JPH0340945Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、洗面台に設けられたシヤワーヘツ
ドを一挙動操作で洗髪に必要な高さにする作動手
段の改良に関する。

（従来の技術） 従来、洗面台の天板に混合水栓と共にシヤワー
ヘツドを引出し自在に収容したシヤワーホルダー
を取付け、該シヤワーホルダーの高さを調節自在
とすることにより洗髪ができるようにしたものと
して実公昭62−19734号公報の第２図（本願図面
の第３図）のものがある。上記第３図に就いて簡
単に説明すると、シヤワーヘツド４０をシヤワー
ホルダー４１に収出自在に収容し、該シヤワーホ
ルダー４１を洗面台などの天板４２に管座金４３
を介して収出自在に支持すると共に、該管座金４
３を延長した外筒４４内に、前記シヤワーホルダ
ー４１に連結した二重構造の内筒４５，４５ａを
弾力的に、かつ摺動自在に介在させ、前記管座金
４３に締め環４６を有するロツクナツト４７を軸
方向の変位自在に、かつ弾力的に係合させ、該ロ
ツクナツト４７の操作により前記シヤワーホルダ
ー４１を緊締または弛緩させて前記シヤワーヘツ
ド４０の高さを調節自在とし、シヤワーヘツド４
０の位置決めにはロツクナツト４７を締付けるよ
うにしたものである。

上記のものにあつては、シヤワーヘツドを洗髪
を行なうのに必要な高さに調節するには、一方の
手でロツクナツトを圧下した状態とし、他方の手
でシヤワーホルダーを必要な高さまで持ち上げる
操作が必要であり、操作に手間がかかるうえ、両
手を使わなければシヤワーヘツドの位置の調整が
できないため、片方の手にシヤンプー等を持つて
いた場合は、手に持つた物をいつたん洗面台の上
に置いてから両手を使つて操作しなければならな
いので極めて使い勝手の悪いものであつた。

（考案が解決しようとする問題点） この考案が解決しようとする問題点は、洗髪等
を行なう際に、シヤワーヘツドを洗面、手洗いの
通常位置から洗髪に必要な高さに一挙動の操作で
変位させると共に、洗髪後の復元をも一挙動の操
作で行なうようにすることである。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために本考案が講じた技
術的手段は、 洗面台の天板に取付けた基部筒体に緊締筒体を
同軸上に螺着すると共に、これら基部筒体及び緊
締筒体の挿孔に、可動筒体を上下の摺動と高さの
位置決め自在に支承し、該可動筒体の上端にはホ
ースと連結したシヤワーヘツドを引出し自在に収
容した支持管部を接続したシヤワーヘツド支持機
構を設け、前記可動筒体の下端に雄ナツト及び雌
ナツトを嵌装し、これら雄ナツト及び雌ナツトの
間にフツクを挾着して継手を形成し、そのフツク
を前記可動筒体と平行させた押棒の上端に連結
し、他端に横設したピンを梃子の案内溝に摺動自
在に係合させ、梃子のペタル部を洗面台の下部前
面に突出させた作動手段を構成したものである。

（作 用） シヤワーヘツドが通常高さ位置にある時に、混
合水栓のレバーを操作して湯、水又は混合水を洗
面ボールに供給して洗顔又は手洗いを行ない、洗
髪の際には足もとに設けたペタル部を踏み付ける
ことにより、可動筒体を介して支持管部と共にシ
ヤワーヘツドを一挙動で洗髪に必要な自在高さ位
置に押上げて洗髪を行ない洗髪後にはシヤワーヘ
ツドの一挙動の押下げによつて復元させる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図に基づいて詳細に説
明する。

この考案の一実施例は、第１図に示すように継
手１ａは、洗面台Ａに取付けた後記の可動筒体１
２の下端に取付けた雄ナツト７及び雌ナツト７ａ
の間にフツク８を挾着してなり、該フツク８には
前記可動筒体１２と平行に垂設した押棒６の上端
を六角ナツト９，９によつて連結されており、該
押棒６の下端に横設したピン５は、梃子２の一端
に設けた案内溝４内に摺動自在に係合させ、前記
梃子２は一端を前記洗面台Ａの挿孔Ｂから外側へ
突出させた足踏み用ペタル部３を備えており、こ
の梃子２は、通常は洗面台Ａに固定したＵ字形の
支持体１０の縦溝１１に挿通して洗面台Ａの底面
と平行に位置して作動手段１を構成する。前記可
動筒体１２は後述する基部筒体１７及び緊締筒体
２０の挿孔１１ａに嵌挿し、内部に上流側は別に
設けた混合水栓（図示省略）と接続し、下流側は
シヤワーヘツドＥに接続するホースＦを収出自在
に挿通させる通し孔１３を有し、上部に引出し自
在の前記シヤワーヘツドＥの連結部（図示省略）
を収容する支持管部１４を管継手１５を介して取
付けてある。前記基部筒体１７は雄ねじ部１８と
ナツト１９及びカバー部１９ａを介して洗面台Ａ
の天板Ｃに設けた穴Ｄに取付けられており、別に
設けた前記緊締筒体２０は、合成樹脂の成型によ
るもので上部を前記基部筒体１７の内周面に螺着
されており、下部に複数の切欠き２２及び環状の
突条部２３を有した緊締部２１を設けると共に、
該緊締部２１の下部外周に設けた環状溝２４に引
張スプリング２５を環状に巻装することにより、
前記突条部２３を前記可動筒体１２の周面に弾力
的に緊締するように対応させてある。

