JPH0331317A - 芳香族ポリアミド溶液の製造方法 - Google Patents

芳香族ポリアミド溶液の製造方法

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JPH0331317A
JPH0331317A JP16370989A JP16370989A JPH0331317A JP H0331317 A JPH0331317 A JP H0331317A JP 16370989 A JP16370989 A JP 16370989A JP 16370989 A JP16370989 A JP 16370989A JP H0331317 A JPH0331317 A JP H0331317A
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神野 嘉嗣
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は芳香族ポリアミド溶液の製造方法に関するもの
である。
かかる芳香族ポリアミドは耐熱性のほかに断熱性、耐放
射線性、熱時寸法安定性、機械特性、電気特性、耐薬品
性さらに難燃性等にもすぐれているため、各種の産業資
材、防護材料、複合材、補強材、電気絶縁材料等の高機
能性工業材料、さらに電気、電子分野、自動車、車輌、
航空機工業分野および衣料、インテリア分野で広く利用
することができる。
〔従来の技術〕
芳香族ポリアミドは前記のごと(多(の優れた特性を有
するにもかかわらず、一般に有機溶剤に対する溶解度が
小さいために繊維化、フィルム化等の成形が困難である
ことは従来公知であった。
工業的に実施されている成形用の芳香族ポリアミド溶液
の製造方法はほとんど重合に使用した溶剤とは異なる種
々の溶剤、例えば最も溶解力の高いものの1つとして知
られているN−メチルピロリドン等に稀釈溶解するもの
である。
また場合によっては、さらに溶解力を高めるために無機
塩を添加したり、共重合の手法が用いられたりする。し
かしこれらの方法は重合溶液からの芳香族ポリアミドの
析出、粉砕、攪拌、加熱、静置を要し操作が繁雑である
。また添加された無機塩は濾過や洗浄では完全に除去で
きず、成形物に残存するため電気的特性等が低下、ある
いは共重合の手法において、成形が困難となる場合があ
った。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のような技術的背景を踏まえ、芳香族ジイソシアネ
ート類と芳香族ジカルボン酸類を原料とする芳香族ポリ
アミド溶液を製造する方法について、鋭意検討した結果
、N、N’−ジメチルエチレンウレアを溶剤として用い
重縮合した後、減圧下、ある特定の温度以下において該
溶剤を加熱蒸発することにより成形容易なmtの芳香族
ポリアミド溶液が安定して得られること、さらにある特
定の温度以下に保つことにより長期間安定に保存出来る
ことを見出した。
本発明の目的は芳香族ポリアミド溶液の製造において繊
維化、フィルム化等の成形が容易である高濃度溶液の製
造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは芳香族ジイソシアネート類と芳香族ジカル
ボン酸類との重縮合で得られる成形容易な芳香族ポリア
ミド溶液を製造する方法において鋭意検討した結果、芳
香族ジイソシアネート類と芳香族ジカルボン#類とをN
、 N’−ジメチルエチレンウレア中で重縮合反応せし
めて得た芳香族ポリアミド溶液を濃縮する際に、減圧下
式(1)で示される温度以下で加熱蒸発することにより
安定した濃縮溶液を得、これを式(2)で示される温度
以下で保存することを特徴とする高濃度芳香族ポリアミ
ド溶液の製造方法を見出し、本発明を完成した、ito
gT−−0,024c+2.55  ・・・(1)lo
gT= −0,046c+2.46  ・・・(2)た
だしTは温度(”C)、cは溶液の芳香族ポリアミド濃
度(重量%)である。
すなわち本発明は、芳香族ジイソシアネート類と芳香族
ジカルボン酸類とをN、 N’−ジメチルエチレンウレ
ア中で重縮合反応せしめて得た芳香族ポリアミド溶液を
前述の式(1)で示される温度以下において減圧上加熱
蒸発することにより濃縮溶液を得、これを式(2)で示
される温度以下に保存することを特徴とする成形容易な
高濃度ポリアミド溶液の製造方法である。
本発明に使用できる芳香族ジイソシアネート類は、一般
公知のジイソシアネート類が全て利用できるが、特に以
下のものが例示できる。
特開昭57−1516015号に記載されているもの、
例えば、4.4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソ
シアネート)、トキシレンジイソシアネート、フェニレ
ン−1,4−ジイソシアネート、フェニレン−1,3−
ジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネー
ト、トリレン−2,6−ジイソシアネート、ジフェニル
メタン−4,4゛−ジイソシアネート、ジフェニルエー
テル−4,4′−ジイソシアネート、1.5−ナフタリ
ンジイソシアネートなどがある。
また本発明に使用できる芳香族ジカルボン酸類としては
、特に以下のものが例示できる。
特開昭57−179223号に記載されている、テレフ
タル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ジ
フェニルスルホン−4+4′−ジカルボン酸、ビフェニ
ル−4,4’−ジカルボン酸、チオフェン−2,5ジカ
ルボン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレ
ン−2,6−ジカルボン酸、4.4′−ジフェニルメタ
ン−ビス−トリメリティックイミド酸、4,4゛−ジフ
ェニルエーテル−ビス−トリメリティックイミド酸等が
ある。
芳香族ジイソシアネートの芳香族ジカルボン酸に対する
モル比は0.7〜1.30の範囲で使用できるが、特に
0.95〜1.10の範囲で実質的に当量付近であるこ
とが好ましい。
本発明に於ける溶液重縮合反応は芳香族ジイソシアネー
トと芳香族ジカルボン酸のうち、いづれか一方がN、N
’−ジメチルエチレンウレア中に溶解した状態で他方を
段階的あるいは連続的に添加して行う。
添加方法はそのまま添加してもよいし、重縮合反応に不
活性な溶剤に稀釈してから添加してもよい。
本発明に於ける溶液重縮合反応の反応終了時の濃度は1
0重量%未満でないと好ましくない、10重量%以上に
なると反応中に温廣或いは触媒等の影響でポリマーの結
晶が析出したり、着色がはげしくなり以後の工程に支障
を来す。
重縮合反応温度は100°C以上溶媒の沸点以下が好ま
しり100℃未満では反応が遅く、高分子量のポリマー
が得られない、好ましい温度は150〜200℃である
反応時間は30分〜5時間でよく、副生ずる二酸化炭素
の発生が実質的に認められなくなった時点で終了すれば
よい。
上記の芳香族ジイソシアネート類と芳香族ジカルボン酸
類を原料とし、N、 N’−ジメチルエチレンウレアを
溶剤とする溶液重縮合より得られた芳香族ポリアミド溶
液から繊維等を製造するには、安定な高濃度芳香族ポリ
アミド溶液とする必要があるが、例えば芳香族ポリアミ
ドに対し最も熔解力があると知られているN〜メチルピ
ロリドンを使用しても、無機塩等の添加なしでは、繊維
等の製造に十分な濃度の安定な溶液を得るのは難しい。
−Sにポリアミド溶液には溶剤とポリアミドの種類の組
合せに対し、ポリアミドの濃度に応じて安定な溶解温度
領域が存在することが知られている。
本発明の方法においてもN、 N’−ジメチルエチレン
ウレアを溶剤とする上記の溶液重縮合により得られるポ
リアミド溶液を減圧上溶剤の一部を前述の式(1)で示
される温度以下で蒸発分離し、さらにこれを式(2)で
示される温度以下に保つことによりゲル化や着色沈澱等
のない安定な芳香族ポリアミド溶液を得ることができる
本発明に用いるN、N’−ジメチルエチレンウレアを溶
剤とする芳香族ポリアミド溶液から繊維等の製造に通し
た濃度としては10〜20重量%が好ましい、10重量
%未満の濃度では紡糸は可能であるが、強度の高い繊維
を得ることは出来ない、また、20重量%を越えると溶
液中に芳香族ポリアミドの結晶が析出し易くなり、紡糸
の際、目づまりや糸ぎれの原因となり安定した紡糸が出
来ず好ましくない。
上記のようにして得られた芳香族ポリアミド溶液は、強
膚の高い繊維とするために高濃度の芳香族ポリアミド溶
液とした後、紡糸する必要がある。
本発明の方法では、重縮合溶液を濃縮し、紡糸するに安
定な10〜20重量%溶液を得るため、減圧下、式(1
)で示される温度以下で蒸発分離を行う。
蒸発分離に於ける温度条件は、式(1)にもあるように
求める溶液の濃度により溶液に安定な温度が決まる。求
める溶液の濃度が10重量%であれば204℃以下、2
0重量%であれば117℃以下の範囲である。
この温度範囲を越えて蒸発分離すると溶液中に芳香族ポ
リアミドの結晶又は、濁りが析出し、紡糸をする上で目
づまり、糸ぎれ、毛羽だち等が生じ好ましくない。
また、減圧度は、前記の温度以下に於いて溶媒のN、 
N’−ジメチルエチレンウレアを蒸発させるに十分な減
圧が必要であり、蒸発温度と密接な関係がある0例えば
蒸発温度が150−190℃の範囲であれば圧力は80
〜320蒙−11g abs、の範囲である。
重縮合された溶液は冷却、或いはそのままの温度で蒸発
器に送られる。
蒸発器の形式は特に問わないが、溶液への熱的影響が少
なく、加熱面での滞留時間の短い薄膜式%式% このようにして得られたN、N’−ジメチルエチレンウ
レアを溶剤とする芳香族ポリアミド溶液は前述の式(2
)で示される温度以上では不溶化性結晶が析出する。こ
