JPH0335340Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、連続帯状体を切断して貼布剤片を
作成する装置に関する。さらに詳しくは、連続シ
ート状支持体上に薬物含有ペーストが塗布され、
さらに該ペーストの露出面に保護フイルムが貼付
されてなる連続シートをその長手方向に沿つて所
定巾に裁断して得た連続帯状体を所定の間隔で横
断方向に連続的に切断して多数の貼布剤片を作成
する装置に関する。

〔従来の技術〕

貼布剤片は、伸縮性不織布、メリヤス編地、フ
イルムのような支持体上に経皮吸収性の薬効成分
を含むペーストを塗布し、さらにそのカツター露
出面に薄いブラスチツクフイルムを貼付したもの
を人体への貼付に適当な大きさに裁断したもので
ある。

従来、このような貼布剤片を連続的に作成する
装置の代表例としては、連続シート状基布上に薬
物含有ペーストを塗布する手段、該塗布ペースト
の露出面に保護フイルムを貼付する手段、保護フ
イルムが貼付された連続シートをその長手方向に
沿つて所定巾に裁断するカツター、長手方向に沿
つて裁断して得られた複数の連続帯状体を所定間
隔で横断方向に連続的に切断するカツター、およ
び該横断方向切断用カツターの下方に設けられた
搬送用ベルトコンベアから構成される装置が実用
に供されている。

上記のような従来の装置では、横断方向切断用
カツターとして、所定の曲率を以つてカーヴせる
切断刃が用いられるため、長手方向に沿つて裁断
して得られた複数の連続帯状体を並列状態におい
て横断方向に切断すると、切断されて得た貼布剤
片の整列が乱れ易いという難点がある。特に、最
近、支持体として例えばメリヤス編地を用いた貼
布剤片のように非常に軽量で且つ柔軟な貼布剤片
が広く普及しつつあるが、このような新しいタイ
プの貼布剤片では上記のような整列の乱れは顕著
である。上記の横断方向切断時に起る整列の乱れ
は以後の包装準備工程および包装工程の操作性を
阻害する。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案の目的は、上記のような従来の貼布剤片
作成装置を改良して、長手方向に沿つて裁断して
得られた複数の連続帯状体を並列状態において横
断方向に切断した際に、切断して得られた貼布剤
片の整列が乱されることがない貼布剤片作成装置
を提供するにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成する本考案の貼布剤片作成装置
は、連続シート状支持体上に薬物含有ペーストが
塗布され、さらに該ペーストの露出面に保護フイ
ルムが貼付されてなる連続シートをその長手方向
に沿つて所定巾に裁断して得た連続帯状体を所定
の間隔で横断方向に連続的に切断して多数の貼布
剤片を作成する装置において、上記連続帯状体を
所定の間隔で横断方向に切断するカツターと、該
カツターの上方に設けられ該連続帯状体を上方か
らカツターへ供給するガイドと、該カツターの下
方に設けられた無端多孔ベルトまたは無端メツシ
ユベルトコンベアと、該多孔ベルトまたは該メツ
シユベルトの裏面に配設された吸引機構とを具え
てなり、該カツターの切断時における切断刃とそ
の直下の無端多孔ベルトまたは無端メツシユベル
トの吸引表面の上流端との間隔が上記横断方向に
切断する所定の間隔より狭いことを特徴とする装
置である。

以下、添付図面を参照しつつ、本考案の貼布剤
片作成装置を詳細に説明する。

第１図は本考案の貼布剤片作成装置の一例を示
す側面図であり、第２図は第１図に示す装置の主
特徴部分の拡大図である。

メリヤス編地、伸縮性不織布のような基布１
は、そのロール状原反から引出され、塗膏ドラム
５に導かれる。塗膏ドラム５上には、経皮吸収性
の薬効成分（例えば、サリチル酸エステル、メン
トール、ケトプロフエンその他の消炎鎮痛剤な
ど）を含有するペーストを収容せるペーストダム
からドクターナイフ４によつて基布１上に所定量
のペーストが塗布される。一方、例えばポリエチ
レンフイルムのような保護フイルム２がそのロー
ルから引出され、フイルム貼付ローラー６によつ
てペースト塗布基布のペースト露出面に貼付され
る。

次いで、保護フイルム２が貼付された連続シー
トは一対のガイドローラー７で把持されて下方の
切断位置へ所定速度で送給される。連続シートは
縦スリツター８で長手方向に沿つて所定巾、例え
ば14cm巾に裁断されて複数の連続帯状体１′とさ
れる。連続帯状体１′は回転刃１４を具えた横カ
ツター９と、受刃ローラー１１とによつて所定の
間隔、例えば10〜20cm巾に切断されて多数の貼布
剤片となる。貼布剤片は横カツター９から下方の
無端ベルト式コンベア１０上に落下して、連続的
に包装準備工程および包装工程へ移送される。

