JPH03294502A - ストッキングのサポート度評価方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ストッキングのサポート度を客観的に評価
する方法に関するものである。

〔従来の技術〕

最近、ポリウレタン弾性糸を芯糸としこれにナイロン糸
をカバリングしたカバリング糸等の特殊な原糸を用いた
り、編み方を工夫したりして、従来のウーリーナイロン
を原糸とするストッキングよりも足に対する締め付は力
を強くしたサポートタイプのストッキングが出回ってい
る。

このようなサポートタイプのストッキングを製造する場
合、どの程度のサポート度をストッキングに与えるかが
問題となるか、サポート度自体を直接測定することはで
きないため、通常のストッキングの寸法合わせと同様の
手法で、サポートタイプのストッキングの基準となる寸
法に従って原糸を編み立てることにより、一定のサポー
ト度が付与されたと推定している。

すなわち、第４図および第５図に示すようなパンティス
トッキング１において、２ｃｍ幅の生地部分に所定の荷
重をかけてレッグトップ部２を幅方向に伸長した状態で
の寸法（ＬＴ）と、同じく２１幅の生地部分に所定の荷
重をかけてアンクル部３を幅方向に伸長した状態での寸
法（ＡＮ）と、所定の荷重をかけてレッグ部４全体を縦
方向に伸長した状態での寸法（Ｌ丈）を測定し、例えば
下記の第１表に示すような基準値に一致するように編み
目を調整して寸法合わせをする。これによって、所定の
サポート度のストッキングが得られたものとしている。

（余　　　白　　） 第一」−−ｉ （ｃｍ） ＊レッグ糸２０／１３Ｘ１３ポリウレタン／ナイロンの
ダブルカバリング糸（ＤＣＹ）とナイロン糸１７／３と
の交編 ＊荷重３．２　ｋｇで測定 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、上記基準寸法は、ストッキングを幅方向
、あるいは縦方向という一方向にのみ伸長して得られた
ものであり、実際のサポート度に即したものではない、
すなわち、実際の着用時には、ストッキングは縦方向、
横方向、斜め方向といった各方向から複合的に伸長され
るのであって、このときのサポート度は、上記一方向に
伸長した寸法を基準にしたサポート度とは一致しない、
したがって、実際に装着した状態でのサポート度の強弱
を客観的な数値で評価することは行われていす、ストッ
キングのふくらはぎ部のみのサポート度を強くするとか
、大腿部のみのサポート度を強くする（あるいはこの逆
）等の現実的な要求に即したきめ濃やかなサポート度を
備えたストッキングを提供することができなかった。

この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、実
際に着用した状態でのストッキングのサポート度を直接
評価できる方法およびこの方法に基づいて部位ごとに特
定のサポート度を有するストッキングの提供をその目的
とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、この発明のストッキングの
サポート度評価方法は、少なくとも太もも部の一個所と
ふくらはぎ部の一個所に、空洞もしくは凹部が形成され
た立体的な足型を準備し、この足型にストッキングを装
着したのち、上記空洞もしくは凹部を被うストッキング
の生地部分に、圧力測定手段の測定部を押圧してその部
分の圧力を測定し、この測定結果からストッキングのサ
ポート度を評価するようにしたという構成をとる。

〔作用〕

すなわち、この発明は、従来、一方向に伸長して測定し
たストッキングの寸法を基準にしてサポート度を評価し
ていたのに代えて、立体的な足型を用い、この足型に実
際にストッキングを装着した状態で、足型の少なくとも
太もも部とふくらはぎ部に設けた穴部もしくは凹部を被
うストッキングの生地部分の圧力を測定してサポート度
の指標とするようにしたものである。したがって、この
発明によれば、ストッキングをあたかも人が装着したか
のように三次元的に伸長した状態でサポート度を評価す
ることができるため、実際のサポート感に応じたきめ濃
やかなサポート度をストッキングに与えることができる
。

つぎに、この発明を実施例について具体例と併せて説明
する。

〔実施例〕

第１図はストッキングのサポート度評価方法に用いる足
型の一例を示している。すなわち、この足型１０は、平
均的な日本人女性の下半身（モニター１００００人の体
型を測定して平均化した求めたもの）をかたどったもの
で、パンティストッキングのサイズに対応する３寸９Ｍ
寸、Ｌ寸の３種類の大きさのものが用意されている。そ
して、この足型１０は、全体が針金（直径１．６閣）に
よって筒状に編み立てられており、１つの編み目が例え
ば２０ｍＸ２０ｓｍ位になるよう設定されている。

