JPH0338785Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はシヨーケース本体等に設けられ、照明
用コード等が接続される樹脂製ソケツトに関す
る。

(ロ) 従来の技術 例えば実開昭59−156387号公報には、コンセン
ト取付板に断面形状Ｕ字状なる溝を設け、この溝
の相対向する両側面に取付金の一辺を取り付け、
この取付金の他の一辺のそれぞれにはコンセント
のフランジ部の環状溝を差込み、かつその隙間に
は弾性部材を詰込んでコンセントを取付金の長手
方向に移動可能とし、しかも任意の個所に停留で
きるようにしたコンセント取付構造が示されてい
る。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上記従来の技術において、コンセントは上下対
称であるため、このコンセントの取付金への取付
時、コンセントからの電源コードの導出方向を確
認し、この導出方向が下方へ向くようにコンセン
トを取り付ける必要があり、前記確認を怠つた場
合、又は取付時に取り付け向きを誤り、前記コン
セントを電源コードが上方へ向くように取り付け
際には、取付後に上下の差は見分けることができ
ず、コンセント裏側は冷気が通る冷気通路等に面
しているため、冷えたソケツトや通路壁面に露が
付き、電源コードや取付金に沿つて露は流れ、コ
ンセント内部へ露が浸入し、前記電源コードの接
続部に腐食又はシヨート等が生じるという問題点
が発生していた。本考案は前記問題点を解決する
ことを目的とする。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するために、環状の
フランジと、このフランジより後方に窪みプラグ
受入空間を形成する凹部と、この凹部に設けられ
た電源端子とを備えた樹脂製ソケツトにおいて、
前記ソケツトから延びた電源コードの延長線上の
前記凹部の平坦部の一部に、後方に突出する突部
と、この突部に画成され前面を開口する窪みを設
けた樹脂製ソケツトである。

(ホ) 作用 シヨーケースの本体壁面等に樹脂製ソケツトを
取り付ける際には、前記ソケツトの凹部の平坦部
に形成された窪みが予じめ決められたソケツトの
上部又は下部に位置するように、前記ソケツトを
取り付ければ良く、取り付け方向を誤つた際には
前記窪みにて誤りを確認でき、ソケツトの取り付
け方向は一定になると共に、突部に形成された窪
みによりソケツトの成形時凹部の肉厚を均一にす
る作用が発生する。

(ヘ) 実施例 以下、本考案の一実施例を第１図乃至第３図に
基づいて詳細に説明する。

第２図に示した１はオープンシヨーケースで、
２は内部に発泡断熱材３が充填された前面開口な
断熱箱、４は断熱箱２と所定間隔を存して設けら
れた内板、４Ａは底板で、庫内５は内板４と底板
４Ａとにより冷気通路６と陳列室７とに区画され
る。そして、前記冷気通路６には蒸発器１０及び
冷気循環用の送風機１１とが設けられ、陳列室７
には商品陳列用の複数の棚１２，……が設けら
れ、夫々の棚の前部下面には照明用の蛍光灯１
３，……が設けられている。さらに１４……は内
板４の適所に形成されたソケツト取付口で、夫々
のソケツト取付口には本考案にかかる樹脂製のシ
ヨーケース用電源ソケツト（以下ソケツトとい
う）１５……が設けられ、各ソケツトからは後述
する電源端子が接続された電源コード１６が下方
へ延びている。又、各ソケツト１５……には蛍光
灯１３……に接続された照明用コード１７……が
プラグ１７Ａを介して接続されている。

前記ソケツト１５は金型間に樹脂を注入して成
形する樹脂のインジエクシヨン成形により成形さ
れたもので、第１図及び第３図に示したように環
状のフランジ２８より後方に窪みプラグ受入空間
３０を形成する凹部１５Ａが形成され、又、凹部
１５Ａの中央より僅か上方に、凹部１５Ａの平坦
部１５Ｂより後方に突出して電源端子２１，２１
が設けられた突部２０が形成され、この突部２０
から下方へ電源コード１６……が延びている。
又、突部２０には周囲に溝２２が形成されたプラ
グ取付部２３が形成され、このプラグ取付部２３
にプラグ１７Ａが接続される。さらに、プラグ取
付部２３より下方の平坦部１５Ｂの電源コード１
６延長線上には、突部２０に画成され前面を開口
する窪み２４が形成されている。尚、プラグ取付
部２３の周囲に形成された平坦部１５Ｂは、プラ
グ取付部２３へのプラグ１７Ａの取付時、作業者
の手がプラグ受入空間３０へ入り込み作業を容易
にするように形成されたものである。又、２６は
ソケツト止着用の係止片、２７は突部２０の後面
を覆うカバーである。

