JP2576010B2 - 生物利用脱臭装置 - Google Patents

生物利用脱臭装置

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JP2576010B2
JP2576010B2 JP5002203A JP220393A JP2576010B2 JP 2576010 B2 JP2576010 B2 JP 2576010B2 JP 5002203 A JP5002203 A JP 5002203A JP 220393 A JP220393 A JP 220393A JP 2576010 B2 JP2576010 B2 JP 2576010B2
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芳孝 東郷
幸作 大郷
幸夫 山下
素久 宇田
司瑞利 雨森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生物利用脱臭装置に関
し、特に発泡プラスチック層と交互に重ね合せた脱臭生
物固定の泥炭層に臭気ガスを通して脱臭する生物利用脱
臭装置に関する。
【0002】
【従来の技術】適度の水分を与えた脱臭生物固定の泥炭
層に臭気ガスを通すと、臭気成分が水に溶解し脱臭生物
がその溶解臭気成分を分解して無臭化する現象が知られ
ている。図2は、この現象を利用した従来の脱臭装置の
一例を示す。脱臭槽1内に脱臭生物固定の泥炭層2を多
孔質支持板3によって保持する。各泥炭層2の上に散水
装置4を設け適当な水分を保つ。送風機5から給気管6
を介して泥炭層2に交差するガス流路7へ臭気ガスを送
入する。泥炭層2で臭気成分が分解され、脱臭されたガ
スが排気管8に到達する。泥炭に脱臭生物を固定して用
いる脱臭装置は、設備費が僅かでしかも運転費が低廉で
ある利点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、単一の泥炭層
2のみからなる脱臭槽1の場合には、使用時間の経過と
共に泥炭が不均等に圧密し、充填時の充填むらと相まっ
て臭気ガスの流路がショートパス即ち短絡して脱臭効率
の低下する問題点があった。この問題点を解決するた
め、図2に示すように泥炭層2を複数段とし、各段の厚
さを薄くしたり、プラスチック製の充填物を混入して泥
炭の固化を防止したり、定期的に泥炭を攪拌して泥炭層
2を均質に保つ対策が試みられてきた。
【0004】複数段の泥炭層2を用いれば、臭気ガスの
ショートパスは防げるが、多孔質支持板3が複数枚必要
となり、その結果、隣接泥炭槽2の間に空間ができて脱
臭槽頂部に設けた1個の散水装置4だけでは散水が均一
にならないので、各泥炭槽2ごとに散水装置4を設ける
こととなり、全体的に脱臭槽1の構造が複雑になってコ
スト増を招く不都合があった。また各泥炭槽2の泥炭を
入替える時にそれぞれの多孔質支持板3を取外す必要が
あり手間がかかっていた。泥炭層2に充填物を混入する
場合には、泥炭の固化を防止できるものの、充填むらを
無くすためには慎重な作業が必要であった。泥炭層2内
の泥炭の定期的攪拌も、脱臭槽1が大形化するとその実
施が困難になってくる。
【0005】従って本発明の目的は、構造が簡単であっ
てしかも泥炭中のショートパスの影響が少ない生物利用
脱臭装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1の実施例を参照する
に、本発明の生物利用脱臭装置は、筒形脱臭槽1の底部
に被処理臭気ガスの流れと交差する方向に多孔質支持板
3を固定し、その多孔質支持板3上に脱臭生物固定の泥
炭層2及び発泡プラスチック層9を交互に重ねてなる構
成を用いる。
【0007】好ましくは、交互に重ねた泥炭層2及び発
泡プラスチック層9の頂部に散水装置4を臨ませる。さ
らに好ましくは、発泡プラスチック層9を発泡ポリスチ
ロール破砕片の充填層とする。本発明者は、発泡プラス
チック層9を等価粒径1〜2cmの発泡ポリスチロール破
砕片9aの充填層とし、その層9の厚さを20〜30cmとすれ
ば高い脱臭効果が安定的に得られることを実験的に見出
した。
【0008】
【作用】本発明による生物利用脱臭装置の脱臭槽1にお
いては、最上段以外の泥炭層2に圧密に伴う部分的な固
化又は充填むら等に起因するショートパスが発生して
も、その上に発泡プラスチック層9及び隣接泥炭層2が
あるので、被処理臭気ガスは発泡プラスチック層9にお
いて拡散された後隣接泥炭層2へ進入することとなり、
脱臭槽1全体の脱臭効率の低下を防止することができ
る。発泡プラスチック層9の比重は小さく、とくに発泡
ポリスチロール製のものの場合には比重が0.1以下であ
り、吸水性も無いのでプラスチック層9の自重により泥
炭層2に圧密が生ずることはない。発泡ポリスチロール
は、とくに耐水性に優れ、コストも安い。脱臭槽1の頂
部から散水した水も、発泡プラスチック層9で一様に分
散されるので、下方の泥炭層2へ均一に給水することが
できる。泥炭層2の入替えも各層ごとの多孔質支持板3
の操作がなく容易であり、脱臭槽1の構造も簡単であ
る。
【0009】こうして、本発明の目的である「構造が簡
単であってしかも泥炭中のショートパスの影響が少ない
生物利用脱臭装置の提供」が達成される。
【0010】
【実施例】図1の実施例においては、泥炭槽2の3層
と、発泡ポリスチロール製の発泡プラスチック層9の2
層とを交互に重ねて脱臭層1に充填している。発泡プラ
スチック層9の厚さに制限はなく、厚いほどガス及び水
の拡散のためにはよいが脱臭槽1が大きくなり建設費が
増大し、薄すぎると所期のガス及び水の拡散効果を得る
ことができない。本発明者の研究結果によれば、細かく
砕いた発泡ポリスチロール破砕片9aの充填層によって形
成した発泡プラスチック層9が優れたガス・水拡散特性
を与える。この場合、発泡ポリスチロール破砕片9aが細
かすぎると発泡プラスチック層9での圧力損失が増え動
力消費量が多くなって不経済である。発泡ポリスチロー
ル破砕片9aの適当な大きさは等価粒径で1〜2cmであ
る。この場合の発泡プラスチック層9の適当な厚さは20
〜30cmである。なお、発泡ポリスチロール製のパッキン
