JPH0332692A - ストレッチ衣料の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、たて方向およびよこ方向の少なくとも一方
に１５％以上の伸長率を有するストレッチ布帛を用いて
衣料を製造する方法に関するものである。

（従来の技術） 合成繊維の仮撚り加工糸やスパンデックス繊維を芯糸と
するカバード糸、コアスパン糸等の弾性糸で編織された
伸長率の大きいストレッチ布帛を用いて衣料を製造する
場合、従来は、伸長率の小さい通常布帛と同様に、上記
布帛に何の前処理も施すことなく、そのまま所望の形状
に裁断し、得られたＲ断布出を重ねて縫製し、製品にし
ていた。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、ストレッチ布帛は、僅かな力で容易に伸
長するので、２枚のストレッチ布帛を重ねて縫製する際
に、２枚のストレッチ布帛間に伸びの差およびランダム
な伸長が生じ、そのため縫製後、特に製品の洗浄後に布
帛が不均一な収縮を起こしてパッカリングや捩じれ、誼
行等が発生して不良品になるという問題があり、これを
解消するためには、ミシンの速度を大幅に低下する必要
があった。

この発明は、上記のパッカリングや捩じれ、波行等が生
じないストレッチ衣料の製造方法を提供するものである
。

（課題を解決するための手段） 上記の課題を解決するため、この発明は、たて方向およ
びよこ方向の少なくとも一方に１５％以上の伸長率（た
だし、荷重は１．５ｋｇ／　５　ｃｍ　）を有するスト
レッチ布帛を用いて衣料を製造するに当たり、上記スト
レッチ布帛に水溶性樹脂を含浸固着してその伸長率を１
０％以下にｆげ、この状態で所望の縫製を行い、しかる
のら上記水溶性樹脂を溶解除去する。

この発明で使用するストレッチ布帛は、合成繊維の仮撚
り加工糸または弾性糸、例えばスパンデックス繊維糸を
芯糸とするカバード糸、ｊアスバン糸等を用いて編織さ
れた織物および編物であって、たて方向およびよこ方向
の少なくとも一方に試料幅５Ｃ１１当たり１　、５　ｋ
ｇの荷重を加えたときの伸び率が１５％以上のものであ
る。

上記のストレッチ布帛に含浸する水溶性樹脂は、ポリビ
ニルアルコール、水溶性ビニひン等の水に容易に溶解す
る樹脂であり、特に数平均重合度１０００−１５００の
ポリビニルアルコールが好ましい。

上記の水溶性樹脂は、水溶液とされて上記のストレッチ
布帛に浸漬、スプレー、プリント等の手段によって付与
され、マングルで絞られ、乾燥され、熱固着され、これ
によって上記ストレッチ布帛の伸長率が１０％以下に低
く抑えられる。上記水溶液を付与する際、ストレッチ布
帛は長尺の状態または所望形状の裁断状態のいずれでも
よいが、長尺の状態では浸漬が、また裁断状態ではスプ
レーがそれぞれ好ましい、なお、水溶性樹脂の水溶液濃
度は、２〜１０％が好ましく、その固型分付量は２〜８
ｇ／ｒｒｒが好ましい、また、乾燥には、布帛に張力の
かからない乾燥機、例えばショートループ乾燥機を使用
するのが好ましい、シリンダ乾燥機は、布帛に張力が加
わり、ストレッチ性にムラが生じ易い。

裁断、縫製によって得られた縫製品は、ロータリーワッ
シャ等の水洗機によって洗浄され、上記の水溶性樹脂が
溶解除去される。この・場合、洗浄用水には、ソーダ灰
等のアルカリ性助剤を加えることが好ましい。

（作用） ストレッチ布帛の伸長率を１０％以下に抑えて縫製する
ことにり、パッカリング、捩じれおよび踵行等が防止さ
れ、かつ縫製後の洗浄による上記水溶性樹脂の溶解除去
によってストレッチ布帛の伸長率が回復する。ただし、
水溶性樹脂の含浸固着後の伸長率が１０％を超える場合
は、縫製時に布帛が伸び易く、パッカリング、捩じれ、
踵行等が発生し易くなる。また、水溶性樹脂としてポリ
ビニルアルコールを使用した場合、その重合度が１００
０未満の場合は、上記布帛の伸長率を１０％以下に下げ
ることが難しく、重合度が１５００以上の場合は、縫製
後の洗浄による水溶性樹脂の溶解除去が困難になる。

