JPH0341448B2 - - Google Patents

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JPH0341448B2
JPH0341448B2 JP58169483A JP16948383A JPH0341448B2 JP H0341448 B2 JPH0341448 B2 JP H0341448B2 JP 58169483 A JP58169483 A JP 58169483A JP 16948383 A JP16948383 A JP 16948383A JP H0341448 B2 JPH0341448 B2 JP H0341448B2
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    • A61K31/44Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof
    • A61K31/445Non condensed piperidines, e.g. piperocaine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、製薬技術に関するものであり、その
中でもとりわけ、イシエミーの心臓病、又は何種
かの心筋症などのような心拍障害を伴うさまざま
な病気の治療に有効な、新規な医薬組成物に関す
るものである。
従来技術 キニジン、ノボカインアミド(p−アミノ安息
香酸のβ−ジエチルアミノエチルアミドヒドロク
ロリド)、オブジダン(obzidan)(プロパノロー
ル)、イソプチン(isoptin)、モリシジン
(moricizin)、エスモジン(ethmozin)などのよ
うな、さまざまな抗不整脈作用の製剤が、当業者
に知られている。
これらの製剤は、広く医療に用いられている。
しかしながら、それらは、多くの不利益、すなわ
ち、不十分な活性、著しい低血圧作用、及びその
製剤によつて保証される効果の持続が短時間であ
ることといつた特徴を有する。
発明の目的 動脈圧を下げずに、より高い抗不整脈活性、及
びより長時間、かつより広範囲の薬理活性を有す
る、新規な医薬組成物を提供することが、本発明
の目的である。
発明の構成 この目的は、新規で、現在までのところはまだ
文献からは知られていない、本発明による抗不整
脈効力を有する医薬組成物によつて達成される。
本発明による抗不整脈効力を有する医薬組成物
は、有効成分及び医薬上許容される担体を含んで
成り、有効成分として下記式のアルカロイド、す
なわち、ラツパコニチンの臭化水素塩を有する。
発明の構成の具体的説明 本発明による医薬組成物は、好ましくは、注射
投与、又は錠剤の形状で経口投与される。
本発明による錠剤状の医薬組成物は、好ましく
は、1錠当り0.05g量の有効成分を含んでいる。
この医薬組成物は、好ましくは、錠剤用に医薬上
許容される担体として賦形剤、例えば、スクロー
ス及びデンプンを含んでいる。
注射液の形状における、本発明による医薬組成
物は、好ましくは、重量で0.5%の有効成分を含
み、医薬上許容される担体として、溶剤(蒸留
水)を含む。その組成物の抗不整脈活性に関して
は、本発明による医薬組成物は、キニジン及びノ
ボカインアミドのように現在使用されている、公
知の抗不整脈剤よりすぐれている。
本発明による製剤の顕著な特徴は、キニジン及
びノボカインアミドより10倍の長さの作用時間を
有するところにある。
本発明による医薬組成物の抗不整脈効果は、全
身性の動脈圧の低下、及び心臓組織における陰性
の筋変力作用を伴わない。本発明による製剤のこ
れらの特性は、適度の冠拡張、鎮痙、局所麻酔、
抗炎症性、及び鎮静の各作用の存在と効果的に結
合する。
