JPH0340289B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高周波加熱装置の加熱室内にて使用さ
れる加熱物置台の構成に関するものである。

従来例の構成とその問題点 高周波加熱装置はスピード調理を得意としてい
るが特に解凍調理に関しては、水と氷との誘電損
失の差が大きいため、あまり良好な結果が得られ
ない。冷凍食品を電子レンジで解凍するときは、
一般に冷凍食品をセラミツク又は金属製の載置台
上に載せて誘電加熱を行うのであるが、載置台上
に接する部分は電波が弱く加熱されにくい。ま
た、解凍により生じた水で冷凍食品が水びたしに
なり、解凍を一層不得手なものにしていた。この
ような問題を解決するものとして第１図のような
背丈のある脚付でスノコ状プラスチツク製置台が
用いられて来た。しかし、このスノコ状プラスチ
ツク製置台の使用時の背丈はある程度の高さは止
むを得ないとしても、製品を最終需要家へ届ける
輸送時又は最終需要家が使用しない時の始末に場
所がなく困つていた。

発明の目的 本発明は上記従来の欠点を解消するもので、合
成樹脂材で構成されたスノコ状置台本体と背丈の
ある脚部を一体に成形し、かつ組み立てて使用し
かつ背丈を低く折り曲げ可能にできるスノコ状置
台を提供することを目的とするものである。

発明の構成 上記目的を達するため、本発明の高周波加熱装
置の本体内加熱室の着脱自在な載置台上に設けた
脚付スノコ状置台は本体と脚部が平面的にかつ一
体的に形成されかつ、回動または折曲げにより組
み立てられ、その後背丈を低くする際は、回動又
は折曲げにより折畳み自在な脚にすることによ
り、金型製作上の厚みも薄く収納の際のスペース
も薄く小さくてすむという効果を有するものであ
る。

実施例の説明 以下本発明の一実施例を第２図〜第６図に基づ
いて説明する。

第２図において、本体１内には加熱室２があり
前面開口部にはドア３が開閉自在に軸支されてい
る。ドア３の横には操作パネル４があり、加熱時
間設定をするタイマーツマミ５、高周波発振開始
用ボタン６及び加熱中ランプ表示部７等がある。

第３図において、高周波発振器８より発した電
波は、導波管９にて加熱室２へ導かれる。加熱室
２内には、加熱室２外部より磁力の吸引もしくは
反発により駆動させられるテーブル１０上に載置
台１１を置き、その上にスノコ状置台１２を置
き、更にその上に被加熱物１３を置いて加熱する
のである。

本発明の要部Ｂである載置台１１、スノコ状置
台１２の拡大図を第４図に示す。

スノコ状置台１２の本体部１４は第１図と同様
な格子状をなし、背丈のある脚部１５を少なくと
も３ケ所有している。第４図は使用状態図である
が、第５図のごとく、本体部１４より薄肉延出部
１６を形成し、その先にＴ字型突出部１７を有す
る脚部を形成し、点線や矢印Ａのごとく薄肉延出
部を折り曲げＴ字型突出部１７を薄肉延出部１６
の根元で本体部１４に向かい会つたＬ字状突出部
１８の間に挿入して装着完了する。第５図の斜視
図を第６図に示す。又、使用後スノコ状置台１２
を収納する際は第４図点線Ｃのごとく内へ折り曲
げることも可能である。

以下上記構成における作用について説明する。

第２図のごとく、ドア３を開いて、第３図のご
とく、加熱室２内の回転テーブル１０上に載置台
１１を置き、その上にスノコ状置台１２、更にそ
の上に、被加熱物（例えば、冷凍魚等）を置き、
ドア３を閉じる。操作パネル４上のタイマーツマ
ミ５を廻して所定加熱時間を設定し、スタートボ
タン６を押す。加熱中ランプ表示部７が点灯し、
高周波発振器８から電波が発振され、導波管９を
通して、加熱室２内に導かれ、被加熱物１３に照
射され加熱が開始する。一方、外部より回転し、
かつ、磁力等にて、吸引、反発しながら、テーブ
ル１０が回転し、それに伴い、載置台、スノコ状
置台、被加熱物をも回転を始め、加熱ムラ改善を
している。所定時間経過後、タイマーがOFFし、
加熱が終了する。その後、ドア３を開き、被加熱
物１３を取り出すのである。