（実施例） 実施例夏 １４０デニールのスパンデツクス繊維糸その周囲を綿繊
維で被環した２０番手のコアスパンヤーンをたて糸に、
また１６番手の綿糸をよこ糸にそれぞれ使用し、たて糸
密度４６本／ａｍ、よこ糸密度３２本／ｃｍ、目付量４
５０ｇ／ｒｒｒ、たて方向の伸長率２８％の綾＆Ｉｌ織
のストレッチ布帛を製織した。このストレッチ布帛を、
数平均重合度１５００以上のポリビニルアルコール（日
本合成化学工業社製、商品名「ゴーセノールＧＨ−１７
Ｊ）の５％水溶液に浸漬し、マングルで絞り率６５％に
絞り、ショートループ乾燥機で乾燥し、さらに１９０℃
で２０秒の熱固着処理をして上記ストレッチ布帛の伸長
率を６％に低下させた。しかるのち、この布帛を裁断し
てロングパンツを縫製し、次いで８０°Ｃの洗浄液で３
０秒間洗浄した。

実施例２ 上記実施例１の水溶性樹脂を数平均重合度１０００〜１
５００のポリビニルアルコール（日本合成化学工業社製
、商品名「ゴーセノールＧＭ−ｔ４１）に変更する以外
は、実施例夏と同様にしてロングパンツを縫製し、同様
に洗浄した。

実施例３ 上記の実施例２において、乾燥をシリンダ乾燥機で行う
以外は実施例２と同様にしてロングパンツを縫製し、同
様に洗浄した。

実施例４ 水溶性樹脂として重合度１０００以下のポリビニルアル
コール（日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセノール
ＧＬ−０５Ｊ）を使用する以外は、実施例１と同様にし
てロングパンツを縫製し、同様の洗浄を行った。

比較例 実施例１のストレッチ布帛に水溶性樹脂を含浸させるこ
となく、従来と同様にしてロングパンツを縫製した。

上記の実施例１〜４および比較例について縫製時の布帛
の伸長率、洗浄後の残ｌＰＶＡ、洗浄後の風合、縫製速
度および不良品発生率を比較した。

その結果を下記の表に示す、なお、表中の残留ＰＶＡは
、ヨード・ホウ酸呈色反応で試験した。

また、洗浄後風合は、生機と変わらないものを０で、や
やがさつくものをΔでそれぞれ表した。また、縫製速度
は、比較例を１００とする指数で示した。また、不良品
発生率は、縫製品にパッカリング、捩じれおよび踵行の
いずれかが発生した割合て示した。

表 上記の表で明らかなように、この発明の実施例１〜４は
、いずれも比較例に比べて縫製速度を上昇して不良品発
生率を下げることができ、かつ洗浄後の風合にほとんど
差がない、そして、実施例相互間で比較した場合、重合
度の高いＰＶＡを使用すると（実施例１参照）、残留Ｐ
ＶＡが若干多くなり、かつ風合が若干低下し、また、シ
ョートループ乾燥機に代えてシリンダ乾燥機を使用する
と（実施例３参照）、不良品が若干増え、また、重合度
の低いＰＶＡを使用すると（実施例４参照）、縫製速度
の低下が必要になり、かつ不良品が若干増える傾向とな
る。

（発明の効果） この発明は、ストレッチ布帛に水溶性樹脂を含浸してそ
の伸長率を通常の非ストレッチ布帛と同程度に低下させ
て縫製を行い、縫製完了後に上記の水溶性樹脂を除去し
て伸長率を元に戻す方法であるから、縫製を非ストレッ
チ布帛と同様に容易に行うことができ、パッカリング、
捩じれおよび踵行等が防止され、製品の不良率が半減す
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 〔１〕たて方向およびよこ方向の少なくとも一方に１５
   ％以上の伸長率（ただし、荷重は１．５ｋｇ／５ｃｍ）
   を有するストレッチ布帛を用いて衣料を製造するに当た
   り、上記ストレッチ布帛に水溶性樹脂を含浸固着してそ
   の伸長率を１０％以下に下げ、この状態で所望の縫製を
   行い、しかるのち上記水溶性樹脂を溶解除去することを
   特徴とするストレッチ衣料の製造方法。