JPH0329037B2 - - Google Patents

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JPH0329037B2
JPH0329037B2 JP60502009A JP50200985A JPH0329037B2 JP H0329037 B2 JPH0329037 B2 JP H0329037B2 JP 60502009 A JP60502009 A JP 60502009A JP 50200985 A JP50200985 A JP 50200985A JP H0329037 B2 JPH0329037 B2 JP H0329037B2
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temperature
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silver thiogallate
silver
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Sanato Kei Satsushitaru
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Hughes Aircraft Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B19/00Liquid-phase epitaxial-layer growth
    • C30B19/02Liquid-phase epitaxial-layer growth using molten solvents, e.g. flux
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/10Inorganic compounds or compositions
    • C30B29/46Sulfur-, selenium- or tellurium-containing compounds

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  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
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Description

請求の範囲 1 高純度のチオガリウム銀の単結晶層を成長さ
せる方法において、(a)硫化アンチモンおよび硫化
鉛からなる群より選ばれる溶媒中にチオガリウム
酸銀を溶解した溶液をつくり、(b)この溶液中にチ
オガリウム酸銀に対し適当な格子パラメータを有
する種結晶を浸漬し、そして(c)該溶液を徐冷して
該種結晶の上にチオガリウム酸銀の単結晶層を製
造する方法。 2 硫化アンチモン溶液から結晶を成長させる際
に、該溶液の温度が510〜975℃に維持され、かつ
溶液中のチオガリウム酸銀の量が15ないし95モル
%である請求の範囲第1項記載の方法。 3 硫化アンチモン溶液から結晶を成長させる際
に、該溶液の温度が600〜950℃に維持され、かつ
溶液中のチオガリウム酸銀の量が30ないし60モル
%である請求の範囲第1項記載の方法。 4 硫化鉛溶液から結晶を成長させる際に、該溶
液の温度が750〜985℃に維持され、かつ溶液中の
チオガリウム酸銀の量が50ないし95モル%である
請求の範囲第1項記載の方法。 5 硫化鉛溶液から結晶を成長させる際に、該溶
液の温度が810〜900℃に維持され、かつ溶液中の
チオガリウム酸銀の量が60ないし70モル%である
請求の範囲第1項記載の方法。 6 種結晶が−−2の組成からなり、実質
上黄銅鉱の構造を有する化合物の群から選ばれる
化合物である請求の範囲第1項記載の方法。 7 種結晶がチオガリウム酸銀である請求の範囲
第6項記載の方法。 8 溶液が毎分0.03ないし0.5℃の冷却速度で冷
却される請求の範囲第1項記載の方法。 9 チオガリウム酸銀層の厚さが50μm以下であ
る請求の範囲第1項記載の方法。 10 チオガリウム酸銀層の厚さが8〜25μmで
ある請求の範囲第9項記載の方法。 11 請求の範囲第1項記載の方法によつて製造
された物。 12 高純度のチオガリウム酸銀の単結晶層を成
長させる方法において、(a)硫化アンチモンおよび
硫化鉛からなる群より選ばれる溶媒中にチオガリ
ウム酸銀を溶解した溶液をつくり、(b)この溶液中
にチオガリウム酸銀の種結晶を浸漬し、そして(c)
該溶液を毎分0.03ないし0.5℃の速度で徐々に冷
却して該種結晶の上に厚さが50μm以下のチオガ
