JPH0339784B2 - - Google Patents
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- JPH0339784B2 JPH0339784B2 JP28870286A JP28870286A JPH0339784B2 JP H0339784 B2 JPH0339784 B2 JP H0339784B2 JP 28870286 A JP28870286 A JP 28870286A JP 28870286 A JP28870286 A JP 28870286A JP H0339784 B2 JPH0339784 B2 JP H0339784B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は、溶融金属表面保温剤に関するもので
あり、安価で性能の良い溶融金属表面保温剤を提
供するとともに、水処理設備から産業廃棄物とし
て排出される汚泥を有効利用することにある。 (従来の技術) 溶融金属表面保温剤は、一般に、主原料として
発熱性物質、断熱性物質の単体または混合物が使
用され、補助原料として熱膨張性物質、結合剤、
水等を加え、粒塊状とした後、乾燥または焼煎し
たものが多い。 発熱性物質はその燃焼、反応等による発熱を利
用し溶融金属表面を高温被覆することによつて保
温するとともに、酸素の侵入を妨げ酸化防止する
ものであり、殻物の茎、皮殻、木粉、製紙廃滓等
または、それ等の炭化物、或いは石炭、コーク
ス、木炭、および酸化発熱性金属などが、単独ま
たは二種以上混合されて使用されている。 断熱性物質は、熱の伝導、拡散性の低い不燃性
または難燃性の物質により、溶融金属表面を被覆
して保温するとともに、燃焼性原料と併用する場
合には、その燃焼時間を調整する燃焼抑制原料と
して利用されるものであり、珪砂、シリカ、膨張
黒曜石等が単独または二種以上の混合物として使
用されている。 熱膨張性物質は、保温剤が溶融金属表面に於い
て加熱されることによつて保温剤粒塊の嵩密度を
減少させ断熱性を向上させるため、若しくは、保
温剤粒塊を適度な粒度に崩塊拡散させ溶融金属表
面を万遍なく被覆するために付加されるものであ
り、真珠岩、膨張黒曜石および、バーミキユライ
ト等が単独または二種以上の混合物として使用さ
れている。 また、これら配合原料の結合剤としては、植物
性有機質結合剤(例えば、小麦粉、澱粉、米粉
等)、或は無機質結合剤(例えば、水ガラス、セ
ツト等)が使用されている。前記従来技術の例と
して特公昭52−1685号、特公昭52−16044号、特
公昭52−20420号がある。 (発明が解決しようとする問題点) これらの原料の中で、断熱性物質、熱膨性物
質、及び無機質結合剤の多種配合は保温剤粒塊の
高密度化を招き、単位重量当りの保温効率を減殺
し原単位を悪化させるばかりでなく、ノロの発生
量を増大させ、鉄鋼の製造における取鍋、鋳造用
鋳型やタンデイツシユ、注入ノズル等に付着残留
することにより操業上のトラブルを誘発すること
が多い。又、植物性結合剤として、小麦粉、澱粉
等を使用する嵩密度の小さい良好な保温剤を得易
い反面、何れも高価なためコスト高となる。 さらに、従来の原料による保温剤の製造は、発
熱性原料、断熱性原料、熱膨張性原料、および結
合剤、水など、多種多様の原料を配合混練、成型
造粒していることに伴ない煩雑な製造工程、コス
ト高の問題があり、特に原料配合においては、保
温効率向上に係わる粒の低密度化と、燃焼発熱を
持続させることとの両立が極めて困難な状況にあ
つた。 一方、産業排水や公共下水道の公害防止設備で
ある水処理設備から排出される汚泥は、産業廃棄
物として多大の費用をかけて処理せねばならない
といつた問題があつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、これらの問題点を総て解決するもの
で極めて経済的効果の大きいものであり、その特
徴とするところは、溶融金属表面被覆用保温剤の
添加剤として、産業廃棄物の水処理工程で発生す
る、炭素分30%以上を含む活性汚泥を添加配合し
たことを特徴とするものである。ここで、活性汚
泥とはバクテリアを含む汚泥を言う。 本発明の要点は、産業廃棄物として従来、多大
の費用をかけて処理していた水処理設備から排出
される汚泥を有効利用したことにあり、燃焼発熱
性原料、熱膨張性原料や配合原料の結合剤として
