JPH0338317B2 - - Google Patents
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- JPH0338317B2 JPH0338317B2 JP61116389A JP11638986A JPH0338317B2 JP H0338317 B2 JPH0338317 B2 JP H0338317B2 JP 61116389 A JP61116389 A JP 61116389A JP 11638986 A JP11638986 A JP 11638986A JP H0338317 B2 JPH0338317 B2 JP H0338317B2
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- slurry
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- Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
- Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
Description
技術分野
本発明は、高濃度石炭−水スラリー用添加剤
と、該添加剤を使用する高濃度石炭−水スラリー
の製造法に関する。 本発明の背景および課題 近年石油資源の枯渇や価格の高騰により石炭の
利用が再認識され、その利用方法が種々検討され
ている。ところが石炭は固体であり、ポンプ輸送
ができないので、ポンプ輸送が可能であり、かつ
そのまま発電所等のボイラー燃料として燃焼する
ことができる微粉炭の水スラリーが注目されてい
る。しかし薬剤を用いずに石炭と水のスラリーを
製造すると、スラリーの粘度が高くなるので石炭
濃度の高い水スラリーを製造することができな
い。石炭濃度が低ければ輸送効率が低下し、さら
に燃焼前に脱水工程が必要となるため費用がかか
る。そこで高濃度石炭−水スラリーの粘度を下げ
る減粘剤について研究が行われている。 特開昭56−21636号や同56−13666号には、縮合
度が1.2〜30のナフタレンスルホン酸のホルマリ
ン縮合物またはその塩がこの目的に有用であると
記載されている。しかしこれら先行技術に提案さ
れたナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物ま
たはその塩は、その分散効果が十分でなく、石炭
濃度が60数%をこえるとダイラタンシーが生じ、
ポンプ輸送が困難となることがわかつた。また製
造したスラリーの経時変化、すなわち石炭の凝集
や沈降が早期に生じるため貯蔵上の問題が生じ
る。 そこで本発明は、小量の添加により、可及的高
濃度で低粘度のスラリーをつくることができ、し
かも経時変化の少ないスラリーをつくることがで
きる高濃度石炭−水スラリー遥添加剤を提供する
ことを課題とする。 本発明の概要 本発明は、ナフタレンスルホン酸/またはアル
キルナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドと
の縮合物またはその塩であつて、ナフタレン核に
対するホルムアルデヒドの反応モル比が0.97〜
1.10であり、GPC分析による重量平均分子量
(Mw)から求めた平均縮合度が35〜500である化
合物を必須成分として含むことを特徴とする高濃
度石炭−水スラリー用添加剤を提供する。 さらに、本発明は、石炭を水の存在下粉砕して
高濃度石炭−水スラリーを製造する際に、ナフタ
レンスルホン酸および/またはアルキルナフタレ
ンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物また
はその塩であつて、ナフタレン核に対するホルム
アルデヒドの反応モル比が0.97〜1.10であり、
GPC分析による重量平均分子量(Mw)から求め
た平均縮合度が35〜500である化合物を添加する
ことを特徴とする湿式法による高濃度石炭−水ス
ラリーの製造法に関する。 詳細な議論 本発明の添加剤の出発原料はナフタレン、アル
キルナフタレン例えばメチルナフタレン、エチル
ナフタレン、ブチルナフタレン、ジメチルナフタ
レンおよびこれらの混合物である。 ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の製造