本発明による医薬組成物は、下記の場合におい
て投与することができる。すなわち、高められた
異所性の興奮性によつて引き起こされた、心室及
び上室の双方に由来する、実質上すべての種類の
リズム障害の治療、及び心筋梗塞形成における、
種々の心室の期外収縮、及び心室及び上室の期外
収縮の場合の継続的な経口的治療、及び発作性頻
拍の場合の再発性に対する予防的治療、及び心拍
障害の予防、及び心臓及び主要血管の手術におい
て、及び、電気脈動(electropulsation)療法の
後、及び、心室の頻拍と共同した心耳の細動及び
粗動において、及び、交感神経緊張、精神的及び
身体的ストレス、及び甲状腺機能亢進を伴う神経
症における洞頻脈及びリズム障害の場合におい
て、及び、心臓性のシヨツクにおける心臓のリズ
ム障害、及び、心筋梗塞形成における心臓の細動
に対する予防的処置としてである。
本発明による製剤は、実験的に臨床条件下で動
物及び人間において試されてきた。
この製剤の抗不整脈活性の評価は、ラツト、う
さぎ、猫及び犬を用いた、急性及び慢性実験にお
いて成された。不整脈のさまざまな実験的モデル
も用いられた。
アコニチンによつて引き起こされた房室の不整
脈は、臨床においてこの新規な製剤の抗不整脈作
用の効力を予測する上で最も確かなモデルの1つ
である。これらの実験を、麻酔をかけた動物及び
麻酔をかけなかつた動物の双方について行なつ
た。この製剤を、アコニチンの投与の5〜15分
前、又は3〜5分後に、経口的、筋肉内的、腹腔
内的及び静脈内的に投与した。
この製剤の抗不整脈作用の持続時間を、ラツト
を用いて、この製剤の経口投与後1,2,4,
6,24及び48時間後にアコニチンを静脈内投与し
て調べた。
本発明による、この製剤の抗不整脈効力は、
0.03mg/Kgの投与量で初めて現われることがわか
つた。0.2〜0.5mg/Kgの投与量において、本発明
の製剤は、ラツトでは100%の率で、アコニチン
不整脈の出現を防止した。その5〜10日後、本発
明による製剤の前投与を全く行なわずに、同一の
動物に対して、同一の投与量のアコニチンのくり
返しの投与を行つたところ、100%のラツトで不
整脈が出現した。同様な実験条件下では、60mg/
Kgのノボカインアミドの静脈内の前投与は、50%
のラツトで抗不整脈作用を示した。
同様にして、キニジンの投与では、投与量20
mg/Kgにおいて、50%のラツトで抗不整脈作用が
観察された。
アコニチン不整脈における、ノボカインアミド
及びキニジンの作用に関して得られた、これらの
データは、文献のデータと一致する。投与量5〜
10mg/Kgのリドカイン及びトリメカインは、アコ
ニチン不整脈の開始を3分間遅らせるが、一方、
これらの投与量が20mg/Kg以上になると、アコニ
チンの投与前に、麻酔をかけたラツトの一部が死
亡した。5mg/Kgの投与量でラツトに対してオブ
ジダンを予防投与すると、すべての試験ラツトに
おいて、アコニチン不整脈の出現が5〜8分間遅
れたが、その後、60%のラツトで不整脈が発現し
た。
0.1〜2.5mg/Kgの投与量で投与されたイソプチ
ンは、アコニチン不整脈の発現を妨げなかつた。
従つて、アコニチン不整脈の発現における、本
発明による医薬組成物の予防的効力は、比較した
すべての抗不整脈製剤より、かなりすぐれてい
る。その抗不整脈指数(LD50/ED50)は、118.0
に等しく、その値は、抗不整脈の指数が各々2.75
及び2.3に等しいキニジン及びノボカインアミド
をはるかに越えている。
アコニチン不整脈が発現している対象に対して
本発明による医薬組成物を投与したときの、その
組成物の抗不整脈活性を、110匹の麻酔下のラツ
トについて調査した。この製剤を、不整脈が発現
した対象に対して、3〜6分間隔で静脈内投与し