の役割を果させることができ極めて経済的効果が
大きいことを見出した点にある。 即ち、本発明による保温剤は、炭素分を30%以
上含む活性汚泥を他の配合原料(主として燃焼抑
制原料)に添加配合し、成型乾燥して製造するも
のであるが、1活性汚泥中に含まれるバクテリア
のゼラチン状物質が結合剤としての役割を効果的
に果すこととバクテリアなどの有機質体が乾燥す
ると嵩密度の小さい多孔が得られ保温効率向上に
効果的である。2活性汚泥を含む汚泥には第1表
に一例を示すようにドライベースで50%前後の炭
素を含有し、燃焼発熱によつて溶融金属表面を高
温で被覆保温するとともに、酸素の侵入を防止す
ることができ、さらに保温剤粒塊を崩壊拡散させ
溶融金属表面を万遍なく被覆する効果をもたらす
ことが確認された。 したがつて配合原料面においても、一般に保温
条件に応じて発熱性原料、断熱性原料、熱膨張性
原料、結合剤、水等々の多種多様な原料を吟味調
合する訳であるが、本発明によれば、単一の燃焼
抑制原料、例えば石炭灰と、汚泥との配合だけ
で、性能の良い保温剤が得られることから、製造
工程の簡略化が可能であり、総じて原料、設備、
使用時の原単位等のあらゆる面で、極めて安価で
高性能な保温剤の製造が可能となつたものであ
る。 ここで炭素分を30%以上含む汚泥を用いること
としたのは、30%未満では燃焼発熱が不充分なた
めである。
あり、安価で性能の良い溶融金属表面保温剤を提
供するとともに、水処理設備から産業廃棄物とし
て排出される汚泥を有効利用することにある。 (従来の技術) 溶融金属表面保温剤は、一般に、主原料として
発熱性物質、断熱性物質の単体または混合物が使
用され、補助原料として熱膨張性物質、結合剤、
水等を加え、粒塊状とした後、乾燥または焼煎し
たものが多い。 発熱性物質はその燃焼、反応等による発熱を利
用し溶融金属表面を高温被覆することによつて保
温するとともに、酸素の侵入を妨げ酸化防止する
ものであり、殻物の茎、皮殻、木粉、製紙廃滓等
または、それ等の炭化物、或いは石炭、コーク
ス、木炭、および酸化発熱性金属などが、単独ま
たは二種以上混合されて使用されている。 断熱性物質は、熱の伝導、拡散性の低い不燃性
または難燃性の物質により、溶融金属表面を被覆
して保温するとともに、燃焼性原料と併用する場
合には、その燃焼時間を調整する燃焼抑制原料と
して利用されるものであり、珪砂、シリカ、膨張
黒曜石等が単独または二種以上の混合物として使
用されている。 熱膨張性物質は、保温剤が溶融金属表面に於い
て加熱されることによつて保温剤粒塊の嵩密度を
減少させ断熱性を向上させるため、若しくは、保
温剤粒塊を適度な粒度に崩塊拡散させ溶融金属表
面を万遍なく被覆するために付加されるものであ
り、真珠岩、膨張黒曜石および、バーミキユライ
ト等が単独または二種以上の混合物として使用さ
れている。 また、これら配合原料の結合剤としては、植物
性有機質結合剤(例えば、小麦粉、澱粉、米粉
等)、或は無機質結合剤(例えば、水ガラス、セ
ツト等)が使用されている。前記従来技術の例と
して特公昭52−1685号、特公昭52−16044号、特
公昭52−20420号がある。 (発明が解決しようとする問題点) これらの原料の中で、断熱性物質、熱膨性物
質、及び無機質結合剤の多種配合は保温剤粒塊の
高密度化を招き、単位重量当りの保温効率を減殺
し原単位を悪化させるばかりでなく、ノロの発生
量を増大させ、鉄鋼の製造における取鍋、鋳造用
鋳型やタンデイツシユ、注入ノズル等に付着残留
することにより操業上のトラブルを誘発すること
が多い。又、植物性結合剤として、小麦粉、澱粉
等を使用する嵩密度の小さい良好な保温剤を得易
い反面、何れも高価なためコスト高となる。 さらに、従来の原料による保温剤の製造は、発
熱性原料、断熱性原料、熱膨張性原料、および結
合剤、水など、多種多様の原料を配合混練、成型
造粒していることに伴ない煩雑な製造工程、コス
ト高の問題があり、特に原料配合においては、保
温効率向上に係わる粒の低密度化と、燃焼発熱を
持続させることとの両立が極めて困難な状況にあ
つた。 一方、産業排水や公共下水道の公害防止設備で
ある水処理設備から排出される汚泥は、産業廃棄
物として多大の費用をかけて処理せねばならない
といつた問題があつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、これらの問題点を総て解決するもの