リウム酸銀の単結晶層を製造する方法。 13 硫化アンチモン溶液から結晶を成長させる
際に、該溶液の温度が600〜950℃に維持され、か
つ溶液中のチオガリウム酸銀の量が30ないし60モ
ル%である請求の範囲第12項記載の方法。 14 硫化鉛溶液から結晶を成長させる際に、該
溶液の温度が810〜900℃に維持され、かつ溶液中
のチオガリウム酸銀の量が60ないし70モル%であ
る請求の範囲第12項記載の方法。 15 チオガリウム酸銀層の厚さが8〜25μmで
ある請求の範囲第12項記載の方法。 16 請求の範囲第12項記載の方法によつて製
造された物。 合衆国政府の権利 合衆国政府は空軍契約番号F04701−76−C−
0174号の本発明において権利を有する。 発明の技術的背景 1 発明の分野 本発明はチオガリウム酸銀(AgGaS2)の高純
度単結晶の製造方法、特にチオガリウム酸銀の硫
化アンチモン(Sb2S3)又は硫化鉛(PbS)溶液
から該結晶をエピタキシヤル成長させる方法に関
する。 2 従来の技術 宇宙時代の電子工学はチユーニング可能な電子
光学フイルターをはじめ、様々な種類の高度な電
子装置を生み出した。米国特許第4197008号と同
第4240696号はそのいい例である。そのような装
置に用いる半導体には、チオガリウム酸銀をはじ
め、様々な種類のものが提案されてきた。米国特
許第4197008号は、その中でチオガリウム酸銀の
結晶を用いた装置を開示している。しかしこの方
法では大きな単結晶しか得られないため、チユー
ニング可能な電子光学フイルターに用いる場合は
切断しかつ厚さが約50μmになるまで研磨しなけ
ればならない。結晶は薄い方が望ましいが、この
研磨による方法ではいくら薄くしても50μmが限
度である。 発明の概要 本発明は、厚さ50μm以下のチオガリウム酸銀
の単結晶層の製造方法を提供する。本発明の結晶
の厚さは好ましくは8ないし25μmである。本発
明の方法は、チオガリウム酸銀の溶解している硫
化アンチモン又は硫化鉛の溶液に適当な基板を浸
漬し、その上に結晶をエピタキシヤル成長させ
る。エピタキシヤル成長は、基盤上に配向性よく
結晶を成長させることができる方法としてよく知
られている。これに適した基板は、−−2
の組成からなり実質上黄銅鉱のような構造を有す
る種結晶で、例えばチオガリウム酸銀などがあ
る。この種結晶基板を硫化アンチモン又は硫化鉛
にチオガリウム酸銀を溶解した溶液に浸漬し徐々
に冷却すると、基板表面にチオガリウム酸銀単結
晶の薄層が形成される。 本発明においては、溶液の組成は様々に変化さ
せることができる。硫化アンチモン溶液の場合
は、チオガリウム酸銀の存在比は15〜95モル%で
あり、硫化鉛溶液の場合のそれは50〜95モル%で
ある。また硫化アンチモン溶液の場合は、結晶を
成長させる際の温度は510〜975℃であり、硫化鉛
溶液の場合のそれは750〜985℃である。溶液の冷
却速度は、硫化アンチモンの場合も硫化鉛の場合
も毎分0.03〜0.5℃である。
【図面の簡単な説明】
第1図はチオガリウム酸銀−硫化アンチモン系
における温度−組成の相平衡図である。 第2図はチオガリウム酸銀−硫化鉛系における
温度−組成の相平衡図である。 第3図は種結晶の上にチオガリウム酸銀の単結
晶層を成長させる方法を図式的に示したものであ
る。
【発明の詳細な説明】 一般論 本発明においてはチオガリウム酸銀を液相でエ
ピタキシヤル成長させるには、二種類の溶媒即ち
硫化アンチモンと硫化鉛が適していることがわか
つた。 結晶を成長させるにはどのような条件が最適か
を決定するには、チオガリウム酸銀−硫化アンチ
モン系およびチオガリウム酸銀−硫化鉛系の両方
について温度−組成の相平衡図を得ることが必要
である。この図は文献からは入手できないからで
ある。第1図および第2図はチオガリウム酸銀に
ついて0から100モル%までの全ての範囲にわた
つて、示差熱分析(DTA)とX線解回折分析を
用いて消失相法により描いたものである。 第1図は硫化アンチモン−チオガリウム酸銀系
についての温度−組成相平衡図である。試料を高
温から冷却しX線分析したところ、次の4つの相
の存在が確認された。:495±2℃以下で、
AgGaS2(固体)+Sb2S3(固体);:液体+
AgGaS2(固体)、AgGaS2は約13.5モル%以上;
:液体+Sb2S3(固体)、AgGaS2は約13.5モル
%以下;:DTAによつて決定された液相線温
度以上の温度の液体。実験によつて定められた二
本の液相線を補外したところAgGaS2(融点495±
2℃)が約13モル%の共融組成物が得られること
がわかつた。冷却速度は遅い(毎分2℃)が、温
度幅が大きい(30〜40℃)ので、相の境界を決定
する際、発熱(冷却)DTA曲線からの転移温度
