JPH0341179B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、火傷又は床ずれなどの痛みを有する
患者の処置を、特に、しかし、それ以外を排他す
るものでなく、意図された治療のための空気流動
ベツドに関する。

このタイプのベツドは広く知られており、病院
におけるこれらの使用は急速に広まつている。こ
れらは、例えば、1966年３月17日付けの米国特許
第3428973号明細書に記載されている。それぞれ
のベツドは、粒子材料を充填されたタンク、及び
該粒子材料を通して、圧縮空気を吹き込むための
装置を包含しており、したがつて、粒子材料はタ
ンクから排出されることなく流動化される。該タ
ンクの低部は、タンクの外へ出る該粒子材料を許
さないで、タンク中のガスについては許すような
充分に多孔性の拡散スクリーンで作られている。

実際上は、該粒子材料は、約千分の３インチの
直径を有する小さいガラス球から成り、流動化し
た後の材料の平均密度は1.6〜1.7の間である。し
たがつて、患者は、あたかも高密度の液体に浮い
ているかのようにベツドの上に支持される。その
結果、患者の総ての支持表面に一様な圧力がかか
り、そしてそれ故に、非常に快適な心持となる。
患者の皮膚と該小球の直接接触を妨げるように、
多孔性のシートが粒子材料の表面に使用される。
かくして、小球を残留させながら、そのガス（実
際の操作では空気）の外に出るのを許すことにな
る。

これらのベツドの上で処理される患者の創傷開
放創の汚れの危険のために、それらの、微生物学
的環境の系統的な研究が試みられている。これら
の研究は、該ベツドが、出合うほとんどの細菌類
に対して、静菌性及びたいがいは、さらに殺菌剤
の性質を有することを示していた。この有望な現
象の説明は、一方では流動する空気の乾燥作用に
あるようにみえ、他方では、小球が製造されるガ
ラスの表面に存在するナトリウムイオンに起因す
る穏和な塩基性の性質にあるようにみえる。ま
た、多少の関係は、小球の腐蝕によつて製造され
るガラスダストによつて行われるようにみえる。

しかしながら、この有望な性質は、一方では、
それらの流動化を容易にするように、該球を覆
い、そして、ガラス材料と外部媒体と間の本質的
な接触を除外する減摩材の微細な層によつて補わ
れており、また、他方では、製品ロツトに依存す
る、該材料中に存在するガラスダストの変りやす
い部分によつて補われている。そして、この部分
は、該球の腐蝕の段階及びこれらを覆うシートの
濾過能力と共に変化できるものである。更に、ガ
ラスとは別の材料の使用は、現存する媒体の穏和
な塩基性質が問題となるだろう。結局、特に抵抗
微生物種を保持する処置する患者にとつての必要
性が、将来において現われるだろう。したがつ
て、該粒子材料の生化学的性質を制御することが
望まれるのが明らかである。

本発明は、患者を支持する不活性粒子材料を、
治療上の殺菌性の薬剤（bactericid agent）のよ
うに、使用することが必要であるという考えに基
づいている。

本発明によれば、ガスの垂直上方への流れを通
過させる粒子材料で充填されたタンクを包含し、
そして、該材料は多孔性のシートで覆われてい
る、空気が流動するベツドは、上記粒子材料より
大きい活性を有する殺菌性の粒子を、前述の粒子
材料へ導入し、前述の微小粒子は、全体材料の細
かい断片のみを意味するものであることによつて
特徴づけられている。

したがつて、多少なりとも活性な粒子の変化し
うる部分を、それに導入することによつて、該材
料の生化学的作用を制御することが可能である。

本発明の他の特徴によれば、前述の微小粒子
は、球状が望ましい。この形状は良好な流動化に
貢献し、該球状の形の粒子は、小さいガラス球の
間をより容易に動き得るものである。

本発明の他の特徴及び利点は、添付図面の図を
参照して、実例として、以下に与えられ、ただ
し、制限的ではない説明に照らしてよりはつきり
と認められるようになるだろう。

