JPH033480Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は袋体、さらに詳しくは価格や商品管理
番号等商品に関する表示を施した表示材を挿入す
るためのポケツト部を有する袋体に関するもので
ある。

（従来の技術） 一般に文字等の表示可能な袋体としては、たと
えば実公昭55−23965号公報所載の袋体のように
ラベル印刷可能な挿入片を区画シール部を介して
袋体の上部に設けその直下に開口部を設けた構成
からなる袋体がある。

ところがこのような袋体は、実際に店頭等へ陳
列した際、上記挿入片にラベル印刷し難い文字、
数字、たとえば価格や業務用の商品管理番号その
他商品に必要な表示を行う必要性にせまられ、こ
のような表示を袋体のどの部分に行うかという問
題が発生したのである。

すなわち、上記挿入片はあくまでラベルとして
しか機能しないために、商品名等一定のものしか
表示することができなかつたのである。

そこでこのような問題を解決するために、たと
えば実公昭57−77139号のように価格や商品管理
番号を表示した表示片を挿入するためのポケツト
部を備えた袋体も開発されている。

すなわち、この袋体は、開口部の一片を延長し
て形成した蓋片部にポケツト部を設け、そのポケ
ツト部を形成するポケツト片の先端を蓋片部に接
着し、且つポケツト片が接する蓋片に熱溶着阻止
手段を設けた構成からなるもので、使用に際して
は、前記接着されたポケツト片の先端部を蓋片部
から一旦剥離して表示片をポケツト部内に挿入し
た後、再度ポケツト片を蓋片部側に接着してポケ
ツト部内に表示片を保持させ、又表示片を取り出
す場合にはポケツト片の側縁側に形成された切欠
孔に指を当ててその側縁側から表示片を引き抜く
のである。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記のようなポケツト付きの袋
体には次のような問題点があつた。

(イ) すなわち、表示片をポケツト部内に挿入する
ために、ポケツト片をその都度蓋片側に接着及
び剥離しなければならず、その作業が非常に煩
雑なものとなつていた。

(ロ) さらに、表示片をポケツト部から取り出す場
合においても、側縁側から引き抜かなければな
らないため、その表示片の取り出しをスムーズ
に行うことができなかつた。

(ハ) さらに、ポケツト部１２の両側縁には熱溶着
阻止手段が設けられていてその両側縁が開口し
ているため、その開口た側縁から表示片が抜け
落ちるおそれもあつたのである。

(ニ) いずれにしても上記のような袋体では表示片
の出し入れが非常に煩雑になるために、スーパ
ーマーケツト等の現場においての作業能率を極
端に低下させるという重大な問題点が生じてい
たのである。

本考案は上述のような問題点をすべて解決する
ためになされたもので、価格や商品管理番号、そ
の他商品に関する種々の数量、品質等を表示する
ためのカード等の表示材を何ら商品の妨げとなる
ことなく袋体の一部すなわちポケツト部に収納可
能し、しかもそのポケツト部からの表示材の出し
入れを非常に容易に行うことができ、且つ表示材
をポケツト部から不用意に脱落させることのない
全く新規な袋体を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような目的を達成すべく、上記問
題点を解決せんとしてなされたもので、その問題
点を解決するための手段は、プラスチツクフイル
ムよりなる袋本体１の一片ａを他片ｂより延長し
て折曲げた折曲部内に前記フイルムより厚手の挿
入片６を挿入してヘツダー部１８を形成し、且つ
該ヘツダー部１８の下部のシール部からさらに下
向きに延長されたフイルムを該シール部直下の開
口部４の封緘片８として形成してなる袋体におい
て、前記封緘片８をさらに内向きに折曲げ且つそ
の折曲げられた封緘片８の対面する両片の両側縁
を熱溶着することによつて、上面に開口部１７を
有し且つ両側縁が閉鎖された、商品表示用の表示
材を挿入するためのポケツト部１２を、前記封緘
片８の対面する両片間に形成してなることにあ
る。

（作用） すなわち、上記封緘片８に形成されたポケツト
部１２は、その上面が開口しているため、その上
面の開口部４を介してポケツト部１２内への表示
片の出し入れを非常にスムーズ且つ容易に行うこ
とができ、しかもポケツト部１２の側縁が閉鎖さ
れており、開口部４が上面のみにしかないため、
一旦収納された表示片がポケツト部１２から不用
意に脱落するようなこともないのである。

（実施例） 以下、本考案の実施例について図面に従つて説
明する。

第１図は一実施例としての袋体の正面図、第２
図は第１図のＡ−Ａ線断面図を示す。

第１図及び第２図において、１はポリエチレン
等の熱可塑性合成樹脂からなる熱溶断可能なプラ
スチツクフイルムを底部３にて折曲げ形成し、両
側縁にて熱溶着してなる袋本体で、開口部４の両
側の一片ａを他片ｂより延長して頂部５にて折曲
げられた折曲部内に前記袋本体１より厚手の合成
紙からなる挿入片６を熱溶着し且つこの挿入片６
を隔離するための区画シール部７を熱溶断シール
により同時に形成して該区画シール部７より上部
がヘツダー部１８として形成されてなる。