で極めて経済的効果の大きいものであり、その特
徴とするところは、溶融金属表面被覆用保温剤の
添加剤として、産業廃棄物の水処理工程で発生す
る、炭素分30%以上を含む活性汚泥を添加配合し
たことを特徴とするものである。ここで、活性汚
泥とはバクテリアを含む汚泥を言う。 本発明の要点は、産業廃棄物として従来、多大
の費用をかけて処理していた水処理設備から排出
される汚泥を有効利用したことにあり、燃焼発熱
性原料、熱膨張性原料や配合原料の結合剤として
の役割を果させることができ極めて経済的効果が
大きいことを見出した点にある。 即ち、本発明による保温剤は、炭素分を30%以
上含む活性汚泥を他の配合原料(主として燃焼抑
制原料)に添加配合し、成型乾燥して製造するも
のであるが、1活性汚泥中に含まれるバクテリア
のゼラチン状物質が結合剤としての役割を効果的
に果すこととバクテリアなどの有機質体が乾燥す
ると嵩密度の小さい多孔が得られ保温効率向上に
効果的である。2活性汚泥を含む汚泥には第1表
に一例を示すようにドライベースで50%前後の炭
素を含有し、燃焼発熱によつて溶融金属表面を高
温で被覆保温するとともに、酸素の侵入を防止す
ることができ、さらに保温剤粒塊を崩壊拡散させ
溶融金属表面を万遍なく被覆する効果をもたらす
ことが確認された。 したがつて配合原料面においても、一般に保温
条件に応じて発熱性原料、断熱性原料、熱膨張性
原料、結合剤、水等々の多種多様な原料を吟味調
合する訳であるが、本発明によれば、単一の燃焼
抑制原料、例えば石炭灰と、汚泥との配合だけ
で、性能の良い保温剤が得られることから、製造
工程の簡略化が可能であり、総じて原料、設備、
使用時の原単位等のあらゆる面で、極めて安価で
高性能な保温剤の製造が可能となつたものであ
る。 ここで炭素分を30%以上含む汚泥を用いること
としたのは、30%未満では燃焼発熱が不充分なた
めである。
【表】
(実施例)
本発明による保温剤は、一般的な工程により製
造可能であり、以下の実施例では第1図の様な工
程で製造した。尚、使用した原料の組成を前記第
1表に示す。 第1図におけるミキサー1に、断熱燃焼抑制原
料Aとして第1表に示す石炭灰(a)を61.6Kg、燃焼
発熱性原料B、熱膨張性原料C、結合剤D、及び
混練用水Eの役割を兼ねさせた活性汚泥38.4Kg
(水分90%含有)を装入し、良く混練した後、押
出成型機2にフイードして、直径8mm、長さ10〜
30mmの円柱形に成型した後、乾燥機3で、熱風4
により乾燥し、製品保温剤5を65.4Kgを得た。こ
のように二種の配合原料のみで製造したこの保温
剤は第2表に示すように従来品と遜色ない断熱特
性を有し、燃焼発熱特性並びに酸素遮断特性は圧
倒的に優れている。 即ち第2表に示されるように燃焼発熱特性を表
わす温度上昇量ΔT(℃)は最大値で、従来品355
に対し本発明保温剤は390であり、酸素遮断特性
を表わす残留酸素濃度(%)は最小値で従来品
8.2に対し本発明保温剤は0.4である。又断熱特性
を表わす嵩密度ρ(t/m3)及び比熱(Kcal/
Kg・℃)は従来品が夫々0.89と0.21に対し、本発
明保温剤は0.52と0.18と向上している。 更に、ハンドリング耐用性を表わす衝撃粉化率
(%)は従来品の3.5に対して本発明保温剤は2.3
と向上している。 この保温剤の製造において適切な結合効果を得
る活性汚泥の添加量は90%含水の汚泥で1〜50
%、望ましくは10〜40%程度がよく、これ以下で
は粘結効果が小さく、これ以上では水分過剰で成
型が困難となる。また、活性汚泥は乾燥せず、含
水のまま使用するのがよく、一度乾燥すると後か
ら水を添加しても結合剤としての効果は非常に小
さくなる。尚、汚泥は若干の臭気を伴なうもので
あるのが、使用に先立つ貯蔵期間をできるだけ短
縮するが、または防臭法として、フエノールまた
はその同族体を添加するとよい。
造可能であり、以下の実施例では第1図の様な工
程で製造した。尚、使用した原料の組成を前記第
1表に示す。 第1図におけるミキサー1に、断熱燃焼抑制原
料Aとして第1表に示す石炭灰(a)を61.6Kg、燃焼
発熱性原料B、熱膨張性原料C、結合剤D、及び
混練用水Eの役割を兼ねさせた活性汚泥38.4Kg
(水分90%含有)を装入し、良く混練した後、押
出成型機2にフイードして、直径8mm、長さ10〜
30mmの円柱形に成型した後、乾燥機3で、熱風4