第１図において、空気が流動するベツドは、例
えば、ガラス又はセラミツク球１から製造される
粒子材料を含むタンクＥを包含している。タンク
Ｅの低い部分は、ノズルＡによつて、ガス中に補
給される圧縮室Ｂの頂部の上に、拡散する多孔性
のスクリーンＣで作られる。粒子材料の頂部表面
は、多孔性シートＤによつて覆われており、患者
はそのシートの上に寝ている。矢印は、流動して
いる空気、すなわちガスの流れる方向を、大まか
に示す。実際には、小球は、ガス及びそれら相互
の接触の影響下に、ブラウンタイプの運動をして
いる。

以上述べたように、本発明は、粒子材料の殺菌
活性を、前述の材料に、粒子の導入によつて制御
するための方法に関し、そして、該粒子は、一方
では、ガスの流れを助長し、他方では、ガラス球
と殺菌性粒子との親密な混合を助長するように、
球形であるのがよい。むしろ、粒子の大きさは、
ガラス球の大きさと、同じ程度であるから、重量
単位当りのそれらの比活性表面積は、できるだけ
高いものである。

本発明の他の特徴によると、粒子が作られてい
る材料の密度は、不活性な球が作られている材料
の密度よりも僅かに大きい。したがつて、該粒子
は、逆作用もするであろうが、患者を支持するシ
ートと直接接触していない。

第２図は、多くの小球１の中に、粒子２の配分
を図式化して示す。そのガスの流れによつて形成
される運動及び該混合物の二つの成分の相違する
密度の影響下に、かかる方法において、統計的平
衡が成立するので、該小球と混合した、該粒子の
比率は、下の方に向つて大きくなる。当然に、こ
の平衡は、ガスの流れが連続しているときのみ成
立する。したがつて、該粒子は、タンクの低部に
集まり、患者の創傷との総ての接触を妨げられ
る。また、該粒子が作られている材料の生化学的
活性は、例えば殺菌性該ガラス球の活性よりも大
きいが、少々限定すべきであり、したがつて、粒
子の摩耗によつて製造されるダストは、多孔性シ
ートを通過するであろうが、創傷に炎症を起させ
てはならない。

以上の禁忌（contraints）を満足させる粒子を
製造するに利用されるであろうような材料の系統
的調査は、カルシウム及びマグネシウムのような
アルカリ金属、これら二つの金属を一緒にした合
金及びこれら二つの金属と、アルミニウム、ビス
マス及びケイ素のように、高い密度及び低い活性
の他の元素との合金に導いた。カルシウム及びマ
グネシウムは、空気及び製造された酸素との接触
中に、全く活性な塩素性化合物を与えるように水
と反応するときは、自然に反応する。カルシウム
の場合、特別であるが、マグネシウムの場合も同
様である。これら二つの元素を、上で与えられた
活性の低い元素と合金にすることによつて、望む
生化学活性レベルのものを得ることができる。

患者からの流体は、一般に酸性であるが、一時
的に集塊する小球を通過し、重力によつて、下方
に流れる。それらの移動の間に、それらの流体
は、副生成物を与えるように、それら粒子と接触
し、そして、それらと反応し、その間に、微生物
類は破壊される。

本発明は、実例として与えられたその例に限定
されるものではないが、同等のものを取り上げる
如何なる変化を包含するものであつて、しかも、
クレームに表現される一般的定義を意味すること
は言うまでもないことである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、空気が流動するベツドの公知のタイ
プである。第２図は、粒子材料における殺菌性の
粒子の分配の例である。 Ａ……ノズル、Ｄ……多孔性シート、Ｂ……圧
縮室、Ｅ……タンク、Ｃ……スクリーン、１……
ガラス又はセラミツク球、２……粒子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ それを通り抜けて上方へ空気が流れる、粒子
   材料で充填されたタンクを備え、該材料が多孔性
   のシートによつて覆われている治療用の空気流動
   ベツドにおいて、前記粒子材料より大きい殺菌性
   を有し、かつ前記粒子材料より大きい密度を有す
   る粒子が前記粒子材料中に導入されていることを
   特徴とする治療用の空気流動ベツド。 ２ 前記粒子が、球状の形を有し、さらに、粒子
   材料と略同じ程度の大きさであることを特徴とす
   る特許請求の範囲１に記載の治療用の空気流動ベ
   ツド。 ３ カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、
   ビスマス及びケイ素から成る群より選択された少
   くとも一つの元素によつて、前記粒子が製造され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲１又は２
   に記載の治療用の空気流動ベツド。