JPH0329091Y2 - - Google Patents

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JPH0329091Y2
JPH0329091Y2 JP742386U JP742386U JPH0329091Y2 JP H0329091 Y2 JPH0329091 Y2 JP H0329091Y2 JP 742386 U JP742386 U JP 742386U JP 742386 U JP742386 U JP 742386U JP H0329091 Y2 JPH0329091 Y2 JP H0329091Y2
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fitting
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、工作機械のパレツト治具に関するも
のである。
(従来技術) 機械工場において被工作物に複数工程の機械加
工を施す場合、複数の工作機械を被工作物の搬送
ラインに沿つてその側方に順次列設配置するとと
もに、被工作物を載置固定した状態で上記搬送ラ
イン上を搬送されるパレツト本体と、上記各工作
機械に対応して設けられ上記パレツト本体を係脱
自在に固定する如く作用する複数のクランプ装置
とからなるパレツト治具を使用し、パレツト本体
に取付けられて順次搬送される被工作物を、各ク
ランプ装置において順次固定して所定の機械加工
を行なうようにしている。
ところが、従来用いられていたパレツト治具
は、搬送ラインの搬送方向とパレツト本体との平
面的な相対位置が固定的に設定されていたため
(換言すれば、パレツト本体の特定の側面が常に
工作機械に対向するようにされているため)、例
えば、加工ヘツドが水平方向に進退する如く構成
された工作機械によつて被工作物に対して水平方
向外方から順次所定の機械加工を行なう場合、搬
送方向に直交する方向の面しか加工できないこと
になる。このため、被工作物に対して水平方向に
おいて相互に直交する2方向からそれぞれ所定の
機械加工を行なおうとすれば、一方の面からの加
工が終わつた時点で被工作物を一旦パレツト本体
から取外してその取付方向を90゜回転させて再固
定し、しかる後、他方の面からの加工作業に移ら
なければならないなど、作業手順が煩雑で且つ非
能率的であつた。
このような事情から、パレツト本体と被工作物
との間に旋回装置を介在させ、該旋回装置によつ
てパレツト本体を水平面内で旋回可能とし該パレ
ツト本体の工作機械に対向する面を任意に選択し
得るようにしたものも散見されるが、このように
した場合には、パレツト本体から被工作物を着脱
しなくてもその加工位置、即ち工作機械に対向す
る面を任意に変え得るという利点を有する反面、
一つの加工ラインについて多数必要なパレツト本
体の各々に旋回装置をそれぞれ設けなければなら
ず、非常に不経済であり、実現性に乏しいもので
あつた。
尚、この他に、パレツト本体の向きを変更する
ための従来の装置例としては、例えば特公昭54−
28634号公報に開示される如きものも知られてい
るが、このものはパレツトの向きを水平面と垂直
面の2位置間で変更し得るようにしたものであ
り、上述の如くパレツト本体を水平面内において
変更するための手段としては適用困難なものであ
る。
(考案の目的) 本発明は、上記従来技術の項で指摘した問題点
に鑑み、簡単且つ安価な構造によりパレツト本体
の工作機械に対する水平方向の向きを相互に直交
する2方向に容易に変更可能とした工作機械のパ
レツト治具を提供することを目的としてなされた
ものである。
(目的を達成するための手段) 本考案は上記の目的を達成するための手段とし
て、被工作物が取付けられ且つ搬送ラインにより
搬送可能とされたパレツト本体と、搬送ラインに
沿つて列設配置された複数の工作機械にそれぞれ
対応して設けられ、上記パレツト本体を固定する
如く作用する複数のクランプ装置とを備えた工作
機械のパレツト治具において、上記パレツト本体
