシリル化 実施例3の共重合体を実施例18の条件下で完全
にヒドロシリル化し、同様にアルコーリシス処理
した。 このようにして変性した重合体の一部に、ラウ
リン酸ジブチルスズ(1重量%)、メチルトリエ
トキシシラン(10重量%)および無定形シリカ
(10重量%)を添加した。この化合物は、約1mm
の厚さで水面に散布した際、周囲の環境にさらし
て2ないし4日後に粘性を完全に失なつた。 実施例 20 重合度(MW)50〜100×103を有するIB−
MET共重合体の生成 実施例9ないし12で記載した条件下で、以下の
量の試薬を原料として、−80℃で12分間重合反応
を行なつた。 AlCl3 0.26g(2ミリモル) イソブテン 40ml MET 2ml 塩化エチル 100ml その後、メタノール15mlで反応を停止させ、大
過剰量のメタノール中で溶液を凝固させたところ
IB−MET共重合体(28g)が得られた。恒量と
なるまで炉中、70℃で乾燥させたのち、この共重
合体は以下の特性を示した。 ビニル含量(共重合体中のMET重量%) 4.19 ビニル/トランス 2.0 Mn 19.400 MW/Mn 4.95 tg(℃) −62 実施例 21ないし27 重合度(MW)50〜100×103をもつIB−MET
共重合体の生成 同じ量の試薬を使用して、重合反応を−75℃で
行なつた。これらの反応のうち2つの場合(実施
例26および27)ではMETの量を変えた。次表に
示す収量および特性を有する重合体が得られた。 これら実施例のうちいくつかのもの(実施例21
ないし26)は、重合試験の再現性を確めることを
主な目的として行なつたものである。
【表】 実施例 28 トリクロロシランによるNW50〜100×103のIB
−MET共重合体のヒドロシリル化 実施例20のIB−MET共重合体(15g)を、必
要に応じて気体密封可能な試験管(容量250ml)
において、無水トルエン(70ml)中に溶解した。
溶液を脱気し、極微量の水分をも除去するため、
減圧下、トルエン(20ml)を容器からストリツピ
ングした。 反応器に乾燥窒素を充填し、磁石撹拌を取付け
たのち、イソプロパノール溶液としたトリクロロ
シラン(3ml)および塩化白金酸(0.004g)を
添加した。試験管を気体密封し、共重合体溶液を
100℃で5時間、激しく撹拌し、ついで40℃に冷
却し、トルエンの一部(10ml)とともに未反応の
トリクロロシランを減圧することにより除去し
た。 試験管に不活性ガスを再び充填した後、無水エ
タノール(4ml)を、40℃で撹拌しながら、注意
深く滴下した。 エタノールの添加後、40℃で撹拌を保ちなが
ら、窒素流を溶液にゆつくりと供給した。2〜3
時間後、アルコーリシスの間に発生した塩酸の大
部分が除去された。さらにトルエン(5〜7ml)
を除去するために、溶液を再び減圧下でストリツ
ピングした。 試験管に再び乾燥窒素を供給し、溶液(40ml)
にジラウリン酸ジブチルスズ(重合体の1重量
%)を添加した。この処理ののち、溶液を開放容
器に入れた。これにより、溶媒が蒸発したのち、
厚さ0.5mmの重合体フイルムが残つた。環境湿度
に1ケ月間さらしたのちでは、このフイルムは以
下の性質を示した。 ゲル化物質(重量%) 91 引張強度 (Kg/cm2) 3.3 破壊時の伸び(%) 210 実施例 29 トリクロロシランによるIB−MET共重合体の
シリル化 実施例21および22のIB−MET共重合体の等量
混合物(15g)をトリクロロシランでシリ化し、
シリル化後、実施例28で述べた方法および同じ試
薬量を使用してアルコールで処理した。このよう
にして処理した共重合体のフイルムは、環境湿度
に3週間さらした後では、以下の特性を示した。 ゲル含量(重量%) 85 引張強度(Kg/cm2) 4.7 破壊時の伸び(%) 135 実施例 30 メチルジクロロシランによるIB−MET共重合
体のシリル化 実施例29の試験と同様に、同じ量の共重合体混
