JPH034224Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、洗濯機の糸屑除去装置に関する。

(ロ) 従来の技術 従来例に相当する全自動洗濯機が、特公昭59−
46199号公報に示されており、これを第４図に基
づいて説明する。

１は外槽で、内部に洗濯兼脱水槽と成る内槽２
を配設している。前記内槽２の底部中央に設けら
れた下面開口の凹所３内には、回転翼４が配設さ
れ、この回転翼４の裏面には放射状に複数の裏羽
根５…が設けられている。６…は前記内槽２の側
壁に穿設された脱水孔、７はバランスリング、８
は駆動モータ、９は減速装置、１０は前記凹所３
の下面開口を覆蓋する基板である。前記基板１０
には複数の透孔１１…が設けてある。前記内外槽
２，１間の液は、回転翼４の回転時裏羽根５のポ
ンプ作用により、前記凹所３と基噺１０とで形成
されるポンプ室１２へ、前記透孔１１…を通つて
吸込まれる。

前記内槽２の壁面にはその上端からポンプ室１
２へ通じる凹溝１３が形成され、そして、この凹
溝１３に水路カバー１４が嵌め込まれポンプ室１
２の吐出水路１５を形成している。前記吐出水路
１５の吐出口１６は、前記バランスリング７の適
所から槽内に臨ませてある。

而して、洗濯時回転翼４が回転すると、その隆
羽根のポンプ作用により矢印の如く内外槽２，１
間の液が透孔１１…からポンプ室１２へ吸込ま
れ、吐出水路１５を通り、吐出口１６から槽内に
吐出される。前記吐出口１６には主にリントフイ
ルター１７が装着され、これにより糸屑捕集が可
能となる。

然しながら、この洗濯機は、バランスリング７
内にも吐出水路１５を形成する必要上バランスリ
ング７の構造が複雑となる上にバランスリング７
にリントフイルター１７を装着するので、この装
着部が破損した場合にはバランスリング７ごと交
換しなければならず、コスト高となる。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、洗濯機の糸屑除去装置に於いて、組
立、分解作業が容易で、且つ低コストなものを提
供するものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案に於ける洗濯機の糸屑除去装置は、洗濯
槽の上端にバランスリングを装着し、底部にポン
プ室を形成し、該ポンプ室内に配設した回転翼の
裏羽根のポンプ作用により、洗濯液を前記洗濯槽
底部から側壁上部にかけて形成した吐出水路を送
つて槽上方から槽内へ吐出させるものに於いて、
前記吐出水路は、前記洗濯槽のポンプ室から上端
にかけて溝を形成し、該溝の両側壁上側から上下
方向に形成した案内溝に沿つて上方からカバーを
スライド嵌合することにより構成し、前記カバー
の上部に枠体を形成し、この枠体に前記吐出水路
の吐出口を形成し、前記枠体の開口面に吐出口に
臨むリントフイルターを着脱自在装着すると共に
前記枠体の上面を前記バランスリングにて押圧保
持したものである。

(ホ) 作用 即ち、溝の両側壁に形成した案内溝に沿つてカ
バーをスライド嵌合し、カバーの上部に形成した
枠体をバランスリングにより上方から押圧保持す
るものであり、バランスリングを外すだけで簡単
に分解でき、修理・交換の際に手間を取らない。

(ヘ) 実施例 本考案の実施例を第１図乃至第４図に基づいて
説明する。但し、従来例と同等の箇所には同符号
を用い説明を省略する。

前記内槽２の側壁上端からポンプ室１２にかけ
て凹状の溝１８を形成し、この溝１８上面を水路
カバー１９で覆うことにより、ポンプ室１２から
内槽２の上方に通じる循環水路２０を構成する。

前記水路カバー１９は、断面逆Ｕ字形状を成
し、上部にリントフイルター２１を装着するため
の枠体２２を形成している。前記枠体２２内に
は、前記内槽２内に臨み、枠体２２の開口面積よ
りも小さい吐出口２３を開口しており前記水路カ
バ１９の上方から吐出口２３の両側にかけて、こ
の水路の幅を縮小する如く二本の縦リブ２４，２
４を分岐せしめている。更に、前記枠体２２の下
内壁２５の両側には、前記リントフイルター２１
の枠２６の下面より突出せしめた突起２７，２７
が嵌合する開口２８，２８を設け、上内壁２９の
中央部には、前記リントフイルター２１の枠２６
の上部に形成して弾性係止爪３０が係合する係合
突起３１を突設している。

前記水路カバー１９の両側には、上下方向にリ
ブ３２，３２を立設しており、これに対応して、
前記溝１８の両側壁には、溝１８の上方から中程
にかけて前記リブ３２，３２が嵌挿される案内溝
３３，３３を形成している。前記リブ３２，３２
と案内溝３３，３３の長さは、リブ３２，３２が
案内溝３３，３３の下端に当接した時に前記枠体
２２が内槽２の上部に位置するよう調節してお
く。

而して、前記水路カバー１９のリブ３２，３２
を前記溝１８に形成した案内溝３３，３３に上方
から嵌挿し、水路カバー１９の上方への抜け止め
として、バランスリング７の下面にて枠体２２の
上面を押圧保持する。そして、前記枠体２２の開
口２８，２８に前記リントフイルター２１の突起
２７，２７を嵌合し、リントフイルター２１を上
方へ回転せしめて、係止爪３０を係合突起３１に
係合する。

(ト) 考案の効果 本考案に於ける洗濯機の糸屑除去装置は、組立
が容易で且つバランスリングを外すだけで分解も
簡単に行なえ、修理・交換の際に手間取ることが
ない。

しかも、バランスリングには、吐出水路わリン
トフイルターの装着部等を形成しないので、構造
が簡単であり、破損してもバランスリングごと交
換する必要がなく総じて低コストなものである。

また、リントフイルターの着脱が容易で、掃除
が行ない易い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による洗濯機の糸屑除去装置の
要部断面図、第２図は溝の要部断面せる斜視図、
第３図は水路カバーの斜視図、第４図はリントフ
イルターの斜視図、第５図は従来の洗濯機の要部
断面せる内部構造図である。 ２……内槽（洗濯槽）、４……回転翼、５……
裏羽根、７……バランスリング、１２……ポンプ
室、１８……溝、１９……カバー、２０……吐出
水路、２１……リントフイルター、２２……枠
体、２３……吐出口、３３……案内溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯槽の上端にバランスリングを装着し、底部
   にポンプ室を形成し、該ポンプ室内に配設した回
   転翼の裏羽根のポンプ作用により、洗濯液を前記
   洗濯槽底部から側壁上部にかけて形成した吐出水
   路に送つて槽上方から槽内へ吐出させるものに於
   いて、前記吐出水路は、前記洗濯槽のポンプ室か
   ら上端にかけて溝を形成し、該溝の両側壁上端か
   ら上下方向に形成した案内溝に沿つて上方からカ
   バーをスライド嵌合することにより構成し、前記
   カバーの上部に枠体を形成し、この枠体に前記吐
   出水路の吐出口を形成し、前記枠体の開口面に吐
   出口に臨むリントフイルターを着脱自在に装着す
   ると共に前記枠体の上面を前記バランスリングに
   て押圧保持したことを特徴とする洗濯機の糸屑除
   去装置。