JPH034091Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案は閉鎖配電盤の引出形電気機器用のシヤ
ツタ装置に関する。

シヤツタ装置はそのシヤツタ板ができるだけ軽
量で安全かつ操作が容易であるとともに接続口を
閉じた際に隙間が小で閉鎖配電盤の閉鎖規準を満
足するものでなければならない。

〔従来技術とその問題点〕

第６図および第７図は従来の引出形電気機器用
シヤツタ装置を示すもので、これらの図において
１は引出形電気機器で移動台車２に搭載されて閉
鎖配電盤３の天井上を移動して機器室４に出入れ
される。機器室４内の配電盤隔壁３ａに電気機器
１の接続接触子５を貫通させる接続口６が設けら
れ、接続口６の奥に接続接触子５を盤内電気回路
に接続する固定接触子７が設けられている。接続
口６の前面には移動台車２の引入れ引出しに応じ
てこの接続口を開閉するシヤツタ板８が設けられ
ている。第７図において、シヤツタ板８は接続口
６の側方の盤側壁に取付けたガイド１０に上下動
可能に取付けた昇降棒１１に取付部材９を介して
固着されている。昇降棒１１の下端は側壁に設け
た支点１２を中心に回動する駆動レバー１３にピ
ン結合されている。駆動レバー１３の回動支点側
の基端部は、先端にローラ１４を備え、ローラ１
４が移動台車２に設けたストライカ１５に当接し
て支点１２を中心に回動するようにしたレバー１
６に固着されている。移動台車２を引入れると駆
動レバー１３が回動して昇降棒１１が押上げら
れ、シヤツタ板８が接続口６を開き、電気機器１
の接続接触子５が接続口６を貫通して固定接触子
７に接続される。移動台車２を引出すとシヤツタ
板８は自重で下降して接続口６を閉じるようにな
つている。

前記の構造では移動台車引入れ中は機器室が台
車の正面パネルで塞がれるが、台車を引出した場
合にシヤツタ板が接続口を閉じ、閉じた状態で閉
鎖配電盤の閉鎖規準を満たさなければならないの
に対して、シヤツタ板が平板で構成されており、
シヤツタ板の変形歪の影響をうけ、またシヤツタ
板の位置調整が困難なため、どうしても隙間が大
となり、IEC規格の閉鎖規準、すなわち直径また
は厚さが2.5mm以上の異物、電線等の侵入を防止
するとのIPH3を満足できず、安全性に問題があ
るといつた欠点があつた。

〔考案の目的〕

本考案は前記の欠点を除去し、位置決め調整が
容易で正確に取付けられ、閉じた場合の隙間が
IEC規格の閉鎖規準IPH3を満足する閉鎖配電盤
の引出形電気機器用シヤツタ装置を提供すること
を目的とする。

〔考案の要点〕

本考案は閉鎖配電盤の引出形電気機器の接続口
外周に前面へ突出させる折曲げを設け、前記電気
機器に連動して前記接続口を開閉するシヤツタ板
の外周に、閉じた際に前記接続口の折曲げ縁にラ
ツプして係合する折曲げを設け、シヤツタ板折曲
げ縁の上端に、前記接続口の両側の折曲げ縁を喰
込ませて摺動自在にガイドする切欠溝を設けると
ともに、シヤツタ板を前記電気機器に連動して垂
直ガイド棒に沿つて上下動するようにしたシヤツ
タ取付板に裏ナツトを固着した連結板を介して取
付けるようにしようとするものである。

〔考案の実施例〕

第１図は本考案の実施例のシヤツタ装置を有す
る閉鎖配電盤を示すもので第６図と同一符号で示
すものは同一部品である。移動台車２に搭載され
た引出形電気機器１が閉鎖配電盤３の天井上を移
動して機器室４に出入れされ、電気機器１の接続
接触子５が盤の隔壁３ａに設けた接続口６を貫通
して盤内の電気回路につながる接続ブツシング１
７に着脱されるようになつている。接続口６の前
面には引出形電気機器１に連動して接続口を開閉
するシヤツタ板１８が設けられている。

