JPH0343432A - ゴム組成物並びに該ゴム組成物を用いたゴム織物組成物及び該ゴム織物組成物を用いた伝動ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は伝動ベルト並びに該伝動ベルトに用いるゴム組
成物およびゴム織物組成物の改善に関する。

（従来の技術および背景） ゴム工業の基礎加工工程であるカレンダー作業で行われ
るすり込み（フリクショングともいう）とは、第３図の
ような槽底の装置において、織物帆布の表裏に片面づつ
フリクションゴム（混練りゴム）をすり込む作業をいい
、また、貼り合わせ（トッピングともいう）とは、織物
帆布の上に練りゴムを貼り合わせる作業をいう。

第３図において、１１は素材である練りゴム、１２は２
本の熱入れロール、１３はリボン状に切り出されたリボ
ン状ゴム、１４は該リボン状ゴムを搬送するコンベア、
１５は３本ロールカレンダーで、上０−ル１５ａ、中０
−ル１５ｂ、下ロール１５Ｃよりなる。１７は乾燥予熱
した織物帆布１６の原反を供給するリール、１９はフリ
クション済帆布１８を巻き取るリールである。

第３図に基づいて、まずすり込み作業について説明する
。

熱入れロール１２に供給された練りゴム１１は、熱入れ
ロール１２で熱入れ、混練りされて所定の温度と柔らか
さを有するようになる。そして、該熱入れロール１２後
面でリボン状に切り出されてリボン状ゴム１３となり、
このリボン状ゴム１３はコンヘア１４により３本ロール
カレンター１５に供給される。

３本ロールカレンダーＬ５を構成する上ロール１５ａ、
中ロール１５ｂ、下ロール１５ｃの速比は、それぞれ、
１．０．１．５〜１．２．１．０となっており、中ロー
ルを速く回転させるようになっている。また、各カレン
ダロールの温度は、上ロールから下ロールにいくに従っ
て順次低くなっており、通常、上ロール１５ａ、中ロー
ル１５ｂ、下ロール１５ｃの設定温度は、それぞれ、１
００〜１１０′Ｃ１８５〜９５°Ｃ１４５°Ｃ以下とさ
れる。

コンヘア１４を経てこのような構成の３本ロールカレン
ダー■５に供給されたリボン状ゴム１３は中ロール１５
ｂに巻き付かせ、一方、乾燥予熱された織物帆布１６は
中ロール１５ｂと下ロール１５ｃとの間に通される。そ
して、中ロール１５ｂと下ロール１５ｃとの速比差を利
用して織物帆布１６の一面（図において上面）に練りゴ
ムがすり込まれ、このゴムがすり込まれた帆布（フリク
ション済帆布１８）はり−ル１９に巻き取られる。次に
、織物帆布１６のもう一方の面に上記と同様に練りゴム
がすり込まれて両面にフリクションゴムをすり込んだ帆
布（ゴム織物組成物ともいう）ができあがる。

貼り合わせ作業の場合は３本のカレンダーロールの速比
がすべて同一とされ、その他の条件はすり込みの場合と
同様である。その結果、中ロール１５ｂに巻き付いた練
りゴムは織物帆布１６上に貼り合わされる。織物帆布の
もう一方の面にも同様にゴムを貼り合して、両面にゴム
を貼り合わした帆布（ゴム織物組成物ともいう）ができ
あがる。

すなわち、すり込みと貼り合わせとの基本的な違いは、
すり込みにおいては、中ロールに巻き付いたゴムの一部
が織物帆布にすり込まれるが、貼り合わせにおいては、
中ロールに巻き付いたゴムがすべて中ロールより離れて
織物帆布上に貼り合わされるという点である。

上記のような加工を受けるフリクションゴムは、通常の
練りゴムに比べて低粘度で且つ適正な粘着性を有するも
のでなければならない。

従来、このフリクションゴムとしては、ムーニー粘度（
以下、本願においてムーニー粘度はすべてＭ　Ｌ　Ｉ＋
＜　１００°Ｃでの数値をいう）が９０以上もある天然
ゴムを使用していたが、このままでは粘度が高過ぎてカ
レンダー加工時に織物帆布が破れるなどして加工ができ
ないので、天然ゴムのムーニー粘度を下げるため、配合
・混練りに先立って密閉式混練機（インターミックスタ
イプのバンバリーミキサ−）で高温素線りをするか、又
はオープンロールで薄通しく低温素線り）をして天然ゴ
ムのムーニー粘度を下げて、他の配合物（補強剤や加硫
剤等）の混合分散を容易にするとともにフリクション加
工ができる粘度に調整していた。