合物について、ただし、トリクロロシランの代り
にメチルジクロロシラン(3.5ml)を使用して、
シリル化を行なつた。前記方法(実施例28に記載
の方法)に従つてエタノールでアルコーリシスを
行なつたのち、この共重合体のフイルムは、環境
湿度に3週間さらしたのちでは、以下の特性を示
した。 ゲル含量(重量%) 91 引張強度(Kg/cm2) 5.2 伸び100%におけるモジユラス 4.8 破壊時の伸び(%) 130 硬度(シヨアA) 25 実施例 31 ジメチルクロロシランによるIB−MET共重合
体のシリル化 実施例23および24のIB−MET共重合体の等量
混合物を、実施例28の条件下で、ただしトリクロ
ロシランの代りにジメチルクロロシラン(3.5ml)
を使用してシリル化した。 前記例の如く、シリル化は効率70%以上であ
り、第1図および第2図の赤外線スペクトルチヤ
ートによつて示されるように、ビニル基に対して
強い選択性を有している。これらチヤートでは、
ビニル基二重結合に係る6.1μおよび10.9μにおけ
る吸収帯は完全に消失しており、一方、トランス
形二重結合に係る10.3μにおける吸収帯は変化が
なかつた。前記実施例28で記載した如くアルコー
リシスおよび後処理を行なつたのち、得られた共
重合体は環境湿度条件下で架橋した(環境湿度に
3週間さらしたのちにおけるゲル含量=75重量
%)。 上記スペクトルについて、第1図はIB−MET
共重合体そのままの赤外線スペクトルチヤートで
あり、吸収帯Aはビニル基二重結合を示し、吸収
帯Bはトランス形二重結合を示し、吸収帯Cはビ
ニル基二重結合を示す。第2図はHMeSiCl2によ
りシリル化したのちのIB−MET共重合体の赤外
線スペクトルチヤートである。 実施例 32 トリクロロシランによるIB−MET共重量体の
シリル化 実施例27のIB−MET共重合体(15g)を、実
施例27の条件下で、ただしトリクロロシラン1.5
mlのみを使用してシリル化した。シリル化共重合
体のエタノーリシス後、トルエンで凝固させさた
この物質のフイルムは、環境湿度に1週間さらし
たのちでは、以下の特性を示した。 破壊時の負荷 4.2Kg/cm2 最大伸び率 150% 実施例 33 実施例23および24の共重合体の等量混合物(15
g)を、前記の方法に従つて、130℃、10時間で、
トリクロロシラン(0.7ml)によりシリル化した。
共重合体の赤外線分析では、この反応時間後、ビ
ニル基の一部のみがシリル化されている(約50な
いし60%)ことを示した。 エタノーリシス後、トルエンにより析出させた
この共重合体のフイルムは、3週間後では、次の
特性を示した。 破壊時の負荷 3.2Kg/cm2 最大伸び率 310% 前記の方法に従つて調製したビニル化ポリイソ
ブチレンを、後述の方法に従つて、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン(MPTS)とグ
ラフトさせた。 以下の実施例において、「トランス含量」およ
び「ビニル基含量」は、各METユニツトが共重
合体に対し少なくとも1つのビニル結合を与える
として、それぞれトランス形二重結合およびビニ
ル基二重結合について算定したイソブチレン
(IB)との共重合体中に含まれる5−メチル−
1,3,6−ヘプタトリエン(MET)の重量%
を示す。 なお、グラフト反応については、気体密封した
試験管において、トルエン溶液中の共重合体につ
いて(固形物濃度30重量%、共重合体10g)実施
した。試薬(MPTSおよび開始剤)の量は使用
したIB−MET重合体の量の重量%で示してあ
る。 実施例 34 以下の特性のIB−MET共重合体のトルエン溶
液にビス−アゾビスイソブチルニトリル
(AIBN)(0.25%)を添加した。 MET含量(ビニル基として) 2.68 〃 (トランス形二重結合として) 1.53 Mn 16500 MW/Mn 3.2 70℃で6時間溶液を激しく撹拌し、さらに80℃
