JPH0344432A - 繊維強化金属複合材料の製造方法 - Google Patents

繊維強化金属複合材料の製造方法

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JPH0344432A
JPH0344432A JP17986489A JP17986489A JPH0344432A JP H0344432 A JPH0344432 A JP H0344432A JP 17986489 A JP17986489 A JP 17986489A JP 17986489 A JP17986489 A JP 17986489A JP H0344432 A JPH0344432 A JP H0344432A
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菅沼 徹哉
Atsuo Tanaka
淳夫 田中
Masahiro Kubo
雅洋 久保
Jiyun Ookishima
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複合材料に係り、更に詳細には繊維強化金属
複合材料の製造方法に係る。
従来の技術 ダイキャスト鋳造機を利用した繊維強化金属複合材料の
製造方法に於ては、溶融金属が金型内に射出されるので
、繊維成形体を変形させることなく健全な複合化を達成
するためには、例えば昭和58年2月に出版された日本
機械学会論文集(C編)49巻438号の第235頁乃
至第242頁に記載されている如く、繊維成形体中への
溶融金属の含浸速度を0.1〜0.2m/secと非常
に低い値に設定し、また溶湯の温度低下を抑制すべく金
型の温度を300〜350℃に制御しなければならず、
従って複合材料を生産性よく製造することが困難であり
、大掛りで複雑な設備が必要であり、更には金型の寿命
が短く、金型の温度分布や湯温などを精密に制御する必
要があることから、複合材料を容易に且低廉に製造する
ことが困難である。
本願発明者等は、ダイキャスト鋳造機を利用した従来の
繊維強化金属複合材料の製造方法に於ける上述の如き問
題に鑑み、大掛りで複雑な設備を要することなく高い生
産性にて容易に且低廉に繊維強化金属複合材料を製造す
ることのできる方法を提供すべく、本願出願人と同一の
出願人の出願にかかる特願平1−      号に於て
、短繊維が二次元ランダムに配向された繊維成形体を形
成し、繊維成形体の配向面がダイキャスト鋳造機の金型
内に於けるマトリックス金属の溶湯の主たる流動方向に
対し実質的に平行になるよう繊維成形体を金型内に配置
し、繊維成形体内にマトリックス金属の溶湯を0.3〜
3m/secの浸透速度にて含浸させる繊維強化金属複
合材料の製造方法を提案した。
発明が解決しようとする課題 しかし強化繊維が繊維径1μ−以下の非常に細かい繊維
である場合には、繊維成形体内の個々の繊維の間の溶湯
含浸空隙が非常に小さく、溶湯に対する含浸抵抗が非常
に高いため、前述の文献に記載された方法によっても成
形体の変形や溶湯の含浸不良を解消することができず、
またかかる細かい繊維を二次元ランダムに配向すること
は非常に困難であるため、上述の先の提案にかかる方法
によっても成形体の収縮や割れを解消することができな
い。
本発明は、前述の文献に記載された方法及び上述の先の
提案にかかる方法に於ける上述の如き問題に鑑み、強化
繊維の繊維径が1μm以下の場合にも成形体の収縮や割
れを生ずることなく健全な複合材料を製造することので
きる方法を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、平均繊維径1μ曙
以下の強化繊維と平均粒径10〜50μ−の粒子とこれ
らを結合する無機バインダとよりなり、前記粒子の体積
率が前記強化繊維の体積率の10〜30%であり、前記
強化繊維及び前記粒子の合計の体積率が7〜17%であ
る成形体を形成し、前記成形体をダイキャスト鋳造機の
金型内に配置し、前記成形体内にマトリックス金属の溶
湯を0.3〜5m7secの浸透速度にて含浸させる繊
維強化金属複合材料の製造方法によって達成される。
尚本発明に於ける強化繊維の平均繊維長は10〜300
μ−程度であってよい。
また粒子はセラミック粒子、金属粒子、金属間化合物粒
子、カーボン粒子等であってよく、特に金属粒子はマト
リックス金属と同−又は類似の組成の金属の粒子及びマ
トリックス金属とは全く組成の異なる金属の粒子の何れ
であってもよい。
更に無機バインダの量は強化繊維及び粒子の合計の重量
に対し3〜25%程度であることが好ましい。
発明の作用 本発明の方法によれば、平均繊維径1μ重以下の強化繊
維と平均粒径10〜50μmの粒子とこれらを結合する
無機バインダとよりなる成形体が形成され、その成形体
がダイキャスト鋳造機の金型内に配置され、成形体内に
マトリックス金属の溶湯が0.3〜5m/secの浸透
速度にて含浸される。
従って個々の強化繊維が粒子によって互いに離間され、
これにより成形体がマトリックス金属の溶湯に対し及ぼ
す抵抗が小さく、逆に成形体が流動するマトリックス金
