JPH0345510B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、少なくとも二本の同心の金属管と金
属管の間に存在する合成樹脂層とからなる二つの
剛体の管系の間、特に電気的に駆動される地下水
ポンプのための供給導管の間に力拘束的なおよび
導電性の連結を作るための方法に関する。

地下水ポンプに電気的エネルギーおよび冷却剤
または潤滑剤を供給するために、三本の同心の金
属管からなり、これらの金属管が合成樹脂層によ
り電気的に互に絶縁されている供給導管が提案さ
れている。三本の同心の管が、地下水ポンプに電
気的エネルギーを供給するための三相導体を形成
すると共に、内側管の内部空間が冷却剤または潤
滑剤のための輸送通路として役立つ。供給導管が
幾分いつそう大きい管の内方に布設され、その際
供給導管といつそう大きい管の間の環状室が冷却
剤または潤滑剤のための戻し輸送通路として役立
つ。この供給導管では、使用場所で大きい長さを
達成するために一緒に接合しなければならない堅
牢な系を問題にしている。

このような連結で配置しなければならない必要
度が非常に高い。一方では、個々の金属管の間の
力拘束的な結合を保証しなければならない。しか
しながら、他方では、同じ長さまたは同じ直径の
金属管の間の導電性の接続を作ることを確保しな
ければならない。その場合、連結個所の範囲では
個々の同心の管の間で短絡することを避けなけれ
ばならない。さらに、連結は容易に解放できなけ
ればならない。なぜなら、地下水ポンプの故障の
際に、これをもつて上げなければならないからで
あり、その場合供給導管を入れ込まなければなら
ないのは自明である。他方では、個々の供給区分
を一緒に接合することは比較的迅速に行わなけれ
ばならない。

従つて、本発明の課題は、上記の要求を果すこ
とができる方法を提供することである。

この課題を解決するには、冒頭に述べた種類の
方法において次のようにすれば良い。すなわち、
少なくとも端部側に雄ねじが設けられていてかつ
それぞれの外側金属管がそれぞれの内側金属管に
対して隔置されている金属管に、接手スリーブの
層がそれぞれいつそう大きい直径を有しかつその
金属管が少なくとも端部側で雌ねじを有し、しか
もそれぞれの内側金属管がそれぞれの外側金属管
に対して隔置されている、同じように構成された
接手スリーブをねじ込み、その際ねじがねじピツ
チとねじの始まりに関して同じであり、そして接
手スリーブの他端に、端部側に同じように用意さ
れた別の堅牢な管系をねじ込むようにする。本発
明の方法によれば、簡単なかつ迅速な仕方で力拘
束的な導電性の連結を堅牢な管系の間に達成する
ことができる。その際、堅牢な管系でも、接手部
片または接手スリーブでも個々の金属管が合成樹
脂層を介して力拘束的に互に連結されていること
により、金属管の外側に回転運動を加えると内側
のまたは最も内側の金属管も一緒に回転させるこ
とができることが重要である。供給導管が普通の
仕方で自由にぶら下げて布設されるので、ねじピ
ツチにより十分大きい当接面がねじの領域に生じ
ることが保証され、その結果電気的接触も確保さ
れる。

特別な利益をもつて、ねじが合成樹脂のない金
属管の端部に転造される。転造されたねじは、機
械的歪みに対して、切削されたねじよりも実質的
に抵抗力がある。さらに、転造ねじは、特に好都
合に使用される銅管に非常に良く差し込むことが
できる。

本発明は、さらにその方法を実施するための接
手部片または接手スリーブに関する。このような
接手部片の長さは、三本の同心の金属管の場合
に、縦軸方向のねじの長さの少なくとも六倍にな
る。しかしながら、特別な利益をもつて、接手ス
リーブは、連結すべき管系の個々の長さと同じ長
さを有する。個々の長さの端部に接手スリーブを
ねじ込むための時間は、接手スリーブの長さと無
関係に同じであるか、またはほとんど同じである
ので、長い接手スリーブを使用する場合に単位時
間につき実質的にいつそう高い布設能率が得られ
る。他の特に好都合な実施形態は、比較的短かい
接手スリーブをすでに工場で管端部にねじ込ん
で、そこに例えば収縮、ろう付けまたは同様な手
段により固定することにある。またそれにより、
布設能率を高めることができ、かつさらになお、
組立場所に全く管端のみを有するという利点を有
する。さらに、前述の端部範囲でねじが損傷しな
いように保護される。