た。本発明による製剤を0.1mg/Kgの投与量で投
与すると、その投与後30〜35分で50%のラツトが
正常な洞リズムを完全に回復した(対照実験にお
いては、このアコニチン不整脈が120分間持続し
た)。本発明による製剤を0.3〜0.5mg/Kgの投与
量で投与すると、1〜2分後に、すべてのラツト
において、不整脈が完全に消失し、正確な洞リズ
ムが回復した。同様の条件下では、20mg/Kgの投
与量のノボカインアミドは、平均して6匹中3匹
のラツトにおいて10分間、正常な洞リズムを回復
させたが、その後明確な不整脈が再び現れた。40
mg/Kgの投与量において、ノボカインアミドの抗
不整脈効果は83.3%のラツトで認められたが、50
%のラツトにおいて、その効果は初めの20分間だ
け観察され、その後は堅固な不整脈が再び現われ
た。アコニチン不整脈が発現している対象に対し
て2.5,5,10,20mg/Kgのキニジンを投与して
も、何らの抗不整脈効果も示されなかつた。同様
の条件下でのリドカインの投与(5〜10mg/Kg)
は、短時間(0.5〜3分間)の不整脈抑制効果を
生じさせたが、次いで不整脈が出現した。同様な
条件下でのトリメカイン、オブジダン及びイソプ
チンの投与もまた、効果のないことがわかつた。
アコニチン不整脈が発現している対象に対する、
本発明による製剤の抗不整脈指数(LD50/ED50
は59であり、この値は、(活性において)これに
次ぐノボカインアミドの抗不整脈指数の6.9より
はるかに上回つていた。
本発明による医薬組成物の、麻酔下のラツト及
び犬における抗不整脈効果の研究により、0.2〜
0.3mg/Kgの静脈内投与で、この医薬組成物は、
これらの動物の100%において、十分にアコニチ
ン不整脈の出現を抑えることが示された。0.5及
び1mg/Kgの投与量において、本発明の製剤は、
ラツトにおいてアコニチンによつて引き起こされ
た、心臓の致死的細動を十分に抑制した。
犬及びそのままのラツトにおける実験で、次の
ことが示された。すなわち、この製剤の1〜2
mg/Kgの経口投与によつて、これらの動物の100
%において、アコニチン不整脈の発現が十分に抑
制された。
従つて、本発明によるこの医薬組成物は、アコ
ニチンをモデルとした不整脈の実験を通して、そ
の抗不整脈作用の活性、持続時間(24時間まで)
及び範囲において、キニジン、ノボカインアミ
ド、リドカイン、トリメカイン、イソプチン及び
オブジダンのような、先行技術の製剤よりずつと
すぐれていることが示された。
塩化バリウムによつて引き起こされる心臓不整
脈のモデルにおける、本発明による製剤の抗不整
脈作用の調査を、56匹の麻酔下のラツト及び16匹
のそのままのうさぎについて実施した。バリウム
投与の10分前に、本発明の製剤0.1mg/Kgを注射
投与すると、これらの動物の86.6%で不整脈の発
現が抑制された。同様の実験条件下では、10mg/
Kgの投与量のキニジンは、本発明による製剤の
0.1mg/Kgの投与量によつて生じた抗不整脈効果
にほぼ相当した。心臓不整脈の与えられたモデル
において、最も弱い抗不整脈活性は、ノボカイン
アミドによつて示され、そのノボカインアミドの
活性は、文献のデータと一致した。
ハリス法による、左冠状動脈の下行枝の結紮に
よつて引き起こされた心臓不整脈における、本発
明による製剤の効力を、犬の実験で調査した。本
発明による製剤を、手術の当日及び翌日に、静脈
内投与した。予備的に、各実験の製剤投与の30〜
45分前に、犬の心電図(ECG)の状態変化を記
録した。0.5mg/Kgの投与量における、本発明の
製剤の抗不整脈効果が、86%の犬で観察された。
1mg/Kgの投与量においては、心室の期外収縮の
十分な抑制が、100%の犬で観察された。その犬