さらにフリクションゴムに粘着性を付与するために、ゴ
ム配合物中に軟化剤、粘着剤、プロセスオイル等が添加
されていた。

（発明が解決しようとする課題） 従来の技術では天然ゴムの粘度を予め下げるための素練
り工程が必要であったので、これによる生産性の低下を
余儀無くされた。

また、フリクションゴムに粘着性を付与して中ロール１
５ｂに対するフリクションゴムの巻き付き性がよくなっ
てすり込みが良好に行われるように、上述のように多量
の粘着剤や軟化剤が添加されていた。しかし、多量の粘
着剤や軟化剤が添加されることにより、練りゴム１１は
２本の熱入れロールに粘着してリボン状ゴム１３の供給
がしばしば途絶えたり、熱入れ作業も困難を極めていた
。

また、フリクションゴムに軟化剤、粘着剤、プロセスオ
イルが多量に添加されている関係で、製品となった伝動
ベルトの外被帆布に使用した場合、ブーりと伝動ベルト
のスリップによってフリクションゴムが落下して伝動装
置の周囲の環境が汚染されたり、ベルト側面が粘着性を
有するという問題があった。

本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、素練りが不要で、熱入
れ作業およびすり込み作業を問題なく行うことができ、
伝動ベルトの粉落性および粘着性が良好なゴム組成物並
びに該ゴム組成物を用いたゴム織物組成物および該ゴム
織物組成物を用いた伝動ベルトを提供することにある。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するために、本発明の構成要旨は、 ムーニー粘度が４０〜８０の天然ゴム７０〜９５重量部
に液状イソプレン系ポリマーを５〜３０重量部混合した
混合物を２０〜７０重量部、スチレン−ブタジェンポリ
マーを０〜５０重量部およびブタジェンポリマーを０〜
４０重量部とした配合のポリマー組成物を主成分とする
フリクションゴム配合のゴム組成物を第一の発明とし、 綿の含有率が５０〜１００重量％のものに、ポリエステ
ル繊維および／又はポリアラミド繊維をＯ〜５０重景％
重量した織物に、第一の発明に係るゴム組成物をカレン
ダーですり込むか又は貼り合せて作製したゴム織物組成
物を第二の発明とし、 第二の発明に係るゴム織物組成物からなる伝動ベルトを
第三の発明とする。

（作用） 使用する天然ゴムのムーニー粘度が４０〜８０と低いも
のを選択し、添加されるイソプレン系ポリマーが液体で
あり、スチレン−ブタジェンポリマーおよびブタジェン
ポリマーも比較的低粘度であるから、これらを混合した
ゴム組成物の粘度はフリクション作業に必要な２５〜３
５程度にまで下がり、素練りが全く不要となる。

また、イソプレン系ポリマーが液体であり且つ反応性（
加硫速度が従来の天然ゴムと同程度）を有しているため
、過度の軟化剤や粘着剤を添加する必要がなく、フリク
ションゴムは適度の粘着性を持ち、熱入れロールでの粘
着がなく作業性が改善され、リボン状ゴムの供給に支障
が生じることもない。その結果、リボン状ゴムの供給を
監視して破断時に人が介入する必要がなくなり、この面
の作業性および安全性も向上する。そして、フリクショ
ンゴムが適正な粘着性を有しているから、このフリクシ
ョンゴムをすり込んだ外被帆布を有する伝動ベルトの粉
落性も改善される。

さらに、過度の軟化剤や粘着剤が添加されず、液状イソ
プレン系ポリマーが反応性を有するので、加硫後のゴム
物性が従来の配合のものに比べて改良され、このゴム組
成物を使用したベルトの耐摩耗性およびベルト側面の粘
着性が向上する。

（実施例） 本発明の実施例１〜４および比較例１〜３について、第
１２頁の表１に記載したように素材ゴムを配合し、その
他に通常使用される配合剤（充填剤、補強剤、老化防止
剤等）を所定量配合してフリクションゴム配合のゴム組
成物を得た。

そして混紡織物の混紡率は、綿６０重量％、ポリエステ
ル繊維２０重量％、ポリナラ旦、ド繊維２０重量％とし
、この混紡織物に上記ゴム組成物をすり込んでゴム織物
組成物を得た。表１において、配合量を示す数字は重量
部を示す。

