JPH0335191B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、特にシアノアクリレート系接着剤用
の二重ロツク式チヤイルド・プルーフ容器に関す
る。

＜従来の技術＞ 容器内容物の不注意な摂取を幼児から守るため
に、種々のロツクした容器の開発がなされてい
る。広口の丸薬容器はたいていの場合キヤツプを
持ち、このキヤツプはキヤツプ上の指標を容器上
の対応する指標と整合したときにのみ回転により
脱着可能である。このような整合時に、キヤツプ
は比較的容易に除去できる。キヤツプ上のねじを
用いると、ロツキング回転止め機構がよく用いら
れ、これはキヤツプを容器とねじ込み係合にさせ
かつそれらを除去するために、キヤツプの同時の
押し下げおよび回転を必要とする。前述の同時の
キヤツプの容器に関する二重の位置決めを要する
機構の種々の応用が開発されてきた。

しかしながら、それらのすべては、キヤツプを
所定位置にロツクするとき、キヤツプの嵌合のあ
る程度のゆるさを必要とする。その上、前述のキ
ヤツプは主として丸薬などの医薬のための広口容
器に使用される。

＜発明が解決しようとする課題＞ 本発明は、幼児の知恵や腕力では容易に着脱す
ることのできないようにインターロツクを付帯さ
せて幼児を危険から保護するために、幼児の知
恵、腕力程度では容易に脱着できず、通常の大人
では一度の操作で同時に着脱可能であり、かつキ
ヤツプと容器をしつかりと嵌着することができる
プラスチツク製の容器を工業的安価に製造する方
法を開発すべく、鋭意検討の結果、本発明に到達
したものである。

＜課題を解決するための手段＞ 本発明は、 (イ) 外周面中間位に下向き斜面に造形され、かつ
等間隔に配設した複数個の下向き突起部８２
と、外周面底部の二つの向かい合うかどに先端
にチヤンネル９２を有する突起部９０とを有す
る円筒形首５０を肩８８に配設してなる四角柱
形容器本体４４と、 (ロ) 内面の一辺の中間位に上向き斜面に造形さ
れ、かつ等間隔に配設した複数個の上向き突起
部８４と、二つの向かい合うかどに内向きに伸
びる一対のリブ９４とを有する四角柱形キヤツ
プ６０とから構成されてなり、 (ハ) キヤツプ６０を容器本体４４に冠着したとき
は、下向き突起部８２と上向き突起部８４とが
係合し、キヤツプ６０の縦軸移動を阻止し、同
時に容器本体４４に配設された先端にチヤンネ
ル９２を有する突起部９０と四角柱形キヤツプ
６０のかどに設けられた一対のリブ９４とが係
合し、キヤツプの回転を阻止するように構成し
て成ることを特徴とする二重ロツク式チヤイル
ド・プルーフ容器である。

本発明の目的は、特にシアノアクリレート系接
着剤用のチヤイルド・プルーフ容器を提供しよう
とするものである。

＜作用＞ 以下、本発明のチヤイルド・プルーフ容器の構
成について、図面に基づいて、その作用と共に更
に詳細に説明する。

まず、前記(イ)にいう容器本体４４は、図示する
ように、四角柱形容器であり、その肩８８には円
筒形首５０が配設されており、この円筒形首が容
器本体の内容物（特に接着剤）の排出口を形成す
る（第１図）。

また、該円筒形首５０の外周面中間位には、下
向き斜面に造形された複数個の下向き突起部８２
が等間隔で配設されている。この下向き突起部８
２は、好ましくは図示するように一定の幅を有
し、相対する位置に図では全４箇所に配設されて
いる。更にこの外周面底部には、平面的に見て前
記下向き突起部８２と重ならない位置で（第４図
参照）、先端にチヤンネル９２を有する全４個の
突起部９０が向かい合うかどに等間隔に配設され
ている。この突起部９０は、容器本体の肩８８か
ら上向きに伸びるように形成される（第１図）。

次に、前記(ロ)にいうキヤツプ６０は、図示すす
るように、容器本体４４と同様に四角柱形のキヤ
ツプであり、その大きさは容器本体の肩８８の断
面形状と一般に釣り合うように形成され、その内
面の一辺の中間位に上向き斜面に造形された図で
は全４個の上向き突起部８４が等間隔に配設され
ており、これは前記(イ)の下向き突起部８２に対応
するように構成され、それと反対の向きで略同様
の形状で形成されている。そして、この上向き突
起部８４は、容器本体４４にキヤツプ６０を冠着
（通常力ばめする）したとき、容器のたわみ（変
形）により下向き突起部８２と係合し、容器本体
４４とキヤツプ６０の縦軸移動を阻止し、同時に
しつかりと嵌着されるように構成される。

更にキヤツプ６０の内面底部には、円筒形首５
０の直径方向に相対する内面から内向きに伸びる
一対のリブ９４，９４とが配設されており、この
リブ９４は、前記(イ)の先端にくぼみ９２を有する
突起部９０，９０と係合し、キヤツプ６０の回転
を阻止するように構成されている（第４図）。

かくして、キヤツプ６０は容器本体４４にしつ
かりと嵌着される。

次に、キヤツプ６０の取外しに際して、キヤツ
プ６０の内面で直径方向に向かい合う一対のリブ
９４を持たない一対のかどの外側から手指で絞る
ようにして変形させ、同時に回転を与えるとキヤ
ツプの低部内面に配設されたリブ９４，９４と容
器本体４４の底部に配設された先端にくぼみ９２
を有する突起部９０，９０との接触係合が開放さ
れ、回転が可能となる。この回転により同時に下
向き突起部８２と上向き突起部８４との係合が開
放され、容器本体４４とキヤツプ６０の縦軸移動
が可能となり、キヤツプの取外しが可能となるよ
うに構成されている（第６図）。

