JPH033639B2 - - Google Patents

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JPH033639B2
JPH033639B2 JP57118370A JP11837082A JPH033639B2 JP H033639 B2 JPH033639 B2 JP H033639B2 JP 57118370 A JP57118370 A JP 57118370A JP 11837082 A JP11837082 A JP 11837082A JP H033639 B2 JPH033639 B2 JP H033639B2
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film thickness
gas
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material gas
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JP57118370A
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JPS5913699A (ja
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Takashi Aoyama
Hironori Inoe
Takaya Suzuki
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Hitachi Ltd
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Publication of JPH033639B2 publication Critical patent/JPH033639B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B25/00Single-crystal growth by chemical reaction of reactive gases, e.g. chemical vapour-deposition growth
    • C30B25/02Epitaxial-layer growth
    • C30B25/14Feed and outlet means for the gases; Modifying the flow of the reactive gases

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は半導体気相成長方法に関し、さらに詳
しくは複数の基板上に半導体層を気相化学反応に
より大量にかつ均一に形成する方法に関する。
従来、半導体の気相成長層を形成するには高温
に加熱された複数の半導体基板ウエハを収納した
反応容器を用い、原料ガス主導入口から主原料ガ
スを供給し、該基板ウエハ上での成長反応により
気相成長層を形成しつつ、反応容器内の気相成長
層の薄い部分に、容器に挿入した別のノズルから
補助的に原料ガスを供給して、容器内で均一な気
相成長層を形成しながら、反応容器の排出口から
排ガスを排出する方法が採られていた。
従来の方法を、縦型反応容器を使用した場合に
ついて第1図により説明する。
第1図において、反応容器(ベンジヤー)1内
の回転する加熱治具(サセプタ)2の上に載置さ
れた複数の基板ウエハ3上に原料ガス供給系4a
から水素をキャリアガスとして原料ガス、すなわ
ち、半導体原料化合物ガスと不純物ドーピングガ
スとを主導入口(主ガスノズル)5を通して主ガ
スとして送り込み、成長膜厚が小さい領域に別の
原料ガス供給ノズル(補充ガスノズル)6を複数
本挿入し、原料ガス供給系4bから半導体原料化
合物ガスと不純物ドーピングガスとを補充ガスと
して補助的に導入し、例えば1150℃の高温で気相
化学反応を起こさせ、基板ウエハ3上に所定の均
一な膜厚と抵抗率を有する半導体層を堆積させ
る。基板ウエハ3上を通過した原料ガスは排出管
8から系外に排出される。なお、7は高周波加熱
コイルである。
この場合、原料ガス、すなわち、半導体原料化