の40%で、異所性の収縮の十分な抑制が3〜3.5
時間認められ、その後7時間、初期状態に達しな
い強度の不整脈が出現した。
60%の犬で、100%抗不整脈効果の時間が、不
整脈の漸次回復を伴いながら5時間をはるかに越
えて継続した。これらすべての実験において、不
整脈の軽減又は十分な抑制は、心拍率の減少を伴
つた。この不整脈効果は、投与後5〜15分で現わ
れ、投与量と直接的関係にあつた。同様な実験条
件下で、ノボカインアミドは、40〜50mg/Kgの投
与量において抗不整脈効果を生じ、この効果はた
いへん早く生じたが、わずか4〜7分間しか持続
せず、その後、心室の期外収縮及び頻脈が再発し
た。70〜80mgの投与量においては、この効果は、
30〜60分間持続した。
5〜10mg/Kgの投与量におけるキニジンは、犬
において左冠状動脈の下行枝の結紮によつて生じ
た心臓不整脈に対して、弱い効果を生じ、この結
果は文献データと一致した。
従つて、この心臓不整脈のモデルにおいて、本
発明による製剤は、ノボカインアミドより70倍も
活性が強いことが証明された。本製剤は、効果の
持続時間においてはノボカインアミドよりかなり
まさつていたが、抗不整脈効果の出現の早さにお
いてはノボカインアミドより遅かつた。
0.25及び0.5mg/Kgの投与量(静脈内投与)に
おける、本発明による製剤は、すべての動物(7
匹の犬及び10匹の猫)において、右心房の心耳及
び左心室尖の電気刺激によつて生じた不整脈の発
現を十分に抑えた。
本発明による製剤の抗不整脈効果は、投与後3
〜7分で現われ、2〜3時間持続した。心拍の動
脈圧及び振幅は変わらなかつた。同様な実験条件
下では、ノボカインアミド及びキニジンは、10
mg/Kgの投与量において、2〜5分間の抗不整脈
効果を各々の実験動物の40%及び30%で示した。
20〜30mg/Kgの投与量においては、双方の製剤
の効果は、20〜25分間持続した。試験したすべて
の投与量において、ノボカインアミド及びキニジ
ンは、動脈圧を20〜70mmHgに下げ、かつ徐脈を
もたらした。ノボカインアミドの抗不整脈効果
は、静脈内投与後、1.0〜1.5分で生じ、キニジン
の場合は、2〜3分であつた。従つて、心臓不整
脈の与えられたモデルにおいて、本発明による医
薬組成物は、その活性の強さにおいてキニジン及
びノボカインアミドより40倍すぐれており、ま
た、本医薬組成物は、これらの実験動物におい
て、抗不整脈効果が遅れて発現したが、持続時間
は、これらの製剤よりずつと長く、動脈圧の減少
を伴わなかつた。
0.1〜0.2mg/Kgの投与量における、本発明によ
る製剤は、あらかじめ左冠状動脈の下行枝の結紮
を受けた犬において、アドレナリンによつて引き
起こされた不整脈を急に止めた。
この最大の効果は、5〜10分以内に現われ、そ
して2時間以上継続した。
上記の投与量において、本製剤は、動脈圧のレ
ベル又はアドレナリンによつて生じた動脈圧(高
血圧症)の高位の高さには影響を与えなかつた。
本発明による製剤の、動脈圧及び呼吸における
効力を評価する目的で、麻酔下の猫及び犬につい
て実験を行なつた。本発明による製剤を0.05,
0.1,0.5,1mg/Kgの投与量において(すなわ
ち、明らかな抗不整脈効果を生じる投与量におい
て)静脈内投与しても、動脈圧及び呼吸には何の
影響も生じなかつた。
心臓組織における陰性の筋変力作用を調査する
ために、2つの系の実験を実施した。すなわち、 1 シユトラウベ(Schtraube)によつて単離し
た蛙の心臓の収縮の振幅における、本発明の製
剤の作用の調査、 2 麻酔下(50〜60mg/Kgのナトリウムエタミナ
ール(soldium ethaminal)の腹腔内投与)の
ラツト及びモルモツトについての、心臓収縮の
強さにおける、本発明による製剤の調査。
