JPH03284308A - 除鉄濾過器用濾材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、除鉄濾過器用濾材に関し、詳細には、発電所
での復水処理や、原子炉冷却水や減速材処理等の分野に
おいて水中鉄分の分離除去のため使用される除鉄濾過器
に適用する濾材に関する。

（従来の技術） 除鉄濾過器は、電磁力により磁化した濾材に水中鉄分を
付着し除去する濾過器であり、例えば第３図に示す如き
ものがある。該濾過器による除鉄濾過法を第３図に基づ
き以下説明する。

先ず、濾過器本体（＋１の内部に鉄球型の濾材（２）を
収容し、本体（１）の上部から処理水（鉄分含有水）を
導入し、本体（１）内部に通水させると共に、本体（１
）の外部に配した電磁コイル等の電磁力印加手段（３）
により前記濾材（２）を磁化する。そうすると、磁化し
た濾材（２）に水中鉄分が付着し、処理水から分離除去
される。又、次第に付着鉄分量が増大し、濾過抵抗が増
加し通水量が減少してくる。

そこで、次に！磁力印加手段（３）の印加を止め、濾材
（２）を解磁して鉄分付着力を除去すると共に、前記通
水を止めた後、本体（１）の底部より洗浄水を導入し、
本体（１）内部に通水して、洗浄（逆洗）する、そうす
ると、濾材（２）に付着していた鉄分が洗浄水と共に濾
過器本体（１）から外に排出される。又、本体（１）内
部が小濾過抵抗の状態に回復する。

上記逆洗後、再び濾過器本体（１）に処理水を通水し、
以降、かかる処理水通水及び洗浄水通水（逆洗）を繰り
返す事により、除鉄濾過する。

このように、除鉄濾過器による除鉄濾過法は、基本的に
は濾材の磁化による水中鉄分の付着プロセスと、濾材の
解磁による付着鉄分の遊離プロセスとにより、除鉄濾過
する方法である。従って、除鉄濾過器用の濾材は、磁化
され、又、解磁される性質を有することが必要である。

従来、かかる除鉄濾過器用濾材としては、前記の如く鉄
球型の濾材、或いは、鉄製削粉状の濾材が使用されてい
る。

（発明が解決しようとする課題） ところが、上記従来の除鉄濾過器用濾材においては、下
記の如き問題点がある。

■濾材に付着した鉄分の洗浄除去（逆洗）に際し、濾材
を解磁した後も濾材に磁力が残留し、該残留磁力が大き
いので、濾材から付着鉄分が遊離し難く、そのため充分
に逆洗し得ない。

■濾材が鉄製であり比重が大きいので、逆洗時に濾材が
流動し難く、そのため充分に逆洗し得ない。この対策と
して大量の洗浄水を高流速で通水すると、濾材を流動さ
せ得るが、この場合は経済性の低下を招く。

■濾材が鉄製であるので、濾材から鉄が溶出し易く、そ
のため該溶出鉄が処理水通水時に該水中に混入し、通水
処理（除鉄濾過処理）で得られる水が溶出鉄を余分に含
有するようになる。又、上記鉄溶出により濾材寿命が短
縮化される。

本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって
、その目的は、解磁後の残留磁力が小さくて付着鉄分が
遊離し易く、又、比重が小さくて逆洗時に浮遊し易く、
そのため逆洗がし易くなり、更に鉄溶出が生じ難くなる
除鉄濾過器用濾材を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明に係る除鉄濾過器用
濾材は、次のような構成としている。

即ち、請求項１に記載の除鉄濾過器用濾材は、ｉｔ電磁
力より磁化され、水中鉄分を付着し除去する除鉄濾過器
用濾材であって、基材に磁化される性質を有する非晶質
金属層を被覆してなる除鉄濾過器用濾材である。

請求項２に記載の除鉄濾過器用濾材は、前記非晶質金属
層が樹脂又は非金属材よりなる保護層で被覆されている
請求項１に記載の除鉄濾過器用濾材である。

請求項３に記載の除鉄濾過器用濾材は、前記基材が、鉄
よりも比重の小さい非鉄材料よりなる請求項１に記載の
除鉄濾過器用濾材である。

請求項４に記載の除鉄濾過器用濾材は、前記非晶質金属
層が、基材に塗布してなる非晶質金属粒子である請求項
１に記載の除鉄濾過器用濾材である。

（作　用） 本発明に係る除鉄濾過器用濾材は、前記の如く基材に磁
化される性質を有する非晶質金属層を被覆してなるので
、磁化され得る。又、非晶質金属は、通常の鉄に比して
、磁化され易く、又、解磁後の残留磁力が小さいという
磁気特性を有している。故に、上記本発明に係る濾材に
よれば、従来の鉄製濾材に比して、電磁力を印加した際
には非晶質金属層が容易に磁化され、水中鉄分を付着し
得、又、解磁した際には鉄分付着力が非常に弱くなり、
付着鉄分が容易にａ離するようになる。

前記基材は濾材形成のための骨格であり、種々の材料を
使用し得るので、上記濾材の比重を鉄よりも小さくし得
る。即ち、前記基材として、砂、セラミックス、プラス
チック、軽金属等の如く、鉄よりも比重の小さい材料を
使用すると、上記濾材の比重を鉄よりも小さくし得る。

従って、本発明に係る濾材は、従来の鉄製濾材に比し、
逆洗時に濾材が浮遊し易いものにし得、充分に逆洗し得
るようになる。

又、前記非晶質金属層は、ガラスの如き非結晶構造を存
する非晶質金属よりなり、該非晶質金属は金属結晶構造
を有する通常の鉄に比し、耐溶出性が極めて優れている
。従って、上記本発明に係る濾材は、従来の鉄製濾材に
比し、極めて鉄溶出が生じ難いものになる。

