JPH03297110A - 高周波変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は非晶質合金帯で形成された内側鉄心及び外側鉄
心間に変圧器コイルが配設され、圧粉磁性体で形成され
た鉄心継部が内側鉄心及び外側鉄心との間に磁路を形成
するように配設された高周波変圧器に関する。

（従来の技術） 近時、高周波数帯域で使用可能な変圧器が、例えばイン
バータ回路などに広く用いられている。

これらの高周波帯域で用いられる変圧器の鉄心の材料と
して従来は、Ｆｅ−８ｉ合金、パーマロイ等が一般的に
使用されている。

（発明が解決しようとする課題） インバータの高周波化に対応した高周波変圧器は、機器
の小形化、軽量化、薄型化の要求が高く、この実現化の
ため高周波域での磁気特性の優れた鉄心が必要となって
いる。しかし、従来使用されているＦｅ−５ｉ合金、パ
ーマロイ等はいずれも材料の固有抵抗が小さいことがら
うず電流損による鉄損が大きくなる欠点を有している。

また、従来の鉄心は飽和磁束密度が低いことより、鉄心
断面積を大きくとらなければならず、このことにより、
機器が大型化し、しかも、重量が大きくなる欠点がある
。

さらに従来の鉄心は、鉄心の外側にコイルが露出するこ
とから巻線から磁束のもれがあり、周辺の機器に対する
悪影響を防止するための磁気シ−ルドを設ければならな
い問題点を有している。

鉄損の増大及び低磁束密度に対する解決策として非晶質
合金帯を用いた巻鉄心があるが、このものは変圧器巻線
を組立てるため１ターン毎に帯板を切断する必要があり
、帯板が薄いため、かなりの作業時間を要すること及び
応力感受性が大きいために加工時の歪みにより磁気特性
が低下するという別の欠点がある。

また、磁気シールドに対する解決策の一例として特願昭
６３−１５０７１３号に示す磁性粉末と低触点ガラス粉
末の混合物中にコイルを内蔵し成型する方法があるが、
この種の圧粉磁性体は飽和磁束密度が数千ガウスとケイ
素鋼板の１／３以下と低く、このことにより、やはり機
器の大型化をまねく欠点がある。

従って、本発明の目的は、これらの非晶質磁性合金帯に
よる鉄心製造時における諸問題の改善と、圧粉磁性体の
飽和磁束密度が低いという特性により生ずる欠点を改善
するためになされたもので、磁気特性の優れた磁性材料
の特性を生かすことかでき、工程が簡単で複雑かつ高度
の技術を必要とすることなく容易に製造でき、鉄損が少
なく、しかも、小形化が可能な高周波変圧器を提供する
にある。

［発明の構成コ （課題を解決するための手段） 本発明は、非晶質磁性合金帯を筒状に巻回して構成され
た内側鉄心及び外側鉄心を設け、これら内側鉄心及び外
側鉄心間に変圧器コイルを配設し、前記内側鉄心及び外
側鉄心の各端部に当接してこれらの間に磁路を形成する
ように磁性粉末と絶縁性材料の混合物を加圧成形及び加
熱硬化させてなる圧粉磁性体にて形成された鉄心継部を
設けたことを特徴とするものである。

（作用） 上記した手段によれば、内側鉄心及び外側鉄心を構成す
る非晶質磁性合金帯はコイル内側及び外側へ同心に配設
するだけであり、１ターン毎に切断する必要がなく切断
による歪かないため磁気特性の低下がない。そのため高
周波励磁により巻鉄心に生しる損失は主にうず電流損で
あり、うず電流損は板材の厚さの２乗に比例することか
ら通常のケイ素鋼板の数分の１とされる非晶質磁性合金
帯は鉄損も少ない上大巾な磁束密度の低下もない。従っ
て、最も磁束鎖交の多いコイルの内側の内側鉄心の断面
積を小さくすることができる。さらにコイルの外周の外
側鉄心については内側鉄心と同等の鉄心断面積を有すれ
ばよいことから、比較的薄い巻き厚さの鉄心を設ければ
よいことになり、全体を小形化できる。

一方、鉄心継部は、例えば鉄又は鉄基合金粉末を絶縁材
料で絶縁していることから、固有抵抗か高（、鉄損を小
さくできる。また、鉄心継部はコイル全周にわたって形
成することから、外部に磁束の漏れがなく、磁気シール
ドを施す必要がない。

