JPH033653B2 - - Google Patents

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JPH033653B2
JPH033653B2 JP15516382A JP15516382A JPH033653B2 JP H033653 B2 JPH033653 B2 JP H033653B2 JP 15516382 A JP15516382 A JP 15516382A JP 15516382 A JP15516382 A JP 15516382A JP H033653 B2 JPH033653 B2 JP H033653B2
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JP
Japan
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copper
reaction
oxygen
serine
glycine
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Expired
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JP15516382A
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English (en)
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JPS5944346A (ja
Inventor
Fujio Matsuda
Kozo Kato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はグリシンとホルムアルデヒドからセリ
ンを製造する方法の改良に関する。さらに詳しく
は、グリシン銅とホルムアルデヒドとを反応させ
てセリンを製造するに際して、反応液に酸素を供
給し、反応を酸素の存在下に行なうことを特徴と
するセリンの製造法に関する。
セリンはアミノ酸の一種であり従来、セリンの
合成に関しては多くの方法が知られているが、中
でもグリシン銅とホルムアルデヒドを塩基性水溶
液中で反応せしめる方法は公知である(特公昭34
−2964)。しかしながら、グリシン銅を用いる方
法は反応中に金属銅の析出があり、セリンの収率
が悪く、まだ実用化されていない。
本発明者らは、この反応に関して、金属銅の析
出を無くし、セリンの収率を向上せしめることを
目的として、種々の検討を行なつた結果、反応
中、反応液に酸素を供給するなどの方法により反
応を酸素の存在下で行なうと、金属銅の析出を無
くし、セリンの収率を向上させることができるこ
とを見出した。すなわち、従来、グリシン銅とホ
ルムアルデヒドを反応せしめるに際し、ホルムア
ルデヒドがグリシン銅を還元し、大量の金属銅を
生成せしめ、これがセリンの収率低下の大きな原
因となつていた。しかし、グリシン銅とホルムア
ルデヒドとの反応を反応液中に酸素を供給して実
施すると、金属銅の析出が無くなり、さらに目的
物であるセリンの収率を大巾に向上させることが
できる。
本発明の方法において、反応を酸素の存在下に
行なう。酸素の存在下とは反応中、反応液中に溶
存酸素が存在することを言い。酸素は常圧下に酸
素を気泡状にして反応液中に吹き込むことにより
供給したり、酸素を加圧下に供給することができ
る。その効果は溶存酸素量が多い程増大するの
で、たとえば、反応容器中に高圧の酸素を封じ込
め反応液を撹拌することにより、酸素を反応液中
に溶解せしめるのが好ましい。この場合の酸素圧
に関しては特に制限はないが、好ましくは、100
Kg/cm2以下である。また、酸素源としては、酸素
の外、酸素含有ガス、たとえば空気、他のガスと
の混合ガス等を用いることができる。
本発明の方法における反応条件に関しては、酸
素を反応液に供給する以外は従来のグリシン銅と
ホルムアルデヒドの反応条件に準じる。たとえ
ば、この反応に用いられる触媒としては荷性アル
カリ、炭酸アルカリなどの無機塩基類やピリジン
などの有機塩基類などが使用できる。また、グリ
シン銅に対し、ホルムアルデヒドは過剰に用いる
方が望ましい。すなわち、グリシン銅に対し、ホ
ルムアルデヒドは理論量の1〜20倍、好ましくは
2〜10倍用いることができる。また、反応液を調
製する際に、あらかじめグリシンと銅塩からつく
られたグリシン銅を用いても良いが、反応液中に
グリシンと硫酸銅、炭酸銅、塩基性炭酸銅などの
銅塩を別々に加えても良い。また、この反応は
水、メタノールなどの溶媒中で進行する。反応温
度は30〜150℃で、反応時間は0.5〜5時間であ
る。
反応後、反応液の銅イオンは通常の方法通り、
硫化水素またはイオン交換樹脂を用いて除去し、
銅イオン除去液を濃縮して、濃縮液にアルコール
などを加えてセリンを結晶として分離することが
できる。なほ、本発明を実施例に従い解説すれば
次のようである。
実施例 1 内容50mlのハステロイC製のオートクレーブ中
にグリシン銅2.3g、水酸化ナトリウム0.4g、35
%ホルマリン14.0mlおよび水15mlを加え、さらに
酸素50Kg/cm2を封じ込めた後、95℃で2時間撹拌
した。冷却後、酸素圧は37Kg/cm2に減少した。ま
た、金属銅の析出は全く認められなかつた。次い
で、この反応液に濃塩酸を加えて酸性とした後、
硫化ナトリウムを加えて銅イオンを硫化銅として
沈澱させ、これを別した。液を液体クロマト
グラフイーにより測定した結果、1.44gのセリン
の生成を認めた。セリンの収率は理論値の63.2%
であつた。
実施例 2 内容100mlの三つ口フラスコ中にグリシン銅2.3
g、水酸化ナトリウム0.4g、35%ホルマリン
14.0mlおよび水25mlを加え、この反応液に空気を
吹き込みながら70℃で2時間この反応液を撹拌し
た。反応中、金属銅の析出は殆ど認められなかつ
た。この反応液を実施例1と同様に銅イオンを除
去した後、液体クロマトグラフイー測定により、
0.52gのセリンの生成を認めた。セリンの収率は
理論値の22.8%であつた。
参考例 1 実施例1で実施した方法において、酸素の代り
に窒素10Kg/cm2をオートクレーブ中に封じ込めた
後、95℃で2時間撹拌した。反応後、オートクレ
ーブ中に多量の金属銅の析出を認めた。この反応
液を過した後、実施例1と同様に銅イオンを除
去し、液体クロマトグラフイー測定により、0.65
gのセリンの生成を認めた。セリンの収率は理論
値の28.6%であつた。
参考例 2 実施例2で実施した方法において、反応液中に
空気を吹き込まないで70℃で2時間撹拌した。反
応中に多量の金属銅の析出があり、フラスコの内
壁に金属銅が附着した。反応後、この反応液を
過した後、実施例1と同様に銅イオンを除去し、
液体クロマトグラフイー測定により、0.23gのセ
リンの生成を認めた。セリンの収率は理論値の
10.3%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 塩基性触媒の存在下、グリシン銅とホルムア
    ルデヒドを反応させセリンを製造するに際し、酸
    素の存在下に反応させることを特徴とするセリン
    の製造法。
JP15516382A 1982-09-08 1982-09-08 セリンの製造法 Granted JPS5944346A (ja)

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JP15516382A JPS5944346A (ja) 1982-09-08 1982-09-08 セリンの製造法

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JP15516382A JPS5944346A (ja) 1982-09-08 1982-09-08 セリンの製造法

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JPS5944346A JPS5944346A (ja) 1984-03-12
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US9090465B2 (en) 2008-09-24 2015-07-28 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Method for producing catalyst reforming tar-containing gas, method for reforming tar and method for regenerating catalyst for reforming tar-containing gas

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JPS5944346A (ja) 1984-03-12

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