前記非晶質金属層を、更に樹脂又は非金属材よりなる保
護層で被覆するようにすると、該保護層により非晶質金
属層と水との接触が遮断されるので、鉄溶出が全く生じ
なくなる。又、非晶質金属層の機械的損傷が生じ雛くな
る。このとき、優れた強度、耐食性、耐久性を有する樹
脂又は非金属材で前記保護層を形成するようにすると、
上記非晶質金属層の鉄溶出及び損傷を長期間に渡り確実
に防止し得、又、濾材寿命を大幅に向上し得るようにな
る。

前記基材を、鉄よりも比重の小さい非鉄材料にすると、
濾材比重を鉄よりも小さくし得るので、従来の鉄製濾材
に比し、確実に逆洗し得るようになる。

前記非晶質金属層が、基材に非晶質金属粒子を塗布して
なるものになるように設定すると、該非晶質金属層の被
覆形成を容易に成し得る。即ち、非晶質金属の中、粒子
状のものは比較的得られ易く、該非晶質金属粒子を接着
側等と混ぜて基材に塗布する事により、基材表面に該非
晶質金属粒子の集合体よりなる被覆層を容易に形成し得
る。尚、上記粒子の大きさは限定されず、微粒子のもの
や微粉状のものも使用できる。

本発明に係る濾材の大きさは、従来の鉄製濾材の場合と
同じく、必要に応じて設定すればよい。

基材の大きさ及び非晶質金属層の厚みは、特に制限され
ず、所要の比重等との関わ、りにおいて設定すればよい
。

（実施例） １蓋■↓ 実施例１に係る除鉄濾過器用濾材の断面図を第１図に示
す。該濾材（４）は、直径：０．５ｍｍの球状セラミッ
クスを基材（５）とし、該基材（５）の表面に接着側を
用いて非晶質合金微粒子を塗布することにより、非晶質
合金微粒子の集合体よりなる非晶質合金層（６）で基材
（５）を被覆してなるものである。

上記濾材（４）を、第３図に示したものと同様の除鉄濾
過器の本体（１）内部に収容した後、第３図の場合と同
様の処理水の通水及び濾材（４）の磁化による水中鉄分
の濾材（４）への付着、即ち処理水からの鉄分の分離除
去を行った。次に、第３図の場合と同様、電磁力印加を
止め、濾材（４）を解磁した後、本体（］）の底部より
洗浄水を導入し、逆洗した。

上記逆洗後、再び上記と同様の処理水通水及び濾材（４
）の磁化を行い、以鋒、かかる処理水通水及び洗浄水通
水（逆洗）を繰り返した。

その結果、元の処理水は多量の鉄分が含有されていたが
、前記通水処理により得られた水は、該鉄分が分離除去
されて清浄化されていた。

上記通水処理後の水を分析したところ、鉄等の溶出金属
イオンは殆ど検出されなかった。これは上記濾材（４）
は鉄等の金属溶出が生し難いことを示している。

濾材（４）の比重が小さいため逆洗時に濾材（４）が容
易に浮遊し、容易に逆洗し得た。

逆洗後の洗浄水は多量の鉄分を含をしていた。

これは解磁後の残留磁力が小さいため付着鉄分が遊離し
易くなると共に、濾材（４）が容易に浮遊し、容易に逆
洗し得たことを裏付けるものである。

ｌ旌１１ 実施例２に係る除鉄濾過器用濾材の断面図を第２図に示
す、該濾材（７）は、実施例１に係る濾材の表面に、さ
らに保護層としてプラスチック膜（８）を被覆形成せし
めたものである。

上記濾材（７）を用い、実施例１と同様の除鉄濾過処理
（処理水通水及び濾材（４）の磁化と、逆洗の繰り返し
）を行った。

その結果、通水処理後の水は、鉄等の溶出金属イオンが
検出されなかった。これは上記濾材（４）は鉄等の金属
溶出が生じないことを示している。その他の点について
は、実施例１の場合と同様の効果が得られた。

（発明の効果） 本発明に係る除鉄濾過器用濾材は、解磁後の残留磁力が
小さく、又、比重を小さくし得る。従って、本発明に係
る除鉄濾過器用濾材によれば、除鉄濾過に際し、解磁後
に付着鉄分が遊離し易く、又、逆洗時に浮遊し易くなり
、そのため充分な逆洗を容易になし得るようになる。

更に、濾材からの鉄溶出が生じ難くなり、そのため通水
処理後の水をより清浄ものにし得、又、濾材寿命を向上
し得るようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例１に係る除鉄濾過器用濾材の概要を示す
断面図、第２図は実施例２に係る除鉄濾過器用濾材の概
要を示す断面図、第３図は除鉄濾過器の一例の概要を示
す要部断面図である。 （１）−濾過器本体　　　　（２）〜濾材（３）−電磁
力印加手段　　（４）　（７）−濾材（５）−基材　　
　　　　　（６）−非晶質合金層（８）−プラスチック
膜

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）電磁力により磁化され、水中鉄分を付着し除去す
   る除鉄濾過器用濾材であって、基材に磁化される性質を
   有する非晶質金属層を被覆してなる除鉄濾過器用濾材。
2. （２）前記非晶質金属層が樹脂又は非金属材よりなる保
   護層で被覆されている請求項１に記載の除鉄濾過器用濾
   材。
3. （３）前記基材が、鉄よりも比重の小さい非鉄材料より
   なる請求項１に記載の除鉄濾過器用濾材。
4. （４）前記非晶質金属層が、基材に塗布してなる非晶質
   金属粒子である請求項１に記載の除鉄濾過器用濾材。