は用いなかつた。しかし発熱ピークと吸熱ピーク
の間では同じような転移についての一対一対応が
観察された。第1図においてプロツトした点は発
熱(冷却)曲線であり、組成を変えても±4℃の
範囲で再現性があつた。 第2図は硫化鉛−チオガリウム酸銀系について
の温度−組成相平衡図である。上記Sb2S3
AgGaS2系と同じようにして各相の領域と境界を
求めた。試料を高温から冷却したX線分析したと
ころ、次の4つの相の存在が確認された。:
670±4℃以下で、SbS(固体)+AgGaS2(固体);
:液体+PbS(固体)、AgGaS2は約42.5モル%
以下;:液体+AgGaS2(固体)、AgGaS2は約
42.5モル%以上;:DTAによつて決定された
液相線温度以上の液体。共融組成物中における
AgGaS2の存在比は42.5モル%であり、この組成
物の融点は665±2℃である。液相線温度は固形
の物質全てが液体になる温度であり、液体/固体
の相(、)および液体の混合した相()と
は図に示したような境界線で分けられる。液相線
温度においてはどのような組成であつても固体の
チオガリウム酸銀と溶媒の両方が完全に液体に転
移する。その逆もまた成り立つ。溶液を液相線以
上の温度から冷却していき、液相線以下の温度に
すると、チオガリウム酸銀が溶液から晶出する。
その系において、もしチオガリウム酸銀に対し適
当な格子パラメータを有する基板又は種結晶を液
相線温度以下の溶解溶液に浸漬し、溶液を徐々に
冷却すると、基板は結晶が成長する際の核として
働く。この適当な格子パラメータを有する種結晶
の例としては、−−2の組成で実質上黄銅
鉱構造を有する化合物の群から選ばれる化合物が
挙げられる。例えばAgGaS2およびAgAlS2がこ
れに該当する。 結晶は基板表面上にエピタキシヤル成長する。
冷却速度は典型的には毎分0.05℃である。硫化ア
ンチモンの場合最適な成長速度は毎分0.12μmで
あり、硫化鉛の場合のそれは毎分0.08μmである。
第1図および第2図の両方から示唆されるよう
に、チオガリウム酸銀の結晶構造は、液体になる
までは温度変化に対して同じである。 出発物質の調製 目的の純度のチオガリウム酸銀の単結晶を形成
するためには、出発物質である銀、ガリウム、
鉛、アンチモン及びイオウについて99.999%の純
度が必要だつた。 硫化アンチモンと硫化鉛は、溶融したアンチモ
ン又は鉛を、イオウの蒸気と反応させて合成し
た。その場合計算量のアンチモン又は鉛をごく小
量過剰な(0.5モル%)イオウとともに排気密封
した石英管に注入し2つの領域を有する炉内で反
応させた。総量が200gの場合は、反応時間は5
日が適当である。反応の完成度は無作為に抽出し
た結晶について示差熱分析(DTA)とX線回折
分析を行つて推測した。格子パラメータと融点の
変化は、純粋な化合物について標準的な文献に掲
載されている値とほぼ同じであつた。 チオガリウム酸銀も同様に銀とガリウムの合金
とイオウ蒸気を反応させて調製した。銀とガリウ
ムの溶融した合金は、反応の前に、表面の酸化物
をとり除くため、少くとも8時間水素フローの中
に置き、745℃で平衡にしておいた。反応を終え
た硫化銀ガリウムの多結晶構造体は、少量の第2
相(Ag9GaS6又はAg2Ga10S31)沈澱物を除去す
るため4段階の精製を施した。 結晶が成長する溶液は、硫化アンチモン又は硫
化鉛と、この場合は適当なモル量の粉末状チオガ
リウム酸銀(100ミリグラム全量)とを混合して
調製した。該混合物を排気済の石英アンプルに注
入してから密封し、1000℃で少くとも10時間保つ
て平衡にした。室温に冷却後試料を粉砕、研磨し
て再度排気済の石英アンプルに入れ、10-7torrの
真空下で密封した。 種結晶は、チオガリウム酸銀の大きな単結晶を
切断し、研ぎ、切断面をていねいに磨いて調製し
た。このようにして1cm×1cm×0.15cmの寸法の
種結晶を形成した。この平方の基板は、ラウエ指
数が{100}のエピタキシヤル成長した広い表面
にラウエ法を用いたところ、回折角度は1°以下で
あることがわかつた。エピタキシヤル成長に用い
た基板は、微細なひび割れ、{112}の双晶変形及
び他の成長の欠陥が最も少ないものを選んだ。基
板はマサチユーセツツ州ローリーにあるトランセ
ン社製のトランセン湯浴中で超音波により脱脂し
た。これはメタノール中での超音波洗浄後に行
い、脱脂後は基板を項純度のグラフアイト基板ホ
ルダー上に置いた。 結晶の成長方法 結晶の成長方法は第3図に図式的に示した。こ
の方法を最も簡単に行なう場合には、チオガリウ
ム酸銀の基板10を、硫化アンチモン又は硫化鉛
にチオガリウム酸銀を溶融した溶液に浸漬し、次
いで溶液を徐冷する。本発明で用いた装置の詳細
な説明については、G.S.カマス、J.エワン、R.C.
