JPH0339435Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はフラツトラツクコンテナに関するもの
で、特に、必要に応じてフルハイトのフラツトラ
ツクコンテナ、ハーフハイトのフラツトラツクコ
ンテナ又はフラツトベツトコンテナとして使用で
き、輸送効率の優れたフラツトラツクコンテナに
関する。

なお、フラツトラツクコンテナはサイドパネル
及び屋根部を有せず、又はエンドパネルをも有せ
ず、強固に構成されたフロアーメンバーの四隅部
にそれぞれコーナーポストを設けてなるもので主
に材木、建設機械や産業機械等の大形貨物の輸送
に使用され、必要に応じてターポリン等を被せて
使用される。

〔従来の技術〕

従来、この種の多目的に使用できるフラツトラ
ツクコンテナとして、例えば本件出願人が既に出
願したフラツトラツクコンテナ（特開昭59−
124282号、実開昭59−141092号）が提供されてい
る。

該フラツトラツクコンテナは、フロアーメンバ
ーの四隅部に設けたコーナーポストがそれぞれフ
ロアーメンバー両側に折りたたみ自在に構成され
たものであり、フルハイトのフラツトラツクコン
テナあるいはフラツトベツトコンテナとして使用
できるものであつた。

すなわち、各コーナーポストを起立させれば、
該コーナーポストの長さで定まる高さのフラツト
ラツクコンテナ、すなわちフルハイトのフラツト
ラツクコンテナとして使用できるものであつた。
また、各コーナーポストを折りたためば、いわゆ
る一般の貨物運搬用パレツト、すなわち、フラツ
トベツトコンテナと同様に構成され、各種貨物の
形態に合わせた運搬が可能であるとともに、例え
ば不使用時あるいはそれ自体の運搬時には安定し
た状態で積み重ねることができ、保管及び運搬を
安全かつ経済的に行えるものであつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記従来のフラツトラツクコン
テナではコーナーポストの高さに比較して低い貨
物を積載して輸送する場合には上部に無駄な空間
が生ずることとなり、船舶等の輸送機関へ積み込
むことができる貨物の量が減少してしまい、輸送
効率が悪化する欠点があつた。

本考案は上記従来技術の欠点を除去するもの
で、フルハイトのフラツトラツクコンテナあるい
はフラツトベツトコンテナとして使用できる他、
ハーフハイトのフラツトラツクコンテナとしても
使用できるフラツトラツクコンテナを提供しよう
とするものである。

すなわち、高さの低い貨物を積載して輸送する
場合には、ハーフハイトのフラツトラツクコンテ
ナとして使用すれば、上部に無駄な空間が生ぜ
ず、所定空間における段積み数が増加し、輸送効
率が向上するものである。

〔問題を解決するための手段〕

上記問題点を解決するため、本考案は、上方部
ポスト及び下方部ポストに分割されてその間を連
結自在としたコーナーポストがフロアーメンバー
の四隅部に着脱自在に設けられ、さらに取り外さ
れたコーナーポストの格納部を上記フロアーメン
バー内に設けた構成としたものである。

〔作用〕

本考案によれば、フルハイトのフラツトラツク
コンテナとして使用する場合には、各コーナーポ
ストがフロアーメンバー内に設けた格納部から取
り出され、各コーナーポストの上方部ポスト及び
下方部ポスト間が連結されて、フロアーメンバー
の四隅部に装着される。

次に、ハーフハイトのフラツトラツクコンテナ
として使用する場合には、各コーナーポストの上
方部ポスト及び下方部ポスト間の連結が解除さ
れ、該下方部ポストのみ格納部から取り出し、上
方部ポストは格納部に格納しておく。そして、下
方部ポストのみがフロアーメンバーの四隅部に装
着される。

さらに、フラツトベツトコンテナとして使用す
る場合には、各コーナーポストの上方部ポスト及
び下方部ポストともにフロアーメンバーの四隅部
から取り外され、フロアーメンバー内の格納部に
格納される。

以上の如くすれば、本考案は、必要に応じてフ
ルハイトのフラツトコンテナ、ハーフハイトのフ
ラツトコンテナあるいはフラツトベツトコンテナ
として使用することができるものである。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を説
明する。