いま、第１図に実線で示す位置にあるシヤワー
ヘツドＥを洗髪を行なうのに必要な高さである鎖
線で示す自在高さ位置E₁に上昇させるには、梃
子２先端のペタル部３を踏み付けるように操作す
ると、梃子２は支点Ｇを中心として鎖線で示す２
ａのように一挙動で上傾する。この際梃子２の案
内溝４とピン５を介して連繋している押棒６が垂
直上昇して鎖線で示す６ａの位置まで上昇する。
この時押棒６の上端は可動筒体１２の下部に作動
手段１を介して結合しているので、押棒６と共に
可動筒体１２も鎖線の位置まで上昇する。次に可
動筒体１２が調節位置で停止し、ペタル部３から
足を離すと、第２図に示す緊締筒体２０の緊締部
２１が収縮方向に作用していて突条部２３をもつ
て可動筒体１２の周面を圧力的に緊締し、同時に
引張スプリング２５の収縮方向の弾力によつて可
動筒体１２を締付けるので、可動筒体１２は下降
することなく自在高さ位置E₁に安定的に保持す
ることができる。次に洗髪を終え、シヤワーヘツ
ドＥを支持管部１４に収容したのちに可動筒体１
２を元の位置に戻すには支持管部１４を一挙に圧
下すればよく、この一挙動作によつて作動手段１
と共に支持管部１４を復元することができる。

（効 果） この考案は、上記の構成であるから、次の利点
を有する。

(1) 洗髪を行なうためにシヤワーヘツドを自在高
さ位置に引上げるには足もとに設けた梃子のペ
タル部を踏む一挙動作によつてシヤワーヘツド
は、可動筒体と共にシヤワーヘツド支持機構、
梃子及び押棒からなる作動手段により一挙動で
自在高さ位置に上昇するようにしたので手を使
う必要がなく極めて便利である。

(2) 従来のものと異なり本考案はシヤワーヘツド
の自在高さ位置の定置を緊締筒体の緊締部の締
付けによつて維持するようにしたので、従来の
ようにナツト又はレバーによる締付ける手数を
必要としない。またシヤワーヘツドを元の位置
に戻すには手で押し下げる簡単な操作でよいの
で使い勝手が極めてよい。

(3) 可動筒体に取付けた作動手段は梃子を利用し
た簡単な構造で、少ない部品点検によりシヤワ
ーヘツドの位置を手を使わないで上昇させるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本願装置を洗面台に装置した場合の
作動要領の説明図、第２図は、第１図に於けるＸ
−Ｘ線の一部破断、一部省略した拡大正面図、第
３図は、従来技術の説明図である。 主要部分の符号の説明、１……作動手段、３…
…梃子、３……ペタル部、４……案内溝、６……
押棒、７……雄ナツト、７ａ……雌ナツト、８…
…フツク、１２……可動筒体、１４……支持管
部、１７……基部筒体、２０……緊締筒体、Ａ…
…洗面台、Ｃ……天板、Ｅ……シヤワーヘツド、
Ｆ……ホース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗面台Ａの天板Ｃに基部筒体１７を取付け、該
   基部筒体１７に緊締筒体２０を同軸上に螺着する
   と共に、これら基部筒体１７及び緊締筒体２０の
   共通の挿孔に可動筒体１２を上下の摺動と高さの
   位置決め自在に支承し、該可動筒体１２の上端に
   はホースＦと連結したシヤワーヘツドＥを引出し
   自在に収容した支持管部１４を接続したシヤワー
   ヘツド支持機構Ｈに於いて、前記可動筒体１２の
   下端に雄ナツト７及び雌ナツト７ａを嵌装し、こ
   れら雄ナツト７と雌ナツト７ａの間に環状のフツ
   ク８を挾着して継手１ａを形成し、そのフツク８
   を前記可動筒体１２と平行させた押棒６の一端に
   連結し、他端に横設したピン５を梃子２の案内溝
   ４に摺動自在に係合させ、前記梃子２のペタル部
   ３を洗面台Ａの下部前面に突出させて作動手段１
   を構成し、該作動手段１の足踏み操作によつて可
   動筒体１２と共にシヤワーヘツドＥを洗髪に必要
   な高さに一挙動で変位させ、洗髪後はシヤワーヘ
   ツドＥを押し下げる一挙動の操作で復元すること
   を特徴とする洗面台用シヤワーヘツドの一挙動昇
   降装置。