JPH0329138Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、移送方向と平行に切断された連続す
る段ボールシートの各切断シートを、オーダ換え
に伴い次段の装置への送込み位置の変更に際し、
各切断シートを上面より押える押え杆を備えた段
ボールシートの案内装置に関する。

「従来の技術並びに考案が解決しようとする課
題」 一般に、段ボールは、第３図に示す如く、ロー
ル１〜３から繰出された原紙４〜６が、中芯の段
成形、並びに該中芯へのライナの糊付けを行うユ
ニツト７に送込まれて、まず原紙４〜６の幅に見
合う段ボールシート８が製造される。次に段ボー
ルシート８が第３図及び第４図に示す如く、スリ
ツタスコアラ９で折曲げ部となる罫線１０及び移
送方向と平行に１箇所以上の切断１１の加工を施
す。更に各切断シート１２，１３を案内装置１４
により移送方向と直交する向きに切断１５を行う
カツター１６の所定のカツター刃１７，１８にそ
れぞれ送込むように案内するようになつている。
案内装置１４は多数の案内杆を有し、所定の案内
杆が揺動して、オーダに対応する切断加工に見合
うカツター刃１７，１８を選択し、各切断シート
１２，１３の送込み位置を変更するものである。
しかし、オーダ換えの時、スリツタスコアラ９で
切断した部分は互いに咬み合つて移動案内杆が下
方に揺動しても、各切断シート１２，１３のうち
所定のものが、追従せずに上昇した状態のままに
なり、カツター１６の所定の位置に給紙されない
といつた問題がある。しかも、切断シート１２，
１３が高速で移送され、一方移動案内杆が長尺の
ために、次段の加工装置への送込み位置を切換え
るのに、ある動作時間を要して、オーダ換え時の
送込み位置の変更に充分に問い合わない虞れもあ
る。

そこで本考案は、上記事情に鑑み、オーダ換え
に際し、切断シートの方向転換のための切換えに
長尺のために時間を要する移動案内杆の切換え動
作を、立上がり速度の速い補助案内杆が補助する
と共に、移送方向に平行に切断された切断シート
の隣合う端縁相互間で食い込み離間し難い状態を
押え杆の下動で強制的に切離して、各切断シート
を、それぞれ所定の方向に搬送し得る段ボールシ
ートの案内装置を提供することを目的とする。

「考案が解決しようとする手段」 本考案は、上記目的を達成すべくなされたもの
で、連続する段ボールシートからその移送方向と
平行に複数丁に切断されかつオーダ換え箇所で移
送方向と直角に切断された各切断シートを、それ
ぞれ次段の加工装置の所定位置に送込み可能に
各々独立して揺動運動する多数並設された移動案
内杆から成る段ボールシートの案内装置におい
て、前記移動案内杆に切断シートの移送方向と平
行な長孔を穿設し、該長孔の孔縁に前記移動案内
杆より速い揺動速度が得られる短尺な補助案内杆
を、前記移動案内杆と同方向に揺動自在に軸支
し、該補助案内杆には揺動のためのシリンダ等駆
動源を連結し、更に上記各移動案内杆の上方に、
切断シートの押えが可能に該移動案内杆に向けて
それぞれ単独で下動自在な押え杆を配設し、各押
え杆には下動のためのシリンダ等駆動源をそれぞ
れ連結させてなることを特徴とするものである。

「実施例」 以下、本考案に係る段ボールシートの案内装置
の一実施例を図面に基づき説明する。第１図にお
いて、２１は枠状のフレームである。フレーム２
１の両側面乃至周囲にはメツシユ材２２が張設さ
れている。フレーム２１の上面には、多数の移動
案内杆２３，２３…が適宜間隔をおいて配設され
ている。しかも、各移動案内杆２３，２３…はそ
の長手方向が第３図及び第４図における切断シー
ト１２，１３の移送方向と平行に配設されてい
る。移動案内杆２３，２３…は、断面略コ字状に
形成され、基端がフレーム２１の後部上面に枢着
されている。フレーム２１の前部上面には受座２
４が固設され、該受座２４が移動案内杆２３，２
３…の先部側を着座させるようになつている。
又、フレーム２１には移動案内杆２３，２３…に
見合う数のエアーシリンダ２５，２５…が揺動自
在に枢着されている。各エアーシリンダ２５，２
５…のピストンロツド２６は、移動案内杆２３，
２３…の取付け材２７に軸着されている。移動案
内杆２３，２３…の中央部に長孔２８が穿設され
ている。長孔２８の一端側の移動案内杆２３，２
３…に補助案内杆２９が揺動自在に枢着されてい
る。長孔２８の他端の移動案内２３，２３…には
受座３０が固設され、該受座３０が補助案内杆２
９の先端を着座させるようになつている。前記フ
レーム２１には、エアーシリンダ３１が揺動自在
に軸支されており、エアーシリンダ３１のピスト
ンロツドは、補助案内杆２９の取付け材３２に軸
着されている。

一方、前記フレーム２１の両側端には支柱３
３，３３が立設されており、該支柱３３，３３間
に横架材３４が架設されている。横架材３４の下
面には前記各移動案内杆２３，２３…の上方に位
置させて、多数の軸支材３５，３５…が固設され
ており、該軸支材３５には押え杆３６が揺動自在
に軸支されている。各押え杆３６は第２図に示す
如く皿状に形成されている。押え杆３６の内面に
はＬ字状の取付け材３７が固設されている。取付
け材３７の一端は、前記二股状の軸支材３５，３
５…の二股溝内に嵌入され、軸３８により押え杆
３６が揺動自在に枢着されるようになつている。
取付け材３７の中央部にエアーシリンダ３９のピ
ストンロツド４０が軸支されるが、ピストンロツ
ド４０の先端は二股状の取付け材４５が固設さ
れ、該取付け材４５の二股溝内に取付け材３７が
嵌入され、軸４４により枢着されるようになつて
いる。エアーシリンダ３９は、前記横架材３４に
固設されたブランケツト４１に揺動自在に枢着さ
れている。前記エアーシリンダ２５，３１，３９
は、電磁弁等により成る制御装置４２を介してコ
ンプレツサ等より成るエアー供給装置に接続され
ている。