属の溶湯より受ける動圧が小さいので、成形体の収縮や
割れ等の不具合を生じることなくマトリックス金属の溶
湯を成形体内へ効率よく浸透させることが可能になり、
複合化完了までの時間を短縮して複合材料の生産性を向
上させることができる。また金型を所定の温度範囲に予
熱することは不要であるので、金型の温度分布や湯温等
を精密に制御する必要がなく、大掛りで複雑な設備も不
要である。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
実施例1 繊維径0.1〜0.58m1繊維長50〜200μmの
炭化ケイ素ウィスカ(東海カーボン株式会社製)と、平
均粒径3.10,30.50.70μmの炭化ケイ素粒
子(昭和電工株式会社製)と、シリカバインダ(日産化
学株式会社製「スノーテックスSJ)との混合物に対し
吸引成形を行うことにより、第1図に示されている如く
、体積率10%(一定)の炭化ケイ素ウィスカ1oと、
体積率0〜5%(1%ごと)の炭化ケイ素粒子12と、
炭化ケイ素ウィスカ及び炭化ケイ素粒子の合計の重量の
10%のシリカバインダとよりなり20X20X10I
1mの寸法を有する成形体14を形成した。尚炭化ケイ
素ウィスカは実質的に三次元ランダムに配向され、炭化
ケイ素ウィスカ及び炭化ケイ素粒子は互いに均一に混合
されていた。
次いでこれらの成形体を600℃に予熱した後、第2図
に示されている如くダイキャスト鋳造m16の金型18
のモールドキャビティ20内に配置した。次いで730
℃のアルミニウム合金(JIS規格ADC12)の溶湯
22をプランジャ24によって加圧することにより、成
形体14内に溶湯が2m/secの浸透速度にて含浸す
るよう溶湯をモールドキャビティ内に射出し、溶湯を5
00気圧にて加圧し、その加圧状態を溶湯が完全に凝固
するまで保持した。
尚この場合溶湯の浸透速度Uはプランジャの断面積をA
とし、プランジャの移動速度をVとし、溶湯に曝される
成形体の表面積をSとし、成形体の炭化ケイ素ウィスカ
等の合計の体積率をvfとして U−AV/S (1−Vf’ ) に従って求められた。
次いでかくして形成された複合材料の中央部を長手方向
に沿って切断し、元の成形体の収縮率及びアルミニウム
合金の含浸状態を調査した。その結果を第3図乃至第5
図に示す。同第3図乃至第5図(第6図及び第7図に於
ても同じ)に於て、成形体の収縮率とは鋳造前の成形体
の断面積をSbとし、鋳造後の成形体の断面積をSaと
して(1−Sa/5b)xlOO により求められた値である。また×は複合材料の内部に
粒子の凝集が生じていたことを示しており、Δは溶湯の
含浸時に成形体の割れが生じたことを示しており、*は
粒子の体積率が0%の場合を示している。
第3図乃至第5図より、粒子の凝集や成形体の収縮及び
割れを生じることなく良好な複合材料を製造するために
は、強化繊維に対する粒子の体積比は10〜30%であ
ることが好ましいことが解る。
実施例2 炭化ケイ素ウィスカの体積率が4〜20%(2%ごと)
に設定され、炭化ケイ素粒子(平均粒径30μ11)の
体積率が1%及び3%に設定された点を除き、実施例1
の場合と同一の要領及び条件にて複合材料を形威し、元
の成形体の収縮率及びアルミニウム合金の含浸状態を調
査した。その結果を第6図に示す。尚第6図に於て、O
及び口はそれぞれ炭化ケイ素粒子の体積率が1%、3%
の場合を示しており、また第6図には示されていないが
、炭化ケイ素ウィスカ及び炭化ケイ素粒子の体積率がそ
れぞれ8%、3%に設定された場合には成形体に割れが
生じていた。
第6図より、実質的に成形体の収縮を生じることなく良
好な複合材料を製造するためには、強化繊維及び粒子の
合計の体積率は7〜17%であることが好ましいことが
解る。
実施例3 炭化ケイ素ウィスカの体積率が10%に設定され、炭化
ケイ素粒子(平均粒径30μm)の体積率が3%に設定
され、成形体中への溶湯の浸透速度が0.1〜10m/
secに設定された点を除き、実施例2の場合と同一の
要領及び条件にて複合材料を形成し、元の成形体の収縮
率及びアルミニウム合金の含浸状態を調査した。その結
果を第7図に示す。尚第7図には示されていないが、成
形体中への溶湯の浸透速度が0.1m/secに設定さ
れた場合には、成形体の中央部には溶湯が含浸しなかっ
た。
第7図より、実質的に成形体の収縮を生じることなく良
好な複合材料を製造するためには、繊維成形体中への溶
湯の浸透速度は0.3〜5m/seCであることが好ま
しいことが解る。
尚強化繊維として平均繊維径0.2μm、、a錐長10
〜20μmの窒化ケイ素ウィスカ(宇部興産株式会社製
)が使用され、粒子として平均粒径50μlのAl2O
3粒子(昭和電工株式会社製)が使用され、マトリック
ス金属の溶湯として800℃のアルミニウム合金(JI
S規格ADC10)が使用された場合にも、第3図乃至
第7図に示された結果と同様の結果が得られた。
実施例4 繊維径0.2〜0.3μ回、繊維長20〜30μmのチ
タン酸カリウムウィスカ(大塚化学株式会社製)と、平
均粒径50μ塵のAll!03粒子(昭和電工株式会社