により乾燥し、製品保温剤5を65.4Kgを得た。こ
のように二種の配合原料のみで製造したこの保温
剤は第2表に示すように従来品と遜色ない断熱特
性を有し、燃焼発熱特性並びに酸素遮断特性は圧
倒的に優れている。 即ち第2表に示されるように燃焼発熱特性を表
わす温度上昇量ΔT(℃)は最大値で、従来品355
に対し本発明保温剤は390であり、酸素遮断特性
を表わす残留酸素濃度(%)は最小値で従来品
8.2に対し本発明保温剤は0.4である。又断熱特性
を表わす嵩密度ρ(t/m3)及び比熱(Kcal/
Kg・℃)は従来品が夫々0.89と0.21に対し、本発
明保温剤は0.52と0.18と向上している。 更に、ハンドリング耐用性を表わす衝撃粉化率
(%)は従来品の3.5に対して本発明保温剤は2.3
と向上している。 この保温剤の製造において適切な結合効果を得
る活性汚泥の添加量は90%含水の汚泥で1〜50
%、望ましくは10〜40%程度がよく、これ以下で
は粘結効果が小さく、これ以上では水分過剰で成
型が困難となる。また、活性汚泥は乾燥せず、含
水のまま使用するのがよく、一度乾燥すると後か
ら水を添加しても結合剤としての効果は非常に小
さくなる。尚、汚泥は若干の臭気を伴なうもので
あるのが、使用に先立つ貯蔵期間をできるだけ短
縮するが、または防臭法として、フエノールまた
はその同族体を添加するとよい。
【表】
(発明の効果)
以上の実施例からわかるように、本発明による
保温剤は、従来品に比べ保温特性及び酸素遮断効
果が優れているばかりでなく、従来、多大の費用
をかけて処理していた汚泥を、極めて効果的に活
用できるものであり、さらに配合原料種別を減ら
すことができることによる製造工程の簡素化、設
備投資の軽減等、原料、設備、使用時の原単位な
どの凡ゆる面で極めて大きな経済的効果を得るも
のである。
保温剤は、従来品に比べ保温特性及び酸素遮断効
果が優れているばかりでなく、従来、多大の費用
をかけて処理していた汚泥を、極めて効果的に活
用できるものであり、さらに配合原料種別を減ら
すことができることによる製造工程の簡素化、設
備投資の軽減等、原料、設備、使用時の原単位な
どの凡ゆる面で極めて大きな経済的効果を得るも
のである。
第1図は保温剤製造工程の例を示す。
1:ミキサー、2:押出成型機、3:乾燥機、
4:熱風、5:製品保温剤。
4:熱風、5:製品保温剤。
Claims (1)
- 1 溶融金属表面被覆用保温剤の添加剤として、
産業廃棄物の水処理工程で発生する、炭素分30%
以上を含む活性汚泥を添加配合したことを特徴と
する溶融金属表面保温剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28870286A JPS63144857A (ja) | 1986-12-05 | 1986-12-05 | 溶融金属表面保温剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28870286A JPS63144857A (ja) | 1986-12-05 | 1986-12-05 | 溶融金属表面保温剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63144857A JPS63144857A (ja) | 1988-06-17 |
JPH0339784B2 true JPH0339784B2 (ja) | 1991-06-14 |
Family
ID=17733582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28870286A Granted JPS63144857A (ja) | 1986-12-05 | 1986-12-05 | 溶融金属表面保温剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63144857A (ja) |
-
1986
- 1986-12-05 JP JP28870286A patent/JPS63144857A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63144857A (ja) | 1988-06-17 |
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