で14時間撹拌した。この時点でのIR分析では、
元の共重合体に比べて、10.35μおよび10.4μにお
ける吸収帯の強度が低下していることを示した。 さらにAIBN(0.1%)を添加し、撹拌を80℃で
14時間続けた。この操作では前記IRスペクトル
吸収帯における変化はほとんどなかつた。 ジラウリン酸ジイソブチルスズ(SDBL)を添
加したのち、この溶液から得られた重合体フイル
ムは、環境湿度条件にさらしたのち(相対湿度50
%、室温、20日間)、以下の特性を示した。 ゲル(重量%) 60 破壊時の負荷(Kg/cm2) 1.5 伸び(%) 150 実施例 35ないし40 これらの実施例では、以下の特性の共重合体に
MPTSをグラフトさせた。 MET含量(ビニル基として) 4.05 〃 (トランス形二重結合として) 2.16 Mn 11400 MW/Mn 5.84 次表において、処理Aについては、60℃で3時
間、70℃で1.5時間、80℃で1時間および90℃で
0.5時間グラフト反応を行なつたものであり、処
理Bでは、40℃で4時間、60℃で7時間および
100℃で1時間グラフト反応を行なつたものであ
る。 また、ゲル特性および機械特性は、SDBL(重
合体の0.1重量%)を添加し、相対湿度70%、65
℃で48時間水分にさらした後における各溶液から
得られた重合体フイルムについて測定したもので
ある。符号※を付している実施例では、SDBLを
添加していない。
【表】 実施例 41 実施例35ないし40と同じ共重合体のトルエン溶
液を、開始剤としてアルコール溶液とした(ノル
マル−ブチル)4NOH(0.3%)を使用して、
MPTS(7.6%)とグラフトさせた。グラフト反応
を60℃で2時間行なつた。 SDBL(0.1%)を添加したのち溶液から得られ
たこの重合体のフイルムは、前記実施例35ないし
40と同じ条件下で水分にさらしたのち、ゲル含量
42.5%であつた。 実施例 42 前記実施例35ないし40で使用したIB−MET共
重合体のトルエン溶液を、開始剤としてアルコー
ル溶液とした(ノルマル−ブチル)4POH(0.3%)
を使用し、溶液を100℃で7時間維持して、前記
実施例41と同割合のMPTSとグラフトさせた。
SDBL(0.1%)を添加したのち、この共重合体の
フイルムは、環境湿度条件下(相対湿度50%、室
温、3週間)にさらしたところ、以下の特性を示
した。 ゲル 74% 破壊時の負荷 2.6Kg/cm2 伸び率 120% 実施例 43 実施例35ないし40のIB−MET共重合体のトル
エン溶液を、石英の試験管において、室温で6時
間MPTS(11.5%)とグラフト反応させた(400ワ
ツトのランプで紫外線を照射した)。SDBL(0.1
%)を添加したのち、この溶液から得られた重量
体フイルムは、前記実施例35ないし40で示した条
件下で水分にさらした際、ゲル含量71.9%を有し
ていた。 実施例 44ないし47 これらの実施例では、以下の特性を有する異な
る2種類のIB−MET共重合体を使用した。
【表】 MPTSによるグラフト反応を、以下の種類の
イオン性開始剤を使用し、溶液を100℃で7時間
激しく撹拌することにより実施した。 SDBL(0.1%)を添加したのち溶液から得られ
た共重合体について、ゲル含量を測定した。
【表】 実施例 48 以下の特性を有するIB−MET共重合体を、ト
ルエン溶液(固形分7%)中で、AIBN(0.6%)
の存在下、70℃で7時間、90℃で8時間、110℃
で8時間の条件下でMPTS(5%)とグラフト反
応させた。 MET含量(ビニル基として) 3.54 〃 (トランス形二重結合として) 1.72 Mn 54600 MW/Mn 9.98 SDBL(0.1%)を添加した後この溶液から得ら
れたフイルムは、前記実施例35ないし40の条件下