を、正方形状の平面形状を有し且つその上面には
被工作物を載置固定可能とするとともに、該パレ
ツト本体の相互に平行方向に対向する2つの側辺
でそれぞれ構成される2組の側辺群のうちのいず
れか一方の側辺群の2つの側辺には、該側辺に沿
つて平行方向に伸びる第1の嵌合溝を、また該パ
レツト本体の下面には上記第1の嵌合溝に直交す
る方向に伸びる第2の嵌合溝をそれぞれ形成し、
さらに上記複数のクランプ装置を、上記パレツト
本体の第1の嵌合溝に嵌合して該パレツト本体を
固定せしめ得る如く構成された第1の嵌合突条を
有し且つ該第1の嵌合突条を上記搬送ラインのラ
イン方向に平行な方向に向けた状態で設置される
第1のクランプ装置と、上記パレツト本体の第2
の嵌合溝に嵌合して該パレツト本体を固定せしめ
得る如く構成された第2の嵌合突条を有し且つ該
第2の嵌合突条を上記搬送ラインのライン方向に
平行な方向に向けた状態で設置される第2のクラ
ンプ装置のいずれかによつてそれぞれ構成したも
のである。
〔作用〕
本考案では上記の手段により、第1のクランプ
装置においては該第1のクランプ装置の第1の嵌
合突条をパレツト本体の第1の嵌合溝に、また第
2のクランプ装置においては該第2のクランプ装
置の第2の嵌合突条を上記パレツト本体の第2の
嵌合溝に、それぞれ嵌合させることにより、上記
パレツト本体に取付けられた被工作物の工作機械
に対する水平方向の向きを、該被工作物をパレツ
ト本体に取付けた状態のまま相互に直交する2方
向に設定することが可能ならしめられる。
(実施例) 以下、第1図ないし第6図を参照して本考案の
好適な実施例を説明するが、説明に当たつては、
先ず最初に本考案の実施例に係るパレツト治具を
備えた機械加工ラインの全体構成を概略的に説明
し、しかる後、本考案の要旨であるパレツト治具
を構成するパレツト本体と該パレツト本体を固定
する2種類のクランプ装置をそれぞれ相互に関連
させながら詳細に亘つて説明することとする。
(機械加工ラインの説明) 第1図には本考案の実施例に係るパレツト治具
を備えた自動車用ミツシヨンケース(実用新案登
録請求の範囲中の被工作物に該当する)Yの機械
加工ラインZの一部が示されている。この機械加
工ラインZは、ミツシヨンケースYに対してその
軸方向に対向する面と軸方向に直交する面の相互
に直交する2方向からそれぞれ所定の機械加工が
行なえるように構成されたラインであつて、直線
状に延設された搬送ラインQの両側に適宜間隔を
もつて交互に工作機械を多数配置して構成される
ものであり、第1図にはこの内、ミツシヨンケー
スYに対してその軸方向に直交する面から機械加
工を施すための第1の工作機械X1とその軸方向
に対向する面から機械加工を施すための第2の工
作機械X2とが示されている。
搬送ラインQは、その上面にミツシヨンケース
Yを載置固定したパレツト本体1(後に詳述す
る)を摺接支持状態でガイドする左右一対の固定
ガイド5,5と、該固定ガイド5,5上に載置さ
れたパレツト本体1を順次所定ピツチずつ搬送す
るための搬送ロツド7とで構成されている。この
搬送ラインQの上記第1の工作機械X1と第2の
工作機械X2にそれぞれ対応する位置には、上記
パレツト本体1を固定するための第1のクランプ
装置2と第2のクランプ装置3がそれぞれ介設さ
れており、さらに、この第1のクランプ装置2と
第2のクランプ装置3との中間位置には上記パレ
ツト本体1を90゜旋回させるための旋回装置4が
設けられている。尚、上記第1のクランプ装置2
と第2のクランプ装置3は、それぞれ後に詳述す
るが、該第1のクランプ装置2はミツシヨンケー
スYの軸心を搬送方向に合致させた状態でパレツ
ト本体1を固定し、これに対して第2のクランプ
装置3はミツシヨンケースYの軸心を搬送方向に
向けた状態でパレツト本体1を固定し得るように
それぞれ構成されている。又、上記固定ガイド
5,5は、上記第1のクランプ装置2と第2のク
ランプ装置3と旋回装置4の部分においてそれぞ
れ途切れている。
さらに、上記搬送ロツド7は、適宜の駆動装置