この足型ｌＯを用い、例えばつぎのようにしてパンティ
ストッキングのサポート度を評価することができる。す
なわち、まず測定しようとするパンティストッキングの
サイズ（Ｓ、Ｍ、Ｌのいずれか）に対応する大きさの足
型１０を選び、この足型１０にパンティストッキングを
装着する。なお、上記パンティストッキングもしくは足
型１０のいずれか一方に対し、サポート度を測定しよう
とする部位（測定点）にマジック等で印をつけておく、
この実施例では、パンティストッキングの、アンクル部
（Ａ）、ふくらはぎ部（Ｂ）、太もも部（Ｃ）、パンテ
ィ部（Ｄ）およびトウ部（Ｅ）の五個所に印をつけて足
型１０に装着するようにした。そして、各測定点Ａ−Ｅ
に、第２図に示すような圧力測定装置１１を押し当てて
、各測定点Ａ−Ｅにおけるパンティストッキングの圧力
を測定することにより、パンティストッキングのサポー
ト度を評価する。なお、上記圧力測定装置１１は、第２
図に示すように、その先端の検知部１１ａ（例えば直径
５膣）を、パンティストッキング１の上から足型１０の
編み口内に所定距離（例えば５ｍ）だけ押し込むことに
より、パンティストッキングの圧力を測定できるように
なっている。

そして、測定されたパンティストッキング１の圧力は、
装置本体の表示部１１ｂに数値として表示されるように
なっている。

このようにして、各測定点Ａ−Ｈにおける圧力を測定す
ることにより、実際に装着した状態と同様のサポート度
を客観的に評価することができる。

ただし、上記測定によって得られる圧力と、実際のサポ
ート度との関係を予め相関表としてまとめておくことが
好ましい０例えば、実際にモニター１００人に、各種の
サポート度のパンティストッキングを着用させて、着用
時に感じるサポート度を評価させるとともに、そのパン
ティストッキングの圧力を、上記足型１０によって測定
した。そして、上記サポート度と圧力の関係をまとめる
と、下記の第２表のような結果が得られる。

（以下余白） 、ＩＬＩ ７ そこで、前記第２表の数値を参考にして、サンプルのパ
ンティストッキングの五個所の測定点Ａ〜Ｅの圧力を測
定し、各部位において理想的なサポート度が得られるよ
うに、各部位の糸使いや編み方あるいは編み立での目数
等を調節することができる。また、目的に応じて、太も
も部のみのサポート度を強くしたものや、アンクル部の
みのサポート度を強くしたもの、アンクル部とふくらは
ぎ部のサポート度を強くしたもの等、特定の個所のサポ
ート度を強くしたものを提供することができる。さらに
、足のサポート度だけではなく、パンティ部の下部のサ
ポート度を強くし上部を弱くしてヒップアップ機能を付
与したものや、パンティ部の後部のサポート度を前部よ
りも弱くして上体の屈伸時のフィツト性を付与したもの
等を提供することもできる。このため、よりきめ濃やか
に需要者の要求に応えることができる。

なお、この発明では、上記のような針金製の足型１０に
代えて、第３図に示すような、プラスチックで一体成形
された中空の足型１２を用いるようにしてもよい。この
足型１２の測定点Ａ−Ｅに相当する部分は、穴１３（例
えば直径２０ｍ）が切り欠かれており、パンティストッ
キング装着後に、この穴１３によって形成される空洞に
向かってパンティストッキングの上から上記圧力測定装
置１１の検知部１１ａを所定距離だけ押し込むことによ
り、パンティストッキングの圧力を測定することができ
る。

また、上記プラスチック製の足型１２においては、測定
点Ａ−Ｅに切り欠き穴１３を設ける代わりに、凹状のへ
こみ穴を設けるようにしてもよい。

ただし、この場合、へこみ部の底部が上記圧力測定装置
１１による測定を妨げない程度に、へこみ穴を深くする
ことが必要である。

さらに、この発明において、圧力の測定点は、上記のよ
うにＡ−Ｈの五個所に限る必要はな（、任意に場所で測
定することができる。ただし、少なくとも、ふくらはぎ
部と太もも部においては、測定することを要する。なぜ
ならば、サポート度の強弱は、−船釣に上記２個所にお
いて問題となるからである。