８は前記袋本体１の一片ａを区画シール部７よ
りさらに下向きに延長して形成された封緘片で、
その底部９にて袋本体１に対し内向きに折曲げ形
成され、且つ両側縁１０，１０が熱溶着されるこ
とによつて商品表示用等としてのカード１１を挿
入するためのポケツト部１２が形成されてなる。
そしてこのポケツト部１２は、該ポケツト部１２
を形成すべく対面する両片８ａ，８ｂの側縁１
０，１０が上記熱溶着によつて閉鎖され、又、該
両片８ａ，８ｂ間の上面には開口部１７が形成さ
れている。

１３は前記封緘片８の内側に塗布した接着剤１
４を介して袋本体１の熱溶断シール時に同時に形
成し且つシリコン樹脂を塗布して処理した離型
材、１５は以上のような構成からなる袋体を示
す。尚、１６は袋体１５を店頭等へ展示するため
の吊り下げ用フツク孔を示す。

次にこのような構成からなる袋体１５を使用す
る場合について説明すると先ず封緘片８を持ち上
げ、次に第３図に示すようにたとえば樹脂や業務
用商品管理番号等の表示したカード１１を上記ポ
ケツト部１２の開口部１７から該ポケツト部１２
内に挿入して使用されるものである。又、カード
１１を取り出す場合には、挿入時と同様に上記開
口部１７からそのまま取り出すことができるので
ある。

この場合において、ポケツト部１２の開口部１
７は常時開口しているために、上記カード１１の
出し入れが非常にスムーズ且つ容易に行えること
となり、その結果、価格表示の変更等を極めて容
易に行うことができるのである。さらに、このポ
ケツト部１２の両側縁は閉鎖されているために、
収納されたカード１１がポケツト部１２から不用
意に脱落することもないのである。

そしてこのようにカード１１をポケツト部１２
内に挿入した後、開口部４より袋本体１内に所望
の商品を収納した後、袋体１５を店頭等へ吊り下
げ展示すると、顧客や店員が商品の価格、その他
商品に必要な表示を外観上非常に明確に判断でき
ることとなる。

尚、上記カード１１のポケツト部１２内への挿
入は、商品を袋本体１内に収納した後に行つても
よいものである。

尚、上記実施例においては封緘片８のポケツト
部１２に挿入する価格等表示用の表示材としてカ
ード１１を使用してなるが、表示材の種類、材質
等はとうものではない。

又、該実施例においては挿入片６を合成紙で構
成してなるが、これに限らず袋本体１より厚手の
フイルムや厚紙であつてもよく、その材質は問わ
ない。

さらに、該実施例においては接着剤１４及び離
型材１３を封緘片８の内側に設けてなるが、これ
ら接着剤や離型材１３は袋本体１側に設けてもよ
い。

さらに、該実施例では挿入片６の直下の両フイ
ルムを熱溶着することによつて区画シール部７を
形成してなるが、この区画シール部７は必ずしも
両フイルムのみの溶着によつて形成される必要は
なく、たとえば両フイルムと挿入片６との三者が
一体に溶着されて形成されたものであつてもよ
い。この場合には、挿入片６を区画シール部７か
ら袋本体１側に垂下させることも可能である。

（考案の効果） 本考案は以上のような特徴を有するものとなる
ため、次のような顕著な効果を有するに至つた。

(イ) 封緘片に表示材挿入用のポケツト部を設けた
ため、ヘツダー部に設けられた挿入片にラベル
印刷し難いような表示、たとえば価格や業務用
としての商品管理番号の数量表示を上記表示材
に表示してこれを上記ポケツト部に挿入するこ
とができ、その結果、価格その他の商品に必要
な表示が外観上顧客や店員に明確に判断される
こととなる。

(ロ) さらに、ポケツト部の上面に開口部が設けら
れているため、表示材のポケツト部内への出し
入れは、上記開口部を介して非常にスムーズ且
つ容易に行うことができ、従つて接着剤を介し
ての接離を要していた前記のような従来のポケ
ツト付き袋体に比べると、現場等における表示
片の出し入れの作業性が著しく向上するという
顕著な効果がある。

(ハ) さらに、ポケツト部の側縁は閉鎖されている
ため、側縁に熱溶着阻止手段の施されていた従
来の袋体のように、袋体の取り扱い時において
表示材がポケツト部から不用意に脱落するおそ
れもないという利点ががある。

(ニ) その他、上記ポケツト部は封緘片に設けられ
ているため、表示材が袋本体内に収納された商
品の出し入れに妨げになることは決してないの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は一実施例としての袋体の正面図。第２
図は第１図のＡ−Ａ線一部省略断面図。第３図は
カード挿入時の要部断面図。 １……袋本体、８……封緘片、１１……カー
ド、１２……ポケツト部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プラスチツクフイルムよりなる袋本体１の一片
   ａを他片ｂより延長して折曲げた折曲部内に前記
   フイルムより厚手の挿入片６を挿入してヘツダー
   部１８を形成し、且つ該ヘツダー部１８の下部の
   シール部からさらに下向きに延長されたフイルム
   を該シール部直下の開口部４の封緘片８として形
   成してなる袋体において、前記封緘片８をさらに
   内向きに折曲げ且つその折曲げられた封緘片８の
   対面する両片の両側縁を熱溶着することによつ
   て、上面に開口部１７を有し且つ両側縁が閉鎖さ
   れた、商品表示用の表示材を挿入するためのポケ
   ツト部１２を、前記封緘片８の対面する両片間に
   形成してなることを特徴とする袋体。