により軸方向(矢印A−B方向)に所定のストロ
ーク(例えば、第1のクランプ装置2と第2のク
ランプ装置3との間の搬送方向における間隔の1/
2に相当する寸法)で往復動し得るとともに、矢
印C−D方向に弧回動し得るようになつている。
また、搬送ロツド7の外周には、上記パレツト本
体1の外形寸法にほぼ合致する間隔で配置される
一対の搬送フツク8,8が上記ストロークと同じ
ピツチで多数形成されており、該搬送ロツド7を
回動させることにより上記各搬送フツク8,8を
パレツト本体1の両側部に係合又は係合離脱させ
ることができるようになつている。
このように構成された機械加工ラインZにおけ
るミツシヨンケースYの加工手順を順を送つて簡
単に説明すると、先ず、被工作物取付ステーシヨ
ン(図示省略)において予めその上面にミツシヨ
ンケースYが取付けられたパレツト本体1は、該
ミツシヨンケースYの軸心方向を搬送方向に合致
させた状態(以下、この状態を第1の状態とい
う)のまま搬送ロツド7により固定ガイド5,5
上を第1のクランプ装置2側に順次搬送されてく
る。このパレツト本体1は、第1のクランプ装置
2に近づくと、第1の姿勢を保持したまま固定ガ
イド5,5側から該第1のクランプ装置2のガイ
ド(後述する)側に乗り移り、該第1のクランプ
装置2の所定位置に位置決めされる。
パレツト本体1が第1のクランプ装置2の所定
位置に第1の姿勢で位置決めされると、次にこの
第1のクランプ装置2内に内蔵されたクランプ機
構(後述する)が作動し、該ミツシヨンケースY
をそのままの姿勢で強固に固定する。これで第1
の工作機械X1による加工準備が完了する。
第1の工作機械X1によるミツシヨンケースY
に対する所定の機械加工が完了すると、クランプ
機構によるパレツト本体1に対するクランプ力が
解除され、該パレツト本体1は再び搬送可能状態
とされる。
次に、搬送ロツド7が作動し、第1のクランプ
装置2上に載置されているパレツト本体1は、第
1の姿勢を保持したまま該第1のクランプ装置2
側のガイドから再び固定ガイド5,5側に送り出
され、該固定ガイド5,5を介して旋回装置4の
所定位置に位置決めされる。パレツト本体1が第
1の姿勢で旋回装置4の所定位置に固定される
と、これに引き続いて該旋回装置4が作動し、パ
レツト本体1は第1の姿勢から90゜旋回され、ミ
ツシヨンケースYの軸心が搬送方向に直交する方
向に合致する第2の姿勢に設定される。
パレツト本体1が第2の姿勢に設定されると、
再び搬送ロツドが作動し、該パレツト本体1は第
2の姿勢を保持したまま旋回装置4側から再び固
定ガイド5,5を介して第2のクランプ装置3側
に搬送され、該第2のクランプ装置3の所定位置
に第2の姿勢で位置決めされる。
パレツト本体1の第2のクランプ装置3側への
位置決めが完了すると、次に該第2のクランプ装
置3に内蔵されたクランプ機構が作動し、該パレ
ツト本体1が第2の姿勢のまま該第2のクランプ
装置3側に強固に固定される。これで第2の工作
機械X2による加工準備が完了する。
第2の工作機械X2による所定の機械加工が完
了すると、パレツト本体1に対するクランプ力が
解除され、該パレツト本体1は再び搬送可能状態
とされ、再び搬送ロツド7により固定ガイド5,
5を介して次の工程に搬送される。
(パレツト治具の詳細説明) 続いて、第2図ないし第6図を参照して本考案
の要旨であるパレツト治具の構造を説明する。
パレツト治具は、前述の如く被工作物(この実
施例ではミツシヨンケース)Yの取付台となるパ
レツト本体1と、該パレツト本体1を加工位置に
おいて固定する2種類のクランプ装置、即ち、第
1のクランプ装置2と第2のクランプ装置3とを
有している。
(パレツト本体) パレツト本体1は、第2図ないし第6図に示す
如く正方形の平面形状を有し、且つその上面11
aを正四角錐状の傾斜面とし、またその下面11
bを平面とした厚板状の基部材11を有してい
る。このパレツト本体1の上面1a即ち、基部材
11の上面11aは、ミツシヨンケースYの載置
固定部となるものであつて、その中心周りに合計