図中１はフロアーメンバーであり、両ボトムサ
イドレール２及び両ボトムエンドレール３で枠組
みされ、両ボトムサイドレール２間に適当間隔を
あけてクロスメンバー（図示せず）が溶接されて
強固に構成されており、四隅部には隅部材４が設
けられている。なお、図中５は床板である。

そして、本考案では、取り外された後述のコー
ナーポスト６の格納部７がフロアーメンバー１内
に設けられる。図面実施例の場合、該格納部７は
両ボトムエンドレール３側に二箇所設けられてお
り、それぞれ開閉蓋８によつて閉じられるように
なつている。もつとも、該格納部７はフロアーメ
ンバー１内の他の箇所に設けてもよいものであ
る。

また、本考案では、上方部ポスト９及び下方部
ポスト１０に分割され両ポスト間を連結自在とし
たコーナーポスト６が上記フロアーメンバー１の
四隅部に着脱自在に設けられる。

図面実施例の場合、コーナーポスト６の上方部
ポスト９の下端には連結金具１１が設けられ、コ
ーナーポスト６の下方部ポスト１０の上端には該
連結金具１１が適合する挿入孔１２が設けられて
いる。また、上記連結金具１１の下端には切欠き
部１３が設けられ、上記下方部ポスト１０の上方
に該下方部ポスト１０の挿入孔１２内の下方と横
切る固定ピン１４が設けられており、下方部ポス
ト１０の挿入孔１２に上方部ポスト９の連結金具
１１が挿入されたときに、連結金具１１の切欠き
部１３が上記固定ピン１４に係合するようになつ
ている。さらに、上記上方部ポスト９の連結金具
１１及び下方部ポスト１０の上部には、該連結金
具１１を挿入孔１２に挿入したときに互いに適合
する通孔１５及び１６が設けられており、該通孔
１５，１６にロツクピン１７を挿通すれば、上方
部ポスト９の連結金具１１が挿入孔１２から抜け
ないようになつている。

すなわち、図面実施例の場合には、上方部ポス
ト９の連結金具１１を下方部ポスト１０の挿入孔
１２に挿入して通孔１５，１６にロツクピン１７
を挿通すれば、コーナーポスト６を構成する上方
部ポスト９及び下方部ポスト１０間が連結される
とともに、上記ロツクピン１７を取り外して上方
部ポスト９の連結金具１１を下方部ポスト１０の
挿入孔１２から引き出せば、コーナーポスト６の
上方部ポスト９及び下方部ポスト１０間の連結が
解除されるものである。もつとも、コーナーポス
ト６の上方部ポスト９及び下方部ポスト１０間の
連結は他の手段によるものでもよいものである。

また、図面実施例の場合、コーナーポスト６の
下方部ポスト１０の下端には取付金具１８が設け
られ、フロアーメンバー１の四隅部に設けられた
隅部材４の上端には該取付金具１８が適合する挿
入孔１９が設けられている。また、上記下方部ポ
スト１０の取付金具１８及び隅部材４には、該取
付金具１８を挿入孔１９に挿入したときに互いに
適合する通孔２０ａ，２０ｂ及び２１ａ，２１ｂ
が設けられており、該通孔２０ａ，２１ａにロツ
クピン２２を挿入するとともに通孔２０ｂ，２１
ｂにロツクピン２３を挿入すれば、取付金具１８
が挿入孔１９から抜けないようになつている。

すなわち、図面実施例の場合には、下方部ポス
ト１０の取付金具１８を隅部材４の挿入孔１９に
挿入して通孔２０ａ，２１ａにロツクピン２２を
挿通するとともに通孔２０ｂ，２１ｂにロツクピ
ン２３を挿通すれば、コーナーポスト６の下方部
ポスト１０が隅部材４に装着されるとともに、上
記ロツクピン２２，２３を取外して下方部ポスト
１０の取付金具１８を隅部材４の挿入孔１９から
引き出せば、コーナーポスト６の下方部ポスト１
０が隅部材４から取り外されるものである。

なお、隅部材４の下部及びコーナーポスト６の
上方部ポスト９の上部には隅金具２４が設けら
れ、コーナーポスト６の下方部ポスト１０の挿入
孔１２及び隅部材４の挿入孔１９は上記隅金具２
４の孔とは同じ大きさとされており、後述の如く
フルハイト若しくはハーフハイトのフラツトラツ
クコンテナ又はフラツトベツトコンテナとして使
用した場合のいずれにおいても、段積みができる
ようになつている。