従つて、ソケツト１５を樹脂にてインジエクシ
ヨン成形する際、突部２０に形成された窪み２４
にて凹部１５Ａの平坦部１５Ｂの面積は狭くな
り、凹部１５Ａ全体に均一に樹脂は回り、凹部１
５Ａ平坦部１５Ｂ及び突部２０の肉厚を略均一に
することができ、平坦部１５Ｂ及び突部２０に不
良品となるような空洞又は窪み等が形成されるこ
とを回避できる。又窪み２４がソケツト１５の前
面に開口しているため、この窪み２４により、ソ
ケツト１５を内板４へ取り付ける際又は取り付け
後も、前面からソケツト１５の上下を作業者は判
断することができ、このため、窪み２４がプラグ
取付部２３より下の平坦部１５Ｂに位置するよう
に取り付けることにより、電源コード１６……は
突部２０から下方へ延び、シヨーケースの除霜運
転時時等に冷気通路６内表面に発生し、電源コー
ド１６……を伝わる露等は下方へ伝わり、ソケツ
ト１５へ伝わることはなく、ソケツト１５内に水
が浸入することはないため、電源端子２１，２１
の腐食又はシヨート発生によるソケツト１５の焼
損を回避できる。

さらに、平坦部１５Ｂのプラグ取付部２３より
下の部分は上部より広いため、プラグ１７Ａから
延びた照明用コード１７の折曲をなくすことがで
き、又、平坦部１５Ｂの広い部分に窪み２４を形
成しているため、窪み２４は平坦部１５Ｂの肉厚
を均一にするように一層作用し、平坦部１５Ｂが
広い場合でもこの平坦部１５Ｂに不良品となるよ
うな肉薄な窪みが形成されることを回避できる。

(ト) 考案の効果 本考案は上記のように構成された樹脂製ソケツ
トであるから、前記ソケツトをインジエクシヨン
成形する際に、前記ソケツトの突部に形成された
窪みにより注入された樹脂は突部及び平坦部に均
一に回り、空洞又は肉厚の薄い部分は形成され
ず、前記突部及び平坦部の肉厚を均一にすること
ができ、このためソケツトの強度を均一にでき不
良品の発生をなくすことができ、又、前記窪みは
ソケツトの前面に開口しているため、ソケツトを
取り付ける際前記窪みにより作業者は前記ソケツ
トの上下を容易に確認することができると共に、
ソケツト取り付け後も上下を確認することがで
き、ソケツトの取り付け誤りをなくすことがで
き、このため、電源コードはソケツトから常に下
方へ延び、該コードを伝わる露の前記ソケツト内
への浸入を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示し、
第１図はソケツトの正面図、第２図はオープンシ
ヨーケースの概略縦断面図、第３図は第１図のＡ
−A′線縦断面図である。 １５……樹脂製ソケツト、１５Ａ……凹部、１
５Ｂ……平坦部、１６……電源コード、２０……
突部、２４……窪み。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 環状のフランジと、このフランジより後方に
   窪みプラグ受入空間を形成する凹部と、この凹
   部に設けられた電源端子とを備えた樹脂製ソケ
   ツトにおいて、前記ソケツトから延びた電源コ
   ードの延長線上の前記凹部の平坦部の一部に、
   後方に突出する突部と、この突部に画成され前
   面を開口する窪みを設けたことを特徴とする樹
   脂製ソケツト。 ２ 前記平坦部は前記電源端子の上部より下部を
   広くして形成され、前記窪みは前記電源端子よ
   り下方の平坦部に設けられたことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の樹脂製ソ
   ケツト。