の結晶は溶液の加熱あるいは冷却、該溶剤による稀釈等
では再熔解できない、すなわち、該溶液を任意の芳香族
ポリアミド濃度に対し前述の式(2)で示される温度以
下に保つことにより、無機塩等の添加なくして少なくと
も24時間、通常数日間の長期にわたって安定に保存で
き、繊維化、フィルム化等の成形工程に供給することが
できる。
〔実施例〕
以下に本発明の方法を実施によって説明するが、これら
によって本発明が限定されるものではない。
なお、実施例中において対数粘度(η1nh)はj!n
(t/lo) ηinh = で表され、ここで l、7粘度計中の溶媒の流下時間 を−同一粘度計中の同一溶媒のポリマー稀薄溶液の流下
時間 C−溶媒100 dのポリマーをグラム数で表した濃度 である、実施例中では、0.1gポリマー/10〇−溶
媒の濃度、温度30℃で、溶媒として95%濃硫酸を用
いて測定した。
実施例1 2.4−トリレンジイソシアネートとテレフタル酸を原
料とする対数粘度!、75、濃度8.0重量%からなる
芳香族ポリアミドのN、N“−ジメチルエチレンウレア
溶液200Kgを90℃の貯槽から薄ll*蒸留装置に
連続装入し、圧力5smHg abs8、温度90℃に
てN。
No−ジメチルエチレンウレアを蒸発し、均一透明な濃
度13.0重量%の芳香族ポリアミド溶液を得た。
この溶液は50℃に保つことにより長期間安定であった
。また、この濃縮芳香族ポリアミド溶液を通常の湿式紡
糸装置を用いて50℃でN、 N’−ジメチルエチレン
ウレア水溶液へ押し出し、糸切れを起こすことなく紡糸
出来、乾燥延伸後3デニールの糸を得た0強度は原糸1
本当り6g/デニールであヮた。
実施例2 ジフェニルメタン−4,4°−ジイソシアネートとイソ
フタル酸を原料とする対数粘度1.5、濃度8.5重量
%なるポリアミドのN、N’−ジメチルエチレンウレア
溶液60kgを室温の貯槽から多管式加熱器内に80m
m)Ig abs、、温度150℃にて自然流下させる
ことにより均一透明な濃度14.2重量%なるポリアミ
ド溶液が得られた。この溶液は60℃に保つことにより
、長期間安定であった。また、この濃縮芳香族ポリアミ
ド溶液を通常の湿式紡糸装置を用いて50℃でN、N’
−ジメチルエチレンウレア水溶液へ押し出し、糸切れを
起こすことなく紡糸出来、乾燥延伸後2デニールの糸を
得た0強度は原糸1本当り611/デニールであった。
実施例3 2.4−)リレンジイソシアネートとテレフタル酸を原
料とする対数粘度1.83、濃度8.5重量%からなる
芳香族ポリアミドのN、 N’−ジメチルエチレンウレ
ア溶液100Kgを50℃の貯槽から薄膜蒸留装置に装
入し、圧力60s*Lg abs、、温度140℃にて
N、 N’−ジメチルエチレンウレアを蒸発し、均一透
明な濃度16.0重量%の芳香族ポリアミド溶液を得た
この溶液は50℃に保つことにより長期間安定であった
。また、この濃縮芳香族ポリアミド溶液を通常の湿式紡
糸装置を用いて50℃でN、 N’−ジメチルエチレン
ウレア水溶液へ押し出し、糸切れを起こすことなく紡糸
出来、乾燥延伸後2デニールの糸を得た0強度は原糸1
本当り6g/デニールであった。
比較例1 実施例1において150℃を170℃に変えた以外は同
様の操作を行い、濃度14.2重量%なるポリアミド溶
液を得たところ既に濁りが生じているのが認められた。
比較例2 実施例1において得られたポリアミド溶液を70℃にて
保存したところ、数日後にわずかに濁りが発生している
のが認められた。
比較例3 実施例2に於いて濃度14.2重量%を17.0重量%
に変えた以外は同様の操作を行った。得られたポリアミ
ド溶液は既に結晶が析出し不均一であった。
この溶液を通常の湿式紡糸装置を用い50℃で、N、 
N’−ジメチルエチレンウレア水溶液へ押し出し! 紡糸したところ毛羽、糸切れが極めて多く乾燥延伸後の
糸の強度は3g/デニールであった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、芳香族ジイソシアネート類と芳香族ジカルボン酸類
    とをN,N′−ジメチルエチレンウレア中で重縮合反応
    せしめて得た芳香族ポリアミド溶液を濃縮する際に、減
    圧下式(1)で示される温度以下で加熱蒸発することを
    特徴とする高濃度芳香族ポリアミド溶液の製造方法。 logT=−0.024c+2.55・・・(1)ただ
    しTは温度(℃)、cは溶液の芳香族ポリアミド濃度(
    重量%)であり、10以上20以下である。 2、高濃度芳香族ポリアミド溶液を式(2)で示される
    温度以下に保存する請求項1記載の製造方法。 logT=−0.046c+2.46・・・(2)ただ
    しTは温度(℃)、cは溶液の芳香族ポリアミド濃度(
    重量%)であり、10以上20以下である。
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