尚、第１図において、図右側が切断シート１
２，１３の搬入側となり、図左側が切断シート１
２，１３の搬出側となつている。

「作用」 上記構成の段ボールシートの案内装置におい
て、オーダ換えを行う際、つまり、第３図及び第
４図においてスリツタスコアラ９により段ボール
シート８の移送方向と平行に切断する時に、各切
断シート１２，１３の幅や、切断１１の数を増減
させ更には各切断シート１２，１３をカツター１
６で切断する間隔を変更する際に、複数のカツタ
ー刃１７，１８のうち適宜のものを選択すべく、
カツター１６に対する各切断シート１２，１３の
送込み位置を変更しなければならない必要性が生
ずる。この時、段ボールシート８に付される罫線
位置も変わる場合があることは勿論である。

このようなオーダ換えに伴い各切断シートのう
ち、カツター１６に対する送込み位置の変更を必
要とする切断シートの幅に対する位置に配設され
た移動案内杆２３，２３…を揺動させて、カツタ
ー１６に対する各切断シートの送込み位置を変更
する。特に移動案内杆２３，２３…が下動する
時、各エアーシリンダ２５，３１が駆動して移動
案内杆２３，２３…内に補助案内杆２９，２９…
が収納されて補助案内杆２９，２９…が受座３０
に着座された状態のまま同時に揺動する。移動案
内杆２３，２３…及び補助案内杆２９，２９…が
揺動すると同時にエアーシリンダ３９も駆動して
押え杆が軸３８を支点として揺動し、切断シート
１２，１３のうち所定のものを上面から下方に向
けて押圧し、各切断シート１２，１３の切断１１
の部分で互いに咬み合つて、移動案内杆２３，２
３…及び補助案内杆２９，２９…の下動によつて
も所定の切断シート１２，１３が下降しないとい
つたことを防ぐべく押え杆３６により強制的に押
圧し、次段のカツター１６の所定の位置に切断シ
ート１２，１３の送込みを変更する。

切断シート１２，１３のうち所定のものを上昇
させてカツター１６に対する送込みの位置を変更
する時は、移動案内杆２３，２３…と補助案内杆
２９，２９…とを同時に上動させるが、移動案内
杆２３，２３…に比べて補助案内杆２９，２９…
が所定の位置まで達する立上がり速度が速く、高
速で移送させる切断シートの速度に充分に対応し
て給紙ミスを招くことなくオーダ換えできる。補
助案内杆２９，２９…が所定位置に達した後、移
動案内杆２３，２３…が所定位置に達するが、移
動案内杆２３，２３…及び補助案内杆２９，２９
…の上動と同時に、エアーシリンダ３９をも駆動
して、押え杆３６が上動し、これにより切断シー
ト１２，１３のうち所定のものの上動を良好に行
う。

「考案の効果」 以上の如く、本考案に係る段ボールシートの案
内装置によれば、次段の加工装置に切断シートの
送込み位置を変更すべく移動案内杆により切断シ
ートの下動させる際に、各切断シートの端面が互
いに咬み合つて下動しないといつたことを防止で
きるもので、。押え杆が切断シートの上面から下
方に向かつて押圧し、これにより強制的に切断シ
ートを下降させて、オーダ換え時に次段の加工装
置の所定の位置に給紙できないといつたことを効
果的に防止できる。

しかも、次段の加工装置への送込み位置を切換
えるための揺動動作にある時間を要し、一方切断
シートが高速で移送されることから、オーダ換え
時の送込み位置の変更に充分間に合わない虞れが
ある。そこでオーダ換え時に短尺で立上がり速度
が速い補助案内杆を揺動させて、高速で移送され
る切断シートの上記送込み位置の変更を瞬時に行
わせしめることもできて、使用上頗る便利であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る段ボールシートの案内装
置の一実施例を示す側面図、、第２図は押え杆の
要部拡大断面図、第３図は段ボールの製造工程を
説明するための側面図、第４図は第３図の要部平
面図である。 ２１……フレーム、２３……移動案内杆、３３
……支柱、３４……横架材、３５……軸支材、３
６……押え杆、３７……取付け材、３８……軸、
３９……エアーシリンダ、４０……ピストンロツ
ド、４１……ブラケツト、４２……制御装置、４
３……エアー供給装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連続する段ボールシートからその移送方向と平
   行に複数丁に切断されかつオーダ換え箇所で移送
   方向と直角に切断された各切断シートを、それぞ
   れ次段の加工装置の所定位置に送込み可能に各々
   独立して揺動運動する多数並設された移動案内杆
   から成る段ボールシートの案内装置において、前
   記移動案内杆に切断シートの移送方向と平行な長
   孔を穿設し、該長孔の孔縁に前記移動案内杆より
   速い揺動速度が得られる短尺な補助案内杆を、前
   記移動案内杆と同方向に揺動自在に軸支し、該補
   助案内杆には揺動のためのシリンダ等駆動源を連
   結し、更に上記各移動案内杆の上方に、切断シー
   トの押えが可能に該移動案内杆に向けてそれぞれ
   単独で下動自在な押え杆を配設し、各押え杆には
   下動のためのシリンダ等駆動源をそれぞれ連結さ
   せてなることを特徴とする段ボールシートの案内
   装置。