本考案の貼布剤片作成装置の第１の主要な特徴
は、長手方向に沿つて裁断して形成した複数の連
続帯状体１′を横断方向に切断するカツター９の
直下に位置する無端ベルトコンベア１０に吸引機
構を具備せしめるとともに無端ベルトを多孔ベル
トまたはメツシユベルトで構成することによつ
て、横断方向に切断する直前に、無端ベルト１０
上に到達する連続帯状体１′の進行方向先端部１
６をベルト上に吸引密着保持せしめたことにあ
る。本考案の特徴をさらに説明すると、横断方向
切断用カツター９の切断時における切断刃とその
直下の無端多孔ベルトまたは無端メツシユベルト
の吸引表面の上流端との間隔を、上記横断方向に
切断する所定の間隔（すなわち、貼布剤片の移送
方向の長さ）より小さくした点にある。通常、横
断方向切断時に連続帯状体の先端部１６は少なく
とも0.5cm以上、好ましくは1.0cm以上がベルトの
吸引表面に密着する。

第２図に示されるように、本考案の装置では、
真空吸引箱のような吸引機構１２と無端多孔ベル
トまたは無端メツシユベルト１３を具えたベルト
コンベア１０がカツター９の直下に配置されてい
る。複数の連続帯状体１′はカツター９で横断方
向に切断されるとベルトコンベア１０上に落下
し、複数並列せる貼布剤片１５として次工程へ移
送される。

無端ベルトコンベア１０の吸引機構１２はカツ
ター９の切断時の切断刃１４に十分近接して配置
されており、切断時の切断刃１４とその直下の無
端多孔ベルトまたは無端メツシユベルトの吸引表
面の上流端との間隔が貼布剤片の移送方向長さよ
り小さい。従つて、連続帯状体１′がカツター９
と押えローラー１１とに把持されて切断刃１４に
より切断される瞬間において、連続帯状体１′の
先端部１６は、既に無端ベルトコンベア１０表面
の吸引領域に到達している。換言すれば、連続帯
状体１′はその先端部１６が無端ベルトコンベア
１０上に吸引貼着された状態で切断刃１４によつ
て切断される。従つて、横断方向切断時に、貼布
剤片が傾いたり横方向に偏位することはなく、複
数の並列状態にある貼布剤片１５は秩序正しく整
然としている。

本考案の装置によれば、貼布剤片の整列状態に
乱れが生じないため、以後の包装準備工程および
包装工程における作業性が著しく向上する。

〔考案の効果〕

本考案の貼布剤片作成装置によれば、複数の連
続帯状体が整然と横断方向に切断され、形成され
た貼布剤片は乱れのない整然とした並列状態で包
装準備工程および包装工程に移送される。従つ
て、包装工程および包装準備工程における作業性
の向上、連続移送速度の向上ひいては生産性の向
上が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の貼布剤片作成装置の一例を示
す側面図てあり、第２図は第１図に示す装置の主
特徴部分の拡大図である。 １……連続シート状支持体、１′……連続帯状
体、２……保護フイルム、３……薬物含有ペース
トのダム、４……ドクターナイフ、５……塗膏ド
ラム、６……貼付ローラー、７……ガイドローラ
ー、８……縦スリツター、９……横断方向切断用
カツター、１０……無端ベルトコンベア、１１…
…受刃ローラー、１２……吸引機構、１３……無
端多孔ベルトまたは無端メツシユベルト、１４…
…カツター９の切断刃、１５……貼布剤片、１６
……連続帯状体の先端部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 連続シート状支持体上に薬物含有ペーストが塗
   布され、さらに該ペーストの露出面に保護フイル
   ムが貼付されてなる連続シートをその長手方向に
   沿つて所定巾に裁断して得た連続帯状体を所定の
   間隔で横断方向に連続的に切断して多数の貼布剤
   片を作成する装置において、 上記連続帯状体を所定の間隔で横断方向に切断
   するカツターと、該カツターの上方に設けられ該
   連続帯状体を上方からカツターへ供給するガイド
   と、該カツターの下方に設けられた無端多孔ベル
   トまたは無端メツシユベルトコンベアと、該多孔
   ベルトまたは該メツシユベルトの孔〓間を吸引気
   流が通過するように該多孔ベルトまたは該メツシ
   ユベルトの裏面に配設された吸引機構とを具えて
   なり、該カツターの切断時における切断刃とその
   直下の上記無端多孔ベルトまたは無端メツシユベ
   ルトの吸引表面の上流端との間隔が上記横断方向
   に切断する所定の間隔より狭いことを特徴とする
   連続帯状体を切断して貼布剤片を作成する装置。