法は例えば特公昭41−11737号により公知である。
例えばナフタレンを硫酸でスルホン化し、次いで
少量の水とホルマリンを加え酸性触媒下で縮合
し、その後アルカリで中和して塩とする。この時
ホルマリンとの縮合が進むにつれて粘度が上昇す
るため、固化する手前で縮合反応を終了するか、
またはこの時点で希釈水を加えてさらに反応を続
行させた後終了する方法がとられてきたが、この
方法では縮合度があまり大きくならず、通常20〜
30が限界であつた。 本発明に使用する化合物は縮合度を35〜500と
することが要件であり、これを製造するには具体
的には次のようにして行うのが望ましい。スルホ
ン化物をホルマリン縮合する前に、通常より多量
の水、具体的にはスルホン化物に対して15〜40%
の水を添加し、しかもホルマリンの添加量も通常
より多く、スルホン化物に対して1.0〜1.3モル加
えて縮合せしめ、ナフタレン核に対するホルムア
ルデヒドの反応モル比が0.97〜1.10まで縮合せし
める。この時水量が多いので縮合物は固化しな
い。このようにして得られる縮合物のGPC分析
による重量平均分子量から求めた平均縮合度は35
〜500、好ましくは40〜250である。 さらにGPC分析による重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが3.5〜30
のものがさらに好ましい。 ここでいうGPCの測定条件は次のとおりであ
る。 カラム:TSK GEL G−4000SW+G−3000SW
+ガードカラム(東洋ソーダ) カラムサイズ:7.5mmφ×600mm×2本 カラム温度:室温 移動相:アセトニトリル/0.05M酢酸ナトリウム
=40/60 流速:0.85ml/min 検出器:紫外線吸収検出器 波長254nm 標準物質:ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、
分子量1600〜65000,(Pressure Chemical
Co.) 前記ホルムアルデヒド縮合物は遊離酸の形でも
よいが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニアまたはアミン類との塩の形で使用するのが
好ましい。 石炭−水スラリーに使用される石炭は無煙炭、
瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、またはそれらをクリー
ン化したものなど、どのような石炭であつてもよ
い。また水スラリー中の石炭粘度もどのような粒
度であつてもよいが、現在火力発電所で燃焼され
る微粉炭は200メツシユパス70%以上のものであ
るから、この粒度が目安である。しかし本発明の
添加剤は粒度によつて影響されるものではなく、
どのような粒径に対してもすぐれた効果を発揮す
る。 クリーン化した石炭は石炭中より無機物、例え
ば灰およびイオウなどを除去したものである。石
炭をクリーン化する方法としては、例えば、重液
分離法、Oil Agglomeration法(以下OA法とい
う)、浮遊選炭法などがある。しかしながらこれ
ら以外の方法でもよく特に限定するものではな
い。 OA法について記すと、石炭を乾式あるいは湿
式で粉砕した後、水スラリーを調整し、適量の油
を添加するか、あらかじめ石炭に油をコートした
後、水スラリーを調整し、撹拌することにより石
炭の有機分と無機物との油および水に対する濡れ
の差を利用して、選択的に石炭の有機分を濡らす
油をバインダーにして石炭有機分の凝集を起こさ
せる。一方無機物は油との親和力が弱いため、水
中に遊離するので、凝集した石炭の水分離を行え
ば同時に無機物を除去することができる方法であ
る。OA法の石炭−水スラリー中の石炭濃度は通
常10〜50%である。 OA法において用いる油は原油あるいは原油か
ら得られる各種留分、例えば灯油、軽油、A重
油、B重油、C重油などや、タールまたは頁岩油
またはエチレン分解残油または各種配合油などが
一般に燃料として用いられる油や、潤滑油、洗浄
油などの鉱物油である。またベンゼン、トルエ
ン、キシレン、動植物油なども用いられるが中で
もC重油、タール残渣油などの重質油類は安価で
あるため特に好ましい。この油は無機物除去処理
しようとする石炭−水スラリー中の石炭に対して
