JPS5934470Y2 - 洗濯機のリント捕獲装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、洗濯槽の上方部に於いてその槽内から上昇せ
しめて槽内に戻す循環水中からリントを捕獲するように
した洗濯機のリント捕獲装置に関する。

近時洗濯機のリント捕獲装置には、洗濯槽上方部にフィ
ルタを設け、一方、洗濯槽内底部の攪拌翼裏面にポンプ
羽根を設けると共に、このポンプ羽根近くから前記フィ
ルタ部分まで延びる揚水路を設け、以て洗い時及びすす
ぎ時に槽内の水をポンプ羽根により前記揚水路を通し上
昇させその後フィルタを通して槽内に戻す循環を行なわ
しめ、その循環水中からリントを捕獲するようにしたも
のがある。

しかしながらこの種リント捕獲装置におけるフィルタは
、目詰まりした場合それを使用者が判別できないため、
リントの除去つまり掃除が遅れ、目詰まり状態のままで
使用することになってリントの捕獲効率を低下させてし
まう問題があった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり従ってそ
の目的は、目詰まりした場合それを使用者に知らしめる
ことができる洗濯機のリント捕獲装置を提供するにある
。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説明する。

まず第１図において、１は外箱２内に吊持機構３を介し
て揺動可能に弾性吊持した水受槽で、これの外底部には
モータ４．動力伝達機構５を配設している。

６は水受槽１内に回転自在に配設した洗濯槽兼脱水槽た
る回転槽で、周側壁には多数の脱水孔７を形成し、又、
上端内側にはバランスリング８を配設しており、該バラ
ンスリング８の下面に凹部９を形成している。

さらに該回転槽６には第２図に示すようにその底部に攪
拌翼収容用の開口部１０を形成すると共に、側壁の前記
バランスリング８の凹部９下方部分に上下方向に延びる
凹溝部１１を外方へ膨出形成しており、該凹溝部１１の
下端面には開口１２を形成している。

１３は前記動力伝達機構５の脱水軸１４上端部に取着し
た支持板で、これにより前記開口部１０下面を閉塞する
と共に回転槽６を支持しており、該支持板１３には吸水
口１５を形成している。

１６は攪拌翼で、これを前記動力伝達機構５の洗い軸１
７上端部に前記開口部１０土面を覆うように取着してお
り、該攪拌翼１６裏面及び開口部１０周側壁並びに支持
板１３によって囲繞された空間部をポンプ室１８として
おり、又該ポンプ室１８の側部で開口する部分（図中右
方）を吐水口１９としている。

２０はポンプ羽根で、これを前記攪拌翼１６裏面に形設
している。

２１はカバーで、これを回転槽６の底部にあって上記吐
水口１９と前記開口１２との間に位置する部分６ａ（第
２図参照）の裏側に、これら吐水口１９と開口１２とを
連通せしめるように取着し、これにて下部通水路２２を
形成している。

２３は長尺なカバーで、これの上端部には吐出筒２４を
形設しており、而して斯様なカバー２３を前記凹溝部１
１に被着しその内部に主通水路２５を形成し、吐出筒２
４をバランスリング８の凹部９内に位置させている。

斯くして前記下部通水路２２．主通水路２５及び吐出筒
２４から成る一連の水路を揚水路２６としている。

２７はフィルタで、これは、第３図に示すように上面が
開口した矩形ケース２８の底部２８ａ内面に此処を中央
部とその両側の部分とに区切る堤壁２９．２９を形成し
、その中央部に多数の小孔３０ａを形成して其処を多孔
部３０とし、又該底部２８ａの両側の部分と後側部２８
ｂとにかげて放水口３１，３１を夫々形成した構成であ
り、さらに該後側部２８ｂには上記多孔部３０近くに多
数の長孔３２ａを形成して其処と多孔部３２とし、又底
部２８ａ下面には前記堤壁２９．２９の略裏側に位置し
て脚突起３３，３３を突設し、一方左、右側部外面には
突部３４．３４を形成している。

３５はフィルタ受けで、これは前方向に下降傾斜する主
板３６の左、右辺部及び後辺部より側壁３７．３８及び
３９を上方に延設して成り、主板３６の上面には此処を
中央部とその両側の部分とに仕切る仕切板４０．４０を
立設し、該両側の部分には流水口４１．４１を形成し、
さらに側壁３７．３８にはその内面に上下方向に延びる
突条４２．４２を形設すると共に上端部にねじ止め片部
４３．４３を形成している。

