JPH0342940B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、筒状で端部が薬剤散布機に連結さ
れると共に、薬剤を散布しうる吐出口を備える薬
剤散布ホースを用いてする薬剤散布方法に関する
ものである。

［従来の技術］ ホース本体に列設される散布口を吐出口に形成
し、かつ前記散布口に、ホース本体内に進退可能
にガイド板を突出させた構成でさらに広い範囲に
散布するため噴出口が２叉状とした技術が開示さ
れている（例えば実公昭42−5979公報参照）。

［発明が解決しようとする課題］ 背の低い散布対象物に薬剤散布を行なう場合、
上記技術は広角に散布するには適するが、生長し
繁茂した散布対象物の内部に浸透させることは難
しかつた。

また、吐出口を比較的長尺とし散布対象物内に
上方から進入させることも考えられるが、この場
合、動力散布機の送風機で生成される１次空気で
圧送される散布剤の一部をガイド板で吐出口へと
方向を変えるので、当然にその勢いを失ない、ま
た吐出口を長く伸ばして密生する散布対象物間に
進入させて散布したとしても、搬送空気量に限度
があり、薬剤の十分な浸透は得られず、巾広な均
等散布が行なえないことから、散布効果が十分で
はなかつた。

［課題を解決するための手段］ この発明は以上に述べた事情に鑑みなされたも
ので、薬剤散布ホースの筒状のホース本体１の長
手方向の複数個所に形成した吐出部材５内に摺動
可能に嵌装した衝突部材１１に前記ホース本体１
内に突出するガイド部１０を一体的に備えると共
に、前記吐出部材５の延長上にこの吐出部材５よ
り大径の拡散部１６を構成し、もつて前記衝突部
材１１を進退させることにより、前記ガイド部１
０の前記ホース本体１内への突出量を変化させる
と共に、拡散部１６の上端の前記２次空気取入口
１５を介して前記拡散部１６へ搬送用２次空気を
導入することを特徴とする薬剤散布方法を提案す
るものである。

［作用］ 上記した薬剤散布法を採用することにより、薬
剤散布の均一化、性能の安定化を図るものであ
る。

［実施例］ 以下添付図面に基づいてこの発明の一実施例を
説明する。

第１図はこの発明の方法を採用すべき薬剤散布
ホースで、図中、１は一端部が図示を略す薬剤散
布機に連通されると共に合成樹脂等により筒状に
形成されてなるホース本体で、ホース本体１には
長手方向に沿つて適宜間隔を置いて複数個の散布
口２が形成され、散布口２を介してホース本体１
の内外が連通される。

前記散布口２には、第２図ａ，ｂにおいて筒状
の吐出口４を備える吐出部材５が端部のフランジ
部６においてホース本体１に溶着されることによ
り装着される。吐出部材５の吐出口４の内面に
は、係止手段７の一部を形成する周溝８が適宜間
隔を置いて複数個形成される。吐出口４内を摺動
可能な筒状の取付部９及び取付部９の前記ホース
本体１内に面する側に突出されるガイド部１０を
一体的に備える衝突部材１１が、取付部９を吐出
口４内に挿入すると共に、取付部９の外周に形成
され係止手段７の一部を構成する突条１２を任意
の周溝８に嵌合することにより、ガイド部１０の
ホース本体１内への突出高さを調節可能かつ着脱
可能に吐出口４に装着される。

前記衝突部材１１の取付部９の下端に２次空気
取入口１５を形成される段部を介して取付部１６
を形成する。したがつて薬剤を矢印Ａのように吐
出する際に、矢印Ｂのように拡散部１６内に外気
を導入し、より空気を多く含んだ状態で散布する
ことができる。なお２次空気取入口１５は、第３
図ａ，ｂに示すように、吐出部材５の吐出口４の
周側に形成することも可能である。そしてこの時
には、ガイド部と取付部とからなり拡散部を持た
ない衝突部材が吐出部材の内部に係止され、ガイ
ド部がホース本体内に進退可能に臨まされる。

なお、前記衝突部材１１のガイド部１０は、第
４図及び第５図ａ，ｂに示すように樋状、第６図
ａ，ｂに示すように球面状、第７図ａ，ｂ及び第
８図ａ，ｂに示すように傾斜板状等の形状とする
ことも可能である。

［発明の効果］ この発明による薬剤散布方法は以上に述べたよ
うであるから、以下に述べるような効果を有する
ものである。

(1) ガイド部をホース本体内に進退可能とするこ
とで散布巾に対して均等な散布を図ることがで
きる。

(2) 拡散部の上部に２次空気取入口が形成されて
おり、散布剤を搬送しガイド部により吐出口へ
向けられた１次空気に２次空気取入口からの２
次空気を加えることにより、散布剤はより多量
の搬送風にのつて散布対象物の間に広く浸透す
ることができる。

(3) ホース本体内へのガイド部の突出量に応じて
吐出口へ向かう搬送風と散布物との総量も増
え、これらの通過によるエゼクタ効果で２次空
気の取入量も増大するので、散布物の増大にも
拘らず搬送空気の量もより多く確保でき散布対
象物間への浸透が可能となる。

(4) ガイド部と拡散部とを一体形成することによ
り、ホース本体内へのガイド部の突出量を増大
すると、吐出口へ向けられる散布剤も多量とな
り、必要とする搬送空気も増大するが、２次空
気取入口の地上位置も高くなるので、散布物上
方の空気の取込みも容易となり、散布角度も広
角度となり、広範囲への散布が確保できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の方法を採用すべき薬剤散布
ホースの一部底面図、第２図ａ，ｂ及び第３図
ａ，ｂはそれぞれこの発明の方法を実施すべき部
分の一部概略図、第４図、第５図ａ，ｂ、第６図
ａ，ｂ、第７図ａ，ｂ、第８図ａ，ｂはそれぞれ
この発明の方法に使用可能な衝突板の異なるもの
を示す概略図である。 なお図において、１……ホース本体、２……散
布口、４……吐出口、５……吐出部材、６……フ
ランジ部、７……係止手段、８，８ａ……周溝、
９……取付部、１０……ガイド部、１１……衝突
部材、１２……突条、１５……２次空気取入口で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 薬剤散布ホースの筒状のホース本体１の長手
   方向の複数箇所に形成した吐出部材５内に摺動可
   能に嵌装した衝突部材１１に前記ホース本体１内
   に突出するガイド部１０を一体的に備えると共
   に、前記吐出部材５の延長上にこの吐出部材５よ
   り大径の拡散部１６を構成し、もつて前記衝突部
   材１１を進退させることにより、前記ガイド部１
   ０の前記ホース本体１内への突出量を変化させる
   と共に、拡散部１６の上端の前記２次空気取入口
   １５を介して前記拡散部１６へ搬送用２次空気を
   導入することを特徴とする薬剤散布方法。