一般的に30%以下の量で十分である。 また浮遊選炭法は既存の選炭法で微粉炭−水ス
ラリー中に極く少量の油を加え撹拌することによ
り泡立たせて、フロスを生成させる。本方法も
OA法同様、石炭の有機分がフロス油膜に付着す
るが、無機物は水中に遊離し、石炭有機分と分離
することができる方法である。 浮遊選炭法において用いる油は、ターピネオイ
ル、タール、A重油、C重油、軽油、灯油であ
る。 上記方法により数10%以上の無機物が石炭より
除去されるのが一般的である。 このようにしてクリーン化した石炭を使用すれ
ばクリーン化していない石炭にくらべて本発明の
添加剤の効果は著しく優え、数ポイント高濃度の
石炭−水スラリーを得ることができる。さらに、
クリーン化した石炭を用いた場合、本効果以外に
も燃焼時のボイラー腐蝕が抑制され、灰の除去設
備、脱硫設備への負担が軽減される等のメリツト
が非常に大きい。 石炭−水スラリーの製造方法および添加剤の添
加方法に関しては、石炭をあらかじめ乾式で粉砕
した後添加剤を水溶液中に混合する方法や、石炭
−水スラリーをつくつた後添加剤を添加する方法
や、ミル中へ石炭、水、添加剤を加え、石炭を粉
砕しながら混合する方法や、それぞれの方法にお
いて、石炭の代わりにクリーン化した石炭を用い
て混合する方法等任意の方法が実施できる。 しかしながら、本発明の添加剤は石炭−水スラ
リーを湿式法によつて製造する過程において添加
するのが効果的である。具体的には粉砕機へ石炭
と水と添加剤とを加え、石炭を粉砕してスラリー
を製造する。この過程で添加剤を加えるとスラリ
ーの粘度が低くなり、粉砕に要するエネルギー消
費が少なくてすむ効果が得られる。この時添加剤
は最初に必要量全部を添加してもよいし、途中で
多段に分割して添加してもよい。また一旦低濃度
で石炭と水を粉砕機へ入れ、低濃度のスラリーを
製造した後脱水し、そこへ添加剤を添加してもよ
い。 本発明の添加剤は単独で用いることもできる
が、所望により他の添加剤と併用してもよい。と
くにNaOH、KOH、Ca(OH)2、NH4OHなどの
アルカリを添加し、スラリーのPHを8以上、好ま
しくは9〜11に保つのが一層効果的である。 本発明の添加剤の使用量は、石炭−水スラリー
に対して、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.03〜
2.0重量%であり、この量ですぐれた効果を発揮
する。石炭−水スラリーの流動性の限界は石炭の
種類や粒度によつて異なるが、一般に添加剤を用
いなければ、石炭濃度が50重量%前後で流動性が
なくなるが、本発明の添加剤を使用すれば、著し
く粘度が低下するため、石炭濃度が61重量%以
上、特に70重量%以上においても流動性を有する
ものである。さらに、クリーン化した石炭を用い
た場合は石炭濃度が数ポイント上昇する。またス
ラリーの経時変化もほとんどなく、1ヶ月間静置
しておいても石炭の凝集や沈降が生じておらず、
タンク内からポンプによつて容易に払い出すこと
ができる。 従来の縮合度の低い(縮合度30以下)ナフタレ
ンスルホン酸塩のホルマリン縮合物と比べて格段
に性能が上昇した理由を考察すると、本発明の添
加剤は縮合度が大きい分だけ立体的なカサバリが
大きく、石炭と水の界面にて作用する場合カサバ
リの大きいものほど石炭粒子同志の凝集を防ぎ、
分散力を向上させるためと考えられる。またこれ
によつて石炭の凝集沈降をも防止しているので、
スラリーの経時変化がほとんど起こらないものと
考えられる。 実施例 1 1 添加剤 所定量のナフタレンあるいはアルキルナフタ
レンと98%硫酸を常法にてスルホン化した。こ
のスルホン化物に所定量の一次水を添加した
後、所定量の37%ホルマリンを滴下し、105℃
で縮合反応を行つた。ナフタレン核とホルムア
ルデヒドの反応モル比が、任意値になつた時点
で、水と水酸化ナトリウム、および水酸化カル
シウムを加えて中和し、冷却して石膏をロ過除
去して添加剤を得た。 これらの添加剤について各々GPC分析を行
い、Mw,Mnを求めた。各々の添加剤の反応
条件およびGPC分析値を第1表に示す。 添加剤A〜Oは本発明例、P〜Sは比較例を
示す。 2 石炭−水スラリーの製造法 石炭−水スラリーは下記に示す(A)法または(B)
法にて製造した。 (A)法:粗砕炭(約3mm以下)と水と添加剤、必
要に応じてPH調整剤を所定量ボールミルに投
