JPH0330077Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、一般的にペーパータオルと称される
紙タオルを保持する為の紙タオル保持装置に関す
るものである。

〔従来の技術〕

従来から、台所等で使用される紙タオルは一般
的にはペーパータオルと称され、一般家庭やその
他の多くの場所で使用されている。

この紙タオルは、設定された幅でミシン目が設
けられており、使用に適する長さに適宜切断し
て、使われている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このような紙タオルをそのままの状態に置いて
おくことは、埃が付着したり、油分、水分等を吸
収して汚損したりして、衛生上の点で問題がある
ものである。

また使用に際して、必要な幅を切り取ることが
容易にできない等の問題点がある。

この問題点に鑑みて、トイレツトペーパーホル
ダのように、紙タオルの芯の中空部に挿通可能な
杆体を水平方向に保持し、上部に切断具を兼ねた
保護用プレートを取りつけた紙タオル保持装置が
存在する。

しかし、このような紙タオル保持装置にあつて
は、装置そのものを壁面や食器棚の側板等に固定
する必要があり、使用する為に、この紙タオル保
持装置が取付けられている場所に行く必要があ
り、使用する場所によつては非常に不便であると
いう問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記問題点に鑑みて、一方が開口した
筒体状のケース本体の側壁に長さ方向に切欠した
紙タオル取り出し用スリツトを設け、該取り出し
用スリツトの一方の端部は切欠幅を拡開した取り
出し開口となし、前記ケース本体の頂部には外部
に位置する操作部と内部に位置する押圧片とから
なる押圧部材がバネによつて外方に向けて附勢さ
れて取付けられており、前記ケース本体の開口に
対応する径を有する円盤状の基台の中央部に紙タ
オルの芯の中空に挿通可能な棒状体を立設し、前
記ケース本体と前記基台が固定手段によつて係合
可能にされてなる紙タオル保持装置を構成するも
のである。

〔作用〕

本考案に係る紙タオル保持装置は、上述のよう
な構成でなり、紙タオルの芯の中空部に基台の棒
状体を挿通し、紙タオルを被覆するようにケース
本体を配置するとともに、固定手段によつてケー
ス本体と基台とを係合して、紙タオルを使用する
ときは、ケース本体の紙タオル取り出し用スリツ
トより紙タオルの端部を引き出し、ケース本体の
頂部に取り付けられた押圧部材の操作部を下方に
押圧して、紙タオルの回動を規制して、取り出し
用スリツトの縁部で紙タオルを切断して使用する
ものである。

〔実施例〕

本考案の詳細を図示した実施例に基づいて説明
する。

第１図は本考案に係る紙タオル保持装置の第１
実施例の説明用正面図、第２図は本考案に係る紙
タオル保持装置の第１実施例の説明用分解斜視
図、第３図は本考案に係る紙タオル保持装置の第
１実施例の要部拡大断面図である。

図中１は、一方が開口した筒状体のケース本体
であり、このケース本体１の側壁に長さ方向に切
欠した紙タオル取り出し用スリツト２を設け、こ
の取り出し用スリツト２の下端部は切欠幅を拡開
した取り出し開口３としている。

また、ケース本体１の頂部には、押圧部材４が
取付けられており、この押圧部材４は、ケース本
体１の上方に向けてバネによつて附勢されてい
る。

５は、ケース本体１の側壁の下端部に設けられ
た係合片であり、図示したものは、ケース本体１
の側壁下面から外方に向かつて、突片を設けたも
のである。

６は、ケース本体１の下端開口に対応する径を
有する円盤状の基台であり、該基台６の中央部に
は、紙タオルの芯の中空に挿通可能な棒状体７が
立設されてなり、ケース本体１の係合片５に対応
して係合部８が設けられている。

押圧部材５は、第２図、第３図に示すような構
成でなり、即ち、ケース本体１の外部に位置する
操作部９と、ケース本体１の内部に位置する押圧
片１０とが一体的にケース本体１の上方に向けて
コイルバネ１１によつて附勢されている。

操作部９は、上方に突出した把手１２と円盤状
に延設した鍔部１３及び中央下方に略円筒状に突
設した中央ネジ部１４とからなるもので、押圧片
１０は、中央下方に膨出した半球部１５と円盤状
に延設した鍔部１６と中央上方に略円筒状に突設
した中央ネジ部１７とからなるものである。