第１図は表１のフリクションゴム配合のゴム組成物を適
用したラップト平ベルトの断面図であって、図において
、１は上記ゴム織物組成物からなる外被帆布、２は芯体
、３はインシュレーションゴム、４は上ゴム、５は底ゴ
ムを示す。

そして、ラップト平ベルトの粉落性、ランブト■ベルト
側面の粘着性、カレンダー加工性（粘着防止効果、シー
ト表面肌）およびゴム部材の耐摩耗性について評価した
結果を、非常に良好（◎）・良好（○）・やや不良（△
）・不良（×）の４段階に区分して表１に併記する。

なお、粉落性の試験は以下のように行った。

〔粉落性の試験］　第２図に示すように、２個の８０ｍ
ｍφのプーリ６にラップトＶベルト（Ａ形−３４）　７
を掛渡して、４０ｋｇの死荷重Ｗをベルトに付与し、１
８００ｒ／ｍｉｎでプーリ６を回転させて５分間運転し
た。その評価は、油を含浸させたペーパー８を貼着した
ゴム受は台９に落下するゴム粒子の量および落下するゴ
ム粒子のプーリへの噛み込みによる粘着の発生状況を比
較することにより行った。

前頁の表１から明らかなように、本発明の実施例１〜４
はベルトの粉落性、ベルト側面の粘着性、カレンダー加
工性（粘着防止効果、シート表面肌）およびゴム部材の
耐摩耗性のすべてにおいて良好な結果を示しており、特
に低粘度天然ゴムに対する液状イソプレン系ポリマーの
配合比を１０重量％〜２０重量％とすることにより上記
物性の向上が顕著である。

しかし、比較例Ｉは液状イソプレン系ポリマーの配合量
が多過ぎるので、ベルトの粉落性、ベルト側面の粘着性
、カレンダー加工性（粘着防止効果、シート表面肌）お
よびゴム部材の耐摩耗性のすべてにおいて、悪化の傾向
がある。

また、比較例２および３にはロールへの粘着性を改善す
るために再生ゴムが添加されているので、ベルト側面の
粘着性、シート表面肌およびゴム部材の耐摩耗性がやや
不良で、特にベルトの粉落性において良くない。

上記実施例において、液状イソプレン系ポリマーとして
はＬ　Ｉ　Ｒ３０（分子量＝　２９．０００）を用いた
が、この他に、より高分子量のＬ　Ｉ　Ｒ５０（分子１
−４７，０００）や、さらにカルボキシル基や水酸基含
有タイプのポリマー、および共重合タイプのポリマーを
用いても同様の効果を再現できた。

（発明の効果） １）素練り作業が不要となり、生産性が向上するので、
伝動ベルトの製造コストが低下する。

２）熱入れ作業時のロールへの粘着性が改良され、リボ
ン状ゴムの供給が容易になり、カレンダーでは中ロール
への巻き付き性がよくなって加工性が向上する。その結
果、部分的なトップの発生もなく、欠陥の少ない優れた
ゴムフリクシボン織物布を得ることができる。

３）伝動ベルトの粉落性が改善されるので使用時の環境
が汚染されることがなく、走行時の粘着性の発生もなく
、伝動ベル１〜が安定して走行し、長寿命化を期待でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係るラップトＶベルトの断面
図、第２図は粉落性の試験方法を説明する図、第３図は
カレンダーフリクション工程の概略設備配置図である。 １・・外被帆布（ゴム織物組成物）、２・・芯体、３・
・インシュレーションゴム、４・・上ゴム、５・・底ゴ
ム、１１・練りゴム、１２・・熱入れロール、工５・・
３本ロールカレンダー、１６・・織物帆布 外樵中几存 第 図 第 図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）ムーニー粘度（ＭＬ＿１＿＋＿４１００℃）が４０
   〜８０の天然ゴム７０〜９５重量部に液状イソプレン系
   ポリマーを５〜３０重量部混合した混合物を２０〜７０
   重量部、スチレン−ブタジエンポリマーを０〜５０重量
   部およびブタジエンポリマーを０〜４０重量部とした配
   合のポリマー組成物を主成分とするフリクションゴム配
   合のゴム組成物 ２）綿の含有率が５０〜１００重量％のものに、ポリエ
   ステル繊維および／又はポリアラミド繊維を０〜５０重
   量％混紡した織物に、請求項１記載のゴム組成物をカレ
   ンダーですり込むか又は貼り合せて作製したゴム織物組
   成物 ３）請求項２記載のゴム織物組成物からなる伝動ベルト