JPH0337088B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は家庭などで使用されるコンロバーナに
関するものである。

従来例の構成とその問題点 最近ガスコンロにおいても熱電対と電磁弁を用
いた火炎吹消え安全装置が組込まれ利用され始め
て来た。これは第１図にも示すようにコンロバー
ナ外周に設けた主炎孔１の一部に熱電対２を近接
配置し火炎の有無を熱的に感知しガス回路を閉塞
せしめるものであり、生ガス放出に対し安全性高
いものである。しかし現在の方式では主炎孔１の
火炎の安全性によりコンロを使用できる範囲がき
まる。即ち、コンロは一般に広い燃焼量範囲で使
われ標準的なもので2200〜400Kcal／Ｈ程度（1/
５〜1/6の絞り）で実使用されている。ところが熱
電対安全弁を用いると熱電対を火炎が効果的に電
磁弁の起磁力を保つための温度に加熱するには例
えば2200〜600KKcal／Ｈというように最少絞り
熱量を大きくとらねばならない。これは火炎の長
さが燃焼量により変化すること、しかも少々の風
や寸法関係のバラツキ、火炎変化などで安定した
熱電対加熱ができる絞り燃焼量が必要なことなど
によるものである。従つて安全装置がついたこと
により従来の便利性が失なわれたというクレーム
が多く発生している。又調理から見た最低絞りは
200Kcal／Ｈ程度が要求されているが現在は答え
られない。

発明の目的 本発明は前記課題に対し安定な広い絞り域をも
つた吹消安全装置を有したコンロバーナを提供す
るものである。

発明の構成 本発明はバーナの一部の炎孔通路に主となるガ
ス回路とは別のガス回路からの種火用ガス供給管
よりのガスを望ませるとともに前記炎孔通路の上
流側入口を閉塞し前記主ガス回路とは略遮断させ
ることによりバーナ炎孔の一部に種火炎を常時形
成し、この種火炎を形成する炎孔（炎孔通路出
口）部と相対して火炎検出装置の検出部を設けて
いるものである。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例を第２図、第３図をも
とに説明する。

Ａはコンロバーナ本体で混合管３をもつたバー
ナボデイ４と、このバーナボデイ４の上面５開口
部に着脱自在に装着した多数の歯部６をもつたバ
ーナキヤツプ７とよりなり、前記歯部６とボデイ
上面５で形成される空間を炎孔通路８とし上流側
をバーナボデイ４内側に開口し、下流側を炎孔通
路出口として主炎孔９を構成させている。１０は
前記混合管３に望ませた主ノズルで主ガス供給管
１１を介してコツク１２に連結されている。１３
は種火用ガス供給管でバーナボデイ４の周辺肉部
１４に設けた種火用のガス通路１５に望ませた種
火ノズル１６と連結している。この通路１５の一
端は前記炎孔通路８の一部で歯部６間溝部の上流
側を閉塞１７した炎孔通路８′に望ませ種火用炎
孔９′を形成している。この通路１５は下方を内
周側に傾斜させ種火ノズル１６の臨む側は広げら
れ言わゆる混合管形状を作らせている。又種火ノ
ズル１６も前記通路１５と同軸状に傾斜させ煮こ
ぼれ汁などに対処している。尚、種火ノズル１６
は前記種火用ガス供給管１３と連結し前記コツク
１２に連結されている。

Ｂは火炎の吹消安全装置をなす炎検出装置であ
り、前記通路１５を望ませた炎孔通路８′の出口
部をなす炎孔９′近傍に配設された熱電対１８と、
この熱電対１８の起電力を受けガス回路を開成す
る電磁弁１９よりなる。２０は炎孔９に形成され
る主炎、２１は炎孔９′に形成される種火炎であ
る。

尚、前記コツク１２は開操作により電磁弁１９
の強制開成と主ガス供給管１１及び種火用ガス供
給管１３へのガス回路の開成を行い且つ絞り操作
時には主ガス供給管１１への燃料供給を制限し、
種火用ガス供給管１３へは一定量供給される構成
をとつているがこの手段は公知のものでよい。

以上の構成でコツク１２により使用操作を行う
と電磁弁１９は強制開成され燃料は主ノズル１
０、種火ノズル１６よりそれぞれ混合管３、種火
用ガス供給管１３に供給され前者は多数の炎孔９
より後者は種火用ガス供給管１３と連絡された炎
孔９′より噴出し点火される。炎孔通路８′の上流
側は略閉塞されているため種火炎孔９′には主ガ
ス供給管１１よりのガスの流入はほとんどなく、
又通路１５より種火ガスは上流側に流れることは
なく炎孔９′より噴出種火炎２１を形成する。熱
電対１９は炎孔９に形成される種火炎２１で加熱
され起電力を発生し電磁弁１９を自力開成保持す
る。この時、コツクで絞り操作を行うと主炎２０
は燃焼量に応じて小さくなり熱量調節が行なわれ
る。しかし種火炎２１は使用操作中に常に一定で
あり本例では二つの種火炎２１を形成し熱電対１
８を加熱している。従つて絞りには関係なく種火
を安定に保持できる。尚、この種火炎２１は100
〜200Kcal／Ｈ程度の火炎形成ができ、外見的に
は従来の主炎孔を１〜３ケ残し他炎孔で熱量可変
を行えば良いことになる。例えば種火炎を
200Kcal／Ｈに設定すると従来のバーナとして
2200Kcal／Ｈ仕様のもので2000〜400Kcal／Ｈの
調節巾（1/5）を取り、これ以下は主炎を消し、
種火炎のみとして200Kcal／Ｈの保温又は煮込み
用熱量としての利用も出来る。

又火炎が消滅すれば電磁弁１９の励磁がとかれ
ガス回路は閉成され安全が保たれる。

発明の効果 以上のように本発明のコンロバーナを用いるこ
とにより吹消安全装置の有効な利用がはかれ、且
つ (1) 常時安定な熱起電力が得られ、絞り変化とは
無関係に安全が確保される。

(2) 絞り域も広く、最少絞りとして要求を満足す
る熱量を提供できる。

以上、動作説明で述べたように従来の利便性を
失なわず、小さな最少絞り量の設定を可能にした
安全なものを提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコンロバーナ要部断面図、第２
図は本発明の一実施例を示すコンロバーナの断面
図、第３図は同バーナキヤツプ部の下面図であ
る。 ３……混合管、４……バーナボデイ、８……炎
孔通路、９……主炎孔、９′……（種火用）炎孔、
１１……主ガス供給管、１３……種火用ガス供給
管、１５……通路（種火用ガス）、１６……種火
ノズル、１８……熱電対（火炎検出装置）、Ａ…
…コンロバーナ本体、Ｂ……火炎検出装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 多数の主炎孔とこの主炎孔と連絡した混合管
   及びバーナボデイをもつたバーナヘツドを備え、
   前記主炎孔の一部は上流端を略閉塞し、下流端は
   炎孔として開口形成され、この開口炎孔に火炎検
   出装置を近接配置するとともに、この炎孔の上下
   流端間の炎孔通路に一端を開口する種火用ガスの
   通路を形成するように構成し、この種火用通路他
   端に前記主炎孔に供給する主ガス供給管とは別回
   路をなす種火用ガス供給管を介して燃料を供給す
   る種火ノズルを臨ませてなるコンロバーナ。