合物ガスとしては、半導体がシリコン(Si)の場
合には四塩化ケイ素(SiCl4)、三塩化シラン
(SiHCl3)、ジクロルシラン(SiH2Cl2)、モノシ
ラン(SiH4)等が、また、不純物ドーピングガ
スとしてはホスフイン(PH3)、アルシン
(AsH3)、またはジボラン(B2H6)等が使用され
る。
第2図は上記従来法を用いたときの加熱治具2
の回転中心軸からの距離と気相成長層の膜厚との
関係を示したものである。aは補充ガスノズル6
から原料ガスを供給しないで、主ガスノズルだけ
から原料ガスを供給した場合の成長膜厚分布であ
る。成長層の膜厚分布は中央部で凹型の不均一な
分布をしている。bは補充ガスノズル6から原料
ガスを供給して、aの不均一な分布を修正し、よ
り均一な分布をめざしたものである。cは、aの
膜厚分布を完全に均一化するために必要な膜厚増
加分(=定数−aの膜厚分布)を曲線Aで、ま
た、補充ガスノズル6を用いることによつて得ら
れた実際の膜厚増加分(=bの膜厚分布−aの膜
厚分布)を曲線Bで示している。均一なな成長膜
厚分布を得るためには曲線AとBが一致しなけれ
ばならない。しかし、実際には曲線AとBは極大
値の数、極大値の位置、極大値における高さ、分
布の広がりが異なつている。aに比べbでは膜厚
のばらつきが小さくなつてはいるが、なお膜厚分
布に不均一性がある。これはcにおける曲線Aと
Bの分布の不一致が原因している。
上記従来法は経験的に膜厚の薄い領域に補充ガ
スを加えるという方法であるために、膜厚分布を
均一化していくのに多数回のくりかえし実験が必
要である。特に、補充ガスノズルの数が増加する
と実験回数はさらに増加する。最終的に得られた
膜厚分布は必ずしも満足な均一性を示さない。ま
た、ある程度の膜厚均一性が得られた後、何等か
の理由で均一性が低下するとこれを修正する具体
的方法は容易には得られない。上記従来法はマイ
クロコンピユータなどを用いてプロセスを自動化
していくことも困難である。ひいては、反応容器
を大型化して1バツチ当りのウエハ処理数を多く
するのにも限界がある。
本発明の目的は、上述の問題点を解決し、膜厚
の均一化が簡単に得られ、プロセスの自動化が可
能であり、ひいては反応容器を大型化して1バツ
チ当りのウエハ処理枚数を多くすることができる
半導体気相成長方法を提供することにある。
本発明は、反応容器内の回転する加熱治具上に
複数の半導体基板を載置し、主導入口から各半導
体基板に各半導体基板と平行となるように主原料
ガスを供給し、かつ、複数の補助導入口から各半
導体基板に各半導体基板と垂直となるように補充
原料ガスを供給し、排ガスを反応容器に設けられ
た排出口より排出させつつ各半導体基板上に所望
の半導体層を気相成長させる半導体気相成長方法
において、各補助導入口からの補充原料ガスのみ
による半導体層の膜厚増加分を、半径方向の分布
関数であつて、該分布関数の幅、半径方向ピーク
位置、高さの夫々が、補助導入口の加熱治具に対
する高さと位置および補充原料ガス濃度の関数で
ある分布関数で近似し、予め求めておいた主導入
口からの主原料ガスのみによる半導体層の半径方
向の膜厚分布を加熱治具全領域において均一化す
るための、前記各補助導入口からの補充原料ガス
のみによる半導体層の膜厚増加分の分布関数の
幅、半径方向ピーク位置、高さを計算して前記各
補助導入口からの補充原料ガスのみによる半導体
層の膜厚増加分の最適分布関数を決定し、各補助
導入口の加熱治具に対する高さと位置および補充
原料ガス濃度を前記膜厚増加分の最適分布関数の
幅、半径方向ピーク位置、高さから得られる値に
設定することによつて、均一な半導体層が得られ
る補充原料ガスを主原料ガスに重ねて供給し、更
に、実際の膜厚増加分の分布関数と前記最適分布
関数を比較して、各補助導入口の加熱治具に対す
る高さと位置および補充原料ガス濃度を修正する
ことによつて、所望の半導体層を得ることを特徴
とする。
本発明は、主原料ガスを基板ウエハと平行に供
給し、複数の補充ガスを基板ウエハに垂直に供給
する場合、補充ガスによる膜厚の増加分は、各補
充ガスの条件を変えれば分布の位置、高さ、幅な
どの定数部分は変化するが、常にある型の分布関
数で近似できること、また、補充ガスなしの膜厚
分布は成長条件によつて変化するが、成長条件を
一定にしておけば膜厚分布の再現性がよく、いず