クネツトリ“IEEE電子装置紀要”ED−24巻、第
4号、473−75頁(1977年)を参照されたい。 チオガリウム酸銀と所望の溶媒を所望のモル比
で汚れのない石英るつぼ14に入れた。このるつ
ぼ14を納めた成長室16は10-6torrに排気し、
次いで大気圧より5psi高くなるように純粋なアル
ゴンを導入した。溶液の組成によつて異なるが、
るつぼはエピタキシヤル成長の前に少くとも16時
間液相線温度より10℃高く保つて平衡にしておい
た。成長室16内には溶液12の約3インチの高
さを越え約5インチの等温領域が生ずる。溶融溶
液12内の温度をモニターしたところ、±0.2℃の
範囲で均一であつた。溶液はその組成に従つて毎
分0.03ないし0.5℃の正確に制御された速度で冷
却した。この温度調節は、中心となる炉(図示せ
ず)に付属する外部マイクロプロセツサで制御さ
れる温度調節器(図示せず)で行つた。結晶を成
長させる前に、基板10を溶液の上面より1イン
チ上に放置し、溶液12の温度と等しくしておい
た。溶液の冷却中は、基板10は溶液12の中で
4〜10rpmの制御された速度で回転させた。この
操作は溶液12を均質に保つのに役立つ。 エピタキシヤル成長が終わつたら、基板10を
直ちに溶液12から引き出し、冷却時の熱的損傷
を避けるため、きわめてゆつくりと(約10℃/
min)室温まで冷却した。反応室から取り出す
際、、結晶層のできた基板に付着凝固した過剰の
溶液を化学的に除去した。この除去は硫化アンチ
モンの場合はNaSx(x=2〜4)の水溶液に浸
漬して行い、硫化鉛の場合は、硝酸(80%水溶
液)を用いた。 溶液の粘度が高いと、時々基板にひび割れが生
ずる。粘性の溶液層は室温に冷却する際、熱によ
る収縮がところどころ異なるため基板に応力を生
ずる。この応力はひび割れを引き起こすには十分
なものであるが、ひび割れは{112}の双晶が過
剰に生じた場合に、基盤上に残留する溶液の固ま
りとともに観察された。ひび割れは基盤上に双晶
変形がある場合に多数生ずる。また粘度が高いと
結晶の成長速度や結晶層の形態にも悪い影響を与
える。 第1図と第2図の相平衡図から示唆されるよう
に、溶液からチオガリウム酸銀の結晶を成長させ
る際はその組成比を大きく、かつ温度範囲もかな
り広くとることができる。硫化アンチモン溶液の
場合は、チオガリウム酸銀の組成比は15ないし95
モル%、温度範囲は510〜975℃である。そして硫
化鉛の場合は、チオガリウム酸銀の組成比は50〜
95モル%、温度範囲は750〜985℃である。実際上
は次の理由により、これらをさらに制限した方が
よい。 Sb2S3−AgGaS2又はSbS−AgGaS2の溶液は、
通常の溶液と同じように温度が上昇するとともに
粘度が指数関数的に減少する。そのような低い粘
度は、高温で結晶を成長させる際には都合がよ
い。しかし、溶液の温度が高くなればなるほど、
溶質(AgGaS2)と溶媒(Sb2S3又はPbS)の蒸
気圧は高くなり、そして溶液を構成する物質が溶
融状態から転移して、結晶成長装置のより温度の
低い部分に凝結し、結晶の成長効率が失われる。
一方溶液の温度が低い場合には、粘度が増加する
ため結晶の成長が妨げられる。硫化アンチモン溶
液の場合は、最適なチオガリウム酸銀組成比の範
囲は、30〜60モル%(温度範囲は600〜950℃)で
ある。他方硫化鉛溶液の場合は、最適なチオガリ
ウム酸銀の組成比の範囲は、60〜70モル%(温度