接手スリーブの金属管の壁横断面が、これと連
結すべき管系の金属管の対応する壁横断面に同じ
であるように、かすつ絶縁層の壁厚が相応してい
つそう大きいように、接手スリーブの金属管の壁
厚が堅牢な管系の金属管の壁厚より小さいのが合
目的である。接手スリーブの個々の層の直径が、
連結すべき堅牢な管系の対応する層より大きいの
で、壁厚を減少させることにより管系の金属管の
導体横断面または壁横断面に適合させることがで
きるいつそう大きい導体横断面が得られる。この
手段により比較的高価な銅が節約され、接手スリ
ーブの重量が不必要に大きくならない。力および
電流を伝達するために、ねじの長さは縦軸方向に
見て、最も小さい金属管の少なくとも半分の直径
に対応するのが有利であることが判明した。

以下、本発明を図面に概略的に示した実施例に
より詳細に説明する。

供給導管１は、潤滑剤または冷却剤を地下水ポ
ンプ（図示省略）に供給するのに役立つ通路２を
有する。さらに、三つの同心の銅管３，４および
５が設けられており、これらの銅管は合成樹脂層
８および９により好適にはポリエチレン層で電気
的に互に絶縁されている。銅管３，４および５
は、三相電流を伝達し、従つて地下水ポンプに電
気的エネルギーを供給するのに役立つ。銅管３，
４および５ならびにポリエチレン層８および９は
力拘束的に相互に結合されているので、供給導管
を垂直に配置したときに管３，４および５が縦軸
方向に相互にすべるのが避けられる。銅管３，４
および５は接目のない引抜管として用意するのが
好ましい。

二本の供給導管の間に力拘束的なおよび導電性
の連結を作るために、銅管４が銅管３に対してか
つ銅管５が銅管４に対して隔置されており、すべ
ての三本の管３，４および５がそれらの端部にそ
れぞれ、ピツチが同じねじ１０，１１および１２
を有する。同様に、管３，４および５の周方向の
ねじの始まりが同じ個所にまたは同じ角度位置に
存在する。接手スリーブまたは接手部片１３が連
結するのに役立つが、この接手スリーブ１３は、
供給導管１と同じように構成され、かつ三つの同
心の銅管３ａ，４ａおよび５ａからなり、これら
の銅管は互にポリエチレン層８ａおよび９ａによ
り電気的に絶縁されている。銅管３ａ，４ａおよ
び５ａは管３，４および５より大きい直径を有
し、しかも管３ａ，４ａおよび５ａの内径が管
３，４および５の外径に対応する。また、管３
ａ，４ａおよび５ａが互に隔置されていて、かつ
それらの内面に端部側にねじ１０，１１および１
２に対応するねじ１０ａ，１１ａおよび１２ａを
有し、すなわちこれらのねじもねじ１０，１１お
よび１２と同じねじピツチを有し、かつねじの始
まりがそれらのねじでも撞様に周方向に見て同じ
個所に存在する。

供給導管の区分１と接手スリーブ１３を連結す
るために、接手スリーブ１３をそれらの銅管３
ａ，４ａおよび５ａで周方向に回転させることに
より供給導管１の対応する銅管３，４および５に
ねじ込む。供給導管１の別の区分を接手スリーブ
１３に接続するために、図示したような供給導管
１の区分と接手スリーブ１２の他端を同じように
用意する。供給導管１の区分を接手スリーブ１３
の中へ回転させることにより、対応するねじが噛
み合い、所望の連結を作ることができる。

このような供給導管１をできるだけ合理的に布
設するために、接手スリーブ１３の長さは供給導
管の個々の区分とぴつたり合つた大きさが合目的
である。これは、その剛性に依りおよび輸送上の
理由からその長さが制限され、ほぼ6mの長さを
有するからである。この場合には、管３ａ，４ａ
および５ａの壁横断面が管３，４および５の壁横
断面に対応するように銅管３ａ，４ａおよび５ａ
の壁厚を減らすのが合目的である。これにより、
長い接手スリーブ１３の重量が導管区分の重量よ
り高くなることが避けられる。その他、それによ
り高価な銅が節約できる。ねじ１０，１１および
１２または１０ａ，１１ａおよび１２ａは管の壁
に転造される。その場合、一つまたは少なくとも
若干の管にその全長にわたつて対応するねじを設
けるのが合目的である。これにより、合成樹脂層
８，９または８ａおよび９ａの間の力拘束的な結
合が、隣接する管に対してなお高められる。