で水分にさらした際、以下の特性を示した。 ゲル含量 82% 破壊時の負荷 9.5Kg/cm2 伸び率 220% 実施例 49 市販のIB−イソプレン共重合体(イソプレン
含量2モル%、Mn150、300、MW/Mn3.91)
を、実施例48に示した試薬、相対割合および反応
条件を使用して、MPTSとグラフト反応させた。 実施例48と同じ条件で得られた共重合体フイル
ムはゲル含量30%を有していた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はIB−MET共重合体のシ
リル化の効果を示すためのIRスペクトルチヤー
トである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 イソブチレンと、一般式() (式中、R1、R2およびR3は同一または異なる基
    で、水素またはアルキル基、アリール基、アルカ
    リール基、アラルキル基またはシクロアルキル基
    であり、Bは2価の有機基である)で表される少
    なくとも1つのトリエンとでなる環境湿度条件下
    で架橋可能な共重合体において、該重合体が、イ
    ソブチレン繰り返し単位 及びトリエン繰り返し単位 (式中、R1、R2、R3およびBは前記と同意義で
    ある)でなると共に、分子量1000ないし1000000
    を有するものであり、前記トリエン繰り返し単位
    のペンダントビニル基の少なくとも一部をシリル
    化して、式 −B−CH2−CH2−SiRaX3-a または −B−CH2−CH2−S−R″ −SiR′oY3-o (式中、Rは水素または炭素数1ないし10の1価
    炭化水素基であり、R′は炭素数1ないし10の1
    価炭化水素基であり、R″は炭素数3ないし10の
    2価炭化水素基であり、Xはハロゲン、アルコキ
    シ基、アルコキシアルコキシ基、フエノキシ基、
    チオアルコキシ基、アシロキシ基、アミノ基、ア
    ミノキシ基、オキシムまたはシラノキシ基であ
    り、Yはハロゲン、アルコキシ基、アルコキシア
    ルコキシ基、チオアルコキシ基、アシロキシ基、
    アミノ基、アミノキシ基、オキシムまたはアミド
    基であり、aは0、1または2であり、nは0、
    1または2であり、Bは前記と同意義である)で
    表されるシリル基含有ペンダント官能基を含有せ
    しめたことを特徴とする、イソブチレン−トリエ
    ン共重合体。 2 特許請求の範囲第1項記載のものにおいて、
    ペンダントビニル官能基の含量が0.1ないし30重
    量%である、イソブチレン−トリエン共重合体。 3 イソブチレンと少なくとも1つのトリエンで
    なる環境条件下で架橋可能なイソブチレン−トリ
    エン共重合体の製法において、一般式() (式中、R1、R2およびR3は同一または異なる基
    で、水素またはアルキル基、アリール基、アルカ
    リール基、アラルキル基およびシクロアルキル基
    の中から選ばれる基であり、Bは2価の有機基で
    あり、共役二重結合系は環に属するものであつて
    もよい)で表される化合物の中から選ばれるトリ
    エンをイソブチレンと共重合させ、得られた生成
    物を、一般式() X3-aRaSiH (式中、Rは水素または炭素数1ないし10の1価
    炭化水素基であり、Xはハロゲン、アルコキシ
    基、アルコキシアルコキシ基、フエノキシ基、チ
    オアルコキシ基、アシロキシ基、アミノ基、アミ
    ノキシ基、オキシムまたはシラノキシ基であり、
    aは0、1または2である)、または一般式() Y3-oR′oSi−R″−SH (式中、R″は炭素数3ないし10の2価炭化水素
    基であり、R′は炭素数1ないし10の1価炭化水
    素基であり、Yはハロゲン、アルコキシ基、アル
    コキシアルコキシ基、チオアルコキシ基、アシロ
    キシ基、アミノ基、アミノキシ基、オキシムまた