範囲は810〜900℃)である。 上に述べた組成比の範囲においていえば、溶媒
に硫化アンチモンを用いた場合に良質なエピタキ
シヤル成長を得るための最適な条件は次の通りで
ある。 溶液の組成:AgGaS2が45モル% 結晶成長時の温度:575−675℃ 溶液の冷却速度:毎分0.04℃ 基板の回転速度:4rpm 層の成長は平面的に進行し、特徴いえるような
ものはない。しかしある最小限の厚さを越えると
中断し、面指数{112}の小面と波形が面指数
{100}の成長面に展開する。硫化アンチモン溶液
からの結晶層の場合、この小面の生ずる厚さは約
14μmである。 エピタキシヤ成長が完了した後、エピタキシヤ
ル層と基板をNaSx(x=2〜4)の溶液に浸し
て凝固付着した溶液層を除去した。 エピタキシヤル層と基板は分割、研磨して、形
態学的特徴の光学的微視的検査とエピタキシヤル
層の厚さの測定をした。上記の条件下における結
晶の成長速度は毎分0.12μmであつた。約12μmの
厚さになるまでは、エピタキシヤル層にはほとん
ど特色がなく、平面的で、かつ±0.2μmの範囲で
均一な厚さであつたが、厚さが14μmを越えると
面指数{100}の成長表面に小面が生じた。この
小面はラウエ法を用いて測定したところ、{112}
の切断面を有することがわかつた。面指数{112}
の表面におけるエピタキシヤル層の成長速度は面
指数{100}の表面におけるそれと比べ、ずつと
小さいがどの箇所においてもほぼ同じであつた。
また基板をエツチバツクしなくていいようにエピ
タキシヤル成長させるには、液相線温度から24〜
40℃低いところで、かなりの過飽和が必要とされ
ることがわかつた。 前に述べたように溶媒に硫化鉛を用いてエピタ
キシヤル成長させる場合の最適な組成は、チオガ
リウム酸銀が約60〜70モル%のものである。この
組成範囲においては、溶液中で基板を回転させる
際の抵抗から判断する限り、溶液の粘度は硫化ア
ンチモンの場合より、はるかに高い。この組成に
おける最適な成長条件は次の通りである。 溶液の組成:AgGaS2が65モル% 結晶成長時の温度:825−845℃ 溶液の冷却速度:毎分0.05℃ 基板の回転速度:4rpm 結晶を成長させる際、基盤の一部だけが溶液と
接触するように、高純度のグラフアイトマスクで
それ以外の部分はマスクした。この結果基板のマ
スクされたところとそうでないところの境界にお
いてエピタキシヤル層のきれいな断面が得られ
た。上記の条件下における結晶の成長速度は毎分
0.08μmであつた。 硫化アンチモンの場合と同じように、エピタキ
シヤル層はある最小限の厚さまでは平たんで特色
がないが、それを越えると面指数{100}の面に
小面が発生する。硫化鉛の場合はその厚さは9μ
mだつた。ラウエ法を用いて測定したところ、こ
の小面は前例と同じように{112}の面指数を有
していた。層の厚さは14μmで、光沢のある部分
には小面の存在が確認された。 結晶層の成長が完了した後、硫化アンチモンの
場合と同じように、エピタキシヤル層のできた基
板を溶液と同じ温度に保つた空気中に引き上げて
10分間放置した後、25rpmの早い速度で回転させ
た。これは付着した溶液層をそれ自身の重さで除
去し、また払い飛ばすためである。しかしこのよ
うな処理を施したにも拘らず、基板に付着した硫
化鉛溶液の凝固物は、硫化アンチモンのそれより
はるかに大きかつた。これは明らかに硫化鉛溶液
の粘度が、硫化アンチモン溶液のそれより大きい
ためである。 エピタキシヤル層の成長が完了した後これを室