第1の系の実験の結果として、10-6〜5×10-5
g/ml濃度の本発明による製剤は、陰性の筋変力
作用を与えないことが示された。この陰性の筋変
力作用に関しては、キニジンの方が、本発明の製
剤よりずつと強かつた。10-4〜3×10-4g/mlの
濃度でのキニジンは、心臓収縮の振幅の強い阻害
と共に不整脈を引き起こした。第2の系の実験で
は、本発明による製剤の静脈内投与は、0.1,
0.5,1,2mg/Kgの投与量において、すなわち、
100%抗不整脈効果を生じる投与量において、心
臓収縮の振幅に対して何らの影響も与えなかつ
た。従つて、本発明による製剤は、キニジンとは
対照的に、実質上、心臓に対して何らの陰性の筋
変力作用も有さなかつた。
本発明の製剤により心臓収縮系の機能に生じた
影響の特徴を調査するために、本発明の製剤の作
用下で、麻酔下のラツト、猫、そのままのうさぎ
及び犬に現われるECG変化を研究し、下記のこ
とがわかつた。すなわち、本製剤は、0.05〜0.25
mg/Kgの投与量での静脈内投与の場合には、ラツ
トでのECGに何らの本質的影響も与えなかつた
が、0.5mg/Kgの投与量の場合には、房室系の伝
導度の減速及びリズムの所定の希薄化を引き起こ
した。1〜2mg/Kgの投与量は、レンジPQ,
QRS,QTを増加させ、R−Rをとるに足りない
くらい増加させ、リプルSを低下させ、リプルT
の振幅を一様に増加させた。本発明による製剤の
4〜6mg/Kgの致死量以下の及び致死量の静脈内
投与は、心臓の伝導系に沿う伝導度を次第に阻害
した。高投与量のキニジン及びノボカインアミド
も、心臓の収縮リズムを強く阻害した。本発明に
よる製剤によつて生じたECG変化は、本製剤が
心筋層の伝導度を下げ、かつもつと小さい範囲で
洞房結節の自動性を低下させることを示した。本
製剤のその作用は、長時間保たれた。炭酸水素ナ
トリウムは、本製剤の伝導度への阻害作用を減じ
た。
本発明による医薬組成物の、冠状の血液循環へ
の作用を、冠状の血液流出量の容積割合を記録す
る方法による、猫での急性実験で調査した。0.1
mg/Kgの投与量の本製剤の静脈内投与は、何の作
用も及ばさなかつたが、0.5mg/Kgの投与量では、
40%の猫において、冠状の血液流出量を15〜30%
まで増加させた。本製剤の1mg/Kgの投与は、長
時間、冠状の血液流出量の容積割合を30〜80%ま
で増加させた。従つて、本発明による製剤は、明
白な抗不整脈作用に加えて、適度の冠拡張作用を
有していた。
本発明の製剤によつて生じる、ニユーロンの細
胞体膜を通るイオン流への影響の調査で、本製剤
は、モラスカ(mollusca)のニユーロンの膜の
カルシウム及びカリウム通路と選択的に相互作用
し、それによつて、これらの通路に沿う流れは抑
制されることが示された。
本製剤の局所麻酔作用を、14匹のそのままのう
さぎについて調査した。本製剤は、明白な麻酔作
用を有し、その麻酔剤活性において塩酸テトラカ
インに匹敵するが、効果の持続時間に関しては、
後者より6倍以上まさつていることが見い出され
た。麻酔法の深さに関しては、本発明による製剤
は、塩酸テトラカインより劣つていた。本製剤
の、浸潤麻酔を起こす作用の測定実験の結果、本
製剤の0.01〜0.05%及び0.1%溶液の、うさぎに対
する皮内投与後10〜15分で麻酔が起こり、それは
痛刺激の閾値を増加させる特徴を有し、作用時間
は20〜48時間であつた。同一の実験条件下で、
0.5%溶液のノボカインの局所麻酔作用は、平均
で90分間持続した。従つて、本発明による医薬組
成物は、明白で、かつ持続性のある局所麻酔作用
を有していた。
本発明による製剤は、弱い中枢鎮静作用を有
し、弱いセロトニン遮断作用を及ぼした他は、中
枢のアドレナリン性及びコリン性の反応に何らの