    はアミド基であり、nは0、1または2である)
    で表されるケイ素化合物と反応させることを特徴
    とする、イソブチレン−トリエン共重合体の製
    法。 4 特許請求の範囲第3項記載の製法において、
    イソブチレンとトリエンとの共重合を陽イオン性
    触媒の存在下で行なう、イソブチレン−トリエン
    共重合体の製法。 5 特許請求の範囲第3項記載の製法において、
    イソブチレンとトリエンとの共重合を、ハロゲン
    化または非ハロゲン化炭化水素、またはこれらの
    混合物から選ばれる溶媒中で行なう、イソブチレ
    ン−トリエン共重合体の製法。 6 特許請求の範囲第3項記載の製法において、
    イソブチレンとトリエンとの共重合を温度0℃な
    いし−100℃で行なう、イソブチレン−トリエン
    共重合体の製法。 7 特許請求の範囲第6項記載の製法において、
    前記共重合を連鎖移動剤の存在下で行なう、イソ
    ブチレン−トリエン共重合体の製法。 8 特許請求の範囲第3項記載の製法において、
    イソブチレンとトリエンとの共重合を、好ましく
    は1,3,7−オクタトリエン、5−メチル−
    1,3,6−ヘプタトリエンおよびアリルシクロ
    ペンタジエンの中から選ばれるトリエンを使用し
    て行なう、イソブチレン−トリエン共重合体の製
    法。 9 特許請求の範囲第3項記載の製法において、
    前記一般式()で表されるケイ素化合物による
    シリル化反応を、可溶性の遷移金属化合物、微粉
    末状の金属または過酸化物の中から選ばれる触媒
    の存在下で行なう、イソブチレン−トリエン共重
    合体の製法。 10 特許請求の範囲第3項記載の製法におい
    て、前記シリル化反応を不活性溶媒中で行なう、
    イソブチレン−トリエン共重合体の製法。 11 特許請求の範囲第10項記載の製法におい
    て、前記不活性溶媒が、好ましくは脂肪族または
    芳香族炭化水素誘導体またはエーテルから選ばれ
    るものである、イソブチレン−トリエン共重合体
    の製法。 12 特許請求の範囲第3項記載の製法におい
    て、前記シリル化反応を室温ないし200℃の温度
    で行なう、イソブチレン−トリエン共重合体の製
    法。 13 特許請求の範囲第12項記載の製法におい
    て、前記シリル化反応を、好ましくは+50℃ない
    し+120℃で行なう、イソブチレン−トリエン共
    重合体の製法。 14 特許請求の範囲第3項ないし第8項のいず
    れか1項に記載の製法において、前記シリル化反
    応を、好ましくはH2PtCl6・6H2Oのアルコール
    溶液または他の可溶性Pt錯体でなる触媒の存在
    下で行なう、イソブチレン−トリエン共重合体の
    製法。 15 特許請求の範囲第3項記載の製法におい
    て、前記シリル化反応を、シリル化剤として、好
    ましくはHSiCl3、HMeSiCl2およびケイ素アルコ
    キシヒドリツドから選ばれるケイ素化合物を使用
    して行なう、イソブチレン−トリエン共重合体の
    製法。 16 特許請求の範囲第3項記載の製法におい
    て、イソブチレン−トリエン共重合体の不飽和オ
    レフイン結合に、前記一般式()で表される少
    なくとも1つのチオールを付加させる、イソブチ
    レン−トリエン共重合体の製法。 17 特許請求の範囲第16項記載の製法におい
    て、前記チオールが、好ましくはγ−メルカプト
    プロピルトリメトキシシランまたはγ−メルカプ
    トプロピルトリエトキシシランである、イソブチ
    レン−トリエン共重合体の製法。
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