さらに、鉄心継部の飽和磁束密度は非晶質合金帯の］／
２程度であるが、鉄心継部がコイル全周にわたることか
ら（脚部鉄心断面積Ｘ２）／（内側脚部鉄心外径Ｘ３．
１４）の厚さがあればよいことになり、従来の鉄心に比
べ、厚さか大巾に小さくでき全体が小形化できる。

（実施例） 以下本発明の一実施例について図面を参照して説明する
。

１は内側鉄心で、これはステンレス等の非磁性の筒状の
巻型２の上に非晶質合金帯を所要の断面積まで筒状に巻
回して形成されている。この内側鉄心１の外周に絶縁電
線で巻回された変圧器二次コイル３が絶縁物４を介して
同心状に配設され、この変圧器二次コイル３の外周に変
圧器−次コイル５か絶縁物６を介して同心状に配置され
ている。

７は外側鉄心で、これは変圧器−次コイル５の外径より
も僅かに大きい非磁性の筒状の巻型８の外周に内側鉄心
１と同様に非晶質合金帯を内側鉄心１と同一断面積とな
るように巻回して形成されており、この外側鉄心７が変
圧器−次コイル５の外周に絶縁物９を介して同心状に配
設されている。

１０は環状に形成された鉄心継部で、これらは例えば鉄
又は鉄基合金等の磁性粉末に体積比で３〜３０％の絶縁
材料としてのエポキシ樹脂を混合し半硬化処理した混合
物を、内径を内側鉄心１の内径とし、外径を外側鉄心７
の外径とし、厚さを（内側鉄心断面積）／（２Ｘ内側鉄
心外径×３゜１４）として、加圧成型し、成型後エポキ
シ樹脂を加熱硬化処理してなる圧粉磁性体にて形成され
ており、これら鉄心継部１０は内側鉄心１及び外側鉄心
７の端部に夫々エポキシ樹脂等で接着固定されて、内側
鉄心１及び外側鉄心７の間の磁路を形成している。

この様に構成した本実施例では、内側鉄心１及び外側鉄
心７は非晶質磁性合金帯を巻回するだけで構成されてい
て１ターン毎に切断する必要が無いから、磁気特性の低
下がなく、また、非晶質磁性合金帯は板厚がケイ素鋼板
の数分の１であるから、板材の厚さの二乗に比例するう
ず電流損がこの内側鉄心１及び外側鉄心７の部分で大幅
に減少する。そして、非晶質磁性合金帯は鉄損も少なく
大幅な磁束密度の低下が無いから、内側鉄心１及び外側
鉄心７の断面積を充分に減少できることになり、全体の
小形化が可能である。一方、鉄心継部１０は絶縁材料て
あ・るエポキシ樹脂で磁性粉末が互いに絶縁されている
から、粉末の固有抵抗が高くなり、鉄損を小さくでき、
また、内側鉄心１及び外側鉄心７の間に配設される変圧
器二次コイル３及び変圧器−次コイル５がこの鉄心継部
１０で覆われて外部に露出しないから、磁気シールドの
必要が無い。そして、この鉄心継部１０は飽和磁束密度
は小さいが、変圧器二次コイル３及び変圧器−次コイル
５の全周に対向しているから、従来の鉄心に比べて厚さ
を大幅に薄くでき、総じて全体の小形化を図ることがで
きる。

尚、上記構成では鉄心継部１０に使用する絶縁材料とし
てエポキシ樹脂を用いたが、他の樹脂或いはガラス等に
適宜に変更が可能である。

［発明の効果コ 以上のように本発明によれば高周波に対する特性が優れ
た非晶質合金帯の特性を生かすことができ、磁性粉末を
絶縁材料で絶縁した圧粉磁性体の磁気特性を活用するこ
とができ、さらに漏れ磁束を完全に遮閉できるとともに
容易に製造でき、小形で薄形軽量にできるとという優れ
た効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すものであり、第１図は変
圧器の一部切欠き正面図、第２図は変圧器の一部切欠き
上面図である。 図面中、１は内側鉄心、３は変圧器二次コイル、５は変
圧器−次コイル、７は外側鉄心、１０は鉄心継部である
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Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．非晶質磁性合金帯を筒状に巻回して構成された内側
   鉄心及び外側鉄心と、これら内側鉄心及び外側鉄心間に
   配設された変圧器コイルと、前記内側鉄心及び外側鉄心
   の各端部に当接してこれらの間に磁路を形成するように
   設けられた磁性粉末と絶縁性材料の混合物を加圧成形及
   び加熱硬化させてなる圧粉磁性体にて形成された鉄心継
   部とを具備してなる高周波変圧器。