入し、石炭粒度が200メツシユ通過量80%に
なるまで粉砕した。 (B)法:粗砕炭(約3mm以下)と水を所定量ボー
ルミルに投入し、石炭濃度40%で石炭粒度が
200メツシユ通過量80%のスラリーを製造し
た。この後、所定濃度まで脱水し、そこへ添
加剤と必要に応じてPH調整剤を加え、ラボデ
イスパーにて撹拌し、スラリーを得た。 3 性能評価 製造したスラリーの粘度を25℃にて測定し、
また流動性を観察する。さらにこのスラリーを
250mlのポリビンに入れて1ケ月間静置した後、
ポリビンからスラリーを自然落下によつて払い
出し、4mmの篩を通過させる。この時ポリビン
内に残つた量および4mm篩上のスラリー量を凝
集量として測定し、全スラリーに対する凝集率
(%)を求めた。凝集率が小さいほどスラリー
に経時変化が少なく良好なスラリーである。評
価結果を第2表に示す。 4 評価結果 本発明の添加剤を用いると石炭濃度72〜77%
でも粘度が1000〜2000cpであり、低粘度で流
動性が良好である。また、スラリーは1ケ月静
置した後も、凝集物がほとんどなくスムーズに
払い出すことができた。すなわちスラリーの経
時変化がほとんどなかつた。 一方、比較例に示す縮合度の小さいナフタレ
ンあるいはアルキルナフタレンスルホン酸塩ホ
ルマリン縮合物を用いた場合は、石炭農63%で
すでにスラリー粘度が5000cp以上になり、流
動性が悪い。また、1ケ月静置後では40%以上
凝集物ができており、著しい経時変化が起つて
いた。 実施例 2 1 添加剤 第1表に示す添加剤。 2 石炭−水スラリーの製造法 脱灰した石炭−水スラリーを下記に示す(C)法
または(D)法で製造した。 (C)法:OA法によつてクリーン化した石灰と水
と添加剤、必要に応じてPH調整剤を所定量ボ
ールミルに投入して、石炭粒度が200メツシ
ユ通過量80%になるまで粉砕した。 (D)法:粗砕炭(約3mm以下)と水を所定量ボー
ルミルに投入して、石炭濃度15%で石炭粒度
が200メツシユ通過量80%のスラリー製造し
た。このスラリーを浮選法にて脱灰し、所定
濃度まで脱水した。そこへ添加剤と必要に応
じてPH調整剤を加え、ラボデイスパーにて撹
拌し、スラリーを得た。 3 性能評価 実施例1の性能評価と同様の方法で実施し
た。評価結果を第3表に示す。 4 評価結果 クリーン化した石炭−水スラリーの場合も、
本発明の添加剤を用いると石炭濃度76〜80%で
も粘度が1100〜1900cpであり、低粘度で流動
性が良好である。また、スラリーは1ケ月静置
した後も、凝集物がほとんどなくスムーズに払
い出すことができた。すなわちスラリーの経時
変化がほとんどなかつた。 一方、比較例に示す縮合度の小さいナフタレ
ンあるいはアルキルナフタレンスルホン酸塩ホ
ルマリン縮合物を用いた場合は、石灰濃度67%
ですでにスラリー粘度が4000cp以上になり、
流動性が悪い。また、1ケ月静置後では40%以
上凝集物ができており、著しい経時変化が起こ
つていた。
と、該添加剤を使用する高濃度石炭−水スラリー
の製造法に関する。 本発明の背景および課題 近年石油資源の枯渇や価格の高騰により石炭の
利用が再認識され、その利用方法が種々検討され
ている。ところが石炭は固体であり、ポンプ輸送
ができないので、ポンプ輸送が可能であり、かつ
そのまま発電所等のボイラー燃料として燃焼する
ことができる微粉炭の水スラリーが注目されてい
る。しかし薬剤を用いずに石炭と水のスラリーを
製造すると、スラリーの粘度が高くなるので石炭
濃度の高い水スラリーを製造することができな
い。石炭濃度が低ければ輸送効率が低下し、さら
に燃焼前に脱水工程が必要となるため費用がかか
る。そこで高濃度石炭−水スラリーの粘度を下げ
る減粘剤について研究が行われている。 特開昭56−21636号や同56−13666号には、縮合
度が1.2〜30のナフタレンスルホン酸のホルマリ
ン縮合物またはその塩がこの目的に有用であると
記載されている。しかしこれら先行技術に提案さ
れたナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物ま
たはその塩は、その分散効果が十分でなく、石炭
濃度が60数%をこえるとダイラタンシーが生じ、
ポンプ輸送が困難となることがわかつた。また製
造したスラリーの経時変化、すなわち石炭の凝集
や沈降が早期に生じるため貯蔵上の問題が生じ