れの膜厚分布に対してもこの分布に重ね合わせれ
ば均一になるような前記関数の具体的定数を数値
計算でもとめることが可能なこと、また、いずれ
の膜厚分布に対しても補充ガスによる膜厚の増加
分はもとの分布に重ね合わせができることを見出
すことによつて成し遂げられた。
本発明は、補充ガス条件のパラメータを調整す
ることによつて補充ガスによる膜厚増加分を均一
化に必要な最適な形の分布とし、補充ガスを加え
ながら気相成長してこの分布をもとの膜厚分布に
重ねることにより均一な膜厚分布を得るものであ
る。
本発明の特徴を具体的に述べれば次のようであ
る。
全体の工程は次のように分類できる。
(1) 補充ガスによる膜厚増加分をある型の分布関
数で近似する。
(2) 均一化に必要な上記分布関数の定数部分を数
値計算によつてもとめる。
(3) 上記定数を持つた分布関数を補充ガスによる
膜厚増加分で実現するために、あらかじめもと
めておいた係数から補充ガス条件を算出する。
(4) 上記補充ガス条件で補充ガスを加えて気相成
長する。
(5) 膜厚分布を測定して補充ガス条件を修正す
る。
まず(1)について述べる。補充ガスによる膜厚増
加分をある型の分布関数Fi(x)=F(x、Pi、Ai
σi)で近似する。xは変数、Pi、Ai、σiは定数で
ある。この分布関数はパラメータによつてピーク
位置Piと高さAiと幅σiを調整できるようにする。
分布関数の数nは補充ガスノズルの数と等しくす
る。次に(2)について述べる。補充ガスなしの均一
化すべき膜厚分布G0(x)に、上記分布関数をそ
の位置と高さと幅を変えながら重ね合わせ、膜厚
分布が均一化される。すなわち、G0(x)+oi=1 Fi
(x)=一定となる条件Pi、Ai、σi(i=1、……、
n)を数値計算によつてもとめる。次に(3)のよう
にこの分布関数を実現するような補充ガス条件を
もとめる。次に(4)で補充ガスを加えながら気相成
長すれば均一性のよい膜厚分布が得られる。次に
(5)について述べる。膜厚分布の均一性をさらに上
げるために次のようにする。実際に得られた膜厚
分布から補充ガスによつて得られた膜厚増加分布
Fei(x)(i=1、……、n)を評価する。添字
のeは実測値であることを示す。次の成長ロツト
では分布関数をFei(x)からFi(x)(i=1、…
…、n)に近づけるように補充ガス条件を微少調
整し、さらに膜厚の均一性を向上させる。
以下、本発明の一実施例を説明する。
第3図は本実施例を行うための装置である。(a)
は本装置の縦断面図であり、(b)は(a)のA−A切断
線に沿つた横断面図である。反応炉は高周波加熱
方式の縦型炉であり、補充ガスノズルは3つの場
合である。
図において、Si単結晶基板ウエハ3は石英反応
容器(ベルジヤー)1内の加熱治具2上に載置さ
れ、加熱治具2の下の高周波ワークコイル7に電
流を通じることによつて加熱される。原料ガスは
原料ガス供給系4aから主ガスノズル5を経て導
入され、基板ウエハ3上を通つて、排ガス管8よ
り排出される。原料ガスは主ガスノズルの他に原
料ガス供給系4bからも補充ガスノズル6を経て
導入される。加熱治具2の直径は600mmである。
加熱治具2上には直径4インチの基板ウエハ3が
20枚載置してある。基板ウエハ3は1200℃まで加
熱する。原料ガスとして四塩化ケイ素、不純物ド
ーピングガスとしてホスフインを用いている。加
熱治具2を毎分15回で回転させながら気相成長を
行う。
第4図を用いて本実施例の方法を説明する。
1本の補充ガスによる膜厚増加分布をここでは
正規分布 Fi(x)=Aiexp〔−(x−Pi2/2σi 2〕…… (1) で近似することにする。ノズルを3本用いればi
=1、2、3となる。Aiはピーク位置における分
布の高さ、Piはピーク位置、σiは分布の幅に相当
する標準偏差である。次に、正規分布の定数の決
め方について述べる。補充ガスなし即ち、主原料
ガスのみによる膜厚分布をG0(x)とすると、補
充ガスを用いたときの膜厚分布G1(x)は G1(x)=G0(x)+3i=1 Fi(x) ……(2) で表わされる。膜厚分布を均一化する条件をもと
めることは、目標とする均一化後の膜厚分布をT
とすると f(xj)=T−G1(xj)=0 ……(3) (j=1、……、9) となるようなAi、Pi、σi(i=1、2、3)をも