グ用クッション材(例えば紐状のもの)によって発泡プ
ラスチック層9を形成してもよい。
【0011】泥炭層2の厚さはショートパス防止のため
には薄いほどよいが、薄過ぎると所定の脱臭能力を実現
するために多数の泥炭層2及び発泡プラスチック層9を
必要とし脱臭層1の大形化を招き不経済である。厚過ぎ
るとショートパスが生じた場合に脱臭効率が大幅に低下
する。本発明者は、泥炭層2の適当な厚さが30〜50cmで
あることを実験的に見出した。なお、泥炭層2にバーミ
キュライト等の吸湿材を混入すると、泥炭層2の流動性
がよくなり、充填がより一層均一となって脱臭効果をさ
らに高めることができる。
【0012】[比較実験例]図3に比較実験の流れ図を
示す。一辺60cmの方形断面で高さ150cmの脱臭槽1の内
部に、厚さ30cmの脱臭生物固定の泥炭層2の3層と、厚
さ10cmの発泡プラスチック層9の2層とを縦方向に交互
に重ねた。発泡プラスチック層9は、径5mm長さ100mの
発泡ポリスチロール製紐状クッション材により形成し
た。泥炭層2が乾燥しないように定期的に脱臭槽1の頂
部から散水しながら、下水臭気を送風機5により脱臭槽
1の下から上へ流れるように供給した。この間、入口臭
気サンプリングノズル10と出口臭気サンプリングノズル
11で採取した試料により、出入口臭気濃度を3点比較法
で10回測定した。結果は次の通りであった。 入口臭気濃度: 1200〜3400 出口臭気濃度: 320〜650 脱臭率は73〜81%のレベルで比較的安定していた。
【0013】他方、本発明と比較するため、同様な脱臭
槽1に脱臭生物固定の泥炭槽2のみを高さ90cmに充填
し、同じ条件で運転をし、臭気濃度を測定したが、連続
運転1ヵ月を過ぎると、出口の臭気濃度が大きくなり脱
臭率が50%近くまで低下した。また、泥炭層2の一部が
周囲に比べて乾燥しており、臭気ガスのショートパスの
発生が認められた。このため、2回/月の頻度で泥炭層
2の泥炭を再混合しショートパスの防止を図ったとこ
ろ、発泡ポリスチロール層を用いた本発明の実験例と同
様な脱臭率70〜80%が得られた。
【0014】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の生物
利用脱臭装置は、脱臭生物固定の泥炭層を複数段に分け
隣接段の間に発泡プラスチック層を介在させるので、次
の顕著な効果を奏する。 (イ)複数段の泥炭層を使うことにより、ガスのショー
トパスによる脱臭効率の低下を防ぐことができる。 (ロ)脱臭槽全体に対し多孔質支持板1枚で全ての泥炭
層及び発泡プラスチック層を支持し、脱臭槽の構造の単
純化及び泥炭層の泥炭再充填の容易化を図ることができ
る。 (ハ)発泡プラスチック層の比重、とくに発泡ポリスチ
ロール使用の場合の比重が非常に小さいので、発泡プラ
スチック層の自重による泥炭層の圧密がない。 (ニ)泥炭層を定期的に混合する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明による生物利用脱臭装置の説明図で
ある。
【図2】は、従来の生物利用脱臭装置の説明図である。
【図3】は、本発明と従来例の比較実験の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 脱臭槽、 2 泥炭層、 3
多孔質支持板、4 散水装置、 5 送風
機、 6 給気管、7 ガス流路、
8 排気管、9 発泡プラスチック層、
9a 発泡ポリスチロール破砕片、10 入口臭気サンプリ
ングノズル、 11 出口臭気サンプリングノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇田 素久 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 雨森 司瑞利 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−34170(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱臭槽の底部に被処理臭気ガスの流れと
    交差する方向に固定した多孔質支持板、並びに前記多孔
    質支持板上に交互に重ねた脱臭生物固定の泥炭層及び発
    泡プラスチック層を備えてなる生物利用脱臭装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の脱臭装置において、前記脱臭
    槽内の前記重ねた泥炭層及び発泡プラスチック層の頂部
    に散水装置を臨ませてなる生物利用脱臭装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の脱臭装置において、前
    記発泡プラスチック層を等価粒径1〜2cmの発泡ポリス
    チロール破砕片の充填層としてなる生物利用脱臭装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の脱臭装置において、前記泥炭
    層との重ね方向における前記発泡プラスチック層の厚さ
    を20〜30cmとしてなる生物利用脱臭装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、3又は4の脱臭装置におい
    て、前記発泡プラスチック層との重ね方向における前記
    泥炭層の厚さを30〜50cmとしてなる生物利用脱臭装置。
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JPH06205820A JPH06205820A (ja) 1994-07-26
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JP5099552B2 (ja) * 2008-03-21 2012-12-19 パナソニック環境エンジニアリング株式会社 生物脱臭装置
JP5136508B2 (ja) * 2009-04-22 2013-02-06 パナソニック株式会社 生物脱臭装置

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