なお、図中、２５はターポリンの固縛に使用す
るラツシングロツド、２６はフオークリフトで荷
役する時に使用するフオークポケツトである。

上記構成の本考案によれば、フルハイトのフラ
ツトラツクコンテナとして使用する場合には、第
１図及び第３図示の如く、各コーナーポスト６の
上方部ポスト９及び下方部ポスト１０がフロアー
メンバー１内に設けた格納部７から取り出され、
各コーナーポスト６の上方部ポスト９及び下方部
ポスト１０間がそれぞれ連結されてフロアーメン
バー１の四隅部に装着される。なお、この場合、
下方部ポスト１０をフロアーメンバー１の四隅部
に装着した後に該下方部ポスト１０に上方部ポス
ト９を連結してもよいし、上方部ポスト９及び下
方部ポスト１０間を連結した後にフロアーメンバ
ー１の四隅部に装着してもよいものである。

そして、フロアーメンバー１上に貨物が載置さ
れ、段積み等されてコンテナ船等により輸送に供
される。

次に、ハーフハイトのフラツトコンテナとして
使用する場合には、各コーナーポスト６の上方部
ポスト９及び下方部ポスト１０間の連結が解除さ
れ、該下方部ポスト１０のみ格納部７から取り出
し、上方部ポスト９は格納部７に格納しておく。
そして、第５図示の如く、下方部ポスト１０のみ
がフロアーメンバー１の四隅部に装着される。

そして、フロアーメンバー１上に高さの低い貨
物が積載され、段積み等されてコンテナ船等によ
り輸送に供される。

さらに、フラツトベツトコンテナとして使用す
る場合には、第６図示の如く、各コーナーポスト
６の上方部ポスト９及び下方部ポスト１０ともに
フロアーメンバー１の四隅部から取り外され、フ
ロアーメンバー１内の格納部７に格納される。な
お、この場合、格納部７の大きさにもよるが、上
方部ポスト９及び下方部ポスト１０間は連結した
まま格納部７に格納してもよいし、その連結を解
除して格納してもよいものである。

そして、フロアーメンバー１の上面が同一平面
となるため、従来の貨物運搬用パレツトとして使
用できるとともにフロアーメンバー１からはみだ
す貨物の輸送にも場合によつては使用できるもの
である。その場合の貨物の保持はラツシングロツ
ド２５等を利用すればよく、さらにフオークポケ
ツト２６を利用してフオークリフトにより運搬あ
るいは積み降ろしを行うことができるものであ
る。

なお、上記の如くフラツトベツトコンテナと同
様に構成した場合には、フロアーメンバー１の上
面が同一平面となり、不使用時あるいはそれ自体
の運搬時に安定した状態で積み重ねることがで
き、安全であるとともにスペースをとらず経済的
である。

なお、本考案では、コーナーポスト６を上方部
ポスト９及び下方部ポスト１０から構成している
が、さらに同様に適数中間部を設ければ、ハーフ
ハイトコンテナとして使用する際その高さを適宜
定めることができるものである。

〔考案の効果〕

以上の如く、本考案は必要に応じてフルハイト
のフラツトコンテナ、ハーフハイトのフラツトコ
ンテナ又はフラツトベツトコンテナとしても使用
できるので、往路及び復路の貨物の種類や量に応
じて非常に効率的な輸送が可能となる効果が得ら
れるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はフルハイトのフラツトコンテナとした状態を示
す正面図、第２図は同じくその平面図、第３図は
同じくその右側面図、第４図はコーナーポストの
連結及び止着過程を示す説明図、第５図はハーフ
ハイトのフラツトコンテナとした状態を示す右側
面図、第６図はフラツトベツトコンテナとした状
態を示す右側面図である。 １……フロアーメンバー、６……コーナーポス
ト、７……格納部、９……上方部ポスト、１０…
…下方部ポスト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上方部ポスト及び下方部ポストに分割されてそ
   の間を連結自在としたコーナーポストがフロアー
   メンバーの四隅部に着脱自在に設けられ、さらに
   取り外されたコーナーポストの格納部が上記フロ
   アーメンバー内に設けられてなることを特徴とす
   るフラツトラツクコンテナ。