とめることである。ここで、xj(j=1、……、
9)は膜厚分布を均一化するための監視位置で未
知数Ai、Pi、σi(i=1、2、3)の数に等しい
数だけとることができる。第3式の解は解析的に
はもとまらないので、普通はニュートン法によつ
てもとめることがよく行なわれている。f(x)=
0なる解を一変数ニユートン法でもとめるには、
解xに近いx0なる任意の値を見つけて x=x0−f(x0)/f′(x0) なる計算をくりかえせばよい。多変数の場合も同
様にしてニユートン法でもとめる。すなわち なる一 変数ニユートン法の微分係数に相当する行列Dを
定義すると、 でもとめることができる。ここで、D-1はDの逆
行列である。Ai′、σi′、Pi′は初期値として入れ
ておく解に近い値である。第5図に第5式を計算
機を用いて解くためのフローチヤートを示す。計
算をくりかえすことによつてAi、σi、Pi(i=1、
2、3)は解に近づいていく。第6図は第5図の
フローチヤートにおけるくりかえし計算回数と膜
厚の均一性との関係を示す一例である。計算をく
りかえしていくともとの分布に重ね合わせたとき
に膜厚分布ばらつきがより小さくなるような解が
もとまる。このくりかえし計算は行列Dが特異に
なつて逆行列がもとめられなくなるまで行える。
第3式は必ずしも厳密は解が存在するわけではな
いので第3式をニユートン法によつて解くという
ことはf(xj)(j=1、……、9)を0に近づけ
ていくような近似解Ai、σi、Pi(i=1、2、3)
をもとめるということである。次に均一化後の目
標膜厚Tを変化させるともとの分布と分布関数を
重ね合わせたときに得られる可能である計算上の
膜厚の均一性あるいは膜厚のばらつきも変化す
る。第7図はTと膜厚分布のばらつきVの関係を
示す。Vは極小値を持つ。すなわち、ある膜厚分
布に対しては目標とすると膜厚分布のばらつきが
小さくなり、均一化しやすい膜厚が存在すること
を示している。このときのTの値T0を最終的に
用いることにする。以上で、もとの膜厚分布G0
(x)に重ね合わせると均一性がよくなる理想的
正規分布Aiexp〔−(x−Pi2/2σi 2〕(i=1、
2、3)を数値的にもとめることができた。この
正規分布を均一化のための最適分布と呼ぶことに
する。
第8図は上記のような計算の後に得られた様々
な膜厚分布を均一化するのに必要な正規分布を示
す。いずれの分布に対しても重ね合わせれば高い
均一性が得られるような正規分布の組合せが存在
することがわかる。ここで、縦軸は単位時間当り
の膜厚の増加量、すなわち、成長速度で示してあ
る。
次に、上記正規分布を実際に、補充ガスによつ
て膜厚の増加分布というかたちで実現するための
補充ガス条件をもとめる方法について説明する。
補充ガス条件のパラメータとして、ノズルの形、
ノズル位置、ノズル高さ、補充ガス流量、補充ガ
ス濃度の5種類がある。このなかで、ノズルの
形、補充ガス流量を固定しておくことが、高い均
一性を得る上で有効である。そこでノズルの形、
つまりノズルの断面はいずれも35mm×35mmの補充
ガスノズル6を用いた。補充ガス流量は、加熱治
具3を同心円状に区切つた3つの領域の面積比に
近い値、すなわち3/min、4/min、6
/minとした。このようにすれば、数値計算に
よつて得られた位置Pi、高さAi、標準偏差σi(i
=1、2、3)の正規分布(最適分布)を実現す
るためには、補充ガスのパラメータであるノズル
位置li、補充ガス濃度Ci、ノズル高さhiを調整す
ればよいことになる。つまり、Ai、σi、Piは補充
ガス条件であるノズル位置li、ノズル高さhi、補
充ガス濃度Ci(i=1、2、3)の関数であるか
ら、Ai、σi、Piの微少変化量ΔAi、Δσi、ΔPiはCi
hi、liの微少変化量ΔCi、Δhi、Δliと次の関係によ
つて結ばれる。
ΔAi=∂Ai/∂CiΔCi+∂Ai/∂hiΔhi +∂Ai/∂liΔli ……(6) Δσi=∂σi/∂CiΔCi+∂σi/∂hiΔhi +∂σi/∂liΔli ……(7) ΔPi=∂Pi/∂CiΔCi+∂Pi/∂hiΔhi +∂Pi/∂liΔli ……(8) ここで、∂Ai/∂Ciなど9つの偏微分係数はあらか じめ1つずつパラメータをふつた実験からもとめ
ておく必要がある。この係数の算出の基礎となる