而して、前述のフィルタ２７を斯様なフィルタ受３５に
嵌入して突部３４を突条４２より後方へ押込んで該突条
４２と係合させ、以てフィルタ２７をフィルタ受３５に
取付け、このフィルタ受３５のねじ止め片部４３．４３
を前記バランスリング８の下面にねじ止めし、斯くして
第２図及び第４図に示すようにフィルタ２７を回転槽６
上部この場合バランスリング８の凹部９に位置させても
・る。

このフィルタ２７の取付状態では、多孔部３０の下方に
フィルタ受３５の主板３６中央部が位置すると共に放水
口３１に流水口４１が合致する。

尚第３図及び第４図において、４４はフィルタカバーで
、これをバランスリング８にその凹部９上面から連ねて
外方へ突出するように形成している。

次に上記構成の作用につき説明する。

洗剤洗い及びすすぎ洗いの各運転中に攪拌翼１６が回転
されると、回転槽６内にうず水流が形成され、この水流
に乗って洗濯物が攪拌される。

一方、攪拌翼１６が回転されることによってこれと一体
のポンプ羽根２０が回転することに基づき、回転槽６と
水受槽１との間の水が吸水口１５からポンプ室１Ｂ内に
吸入され、此処でその吸入された水はポンプ羽根２０に
より付勢されて吐水口１９かも吐出され、さらに下部通
水路２２．該通水路２５及び吐出筒２４即ち揚水路２６
を通って回転槽６上方部に揚げられ、該揚水路２６の上
端即ち吐出筒２４の上端から吐出される。

この後鉄水はフィルタ２７の多孔部３０及び３２を通り
、そしてフィルタ受３５の主板３６の中央部を伝って回
転槽６中央へ向けて流出される。

このようにして水力多孔部３０及び３２を通過する折り
、此処で該水中のリントが捕獲される。

而して回転槽６内に水が戻されることによってその相当
量の水が脱水孔７を通り回転槽６から該回転槽６と水受
槽１との間に流出されることになる。

即ちポンプ羽根２０と揚水路２６とにより回転槽６内の
水を循環せしめて、その循環水流中からリントを捕獲す
る。

ところで、上記リント捕獲時において、多孔部３０及び
３２で捕獲されたリントの量が増加してゆくと、ついに
は多孔部３０及び３２が目詰まりを起こしてしまう。

しかるに本実施例の場合、この目詰まりによって行場を
失った循環水は堤壁２９を乗り越え、多孔部３０及び３
２とは別の部位に存するところの放水口３１から流水口
４１を通り回転槽６内へ放出される。

即ち、目詰まりを起こしておらずリントの捕獲が順調に
行なわれているときには水が多孔部３０及び３２従って
フィルタ受け３５の中央部から流下し、目詰まりを起し
たときにはこの様な通常のリント捕獲時とは異なりフィ
ルタ受け３５の両側部分から水が出るようになる。

これにてフィルタ２７０目詰まりを使用者に知らしめる
ことができる。

本考案は以上の記述について明らかなように、槽底部の
攪拌翼裏面に設けたポンプ羽根とこれの近くから前記槽
の上方部へと導出した揚水路とにより槽内の水を循環せ
しめ、その循環水を通すべく前記槽の上方部に設けたフ
ィルタによりリントを捕獲するようにした洗濯機のリン
ト捕獲装置において、上記フィルタを、前記循環水から
リントを捕獲する多孔部とこの多孔部が目詰まり状態に
なったときの循環水を該多孔部とは別の部位から放出す
べく該別の部位に設けた放水口とを具備した構成とした
ことを特徴とするものであり、これにより、目詰まりし
た場合それを使用者に知らしめることができ、以て、掃
除つまり目詰まりの解消を素速く行なわしめ得てリント
の捕獲効率の低下を防止できる等、優れた効果を奏する
洗濯機のリント捕獲装置を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は脱水兼用洗濯
機の縦断側面図、第２図は揚水路部分の拡大縦断側面図
、第３図はフィルタ部分の拡大分解斜視図、第４図は同
拡大破断斜視図である。 図中、６は回転槽（槽）、２０はポンプ羽根、２６は揚
水路、２７はリントフィルタ、２８はケース、３０は多
孔部、３１は放水口、３２は多孔部、３５はフィルタ受
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 槽底部の攪拌翼裏面に設けたポンプ羽根とこれの近くか
   ら前記槽の上方部へと導出した揚水路とにより槽内の水
   を循環せしめ、その循環水を通すべく前記槽の上方部に
   設けたフィルタによりリントを捕獲するようにしたもの
   において、上記フィルタを、前記循環水からリントを捕
   獲する多孔部とこの多孔部が目詰まり状態になったとき
   の循環水を該多孔部とは別の部位から放出すべく該別の
   部位に設けた放水口とを具備した構成としたことを特徴
   とする洗濯機のリント捕獲装置。