JPH0330167Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、車両用空調装置の空気吹き出し方向
を連続的に変化させる首振りレジスタの改良に関
するものである。

従来の技術 この種の車両用空調装置の首振りレジスタとし
ては、既に実願昭59−51716号の考案等が提案さ
れているが、これ等の首振りレジスタのスイング
は、単一スイツチによるON，OFF制御か、ある
いはブロワモータと連動し、モータ高速回転時に
はスイング速度が速く、モータ低速回転時にはス
イング速度が遅くなる制御手段が採用されてい
る。

考案が解決しようとする問題点 上述の従来の首振りレジスタのスイングの制御
手段では、スイング速度を使用者の好みに応じて
変化させることができない。

このため本考案では、エアコンコンピユータに
よるブロワ用モータの回転数に応動するスイング
速度の制御の外に、使用者すなわち車両着席者の
好みにより、遅速の制御を行ない、使用性すなわ
ち風圧による刺激性、快適性の向上を図りうるよ
うにすることを目的としている。

問題点を解決するための手段 本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載され
るように、ブロワモータの駆動回路が、エアコン
コンピユータの制御を受けるパワートランジスタ
を挿入された制御回路と抵抗器の挿入された低速
回転回路との並列回路で構成され、他方、首振り
レジスタの駆動モータの駆動回路に挿入されたパ
ワートランジスタのベースと前記抵抗器とを結ぶ
ベース回路中には、可変抵抗スイツチが挿入され
ているという構成とすることにより、首振りレジ
スタのスイング速度をブロワモータの回転数に応
動する制御の外に、手動によつても遅速に制御し
うるようにしたものである。

実施例 第１図は、自動車用空調装置に適用した実施例
の一例の回路図であつた、空調用のブロワモータ
１の駆動回路は、エアコンコンピユータ２の制御
を受けるパワートランジスタ３の挿入された制御
回路４と、抵抗器５が挿入された低速回転回路６
との並列回路で構成されている。

前記制御回路４は、エアコンコンピユータの指
令信号に応じてブロワモータ１の回転数を高低に
制御する回路であり、低速回転回路６は、ブロワ
モータ１を低速で回転させるべくパワートランジ
スタ３がOFFとなつたとき、ブロワモータ１の
低速回転を維持する回路である。

他方、図示を省略した首振りレジスタは、駆動
モータ７によつて正逆にスイングされるものであ
り、該駆動モータの駆動回路８には、パワートラ
ンジスタ９が挿入されており、そのベース１０と
前記抵抗器５とはベース回路１１で結合されてお
り、このベース回路中に可変抵抗スイツチ１２が
挿入され、摘み１３により双矢印Ａ方向に摺動さ
せることにより抵抗器５に印加され、パワートラ
ンジスタ９のベース１０に印加されている電圧を
更に変化させうるようになつている。

前述のベース回路１１はまた回路１４で接地さ
れており、この回路１４に常開のベンチレーシヨ
ンモードスイツチ１５が挿入されている。

上記の回路構成の首振りレジスタは次のように
作用する。

すなわち、空調装置が稼動されているとき、エ
アコンコンピユータ２による制御信号がパワート
ランジスタ３のベースに印加されることにより、
該トランジスタ３の制御信号によつてブロワモー
タ１が制御された回転数で回転する。

このときパワートランジスタ１と等しい電圧が
抵抗器５にかかつているので、この電圧がパワー
トランジスタ９のベース１０に印加され、首振り
レジスタのスイング用の駆動モータ７は、パワー
トランジスタ９の制御信号により、ブロワモータ
１の回転数に対応する速度で回転し、首振りレジ
スタをスイングさせる。

使用の好みによりスイング速度を遅速に変更し
たいときは、可変抵抗スイツチ１２を双矢印Ａの
いずれかの方向に変位させてベース回路１１の電
圧を変化させれば、駆動モータ７の回転数は任意
に変更され、首振りレジスタのスイング速度は変
化させられるものである。

図示例ではベンチレーシヨンモード以外の時
は、ベンチレーシヨンモードスイツチ１５がON
となりスイング用の駆動モータ７は停止される。

エアコンコンピユータ２の制御でブロワモータ
１が低速回転させるべき際には、パワートランジ
スタ３はOFFとされ、低速回転回路６によつて
ブロワモータ１は低速回転され、その際にも駆動
モータ７は可変抵抗スイツチ１２によつてその回
転数を高低に制御される。

第２図は、上述の首振りレジスタのスイング用
の駆動モータ７の回転数と、ブロワモータ１の回
転数と可変抵抗スイツチ１５の作用との関係を示
す線図であつて、ブロワモータ１の最高回転時の
駆動モータ７の回転数はＢ線分で示され、ブロワ
モータ１が最低回転時の駆動モータ７の回転数は
Ｃ線分で示されており、可変抵抗スイツチ１２の
操作によつて、図示の傾斜状態の回転数となり、
両線分間はエアコンコンピユータ２の制御によつ
て回転数が変化されるものである。

効 果 本考案は、以上説明した構成、作用のものであ
つて、車両用空調装置において、エアコンコンピ
ユータ、パワートランジスタ等による首振りレジ
スタのスイング用の駆動モータの回転数の制御に
加えて、可変抵抗スイツチによつて前記駆動モー
タの回転数を更に高低に制御し、首振りレジスタ
のスイング速度を使用者すなわち車両着席者の好
みに合わせて、任意にその使用性たる風圧による
刺激性および快適性を変更しうる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施の一例の回路図、第２図は駆動モ
ータの回転数の線図である。 １……ブロワモータ、２……エアコンコンピユ
ータ、３，９……パワートランジスタ、４……制
御回路、５……抵抗器、６……低速回転回路、７
……駆動モータ、８……駆動回路、１１…ベース
回路、１２……可変抵抗スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブロワモータの駆動回路が、エアコンコンピユ
   ータの制御を受けるパワートランジスタを挿入さ
   れた制御回路と抵抗器の挿入された低速回転回路
   との並列回路で構成され、他方、首振りレジスタ
   の駆動モータの駆動回路に挿入されたパワートラ
   ンジスタのベースと前記抵抗器とを結ぶベース回
   路中には、可変抵抗スイツチが挿入されているこ
   とを特徴とする車両用空調装置の首振りレジス
   タ。