プロツトの例を第9図に示す。プロツトを結ぶ線
が直線の場合はその傾きが、また曲線の場合はそ
の接線の傾きが偏微分係数を与える。第6式〜第
8式は、あくまでも、正規分布のパラメータと補
充ガス条件のパラメータとの変化量を結びつける
式であるから、1つの規準、すなわち、ある正規
分布をつくるある補充ガス条件が必要である。
Ai、σi、Pi(i=1、2、3)なる分布を実現す
るために、補充ガス条件C0i、h0i、P0i(i=1、
2、3)でA0i、σ0i、l0i(i=1、2、3)となる
1つの分布を規準にすれば、 ΔAi=Ai−A0i ……(9) Δσi=σi−σ0i ……(10) ΔPi=Pi−P0i ……(11) とおくことにより第6式〜第8式からΔCi、Δhi
Δliがもとまる。最終的に補充ガス条件は Ci=C0i+ΔCi ……(12) hi=h0i+Δhi ……(13) li=l0i+Δli ……(14) としてもとまる。
第12式〜第14式でもとめられる補充ガス条件で
補充ガスを加えながら気相成長すれば相当に均一
性のよい気相成長等が得られる。しかしながら、
現実問題として第6式から第8式で用いた偏微分
係数は実験値からもとめるために誤差を必ず含む
ものである。また、そもそも、補充ガスによる膜
厚増加分を正規分布で表わしたことも誤差を含ん
でいる。従つて、次のように成長をくりかえして
補充ガス条件を修正していくと均一性はさらに向
上することになる。第10図は補充ガス条件を修
正する方法をブロツク図で示している。一般に、
第6式〜第8式における偏微分係数は実験値から
もとめたものであるため誤差を含んでいる。従つ
て、第12式〜第14式によりもとめた補充ガス条件
は最適補充ガス条件からわずかずれている場合が
ある。このとき、第一回目の成長による膜厚の均
一性は第7図から予想された値よりもわずかに悪
い。第二回目以後の成長における補充ガス条件を
以下のようにして修正することができる。すなわ
ち、補充ガスを加えて気相成長した膜厚分布から
実際にどのような正規分布か重ね合わされたが計
算し、本来、重ね合わせねばならない正規分布と
比較することによつて次回の気相成長の補充ガス
条件を微小量修正しようというものである。すな
わち、第一回目の成長後の膜厚分布をGe1(x)
とする。第2式におけるG0(x)のかわりにG0
(x)−(T−G1(x))とおいて膜厚の不均一性を
もとの膜厚分布に組入れ、G1(x)をもとめ、最
終的に第5式からGe1(x)を実現したら分布
Aei、σei、Pei(i=1、2、3)をもとめること
ができる。均一な膜厚分布を得るためにはAi
σi、Pi(i=1、2、3)なる分布が入つていな
ければならないから、その差を ΔAi=Ai−Aei ……(15) Δσi=σi−σei ……(16) ΔPi=Pi−Pei ……(17) とおくことによつて第6式〜第8式から補充ガス
条件の修正ΔCi、Δhi、Δli(i=1、2、3)がも
とまる。第2回目の成長における補充ガス条件は Ci′=Ci+ΔCi ……(18) hi′=hi+Δhi ……(19) li′=li+Δli ……(20) となる。膜厚分布の不均一性がなくなれば実際に
補充された分布は最適分布となり、Aei=Ai、σei
=σi、lei=liである。このときの補充ガス条件は
もはや修正の必要のない最適条件である。膜厚分
布が均一化された後、何らかの理由で均一性が悪
くなつた場合、上記と同様に第15式〜第20式を用
いて次の成長ロツトの補充ガス条件を修正すれば
よい。
第11図に膜厚分布が均一化されていく過程を
示す。aは補充ガスなしのもとの膜厚分布であ
る。均一性(膜厚分布のばらつき)は±6.9%で
ある。bはaを均一化するのに必要な最適分布で
計算機を用いてもとめたものである。均一性は±
0.25%までいくことがわかつた。cは、算出され
た条件で補充ガスを加えて成長させたものであ
る。均一性は±1.4%まで改善された。dは、c
で実現された補充ガスによる分布を計算し、最適
補充分布と比較して補充ガス条件を修正し、この
条件で補充ガスを加えて成長させたものである。
膜厚分布の均一性は±0.7%が得られた。
以上、加熱治具の半径方向の膜厚分布について
述べてきた。加熱治具は回転しているために、円
周方向の膜厚均一性は±0.3%以下である。上記