製)と、ジルコニアバインダ(日産化学株式会社製)と
の混合物に対し吸引成形を行うことにより、実質的に三
次元ランダムに配向された体積率10%のチタン酸カリ
ウムウィスカと、体積率3%のAl2O3粒子と、チタ
ン酸カリウムウィスカ及びAl2O3粒子の合計の重量
の15%のジルコニアバインダとよりなり、チタン酸カ
リウムウィスカ及びAl2O3粒子が互いに均一に混合
された30×20X811Iの寸法を有する成形体を形
成した。
次いで成形体の予熱温度が550℃に設定され、マトリ
ックス金属の溶湯として750℃のアルミニウム合金(
JIS規格A390)の溶湯が使用され、成形体中への
溶湯の浸透速度が1m/secに設定された点を除き、
上述の実施例1〜実施例3の場合と同一の要領及び条件
にて複合材料を形成し、その複合材料の断面を研磨して
複合状態を調査したところ、成形体の収縮を生じること
なく健全な複合材料が形成されていることが認められた
実施例5 体積率8%の窒化ケイ素ウィスカ(宇部興産株式会社製
、平均繊維径0.2μm1繊維長10〜20μm)と、
体積率2%の5iC)+粒子(昭和電工株式会社製、平
均粒径30μm)と、窒化ケイ素ウィスカ及び5i02
粒子の合計の重量の5%のジルコニアバインダ(日産化
学株式会社製)とよりなる成形体が形成され、成形体の
予熱温度が650℃に設定され、成形体中への溶湯の浸
透速度が3m/secに設定された点を除き、上述の実
施例1〜3の場合と同一の要領及び条件にて複合材料を
製造し、その断面を研磨して複合状態を調査したところ
、この実施例に於ても成形体の収縮を生じることなく健
全な複合材料が形成されていることが認められた。
実施例6 体積率9%の窒化ケイ素ウィスカ(宇部興産株式会社製
、平均繊維径0.2μ會、繊維長10〜20μm)と、
体積率3%のA1合金粒子(昭和電工株式会社製、JI
S規格AC8A、平均粒径50μm)と、窒化ケイ素ウ
ィスカ及びA1合金粒子の合計の重量の2%のジルコニ
アバインダ(日産化学株式会社製)とよりなる成形体が
使用された点を除き、上述の実施例5の場合と同一の要
領及び条件にて複合材料を製造し、その断面を研磨して
複合状態を調査したところ、この実施例に於ても成形体
の収縮を生じることなく健全な複合材料が形成されてい
ることが認められた。
以上に於ては本発明を幾つかの実施例について詳細に説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。
発明の効果 以上の説明より明らかである如く、本発明によれば、成
形体中の個々の強化繊維が粒子によって互いに離間され
、これにより成形体がマトリックス金属の溶湯に対し及
ぼす抵抗が小さく、逆に成形体が流動するマトリックス
金属の溶湯より受ける動圧が小さいので、成形体の収縮
や割れ等の不具合を生じることなく個々の強化繊維の間
にマトリックス金属が良好に浸透した複合材料を製造す
ることができる。またマトリックス金属の溶湯を成形体
内へ効率よく浸透させることができるので、複合化完了
までの時間を短縮して複合材料の生産性を向上させるこ
とができる。更に金型を所定の温度範囲に予熱すること
が不要であるので、金型の温度分布や湯温等を精密に制
御する必要がなく、大掛りで複雑な設備も不要になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は炭化ケイ素ウィスカと炭化ケイ素粒子とシリカ
バインダとよりなる成形体を示す斜視図、第2図は第1
図に示された成形体がダイキャスト鋳造機内に配置され
た状態を示す解図的断面図、M3図乃至第5図は粒子の
平均粒径と成形体の収縮率との間の関係を示すグラフ、
第6図は炭化ケイ素ウィスカの体積率と成形体の収縮率
との間の関係を示すグラフ、第7図は溶湯の浸透速度と
成形体の収縮率との間の関係を示すグラフである。 10・・・炭化ケイ素ウィスカ、12・・・炭化ケイ素
粒子、4・・・成形体、16・・・ダイキャスト鋳造機
。 18・・・金型、20・・・モールドキャビティ、22
・・・アルミニウム合金の溶湯、24・・・プランジャ
特 許 出 願 人  トヨタ自動車株式会社代   
  理     人   弁理士  明  石  昌 
 毅第 図 第 図 粒子の平均粒径 (pm) 粒子の平均粒子至 (世−) 第 図 第 図 溶湯の浸透速度U (m/sec)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  平均繊維径1μm以下の強化繊維と平均粒径10〜5
    0μmの粒子とこれらを結合する無機バインダとよりな
    り、前記粒子の体積率が前記強化繊維の体積率の10〜
    30%であり、前記強化繊維及び前記粒子の合計の体積
    率が7〜17%である成形体を形成し、前記成形体をダ
    イキャスト鋳造機の金型内に配置し、前記成形体内にマ
    トリックス金属の溶湯を0.3〜5m/secの浸透速
    度にて含浸させる繊維強化金属複合材料の製造方法。
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