6個の円錐状突起12A,12B,12C,12
D,12E,12Fと、1個の角柱状突起13が
点在配置されている。この各突起のうち、パレツ
ト本体1の中心をはさんでほぼ対向位置に設けら
れた一対の円錐台状突起12E,12Fを除く他
の円錐状突起12A,12B,12C,12Dと
角柱状突起13は、それぞれミツシヨンケースY
の取付面となるものであつて、それぞれその上端
面は同一高さ寸法に設定されており、さらにその
中央部には基部材11の下部11b側から取付け
られた取付ボルト14,14…がそれぞれ突出せ
しめられている。この各取付ボルト14,14…
は、第4図に示すようにそれぞれ下端部がソケツ
ト16とされており、該ソケツト16に所定の工
具を差込んでこれを回転させることにより、該ボ
ルト14,14…が突起上端面に載置されたミツ
シヨンケースY側のボルト穴にそれぞれねじ込ま
れて該ミツシヨンケースYをパレツト本体1側に
締着固定することができるようになつている。
尚、この各取付ボルト14,14…は、パレツト
本体1上に載置されるミツシヨンケースYの種類
に応じて選択的に使い分けられる。
これに対して、上記一対の円錐台状突起12
E,12Fは、その上端面にそれぞれ位置決め用
のノツクピン15,15を突設しており、パレツ
ト本体1上に載置されるミツシヨンケースYの該
パレツト本体1に対する水平方向位置決めをこの
一対のノツクピン15,15によつて行なうよう
にしている。
一方、パレツト本体1の相互に対向する2つの
側辺17Aと17B又は同17Cと17Dでそれ
ぞれ構成される2組の側辺群のうちのいずれか一
方の側辺群の2つの側辺、例えば第1側辺17A
と第2の側辺17Bには、第2図、第3図及び第
6図に示すように、それぞれ各側辺17A,17
Bに対して平行に延びる第1の嵌合溝21,21
がそれぞれ形成されている。この第1の嵌合溝2
1,21には、それぞれ後述する第1のクランプ
装置2に設けられた一対の第1の嵌合突条23,
23がそれぞれ溝方向外方から嵌合されている。
この各第1の嵌合溝21,21は、上記各第1の
嵌合突条23,23のガイド溝として作用するの
みならず、該各第1の嵌合突条23,23と上下
方向において相互に係合し該各第1の嵌合突条2
3,23の掛止部としても作用する。
一方、パレツト本体1の下面1b、即ち、基部
材の下面11bには、第4図ないし第6図に示す
如く上記各第1の嵌合溝21,21の溝方向に直
交する方向に向けて〓形断面を有する第2の嵌合
溝22が形成されている。この第2の嵌合溝22
には、後述する第2のクランプ装置3に設けられ
た第2の嵌合突条24が溝方向外方から嵌合せし
められている。この第2の嵌合溝22は第2の嵌
合突条24に対するガイド溝として作用するだけ
でなく、該第2の嵌合突条24と上下方向におい
て係合し該第2の嵌合突条24に対する掛止部と
しても作用する。
即ち、このパレツト本体1は、その第1の嵌合
溝21,21内に第1のクランプ装置2の第1の
嵌合突条23,23を嵌合させ、またその第2の
嵌合溝22,22内に第2のクランプ装置3の第
2の嵌合突条24を嵌合させることにより、相互
に直交する方向に摺動変位可能とされている。
尚、このパレツト本体1は、上記第1のクラン
プ装置2と第2のクランプ装置3以外の部分にお
いては上記固定ガイド5,5によつて摺動変位可
能とされている。即ち、第3図に示す如くパレツ
ト本体1が第1のクランプ装置2側に連結されて
いる状態(この状態は非クランプ状態とされてい
る)においては、上記第1の嵌合溝21,21の
上縁部分に上記固定ガイド5,5(鎖線図示)が
嵌合可能とされており、これに対して第5図に示
す如くパレツト本体1が第2のクランプ装置3側
に連結されている状態(非クランプ状態)におい
ては、第3の側辺17Cの下端部と第4の側辺1
7Dの下端部とにそれぞれ上記固定ガイド5,5
(鎖線図示)が嵌合可能とされる。
(第1のクランプ装置) 第1のクランプ装置2は、パレツト本体1を、
その第1の嵌合溝21を上記搬送ラインQのライ