る。 そこで本発明は、小量の添加により、可及的高
濃度で低粘度のスラリーをつくることができ、し
かも経時変化の少ないスラリーをつくることがで
きる高濃度石炭−水スラリー遥添加剤を提供する
ことを課題とする。 本発明の概要 本発明は、ナフタレンスルホン酸/またはアル
キルナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドと
の縮合物またはその塩であつて、ナフタレン核に
対するホルムアルデヒドの反応モル比が0.97〜
1.10であり、GPC分析による重量平均分子量
(Mw)から求めた平均縮合度が35〜500である化
合物を必須成分として含むことを特徴とする高濃
度石炭−水スラリー用添加剤を提供する。 さらに、本発明は、石炭を水の存在下粉砕して
高濃度石炭−水スラリーを製造する際に、ナフタ
レンスルホン酸および/またはアルキルナフタレ
ンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物また
はその塩であつて、ナフタレン核に対するホルム
アルデヒドの反応モル比が0.97〜1.10であり、
GPC分析による重量平均分子量(Mw)から求め
た平均縮合度が35〜500である化合物を添加する
ことを特徴とする湿式法による高濃度石炭−水ス
ラリーの製造法に関する。 詳細な議論 本発明の添加剤の出発原料はナフタレン、アル
キルナフタレン例えばメチルナフタレン、エチル
ナフタレン、ブチルナフタレン、ジメチルナフタ
レンおよびこれらの混合物である。 ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の製造
法は例えば特公昭41−11737号により公知である。
例えばナフタレンを硫酸でスルホン化し、次いで
少量の水とホルマリンを加え酸性触媒下で縮合
し、その後アルカリで中和して塩とする。この時
ホルマリンとの縮合が進むにつれて粘度が上昇す
るため、固化する手前で縮合反応を終了するか、
またはこの時点で希釈水を加えてさらに反応を続
行させた後終了する方法がとられてきたが、この
方法では縮合度があまり大きくならず、通常20〜
30が限界であつた。 本発明に使用する化合物は縮合度を35〜500と
することが要件であり、これを製造するには具体
的には次のようにして行うのが望ましい。スルホ
ン化物をホルマリン縮合する前に、通常より多量
の水、具体的にはスルホン化物に対して15〜40%
の水を添加し、しかもホルマリンの添加量も通常
より多く、スルホン化物に対して1.0〜1.3モル加
えて縮合せしめ、ナフタレン核に対するホルムア
ルデヒドの反応モル比が0.97〜1.10まで縮合せし
める。この時水量が多いので縮合物は固化しな
い。このようにして得られる縮合物のGPC分析
による重量平均分子量から求めた平均縮合度は35
〜500、好ましくは40〜250である。 さらにGPC分析による重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが3.5〜30
のものがさらに好ましい。 ここでいうGPCの測定条件は次のとおりであ
る。 カラム:TSK GEL G−4000SW+G−3000SW
+ガードカラム(東洋ソーダ) カラムサイズ:7.5mmφ×600mm×2本 カラム温度:室温 移動相:アセトニトリル/0.05M酢酸ナトリウム
=40/60 流速:0.85ml/min 検出器:紫外線吸収検出器 波長254nm 標準物質:ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、
分子量1600〜65000,(Pressure Chemical
Co.) 前記ホルムアルデヒド縮合物は遊離酸の形でも
よいが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニアまたはアミン類との塩の形で使用するのが
好ましい。 石炭−水スラリーに使用される石炭は無煙炭、
瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、またはそれらをクリー
ン化したものなど、どのような石炭であつてもよ
い。また水スラリー中の石炭粘度もどのような粒
度であつてもよいが、現在火力発電所で燃焼され
る微粉炭は200メツシユパス70%以上のものであ