以上のように本発明のスノコ状置台は合成樹脂
でできており、かつ、脚部と本体部が一体に形成
され、かつ、成形後取りつけ所定の背丈にする構
成にしているので、金型厚みも薄くてすみ、成形
性もよく、成形サイクルも短縮され非常に経済的
であり、使用後、折り畳み小さく収納することが
でき使い勝手のよいものとなる。

発明の効果 以上のように本発明によれば次の効果を得るこ
とができる。

(1) 組立前のスノコ状置台は背丈のある脚部もス
ノコ状置台本体の外周より延出し平たく形成す
るので、金型製作上にも背の高い脚部そのもの
を掘り込む必要がないので、製作しやすく、か
つ金型厚みも薄くてすむ。したがつて金型材料
費は安価であるのみならず、金型製作日数の短
縮ひいては金型製作費そのものの引き下げにも
貢献するのである。

(2) スノコ状置台の本体部と脚部は一体に形成し
ているので、組立時の際でも、又、成型品保管
の際にも本体部１点と脚部３点がバラバラにな
つているのと違い管理上も非常に楽で効率のよ
い保管が出来る。

(3) スノコ状置台の本体部のＬ字状突出部に、脚
部Ｔ字型突出部を挿入し、Ｌ字状突出部の樹脂
性故の弾性力にて挿入部が開き、Ｔ字型突出部
を保持するので、非常に簡単に組立てられ機器
の最終需要家の技術的知識のない者でも非常に
簡単に組み立てられるのである。

(4) スノコ状置台の本体部に脚部を取り付ける際
には、内側（第４図矢印Ｃ）に各脚部を折り曲
げれば、簡単に折り曲げれるので、製品を工場
から出荷する際のスノコ状置台の収納スペース
が小さくてすみ、梱包費用、梱包部品代、ひい
ては運送代金の引き下げに貢献できるととも
に、加熱終了後の収納の際にも折り曲げ畳んで
少いスペースに収納できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例のスノコ状置台外観斜視図、第
２図は、本発明の一実施例を示す高周波加熱装置
の扉を開いた外観斜視図、第３図は、第２図のＡ
−A′縦断面図、第４図は本発明の要部であり第
３図のＢ部拡大断面図、第５図は同要部であるス
ノコ状置台の脚部展開説明図、第６図は、第５図
の斜視図である。 １……本体、２……加熱室、３……ドア、４…
…操作パネル、５……タイマーツマミ、６……高
周波発振開始用ボタン、７……加熱中ランプ表示
部、８……高周波発振器、９……導波管、１０…
…テーブル、１１……載置台、１２……スノコ状
置台、１３……被加熱物、１４……スノコ状置台
の本体部、１５……スノコ状置台の脚部、１６…
…スノコ状置台の薄肉延出部、１７……Ｔ字型突
出部、１８……Ｌ字状突出部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 前面開口部に扉が開閉自在に設けられた本体
   と、この本体内部に設けられた加熱室に高周波電
   磁波を供給する高周波発生源と、着脱自在に設け
   られた載置台とその載置台上に設けた脚付スノコ
   状置台とを備え、前記スノコ状置台は断面Ｕ字状
   で開放端に引掛部を有する一対の突出部と、前記
   突出部の近傍でスノコ状置台の本体部と連結した
   薄肉延出部と、前記薄肉延出部と連結し折り曲げ
   により折り畳み自在でかつ一端が前記Ｕ字状引掛
   部を有する一対の突出部に嵌合する突出部を有す
   るスノコ状置台の脚部とよりなり、かつ前記スノ
   コ状置台の本体部および脚部を合成樹脂で一体成
   形する構成とした高周波加熱装置。