ン方向に平行に向けた状態(即ち、上記第1の姿
勢)で固定し、該パレツト本体1上に取付けられ
たミツシヨンケースYの機械加工を可能ならしめ
るためのものであつて、第2図及び第3図に示す
如く床上に固定配置される固定部材27と該固定
部材27の上端部に装着される可動部材28とを
有している。
固定部材27は、その上面27aに大径の可動
部材嵌合穴29を形成するとともに、該可動部材
嵌合穴29の中央部にはピストンロツド30を上
方に向けて突出させている。
一方、可動部材28は、その上部を上記第1の
嵌合突条23,23とするとともに、その下部を
上記固定部材27の可動部材嵌合穴29内に嵌合
可能な嵌合筒部31としている。この嵌合筒部3
1の内部はシリンダ32とされている。又、この
シリンダ32内には上記固定部材27のピストン
ロツド30が嵌入されており、このシリンダ32
とピストンロツド30とでピストン機構33が構
成されている。従つて、可動部材28は、ピスト
ン機構33の伸び側油室34内に作動油が導入さ
れることにより第3図に示す如く固定部材27に
対して上昇せしめられ、これに対して、縮み側油
室35内に作動油が導入されることにより第2図
に示す如く固定部材27に対して降下せしめられ
る。
このように構成された第1のクランプ装置2は
可動部材28の第1の嵌合突条23,23の突条
方向を搬送ラインQのライン方向に合致させた状
態で設置される。
第1のクランプ装置2によるパレツト本体1の
固定又は固定解除は次のようにして行なわれる。
即ち、パレツト本体1は、第3図に示す如く第1
のクランプ装置2の可動部材28が上昇位置にあ
る状態において固定ガイド5,5側から該第1の
クランプ装置2側に引き込まれる。尚、このパレ
ツト本体1の引き込みは、搬送ロツド7がその一
対の搬送フツク8,8を第3図において鎖線図示
(符号8′)する如くパレツト本体1の搬送方向に
対向する第3の側辺17Cと第4の側辺17Dに
それぞれ係合させた状態で軸方向に変位すること
により行なわれる。又、搬送フツク8の係脱はロ
ツド支持機構10により支持された搬送ロツド7
を矢印C−D方向に回動させることにより行なわ
れる。
この第3図に示す状態においてはパレツト本体
1は可動部材28に対して搬送方向に摺動自在と
されている(即ち、非固定状態にある)。
この状態から上記ピストン機構33の伸び側油
室34側に作動油を供給して可動部材28を降下
させると、該ピストン機構33のストロークエン
ド近くにおいて、固定部材27の上面の四隅に突
設した4本のパレツト受け38,38(第2図、
第3図及び第6図参照)がパレツト本体1の下面
1bに設けた当接部37,37…に当接して該パ
レツト本体1の下動が規制され、該パレツト本体
1は固定部材27に対して上方に向けて相対変位
する。その結果、最終的には、該パレツト本体1
の第1の嵌合溝21,21と可動部材28の第1
の嵌合突条23,23がピストン機構33の押圧
力により強制的に当接係合せしめられ、これによ
り該パレツト本体1が第1のクランプ装置2側に
強固に固定されることとなる。
これで、第1の工作機械X1による機械加工の
準備作業が完了する。
また、パレツト本体1の固定解除はピストン機
構33の縮み側油室35側に作動油を供給して固
定部材27を上昇させることにより行なわれる。
尚、このパレツト本体1の固定状態における水
平方向の位置決めは、第1のクランプ装置2の固
定部材27の上面に突設した2本のガイドピン4
1,41がパレツト本体1の下面1bに凹設した
ガイドピン受け穴40,40(第4図ないし第6
図参照)に嵌入することにより実現される。
(第2のクランプ装置) 第2のクランプ装置3は、パレツト本体1を、
その第2の嵌合溝22を上記搬送ラインQのライ
ン方向に合致させた状態(即ち、上記第2の姿
勢)で固定し、該パレツト本体1上に取付けられ
たミツシヨンケースYの機械加工を可能ならしめ
るためのものであつて、第4図及び第5図に示す
如く上記第1のクランプ装置2とほぼ同様の基先
構造を有している。即ち、この第2のクランプ装