ちなみに、上記評価方法にもとづいて、各部位のサポー
ト度に強弱の差をつけた下記のような特殊なストッキン
グを作製することができた。

〔ストッキングの具体例〕

２０ｄ／Ｉｆのポリウレタン糸に、１３　ｄ／３ｆＸ１
３ｄ／３ｆのナイロン糸をカバリングしたダブルカバリ
ング糸と１７　ｄ／３　ｆのナイロン糸とを１コースご
とに交互に、また、編立て張力をコントロールして交編
することによって、下記の第３表に示すような体感サポ
ート度および圧力を有するパンティストッキングを編成
した。なお、パンティ部は、２０ｄ／ｉｆのポリウレタ
ン系に３０　ｄ／８　ｆのＰＯＹナイロン糸をカバリン
グしたシングルカバリング糸と３０　ｄ／８　ｆのウー
リーナイロン糸とを１コースごとに交互に交編し、トウ
部は１３　ｄ／３　ｆのナイロン糸と３０　ｄ／８ｆの
ウーリーナイロン糸とを合糸して編成した。

（以下余白） つぎに、得られたストッキングをモニター１００人に８
時間着用させて、下記の項目について官能検査を行い、
その結果を下記の第４表に示した。

く検査項目〉 ■　足の疲れやむくみを防止する効果の有無。

■　足を細（見せる効果のを無。

上記官能検査の結果から具体例１〜３のストッキングは
いずれも足の疲れやむくみを防止する効果が認められ、
また、具体例２のストッキングは足を細く見せる効果も
有していた。これに対し、具体例４のストッキングは、
足を細く見せる効果を有しているが、足の疲れやむくみ
が認められた。

〔具体例５〕 パンティ部の下部をシングルカバリング糸２コースとウ
ーリーナイロン糸１コースにし、上部をシングルカバリ
ング糸１コースとウーリーナイロン糸２コースにし、か
つ編立て張力をコントロールして交編した。それ以外は
具体例２と同様にして、パンティ部の下部の体感サポー
ト度（圧力）の強いパンティストッキングを作製した。

得られたパンティストッキングをモニター１００人に実
際に着用させて、下記の項目について官能検査を行い、
その結果を下記の第５表に示した。

〈検査項目〉 ■　足の疲れやむくみを防止する効果の有無。

■　ヒップアップ効果の有無。

前記第５表の結果から、具体例５のパンティストッキン
グは、着用することにより、足の疲れやむくみを防止す
る効果と、ヒップアップ効果が認められた。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明は、立体的な足型を用い、この
足型に実際にストッキングを装着した状態で、足型の少
なくとも太もも部とふくらはぎ部に設けた穴部もしくは
凹部を被うストッキングの生地部分の圧力を測定してサ
ポート度の指標とするようにしているため、ストッキン
グをあたかも人が装着したかのように三次元的に伸長し
た状態でサポート度を評価することができる。したがっ
て、実際に要求されるサポート感に応じたきめ濃やかな
サポート度をストッキングに与えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に用いる足型の一例を示す斜視図、第
２図はこの発明に用いる圧力測定装置の一例を示す正面
図、第３図はこの発明に用いる足型の他の例を示す斜視
図、第４図および第５図は従来のパンティストッキング
のサポート度の測定方法の説明図である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも太もも部の一個所とふくらはぎ部の一
   個所に空洞もしくは凹部が形成された立体的な足型を準
   備し、この足型にストッキングを装着したのち、上記空
   洞もしくは凹部を被うストッキングの生地部分に、圧力
   測定手段の測定部を押圧してその部分の圧力を測定し、
   この測定結果からストッキングのサポート度を評価する
   ようにしたことを特徴とするストッキングのサポート度
   評価方法。
2. （２）上記足型としてＳ寸，Ｍ寸，Ｌ寸の３種類の寸法
   のものを用意し、ストッキングの寸法に応じて使い分け
   るようにした請求項（１）記載のストッキングのサポー
   ト度評価方法。
3. （３）上記足型として全体が金網によつて形成されたも
   のを用い、金網の編み目の空隙を被うストッキングの生
   地部分に対して圧力測定を行うようにした請求項（１）
   または（２）記載のストッキングのサポート度評価方法
   。
4. （４）上記足型として全体がプラスチック成形され測定
   部分に凹部もしくは穴が形成されたものを用い、上記凹
   部もしくは穴を被うストッキングの生地部分に対して圧
   力測定を行うようにした請求項（１）または（２）記載
   のストッキングのサポート度評価方法。