JPH03292198A - オフセット印刷ロール表面材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、オフセット印刷機のロール表面を構成する印
刷ロール表面材に関するものである。

〔従来の技術〕

版面に水を付与して加湿しつつ印刷するオフセット印刷
機では、版面に水膜を転写付与する水付ロール、その水
付ロールの水膜の斑（水目とも言う。〉をなくして水膜
を均一にする水膜ロールや水元ロール（メーターリング
ロールとも言われる。

等が、版面を加湿するダンプニング装置に使用され、そ
れらのロール周面ば吸湿親水性表面材で形成されている
。

本発明者は、この種の表面材（モルトン〉を種々開発し
、特公昭４７−２９６５０、特公昭４７−２９６５１、
特公昭５０−３３４４８等に開示している。

慣用される表面材は、水収縮性のレーヨンｔｄ！Ａ維糸
条やビニロン繊維糸条を丸編機で編成した筒状編物で構
成され、それにロール母体を挿入し、その水収縮力を利
用してロール母体の周面に密着させて使用される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来の表面材は、一種の莫大小である筒状編物で構成さ
れた伸縮自在のものであるからロール母体に装着し易い
が、その装着の際に伸縮差による繊維密度斑（編目密度
斑）が生じ易く、叉、水収縮力か弱いのでロール母体に
強固に密着しない。

叉、水膜を均一平滑にする水目ロールには薄く肌目細か
なものが要求されるが、編目は糸の結び目の様なもので
あるから表面材を薄く平滑なものにするにも限度がある
。

特に、伸縮自在な筒状編物をロール母体に密着させるに
は強い水収縮力が生じるように繊維の目付を多くし分厚
く編威せざるを得ないのであるが、筒状編物の保水量は
繊維日付や厚みに比例して多くなるので、ロール母体に
強固に密着させようとすれば版面の加湿度合に対する応
答性が鈍くなる。

何故なら、版面が水の補給を必要としなくなっても、筒
状編物の保水量は直ちに減少せず、その後も版面に水を
供給しつつ徐々に保水量が減少するものであるからであ
る。

〔発明の目的〕

従って本発明の第１の目的は、版面の水膜の状態に即応
して加湿量をＩｌｋ調整し得る応答性のよいロール表面
材を得ることである。

本発明の第２の目的は、ロール母体への装着時に繊維密
度斑を生ぜず、ロール母体に装着して肌目細かな周面を
構成すると共に、水収縮力によってロール母体周面に強
固に密着する繊維製の筒状表面材を得ることである。

〔発明の構成〕

本発明に係るロール表面材１７は、印刷ロール１１の軸
芯方向１２に糸条の長さ方向を合わせて印刷ロールを囲
む様にロール周面１３に沿って等間隔に筒状に配列され
る多数本の経糸１４と、印刷ロール１１の円周方向１５
に連続して前記経糸１４に直交する１本叉は数本の緯糸
１６を、平織、綾織、朱子織等の織組織により織成した
筒状織物で構成されその経糸１４が水収縮率５％以下の
吸湿親水繊維で構成され、緯糸１６が水収縮率２０％以
上の吸湿親水繊維で構成されていることを特徴とするも
のである。

吸収親水性繊維としては木綿、レーヨン等のセルロース
系繊維やビニロン繊維があり、特に水吸収性の大きい繊
維としては、管状〈中空断面）レーヨンフィラメント繊
維がある。

セルロース系繊維の水収縮率は２〜５％程度であり、ビ
ニロン繊維の水収縮率は素材のポリビニルアルコールの
アセタール化の度合に応じて異なるが、櫃して経糸１４
には水収縮率２〜４％のレーヨンフィラメント糸を、緯
糸１６には水収縮率２０〜４０％のビニロンフィラメン
ト糸を用いればよい。

経糸１４と緯糸１６によって表面材１７を筒状に織成す
るには、平らに配列した経糸１４を１本叉は数本おきに
上布用経糸と下布用経糸との２群に分け、緯糸１６をま
ず最初に上布用経糸間に織り込み、次いで緯糸１６を折
り返して下布用経糸間に織り込むと言う様に、緯糸１６
を左右折り返しつつ上下２群の上布用経糸間と下布用経
糸間とに交互に織り込み、各耳端において折り返される
緯糸１６によって上布と下布を連結する通風二重織組ｍ
（袋織）によって織成すればよい。