置3は、床上に固定的に設置されるとともに、そ
の上面45aに大径の可動部材嵌合穴47し、且
つ該可動部材嵌合穴47の中央にピストンロツド
48を設けた固定部材45と、その上部を上記第
2の嵌合突条24とするとともに、その下部を上
記可動部材嵌合穴47内に嵌合可能な嵌合筒部4
9とした可動部材46とを有している。この可動
部材46の内部は上記ピストンロツド48が嵌挿
されるシリンダ50とされており、該ピストンロ
ツド48の両面にはそれぞれ伸び側油室52と縮
み側油室53が形成されており、該シリンダ50
とピストンロツド48とでシリンダ機構51が構
成されている。
さらに、固定部材45の上面45aには、パレ
ツト本体1側のガイドピン受け穴40に嵌合可能
なガイドピン42と、該パレツト本体1側の当接
部37に当接可能なパレツト受け39,39…と
がそれぞれ形成されている。
従つて、第5図に示す如く可動部材46が上昇
している状態においては、パレツト本体1は該可
動部材46によつて摺動自在に支持されるが(即
ち、非固定状態)、縮み側油室53,53が作動
して可動部材46が第4図に示す如く下降する
と、パレツト本体1の当接部37,37…と固定
部材45側のパレツト受け39とがピストン機構
51の縮小力を受けて強制的に当接係合し、これ
により該パレツト本体1が第2のクランプ装置3
側に固定されることになる。
これで機械加工ラインX2による機械加工の準
備作業が完了する。
上述の如くこの実施例のパレツト治具によれ
ば、パレツト本体1に相互に直交する2方向の嵌
合溝21,22を形成するとともに、2種類のク
ランプ装置2,3にそれぞれ上記パレツト本体1
の2方向の嵌合溝21,22のうちいずれか一方
に嵌合する嵌合突条をそれぞれ形成するという簡
単な構成により、パレツト本体1に取付けられる
ミツシヨンケース等の被工作物Yを、該パレツト
本体1から取り外すことなく搬送ライン上におい
てそのまま水平方向において相互に直交する2方
向に方向変換できるものである。
(考案の効果) 本考案の工作機械のパレツト治具は、被工作物
が取付けられ且つ搬送ラインにより搬送可能とさ
れたパレツト本体と、搬送ラインに沿つて列設配
置された複数の工作機械にそれぞれ対応して設け
られた上記パレツト本体を固定する如く作用する
複数のクランプ装置とを備えた工作機械のパレツ
ト治具において、上記パレツト本体を、正方形状
の平面形状を有し且つその上面には被工作物が載
置固定可能とするとともに、該パレツト本体の相
互に平行方向に対向する2つの側辺でそれぞれ構
成される2組の側辺群のうちのいずれか一方の側
辺群の2つの側辺には、該側辺に沿つて平行方向
に伸びる第1の嵌合溝を、また該パレツト本体の
下面には上記第1の嵌合溝に直交する方向に伸び
る第2の嵌合溝をそれぞれ形成し、さらに上記複
数のクランプ装置を、上記パレツト本体の第1の
嵌合溝に嵌合して該パレツト本体を固定せしめ得
る如く構成された第1の嵌合突条を有し且つ該第
1の嵌合突条を上記搬送ラインのライン方向に平
行な方向に向けた状態で設置される第1のクラン
プ装置と、上記パレツト本体の第2の嵌合溝に嵌
合して該パレツト本体を固定せしめ得る如く構成
された第2の嵌合突条を有し且つ該第2の嵌合突
条を上記搬送ラインのライン方向に平行な方向に
向けた状態で設置される第2のクランプ装置のい
ずれかによつてそれぞれ構成したことを特徴とす
るものである。
従つて、本考案の工作機械のパレツト治具によ
れば、 (1) 第1のクランプ装置においては該第1のクラ
ンプ装置の第1の嵌合突条をパレツト本体の第
1の嵌合溝に、また第2のクランプ装置におい
ては該第2のクランプ装置の第2の嵌合突条を
上記パレツト本体の第2の嵌合溝に、それぞれ
嵌合させることにより、上記パレツト本体に取
付けられた被工作物の工作機械に対する水平面
内における向きを、該被工作物をパレツト本体
に取付けた状態のまま相互に直交する2方向に
設定することが可能であり、このため、被工作
物をパレツト本体から一々取り外してその取付