の方法で基板ウエハ内の膜厚分布の均一性は±
0.7%、ロツト(バツチ)内の均一性は±1.0%が
得られた。
以上の操作は、上記に述べた一定の論理的すじ
道にもとづき大型計算機を利用しながらおこなわ
れた。従つて、マイクロコンピユータを用いて操
作を全自動化することも容易である。
本発明によれば、少ない実験回数で最適条件を
得て膜厚分布均一性のよいものが得られ、一度均
一化された分布が悪くなつても容易にもとの均一
性が得られ、マイクロコンピユータなどを用いた
プロセスの自動化が容易であり一度に複数の基板
ウエハ上に均一に半導体層を気相成長させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の半導体気相成長方法において用
いられる装置の縦断面図、第2図a〜cは第1図
に示す装置を用いて行つた従来方法による膜厚分
布状態を示す図、第3図は本発明方法において用
いられる装置を示しており、aは縦断面図、bは
aにおけるA−A切断線に沿つた横断面図、第4
図は本発明方法による膜厚分布均一化の考え方を
示す図、第5図は本発明を計算機を用いて処理す
る時のフローチヤート、第6図は合算のくりかえ
し回数と膜厚分布ばらつきの関係を示す図、第7
図は目標とする膜厚と膜厚分布ばらつきの関係を
示す図、第8図は様々な膜厚分布を均一化するの
に必要な正規分布を示す図、第9図は第3図に示
す装置における各補充ガスノズルの濃度、高さ、
ノズル位置と成長速度、標準偏差、ピーク位置の
関係をそれぞれ示す図、第10図は本発明方法の
ブロツク図、第11図は第3図に示す装置により
本発明方法を実施した時の膜厚分布均一化状態を
示す図である。 1……反応容器(ベルジヤー)、2……加熱治
具(サセプタ)、3……基板ウエハ、4……原料
ガス供給系、5……主ガスノズル、6……補充ガ
スノズル、7……高周波加熱コイル、8……排ガ
ス管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 反応容器内の回転する加熱治具上に複数の半
    導体基板を載置し、主導入口から各半導体基板に
    各半導体基板と平行となるように主原料ガスを供
    給し、かつ、複数の補助導入口から各半導体基板
    に各半導体基板と垂直となるように補充原料ガス
    を供給し、排ガスを反応容器に設けられた排出口
    より排出させつつ各半導体基板上に所望の半導体
    層を気相成長させる半導体気相成長方法におい
    て、 各補助導入口からの補充原料ガスのみによる半
    導体層の膜厚増加分を、半径方向の分布関数であ
    つて、該分布関数の幅、半径方向ピーク位置、高
    さの夫々が、補助導入口の加熱治具に対する高さ
    と位置および補充原料ガス濃度の関数である分布
    関数で近似し、 予め求めておいた主導入口からの主原料ガスの
    みによる半導体層の半径方向の膜厚分布を加熱治
    具全領域において均一化するための、前記各補助
    導入口からの補充原料ガスのみによる半導体層の
    膜厚増加分の分布関数の幅、半径方向ピーク位
    置、高さを計算して、前記各補助導入口からの補
    充原料ガスのみによる半導体層の膜厚増加分の最
    適分布関数を決定し、 各補助導入口の加熱治具に対する高さと位置お
    よび補充原料ガス濃度を前記膜厚増加分の最適分
    布関数の幅、半径方向ピーク位置、高さから得ら
    れる値に設定することによつて、均一な半導体層
    が得られる補充原料ガスを主原料ガスに重ねて供
    給し、 更に、実際の膜厚増加分の分布関数と前記最適
    分布関数を比較して、各補助導入口の加熱治具に
    対する高さと位置および補充原料ガス濃度を修正
    することによつて、所望の半導体層を得ることを
    特徴とする半導体気相成長方法。 2 上記特許請求の範囲第1項において、実際の
    膜厚増加分の分布関数と最適分布関数の比較を1
    回以上行なうことを特徴とする半導体気相成長方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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