＜実施例＞ 以下、本発明のチヤイルド・プルーフ容器につ
いて、実施例により説明する。

まず、キヤツプ６０を本体容器４４に冠着させ
るには、キヤツプ６０を容器首５０上に位置させ
て、キヤツプ６０の上向き突起部８４が容器本体
に設けられた下向き突起部８４と重なる位置に合
わせ（第４図）内面にリブを有しないキヤツプの
かどを互いに向かつて手でつまんで絞り込み、重
ね合わせて絞りを開放するか、或いはキヤツプ６
０の上向き突起部８４が容器本体に設けられた下
向き突起部８４と重ならない位置に合わせ（第６
図）、キヤツプを約45度回転させてキヤツプのか
どのへりを容器本体のかどのへりと一致させる
（力ばめする）と、リブ９４，９４はくぼみ９２
を有する突起部９０，９０と係合し、キヤツプの
回転は阻止される（第４図）。同時にキヤツプの
円筒形首５０に関する縦軸方向の移動は、上向き
突起部８２と下向き突起８４との間の接触係合に
より阻止される（インターロツクされる）。

次にキヤツプ６０を容器本体４４から外すに
は、通常キヤツプ内面で直径方向に向かい合う一
対のリブ９４を持たない一対のかどの外側から手
でつまむようにして一緒に絞つて回転を与える。
キヤツプ６０に生ずるたわみは、内側にリブをも
つ一対のかどを互いに外側横方向に変位させる。
生ずる変位は一対のリブ９４をそれと係合するく
ぼみ９２を有する突起部９０から開放する。これ
によつて、キヤツプと容器本体との間の回転に関
する阻止は除去され、キヤツプ６０は円筒形首に
関して縦軸の回りを回転可能となる。このような
回転は下向き突起部８２と上向き突起部８４に関
して係合関係を開放する（第６図）ので、キヤツ
プは本体容器から容易に外される。

上の説明から明らかなように、キヤツプのへり
８６は、上向き突起部８２と下向き突起８４を適
当に位置決めすることにより、肩８８に対して力
ばめして、キヤツプをしつかりと嵌着することが
できるという作用効果を奏する。

本発明の二重ロツク式チヤイルド・プルーフ容
器において、接着剤のような流体を内容物とする
ときは、さらに円筒形首５０に適当な中栓をすれ
ば本発明の目的をより効果的にする。例えばシア
ノアクリレート系接着剤は常温で短時間で重合硬
化するので瞬間接着剤として工業的に広く使用さ
れ、家庭用にも汎用されるにおよんで、子供への
安全に対する配慮が必要になつてきた。このよう
なときには中栓として、例えば第１及び第２図に
示したような栓１２を使用することにより本発明
の効果が一層効果的になる。

以下、中栓について添付図面を参照しながら補
足説明する。第１図における中栓小出し先端１０
と栓１２を示し、これらは単一単位で成形され、
先端の基部を容器へ取り付ける前または後に、互
いに切断できる。ここに説明する好ましい態様に
おいて、この単位は容器本体へ取り付け、そして
切断は製品の究極の使用者により行われ、この切
断の延長は流体の最初の使用まで容器本体を機密
シール状態に維持する。

小出し先端は中空ボス１４を持ち、このボスを
円筒形首５０の内側に嵌装または溶接する。

＜発明の効果＞ 本発明は前述のとおりの構成からなつているの
で、一操作でキヤツプと容器をしつかりと嵌着す
ることができ、そして子供の知恵、腕力程度では
容易にはインターロツクを解くことができないの
に対して、通常の大人では僅かの容器変形・回転
を与えるだけで二重ロツクを一操作で簡単に開放
することができるという優れた作用効果を奏する
ものであり、この容器は、特にシアノアクリレー
ト系接着剤用の容器として実用的価値の高いもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明チヤイルド・プルーフ容器の成
分の等角投影図。第２図は容器の断面図。第３図
はキヤツプを本体容器に固定する２重ロツクの１
つの部分を図解する部分断面図。第４図は第３図
に示す線４−４に沿つて取つた断面図。第５図は
キヤツプと容器本体との間の相対的回転時のロツ
ク開放状態を図解する部分断面図。第６図は第５
図に示す線６−６に沿つて取つた断面図。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ (イ) 外周面中間位に下向き斜面に造形され、
   かつ等間隔に配設した複数個の下向き突起部８
   ２と、外周面底部の二つの向かい合うかどに先
   端にチヤンネル９２を有する突起部９０とを有
   する円筒形首５０を肩８８に配設してなる四角
   柱形容器本体４４と、 (ロ) 内面の一辺の中間位に上向き斜面に造形さ
   れ、かつ等間隔に配設した複数個の上向き突起
   部８４と、二つの向かい合うかどに内向きに伸
   びる一対のリブ９４とを有する四角柱形キヤツ
   プ６０とから構成されてなり、 (ハ) キヤツプ６０を容器本体４４に冠着したとき
   は、下向き突起部８２と上向き突起部８４とが
   係合し、キヤツプ６０の縦軸移動を阻止し、同
   時に容器本体４４に配設された先端にチヤンネ
   ル９２を有する突起部９０と四角柱形キヤツプ
   ６０のかどに設けられた一対のリブ９４とが係
   合し、キヤツプの回転を阻止するように構成し
   て成ることを特徴とするチヤイルド・プルーフ
   容器。 ２ シアノアクリレート系接着剤用の容器である
   特許請求の範囲第１項に記載のチヤイルド・プル
   ーフ容器。