るから、この粒度が目安である。しかし本発明の
添加剤は粒度によつて影響されるものではなく、
どのような粒径に対してもすぐれた効果を発揮す
る。 クリーン化した石炭は石炭中より無機物、例え
ば灰およびイオウなどを除去したものである。石
炭をクリーン化する方法としては、例えば、重液
分離法、Oil Agglomeration法(以下OA法とい
う)、浮遊選炭法などがある。しかしながらこれ
ら以外の方法でもよく特に限定するものではな
い。 OA法について記すと、石炭を乾式あるいは湿
式で粉砕した後、水スラリーを調整し、適量の油
を添加するか、あらかじめ石炭に油をコートした
後、水スラリーを調整し、撹拌することにより石
炭の有機分と無機物との油および水に対する濡れ
の差を利用して、選択的に石炭の有機分を濡らす
油をバインダーにして石炭有機分の凝集を起こさ
せる。一方無機物は油との親和力が弱いため、水
中に遊離するので、凝集した石炭の水分離を行え
ば同時に無機物を除去することができる方法であ
る。OA法の石炭−水スラリー中の石炭濃度は通
常10〜50%である。 OA法において用いる油は原油あるいは原油か
ら得られる各種留分、例えば灯油、軽油、A重
油、B重油、C重油などや、タールまたは頁岩油
またはエチレン分解残油または各種配合油などが
一般に燃料として用いられる油や、潤滑油、洗浄
油などの鉱物油である。またベンゼン、トルエ
ン、キシレン、動植物油なども用いられるが中で
もC重油、タール残渣油などの重質油類は安価で
あるため特に好ましい。この油は無機物除去処理
しようとする石炭−水スラリー中の石炭に対して
一般的に30%以下の量で十分である。 また浮遊選炭法は既存の選炭法で微粉炭−水ス
ラリー中に極く少量の油を加え撹拌することによ
り泡立たせて、フロスを生成させる。本方法も
OA法同様、石炭の有機分がフロス油膜に付着す
るが、無機物は水中に遊離し、石炭有機分と分離
することができる方法である。 浮遊選炭法において用いる油は、ターピネオイ
ル、タール、A重油、C重油、軽油、灯油であ
る。 上記方法により数10%以上の無機物が石炭より
除去されるのが一般的である。 このようにしてクリーン化した石炭を使用すれ
ばクリーン化していない石炭にくらべて本発明の
添加剤の効果は著しく優え、数ポイント高濃度の
石炭−水スラリーを得ることができる。さらに、
クリーン化した石炭を用いた場合、本効果以外に
も燃焼時のボイラー腐蝕が抑制され、灰の除去設
備、脱硫設備への負担が軽減される等のメリツト
が非常に大きい。 石炭−水スラリーの製造方法および添加剤の添
加方法に関しては、石炭をあらかじめ乾式で粉砕
した後添加剤を水溶液中に混合する方法や、石炭
−水スラリーをつくつた後添加剤を添加する方法
や、ミル中へ石炭、水、添加剤を加え、石炭を粉
砕しながら混合する方法や、それぞれの方法にお
いて、石炭の代わりにクリーン化した石炭を用い
て混合する方法等任意の方法が実施できる。 しかしながら、本発明の添加剤は石炭−水スラ
リーを湿式法によつて製造する過程において添加
するのが効果的である。具体的には粉砕機へ石炭
と水と添加剤とを加え、石炭を粉砕してスラリー
を製造する。この過程で添加剤を加えるとスラリ
ーの粘度が低くなり、粉砕に要するエネルギー消
費が少なくてすむ効果が得られる。この時添加剤
は最初に必要量全部を添加してもよいし、途中で
多段に分割して添加してもよい。また一旦低濃度
で石炭と水を粉砕機へ入れ、低濃度のスラリーを
製造した後脱水し、そこへ添加剤を添加してもよ
い。 本発明の添加剤は単独で用いることもできる
が、所望により他の添加剤と併用してもよい。と
くにNaOH、KOH、Ca(OH)2、NH4OHなどの
アルカリを添加し、スラリーのPHを8以上、好ま
しくは9〜11に保つのが一層効果的である。 本発明の添加剤の使用量は、石炭−水スラリー
に対して、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.03〜
2.0重量%であり、この量ですぐれた効果を発揮
する。石炭−水スラリーの流動性の限界は石炭の
種類や粒度によつて異なるが、一般に添加剤を用
いなければ、石炭濃度が50重量%前後で流動性が
なくなるが、本発明の添加剤を使用すれば、著し
く粘度が低下するため、石炭濃度が61重量%以