実質的影響も及びさなかつた。
1〜5mg/Kgの投与量において、本発明による
製剤は、明白な抗炎症性の作用を有していた。
本発明による製剤の吸収効果及び毒性を、マウ
ス、ラツト、うさぎ及び犬について調査した。異
なる種類の動物に対する、本製剤の0.1〜1mg/
Kgの静脈内投与、1〜5mg/Kgの腹腔内投与、5
〜20mg/Kgの経口投与において、これらの動物の
一般的状態では、何らの顕著な変化も認められな
かつた。マウス及びラツトでは、高投与量におい
て、本製剤の投与後平均して5分で、無動力症、
筋肉張力を弱める反応の遅れ、呼吸の希薄化及び
深まり、及び体温の低下が生じた。致死量以下及
び致死量の投与量において、本製剤は、過流涎、
下痢、及び急性の呼吸障害によつて補足される上
記の現象の、より明白でより強い徴候を引き起こ
した。
本発明による製剤の5〜6mg/Kgの静脈内投与
によつて犬が死亡し、3〜4mg/Kgの投与量は、
うさぎに対する致死量となつた。
0.5〜1mg/Kgの投与量における本製剤は、ラ
ツトの利尿に何らの影響も与えず、タンパク質及
び血液(スルフアニル酸試験及びベンジジン試
験)は尿中から検出されなかつた。
12匹のモルモツト及び6匹のうさぎについて実
施した実験により、本発明による製剤は、何らの
アレルギー作用も有していないことが示された。
本発明による医薬組成物1mg/Kgの一回投与及
び連続投与は、ラツトの血中の糖、タンパク質、
及び酵素(アミノ基転移酵素、乳酸脱水素酵素)
の含有量に関して、実質的変化を生じさせなかつ
た。
6か月間、本発明による製剤を種々の投与量で
投与した実験動物(犬、うさぎ、ラツト)の内部
器官の比較組織学的な分析を基にして、次のこと
が言える。すなわち、本製剤の、犬に対する1及
び5mg/Kgの経口投与、うさぎに対する0.1及び
0.5mg/Kgの静脈内投与、及びラツトに対する1
mg/Kgの経口投与は、内部器官及び組織の部分
に、何らの破壊的変化も与えなかつた。本製剤の
10mg/Kgの投与量の長期投与は、内部器官に構造
上の変化を引き起こした。
2377匹の胎児を与えた317匹の妊娠ラツトの実
験において、本発明の製剤は、潜在的な胚子奇形
発生物質ではなかつた。
コントロール及び試験動物の内部器官の肉眼的
及び顕微鏡的調査を基にして次のことが見い出さ
れた。すなわち、6か月間の、0.5〜2mg/Kgの
投与量における本製剤の皮下投与及び経口投与
は、2年間のこれらの動物の観察によつて示され
たように、細胞及び組織の異型性及び無形成、及
び新生物の形成を引き起こした。
動脈圧、呼吸及び心臓の生体電気活性を記録し
た犬での急性実験において、炭酸水素ナトリウム
の作用を、本発明による製剤の心臓毒性作用につ
いて調査した。
総量100〜200mlの4%溶液の形での炭酸水素ナ
トリウムの静脈内点滴注射は、点滴開始後15〜30
分以内の、本発明による製剤の中毒量投与によつ
て生じた、大変明白なECGの変化を一様にする
ことが見い出された。本製剤の過投与において観
察される動脈圧の低下は、炭素水素ナトリウム溶
液の点滴によつて、そのECG特性の常態化と同
時に一様化された。炭酸水素ナトリウム及びアド
レナリンの併用は、これらの動物における血行力
学的及びECGの変化を、確実により素早く一様
化した。
本発明による製剤の臨床的調査を、種々の心臓
リズム障害(イシエミーの心臓病、種々の心筋
症)を伴う、さまざまな病気をわずらう200人の
患者について実施した。本製剤を、1〜2個のア
ンプル(本製剤の0.5%溶液2ml)を用いて静脈
内的に、及び50mgの錠剤を経口的に、各々投与し
た(最初の2日間は、1日当り2〜3個の錠剤、
それ以降はずつと1日当り1〜2個の錠剤)。
ECG特性、動脈圧、心拍率及び血行力学のさま