第２図および第３図は本考案の実施例のシヤツ
タ装置を示すものである。これらの図において配
電盤３の隔壁３ａに設けた接続口６の外周６ａが
前面に突出させて折曲げられ、この接続口６の一
方の側方の機器室の側壁に支持部材１９を介して
ガイド棒２０が垂直に取付けられており、このガ
イド棒２０に外周に、閉じた場合に接続口の折曲
縁６ａにラツプさせる折曲げ縁１８ａを設けたシ
ヤツタ板１８の一方の側面端が連結板２１、取付
板２２を介して上下に摺動自在に取付けられてい
る。シヤツタ板１８の他方の側面端はスライド板
２３を介して、機器室側壁に取付けたガイド板２
４に挟み込まれて上下にスライドするようになつ
ている。連結板２１およびスライド板２３の下端
と隔壁３ａの上部に設けた掛金２５との間にばね
２６が展張されている。取付板２２はドライベア
リング２７を介してガイド棒２０に上下動可能に
取付けられ、取付板２２の下端は、機器室の側壁
に設けた支点２８を中心に回動する駆動レバー２
９にピン結合され、駆動レバー２９の基端部はタ
ーンバクル３０を介して、移動台車２のストライ
カ１５に当接するローラ３１を備え、ストライカ
に当接して支点３２を中心に回動するレバー３３
にピン結合されている。３４はシヤツタ板を開位
置に保持する掛金、３５は掛金操作装置である。

第４図は第３図の−矢視平面図、第５図は
−矢視平面図を示すもので、第４図および第
５図において、シヤツタ板１８の上部の折曲げ縁
１８ａに、接続口６の両側の折曲縁６ａを喰込ま
せて摺動自在にガイドする切欠溝１８１を設けて
いる。シヤツタ板１８は連結板２１を介して取付
板２２に結合されるが、連結板２１にはあらかじ
め裏ナツト３６が固着されており、ボルト３７に
よつて容易に取付板２２に結合されるようになつ
ている。

移動台車２を引入れるとストライカ１５がレバ
ー３３を回動させることにより、ターンバクル３
０を介して駆動レバー２９を下方に回動させてシ
ヤツタ板１８をばね２６に抗して押し下げ接続口
６を開き、電気機器１の接続接触子５が盤内接続
ブツシング１７に接続される。移動台車２を引出
せばばね２６によつてシヤツタ板１８は自動的に
接続口６を閉じる。

〔考案の効果〕

本考案によればシヤツタ板と接続口とに折曲げ
縁を設け、シヤツタ板の折曲げ縁に設けた切欠き
溝をガイドにして位置決めし、裏ナツトつき連結
板を調整手段として正確にシヤツタ板を取付け、
シヤツタ板が接続口を閉じた際両者の折曲げ縁が
噛み合つてIPH3を満足するようになるので信頼
性が向上する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例のシヤツタ装置を有す
る閉鎖配電盤の部分側面断面図、第２図は本考案
の実施例のシヤツタ装置の側面図、第３図は第２
図の−矢視正面図、第４図は第３図の−
矢視平面図、第５図は第３図の−矢視平面
図、第６図は従来のシヤツタ装置を有する閉鎖配
電盤の部分側面断面図、第７図は従来のシヤツタ
装置の側面図である。 １……引出形電気機器、２……移動台車、３…
…閉鎖配電盤、４……機器室、５……接続接触
子、６……接続口、１５……ストライカ、１７…
…接続ブツシング、１８……シヤツタ板、１９…
…支持部材、２０……ガイド棒、２１……連結
板、２２……取付板、２３……スライド板、２４
……ガイド板、２５……掛金、２６……ばね、２
７……ドライベアリング、２８……支点、２９…
…駆動レバー、３０……ターンバクル、３１……
ローラ、３２……支点、３３……レバー、３４…
…掛金、３５……掛金操作装置、３６……裏ナツ
ト、３７……ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 引出形電気機器の閉鎖配電盤への接続口前面を
   該電気機器に連動させて開閉するシヤツタ装置に
   おいて、シヤツタ板の外周を接続口側に、接続口
   の外周をシヤツタ板側に折曲げ、両者の折曲げ縁
   をラツプさせるとともに、前記シヤツタ板の上部
   折曲げ縁に、前記接続口の両側の折曲げ縁を喰込
   ませて摺動自在にガイドする切欠溝を設け、前記
   シヤツタ板を、あらかじめ裏面にナツトを固着し
   た調整手段用連結板を介して、前記電気機器に連
   動して垂直ガイド棒に沿つて上下動するシヤツタ
   取付板に結合してなることを特徴とする閉鎖配電
   盤の引出形電気機器用シヤツタ装置。