上、特に70重量%以上においても流動性を有する
ものである。さらに、クリーン化した石炭を用い
た場合は石炭濃度が数ポイント上昇する。またス
ラリーの経時変化もほとんどなく、1ヶ月間静置
しておいても石炭の凝集や沈降が生じておらず、
タンク内からポンプによつて容易に払い出すこと
ができる。 従来の縮合度の低い(縮合度30以下)ナフタレ
ンスルホン酸塩のホルマリン縮合物と比べて格段
に性能が上昇した理由を考察すると、本発明の添
加剤は縮合度が大きい分だけ立体的なカサバリが
大きく、石炭と水の界面にて作用する場合カサバ
リの大きいものほど石炭粒子同志の凝集を防ぎ、
分散力を向上させるためと考えられる。またこれ
によつて石炭の凝集沈降をも防止しているので、
スラリーの経時変化がほとんど起こらないものと
考えられる。 実施例 1 1 添加剤 所定量のナフタレンあるいはアルキルナフタ
レンと98%硫酸を常法にてスルホン化した。こ
のスルホン化物に所定量の一次水を添加した
後、所定量の37%ホルマリンを滴下し、105℃
で縮合反応を行つた。ナフタレン核とホルムア
ルデヒドの反応モル比が、任意値になつた時点
で、水と水酸化ナトリウム、および水酸化カル
シウムを加えて中和し、冷却して石膏をロ過除
去して添加剤を得た。 これらの添加剤について各々GPC分析を行
い、Mw,Mnを求めた。各々の添加剤の反応
条件およびGPC分析値を第1表に示す。 添加剤A〜Oは本発明例、P〜Sは比較例を
示す。 2 石炭−水スラリーの製造法 石炭−水スラリーは下記に示す(A)法または(B)
法にて製造した。 (A)法:粗砕炭(約3mm以下)と水と添加剤、必
要に応じてPH調整剤を所定量ボールミルに投
入し、石炭粒度が200メツシユ通過量80%に
なるまで粉砕した。 (B)法:粗砕炭(約3mm以下)と水を所定量ボー
ルミルに投入し、石炭濃度40%で石炭粒度が
200メツシユ通過量80%のスラリーを製造し
た。この後、所定濃度まで脱水し、そこへ添
加剤と必要に応じてPH調整剤を加え、ラボデ
イスパーにて撹拌し、スラリーを得た。 3 性能評価 製造したスラリーの粘度を25℃にて測定し、
また流動性を観察する。さらにこのスラリーを
250mlのポリビンに入れて1ケ月間静置した後、
ポリビンからスラリーを自然落下によつて払い
出し、4mmの篩を通過させる。この時ポリビン
内に残つた量および4mm篩上のスラリー量を凝
集量として測定し、全スラリーに対する凝集率
(%)を求めた。凝集率が小さいほどスラリー
に経時変化が少なく良好なスラリーである。評
価結果を第2表に示す。 4 評価結果 本発明の添加剤を用いると石炭濃度72〜77%
でも粘度が1000〜2000cpであり、低粘度で流
動性が良好である。また、スラリーは1ケ月静
置した後も、凝集物がほとんどなくスムーズに
払い出すことができた。すなわちスラリーの経
時変化がほとんどなかつた。 一方、比較例に示す縮合度の小さいナフタレ
ンあるいはアルキルナフタレンスルホン酸塩ホ
ルマリン縮合物を用いた場合は、石炭農63%で
すでにスラリー粘度が5000cp以上になり、流
動性が悪い。また、1ケ月静置後では40%以上
凝集物ができており、著しい経時変化が起つて
いた。 実施例 2 1 添加剤 第1表に示す添加剤。 2 石炭−水スラリーの製造法 脱灰した石炭−水スラリーを下記に示す(C)法
または(D)法で製造した。 (C)法:OA法によつてクリーン化した石灰と水
と添加剤、必要に応じてPH調整剤を所定量ボ
ールミルに投入して、石炭粒度が200メツシ
ユ通過量80%になるまで粉砕した。 (D)法:粗砕炭(約3mm以下)と水を所定量ボー
ルミルに投入して、石炭濃度15%で石炭粒度
が200メツシユ通過量80%のスラリー製造し
た。このスラリーを浮選法にて脱灰し、所定
濃度まで脱水した。そこへ添加剤と必要に応
じてPH調整剤を加え、ラボデイスパーにて撹
拌し、スラリーを得た。 3 性能評価 実施例1の性能評価と同様の方法で実施し
た。評価結果を第3表に示す。 4 評価結果 クリーン化した石炭−水スラリーの場合も、
本発明の添加剤を用いると石炭濃度76〜80%で
も粘度が1100〜1900cpであり、低粘度で流動
性が良好である。また、スラリーは1ケ月静置
した後も、凝集物がほとんどなくスムーズに払
い出すことができた。すなわちスラリーの経時
変化がほとんどなかつた。 一方、比較例に示す縮合度の小さいナフタレ