温まで冷却すると、硫化アンチモンの場合と同じ
ように、層に付着していた溶液が当該層の表面に
凝固したため、既述のように化学的に除去した。
一般的には硫化アンチモン溶液の残留物は、硫化
鉛溶液のそれより、上記の化学的な除去ははるか
に簡単である。後者の場合は洗浄剤をつかつても
溶解時間が長くかかる。加えて硝酸溶液はチオガ
リウム酸銀のエピタキシヤル層の表面をわずかな
がら浸蝕することが観察された。 チオガリウム酸銀の単結晶層の成長には種々の
難点があつたが、本発明ははじめて高品質の
AsGaS2のエピタキシヤル層の成長に成功したわ
けである。 以下にチオガリウム酸銀の薄層を形成するのに
最も好ましい方法を述べる。溶液はチオガリウム
酸銀と硫化アンチモンの固体混合物を毎分3〜5
℃の速度で800℃まで加熱し、この温度を16時間
以上保持することによつて調製する。これによつ
て物質を完全に混合し、均一な温度の溶融溶液を
形成することができる。次いで溶液を毎分1℃の
速度で650℃まで冷却する。この温度下で予め磨
いておいたチオガリウム酸銀の単結晶基板を溶融
溶液に浸漬する。次いで溶液と基板をこの650℃
から、毎分0.04℃の遅い速度で590℃にまで冷却
する。この冷却中に基板を溶液中で、例えば
4rpmの速度で回転する。590℃にまで冷却した
ら、すぐに基板を溶液から引き上げる。なぜな
ら、この時点でチオガリウム酸銀の薄層の基板上
へのエピタキシヤル成長が完成しているからであ
る。チオガリウム酸の基板はその上の単結晶の厚
さが50μmになる前に溶融溶液から引き上げる。
そして結晶のできた基板に付着した溶液の残留物
を溶解する。 硫化鉛と硫化アンチモンのそれぞれの溶液で成
長させた層の電気抵抗を測定したところ、いずれ
も8×1012Ω−cmsあつた。電子ミクロプローブ
分析でエピタキシヤル層を探査したが、Sb3+
はPb2+の陽イオン不純物は実質的に検出されな
かつた。もし存在したとしてもその濃度は1原子
パーセント以下であつた。基板本体の電気抵抗は
典型的には1011〜1012Ωcmsなので成長中に不純
物としてとり込まれるSb又はPbは電気的に不活
性であることは間違いない。 結晶の全体的な完成度を測定するために、硫化
アンチモン溶液から成長させたいくつかの典型的
なチオガリウム酸のエピタキシヤル層に対し、揺
動曲線の半分の幅についてX線分析をした。
{040}のブラツグ反射を測定するためCuK2の単
色X線を用いた。硫化アンチモン中で成長させた
層の最大値の半分の値における全幅(FWHM)
は1.8〜2分のアークだつた。比較のため最も良
質のAgGaS2単結晶の基板本体のFWHMを同様
に測定したところ、3分のアークだつた。従つて
エピタキシヤル層の方が基板よりも結晶の完成度
においてより優れていることがわかる。半角にお
ける全幅を測定する手法についてはH.P.クラツ
グとL.Eアレキザンダー“多結晶と非晶質物質の
X線回折分析”第2版、ジヨンワイリー社、ニユ
ーヨーク(1974年)を参照されたい。 これまでに述べたことは本発明を実施する場合
の最もよい方法であるが、これに変更を加えるこ
とはもちろん可能である。
JP60502009A 1984-04-30 1985-04-10 チオガリウム酸銀(Ag GaS↓2)の単結晶薄層の製造方法 Granted JPS61501984A (ja)

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