表面材１７の繊維密度は、目粗なネット状の布目が出来
ない程度に緻密にする。例えば、経緯各フィラメント糸
の太さが１００〜１７０デニール程度とすれば、経糸密
度本数と緯糸密度本数をそれぞれ３本／ｆｉ程度にする
。

尚、試作した表面材の乾燥状態（使用荊）での厚みは７
５μｍ、湿潤状態（オフセット印刷機で使用中）での厚
みは１００μｍであった。

織成されて長く帯状に続く筒状織物１７は、ロール母体
の寸法に応じた所要の長さに裁断し、それにロール母体
１８を挿入し、加湿して水収縮力を顕現させ、ロール母
体周面１３に密着させる。

図示する表面材１７は平織組織によるものであるが、印
刷ロールに一層平滑で肌目細かな周面の要求される場合
は朱子織組織にするとよい。

〔発明の効果〕

本発明によれば、 （１）経糸１４と緯糸１６とは、編物の編目の様に絡ま
り合ってはおらず、それぞれ真直ぐに連続しているので
、表面材１７の厚みは経糸１４・緯糸１６の太さ相応の
ものとなる。

このため表面材１７を極薄にすることも出来、それによ
って硬く平滑に仕上げられたロール母体（金属ロール）
１８の周面を表面材１７で極く薄く被膜しただけの硬く
平滑な印刷ロール１１を得ることも出来る。

（２）　　表面材１７は経糸１４・緯糸１６の太さ相応
の極く薄に出来るので、連続給水方式の水着ロールや水
膜ロールに好適であり、叉、間欠給水方式におけるモル
トンに替えて水棒ロールや水着ロールに使用し、供給水
量を迅速に調整し得る応答性のよい印刷ロール１１を得
ることが出来、従って、水房やインキの絡みを抑え、水
ゴーストや水の筋目を解消する上で頗る好都合である。

（３）表面材は、伸縮自在な編物ではなく、経糸１４と
緯糸１６がロール軸芯方向１２と円周方向１５にそれぞ
れ真直ぐに連続した織物である。

このためロール母体１８への装着時に布目がずれて繊維
密度斑が出来ると言うことはなくなる。

そして、経糸密度と緯糸密度は、それぞれ相隣る経糸或
は緯糸がそれぞれ密着する程度に緻密にすることが出来
るので、表面材１７を装着して局面の繊維密度が均一で
肌目細かな印刷ロールを得ることが出来る。

棒）　緯糸１６がロールの円周方向１５に真直ぐ連続し
ているので、それに生じる水収縮力はそのままロール母
体１８を円周方向１５に締め付ける締束力〈タガ張応力
）となって作用し、叉、緯糸１６の水収縮率は２０％以
上で経糸１４の水収縮率〈５％〉の４倍以上であるから
、経糸の水収縮に先立って緯糸が収縮し表面材がロール
周面に強固に密着し、その後経糸が徐々に収縮する。

このため、水収縮時にロール母体１８と表面材１７の間
に軸芯方向１２でのズレが起き難＜、軸芯方向１２での
繊維密度斑は生じ難くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る印刷ロールの表面材の一部を切り
開いて示す斜視図、第２図は本発明に係る表面材の拡大
表面図である。 １１・・・印刷ロール、　　　１２・・・軸芯方向、１
３・・・ロール周面、　　　１４・・・経糸、１５・・
・円周方向、　　　　１６・・・緯糸、１７・・・表面
材、　　　　　１８・・・ロール母体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 印刷ロール１１の軸芯方向１２に糸条の長さ方向を合わ
   せて印刷ロールを囲む様にロール周面１３に沿って等間
   隔に筒状に配列される多数本の経糸１４と、印刷ロール
   １１の円周方向１５に連続して前記経糸１４に直交する
   １本叉は数本の緯糸１６を、平織、綾織、朱子織等の織
   組織により織成した筒状織物で構成され、その経糸１４
   が水収縮率５％以下の吸湿親水性繊維で構成され、緯糸
   １６が水収縮率２０％以上の吸湿親水性繊維で構成され
   ていることを特徴とするオフセット印刷ロール表面材。