ンあるいはアルキルナフタレンスルホン酸塩ホ
ルマリン縮合物を用いた場合は、石灰濃度67%
ですでにスラリー粘度が4000cp以上になり、
流動性が悪い。また、1ケ月静置後では40%以
上凝集物ができており、著しい経時変化が起こ
つていた。
【表】
【表】
【表】
* ○:良好 ×:不良
【表】
* ○:良好 ×:不良
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ナフタレンスルホン酸および/またはアルキ
ルナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの
縮合物またはその塩であつて、ナフタレン核に対
するホルムアルデヒドの反応モル比が0.97〜1.10
であり、GPC分析による重量平均分子量(Mw)
から求めた平均縮合度が35〜500である化合物を
必須成分として含むことを特徴とする高濃度石炭
−水スラリー用添加剤。 2 前記平均縮合度が40〜250である第1項記載
の高濃度石炭−水スラリー用添加剤。 3 前記化合物のGPC分析による重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/
Mnが3.5〜30である第1項または第2項記載の高
濃度石炭−水スラリー用添加剤。 4 石炭を水の存在下粉砕して高濃度石炭−水ス
ラリーを製造する際に、ナフタレンスルホン酸お
よび/またはアルキルナフタレンスルホン酸とホ
ルムアルデヒドとの縮合物またはその塩であつ
て、ナフタレン核に対するホルムアルデヒドの反
応モル比が0.97〜1.10であり、GPC分析による重
量平均分子量(Mw)から求めた平均縮合度が35
〜500である化合物を添加することを特徴とする
湿式法による高濃度石炭−水スラリーの製造法。 5 前記平均縮合度が40〜250である第4項記載
の高濃度石炭−水スラリーの製造法。 6 前記化合物のGPC分析による重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/
Mnが3.5〜30である第4項または第5項記載の高
濃度石炭−水スラリーの製造法。 7 スラリーのPHを8以上、好ましくは9〜11に
調節する第4項ないし第6項のいずれかに記載の
高濃度石炭−水スラリーの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61116389A JPS62273292A (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | 高濃度石炭−水スラリ−製造法および添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61116389A JPS62273292A (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | 高濃度石炭−水スラリ−製造法および添加剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62273292A JPS62273292A (ja) | 1987-11-27 |
| JPH0338317B2 true JPH0338317B2 (ja) | 1991-06-10 |
Family
ID=14685812
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61116389A Granted JPS62273292A (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | 高濃度石炭−水スラリ−製造法および添加剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62273292A (ja) |
-
1986
- 1986-05-20 JP JP61116389A patent/JPS62273292A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62273292A (ja) | 1987-11-27 |
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