接手スリーブ１３が供給導管１の区分とほぼ同
じ長さ、すなわち約6mを有する場合には、供給
導管１について本出願人の前の出願P3324848.6に
記載されている製造方法がある。比較的短かい接
手スリーブ１３を製造する際には、本出願人の方
法により作られた管長から、相応する部品長さを
切り離し、管を互に隔置し、そしてねじを転造す
ることができる。しかしながら、また三つの管３
ａ，４ａおよび５ａをスペーサーの助をかりて相
互の中へ押し込んで、それらの間の環状空間に適
当な合成樹脂、例えば流し込み樹脂を流し込むこ
ともできる。そのとき、ねじ１０ａ，１１ａおよ
び１２ａは前もつて管に転造するのが合目的であ
る。比較的短かい接手スリーブ１３をすでに工場
で管系部片の一端にねじ込んで、そこに例えば収
縮ろう付けまたは同様な手段により固定する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の方法を実施するための接手部片
の実施例の概略図である。 １…管系、３，４，５…金属管、８，９…合成
樹脂層、１０，１１，１２…雄ねじ、１３…接手
スリーブ、３ａ，４ａ，５ａ…金属管、１０ａ，
１１ａ，１２ａ…雌ねじ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 少なくとも二本の同心の金属管と、金属管の
   間に存在する合成樹脂層とからなる二つの堅牢な
   管系の間、特に電気的に駆動される地下水ポンプ
   のための供給導管の間に力拘束的なおよび導電性
   の連結を作るための方法において、少なくとも端
   部側に雄ねじが設けられていてかつそれぞれの外
   側金属管がそれぞれの内側金属管に対して隔置さ
   れている金属管に、同じように構成された接手ス
   リーブをねじ込み、このとき接手スリーブの層が
   それぞれいつそう大きい直径を有しかつその金属
   管が少なくとも端部側に雌ねじを有し、しかもそ
   れぞれの内側金属管がそれぞれの外側金属管に対
   して隔置され、ねじがねじピツチとねじの始まり
   に関して同じであり、そしてそれから接手スリー
   ブの他端に、端部側に同じように準備された別の
   堅牢な管系をねじ込むことを特徴とする方法。 ２ 合成樹脂のない金属管の端部にねじを転造す
   る、特許請求の範囲第１項記載の方法。 ３ 少なくとも二本の同心の金属管と、金属管の
   間に存在する合成樹脂層とからなる二つの堅牢な
   管系の間、特に電気的に駆動される地下水ポンプ
   のための供給導管の間に力拘束的なおよび導電性
   の連結を作るための方法であつて、少なくとも端
   部側に雄ねじが設けられていてかつそれぞれの外
   側金属管がそれぞれの内側金属管に対して隔置さ
   れている金属管に、同じように構成された接手ス
   リーブをねじ込み、このとき接手スリーブの層が
   それぞれいつそう大きい直径を有しかつその金属
   管が少なくとも端部側に雌ねじを有し、しかもそ
   れぞれの内側金属管がそれぞれの外側金属管に対
   して隔置され、ねじピツチとねじの始まりに関し
   て同じであり、そしてそれから接手スリーブの他
   端に、端部側に同じように準備された別の堅牢な
   管系をねじ込む方法を実施するための接手部片に
   おいて、連結すべき管系の個々の長さと同じ長さ
   を有することを特徴とする接手部片。 ４ 接手部片の金属管の壁横断面が、これらと連
   結すべき管系の金属管の対応する壁横断面と同じ
   であるように、かつ絶縁層の壁厚が相応していつ
   そう大きいように、接手部片の金属管の壁厚が堅
   牢な管系の金属管の壁厚より小さい、特許請求の
   範囲第３項記載の接手部片。 ５ ねじの長さが縦軸方向に見て、最も小さい金
   属管の少なくとも半分の直径に対応する、特許請
   求の範囲第３項または第４項に記載の接手部片。