け位置を変えることにより該被工作物の工作機
械に対する向きを切換えるようにするような場
合に比して作業が簡単且つ容易であり、それだ
け作業性が向上する、 (2) パレツト本体に設けた相互に直交する2方向
の嵌合溝に対してそれぞれ選択的に嵌合し且つ
該パレツト本体を固定し得る如く構成された嵌
合突条を有する複数のクランプ装置を設けると
いう簡単な構成によつてパレツト本体に取付け
られた被工作物に対して相互に直作する2方向
から加工を行ない得るように構成されているた
め、例えば複数個用意せられるパレツト本体に
それぞれ旋回装置を設けるような場合に比して
装置の構造が簡単で且つコストの低廉化を促進
し得る、 等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係るパレツト治具を
備えた機械加工ラインの概略平面図、第2図は第
1図の−一部断面矢視図、第3図は第2図の
状態変化図、第4図は第1図の−一部断面矢
視図、第5図は第4図の状態変化図、第6図は第
5図の−矢視図である。 1……パレツト本体、2……第1のクランプ装
置、3……第2のクランプ装置、4……旋回装
置、5……固定ガイド、7……搬送ロツド、8,
9……搬送フツク、11……基部材、21……第
1の嵌合溝、22……第2の嵌合溝、23……第
1の嵌合突条、24……第2の嵌合突条、27,
45……固定部材、28,46……可動部材、2
9,47……可動部材嵌合穴、30,48……ピ
ストンロツド、31,48……嵌合筒部、33,
51……ピストン機構、Q……搬送ライン、Y…
…被工作物、X1,X2……工作機械。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 被工作物が取付けられ且つ搬送ラインにより搬
    送可能とされたパレツト本体と、搬送ラインに沿
    つて列設配置された複数の工作機械にそれぞれ対
    応して設けられ上記パレツト本体を固定する如く
    作用する複数のクランプ装置とを備えた工作機械
    のパレツト治具であつて、上記パレツト本体は、
    正方形状の平面形状を有し且つその上面には被工
    作物が載置固定可能とされているとともに、該パ
    レツト本体の相互に対向する2つの側辺でそれぞ
    れ構成される2組の側辺群のうちのいずれか一方
    の側辺群の2つの側辺には、該側辺に沿つて平行
    方向に伸びる第1の嵌合溝が、また該パレツト本
    体の下面には上記第1の嵌合溝に直交する方向に
    伸びる第2の嵌合溝がそれぞれ形成されており、
    さらに上記複数のクランプ装置は、上記パレツト
    本体の第1の嵌合溝に嵌合して該パレツト本体を
    固定せしめ得る如く構成された第1の嵌合突条を
    有し且つ該第1の嵌合突条を上記搬送ラインのラ
    イン方向に平行な方向に向けた状態で設置される
    第1のクランプ装置と、上記パレツト本体の第2
    の嵌合溝に嵌合して該パレツト本体を固定せしめ
    得る如く構成された第2の嵌合突条を有し且つ該
    第2の嵌合突条を上記搬送ラインのライン方向に
    平行な方向に向けた状態で設置される第2のクラ
    ンプ装置のいずれかによりそれぞれ構成されてい
    ることを特徴とする工作機械のパレツト治具。
JP742386U 1986-01-21 1986-01-21 Expired JPH0329091Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9365111B2 (en) 2011-02-18 2016-06-14 Jaguar Land Rover Limited Vehicle and method of controlling a vehicle

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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