ざまなパラメータを記録した。
この調査を、急性の場合及び一連の治療の双方
について実施した。本製剤は、安定した形の心室
の及び上室性の期外収縮を伴つて、患者に明白な
抗不整脈作用を与えることが見い出された。副作
用(低血圧症、心拍率変化、脈変化、呼吸変化)
は観察されなかつた。本製剤は、錠剤の形状にお
ける過程治療で、より効果的であつた。
本医薬組成物は、さまざまな製剤の形態におい
て、好ましくは、注射溶液及び錠剤の形態におい
て有効である。
本製剤の形態の製造は、通常の方法によつて行
われる。
本発明による医薬組成物の有効成分であるアル
カロイド、ラツパコニチン臭化水素塩は、下記の
方法における公知の手順に従つて調製される。
植物、ヤマトリカブト属ルーコストマム
(leucostomum)の気部及び気根(塊茎)を分解
した。この分解した、風乾の生の材料を炭酸ナト
リウムの3%溶液で湿らせ、その1時間後、クロ
ロホルを注ぐ。その12時間後、このクロロホルム
を落とし、この植物を新しいクロロホルムで処理
する。このようにして8回分の抽出液を得、それ
らを合わせて、真空下で、少量になるまで蒸発さ
せる。この濃縮クロロホルム抽出液から、このア
ルカロイドを2%硫酸で回収する。ここでいつし
よにした酸抽出物をクロロホルムで洗浄し、ソー
ダでアルカリ性にし、クロロホルムで抽出した。
このクロロホルム抽出液を蒸発させ、その残留物
をアセトンで処理すると、メタノールから再結晶
させる市販品ラツパコニチンを得る。ラツパコニ
チンのメタノール溶液と臭化水素酸とを混合す
る。ここに沈殿するラツパコニチン臭化水素をメ
タノールから再結晶させると、白色又は黄白色で
苦味のある、水、アルコールに可溶で、メタノー
ルにより可溶の結晶が得られる。融点は、216〜
220℃、〔α〕24 D=+27(アルコール)の
C32H44O8N2・HBrで、分子量は664.9。
本発明による製剤は、経口的、筋肉内的、静脈
内的に投与される。本製剤は、1日当り0.05gの
錠剤を2〜3回、又は1日当り2mlの0.5%溶液
の注射を2〜3回として処方される。本製剤を、
食前に経口投与するのが当を得ている。治療過程
の期間は10日間である。副作用については、ある
場合には、10〜15分を経過して、脱力感又はめま
いが観察されるかもしれない。本製剤の投与に対
する禁忌は、何ら示されていない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有効成分としての、下記式 を有するアルカロイドの臭化水素塩と医薬上許容
    される担体とを含んで成る、抗不整脈効力を有す
    る医薬組成物。 2 1錠当り0.05gの前記有効成分を含む、錠剤
    の形態の特許請求の範囲第1項記載の医薬組成
    物。 3 前記医薬上許容される担体が賦形剤である、
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載の医薬組成
    物。 4 前記賦形剤がスクロース及びデンプンであ
    る、特許請求の範囲第3項記載の医薬組成物。 5 前記有効成分が0.5重量%の量で用いられる、
    注射液の形態の特許請求の範囲第1項記載の医薬
    組成物。 6 前記医薬上許容される担体が、溶剤である、
    特許請求の範囲第1項又は第5項記載の医薬組成
    物。 7 前記溶剤が蒸留水である、特許請求の範囲第
    6項記載の医薬組成物。
JP58169483A 1983-09-01 1983-09-16 抗不整脈効力を有する医薬組成物 Granted JPS6061527A (ja)

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