この押圧片１０をケース本体１の内部からケー
ス本体１の頂部に設けた貫通孔１８に挿通し、ケ
ース本体１の外方から操作部９の中央ネジ部１４
を押圧片１０の中央ネジ部１７に螺合して、ケー
ス本体１に取り付ける。

このとき、操作部９の鍔部１３及び押圧片１０
の鍔部１６は共にケース本体１の頂部に設けられ
た貫通孔１８の径より大なる径を有する円形にさ
れたものであり、鍔部１３を利用してコイルバネ
１１が装着され、鍔部１６を利用して、ケース本
体１の頂部に係止されている。

ケース本体１の係合片５と基台６の係合部８と
による固定手段は、第４図、第５図に示すような
構造でなる。

即ち、ケース本体１の下端部には、外方に向け
て係合片５を突設し、基台６には係合片５が挿入
可能な係合溝１９を穿設し、この係合溝１９の一
部に突片２０を突設して係合８を構成している。

このようにした本考案に係る紙タオル保持装置
は、基台６の棒状体７を紙タオルの芯の中空に挿
通し、紙タオルを被覆する状態でケース本体１を
被せ、ケース本体１の係合片５と基台６の係合部
８とが係合するように回転させて固定する。

ケース本体１の取り出し開口３より、紙タオル
の一端を取り出して、取り出し用スリツト２から
紙タオルの全幅を取り出す。

必要に応じた長さの紙タオルを引き出し、押圧
部材４の操作部９を押圧すれば、押圧片１０の半
球部１５が、紙タオルの回動を規制して、紙タオ
ルを取り出し用スリツト２の縁部で切断すること
が容易となるものである。

ケース本体１と基台６の固定手段としては、ケ
ース本体１の下端部に螺溝を設け、基台６にはケ
ース本体１の下端部が挿入可能な有底溝を設ける
とともに、この有底溝内にも螺溝が設けられてな
り、ケース本体１と基台６の螺溝が互いに螺合可
能なものを利用することもでき、また、この他に
もネジ止めや部材の弾性を利用した係止方法等、
特に限定されるものではない。

〔考案の効果〕

本考案に係る紙タオル保持装置は、上述のよう
にしてなり、紙タオルを使用する際に、所望の量
の紙タオルを容易に切り離すことが可能であり、
紙タオルの切断時に紙タオルが回転することを規
制している為、確実に切り取ることができるもの
である。

また、この紙タオル保持装置は、壁面等に固着
されることなく、独立したものであるから、持ち
運びが自由であり、任意の場所で使用することを
可能とするものである。

この持ち運びには、押圧部材の把手を利用する
ことができる為、簡単に持ち運ぶことができるも
のである。

また、ケース本体と基台の着脱が容易に行える
為に、紙タオルの取り替えが簡単にすることがで
きるものである。

更に、紙タオルの取り出し口の一端は、切欠幅
を拡開した取り出し開口としている為に、紙タオ
ルの取り出しを容易にするもので、切断時に端部
がケース本体内部に入つてしまつても、容易に取
り出すことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る紙タオル保持装置の実施
例の説明用正面図、第２図は本考案に係る紙タオ
ル保持装置の実施例の説明用分解斜視図、第３図
は本考案に係る紙タオル保持装置の要部拡大断面
図、第４図、第５図は本考案に係る紙タオル保持
装置に用いられる固定手段の説明図である。 １……ケース本体、２……取り出し用スリツ
ト、３……取り出し開口、４……押圧部材、５…
…係合片、６……基台、７……棒状体、８……係
合部、９……操作部、１０……押圧片、１１……
コイルバネ、１２……把手、１３……鍔部、１４
……中央ネジ部、１５……半球部、１６……鍔
部、１７……中央ネジ部、１８……貫通孔、１９
……係合溝、２０……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方が開口した筒体状のケース本体の側壁に長
   さ方向に切欠した紙タオル取り出し用スリツトを
   設け、該取り出し用スリツトの一方の端部は切欠
   幅を拡開した取り出し開口となし、前記ケース本
   体の頂部には外部に位置する操作部と内部に位置
   する押圧片とからなる押圧部材がバネによつて外
   方に向けて附勢されて取付けられており、前記ケ
   ース本体の開口に対応する径を有する円盤状の基
   台の中央部に紙タオルの芯の中空に挿通可能な棒
   状体を立設し、前記ケース本体と前記基台が固定
   手段によつて係合可能にされてなる紙タオル保持
   装置。