JPH0328028B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ケーブルワイヤ特に通信ケーブルを
切断／クランプ接触部に連結するための工具に関
するものである。

電気的に絶縁された導線に利用する工具はヨー
ロツパ特許第0040307号により既知である。この
工具は二片からなるハンドルを具え、摺動体内で
長手方向に変位自在なプランジヤがハンドル内に
配置している。プランジヤを前方端部に設けたプ
ランジヤヘツドに、２個の剪断アームを具えたワ
イヤ切断装置が配置されている。揺動する一方の
剪断アームの後端部には傾斜した細長いスロツト
が設けられており、このスロツト内で、ハンドル
に固定されたピンが案内されている。したがつ
て、プランジヤの長手方向の移動により剪断アー
ムの揺動を引き起こすことができる。絶縁された
ケーブルワイヤを、コネクタバンク内に設けた切
断／クランプ接触部内に押し込めるために、先
ず、プランジヤヘツドをコネクタバンクに据え
る。次に、手でハンドルをコネクタバンクの方へ
押して、切断／クランプ接触部の接触スロツト部
内へケーブルワイヤを押し込む。ハンドルに作用
する前進する力は、プランジヤとハンドルとの間
で相対移動を達成すると同時に、ワイヤ切断装置
の剪断アームとハンドルに固定されたピンとの間
で相対移動を達成する。このことにより、ピンが
細長いスロツト内で摺動して、剪断アームを回転
させ、その結果、剪断アームの前方端部に設けた
切刃がケーブルワイヤを切断する。

しかしながら、このような連結作業は、切断／
クランプ接触部のスロツト内でワイヤが最終位置
に挿入される前に、切断作業が行われるような誤
つた作動が起こる不利益をもつている。したがつ
て、比較的短かいケーブルワイヤが十分に案内さ
れない場合、絶縁されたケーブルワイヤの導通コ
ア部と切断／クランプ接触部との間で不適切な接
触連結が形成される。厚みのあるケーブルワイヤ
を利用する場合、切断／クランプ接触部の接触ス
ロツト内にケーブルワイヤが完全に押し込まれる
前に、打撃機構が解放され、その結果、不適切な
接触連結が生じる。

そこで、本発明の目的は、ケーブルワイヤを接
触スロツト内に押し込んだ後にのみ、打撃機構を
解放してケーブル端部を切断し、適切な接触連結
を保証する工具を提供することにある。

かかる目的を達成するため、本発明は、ケーブ
ルワイヤ、特に通信ケーブルを切断／クランプ接
触部にケーブルの径方向へ押込んで連結した後、
余分なケーブル端部を切除するための工具であつ
て、前記ケーブルの押込みを行うヘツドを持つた
プランジヤを、工具ハウジング内で長手方向へ変
位し得るよう、又前記プランジヤが工具ハウジン
グから突出するよう弾支して設け、該プランジヤ
ヘツド上に工具ハウジングとカム係合して設けら
れ、工具ハウジングに対するプランジヤの弾支位
置からの侵入につれプランジヤとの共働によりケ
ーブルを切断するようにした切断装置を具えるケ
ーブルワイヤ連結工具において、 前記工具ハウジングに係合して前記プランジヤ
が前記弾支位置から長手方向に移動するのを阻止
するロツク装置を前記プランジヤに設け、 前記ケーブルの押込み時に前記切断／クランプ
接触部又はこの接触部を包囲する部品との衝合に
より変位されて前記ロツク装置を工具ハウジング
との係合位置から解除するトレーサ部を前記プラ
ンジヤヘツドに設けたものである。本発明に関し
て、プランジヤヘツドに配置され且つロツク装置
に連結されたトレーサ部は工具ハウジング内での
プランジヤの長手方向移動を自由にし、そして、
連結されるケーブルワイヤが切断／クランプ接触
部の接触スロツト内の最終位置に完全に到達した
後にのみ切断作業が行われて、適切な接触連結を
達成することができる。したがつて、接触が得ら
れた後にのみ、ケーブルワイヤ端部の確実な切断
を保証している。

以下、本発明に係る一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。

工具１は２個のプラスチツク製シエル半部１
４，１５によつて形成された工具ハウジング１２
を具え、この工具ハウジング１２はハンドルを構
成している。２個のシエル半部１４，１５はネジ
１７を渡してお互いに締結されている。前面部３
２に開口３３が設けられたハンドル１６内で、プ
ランジヤ２及び摺動体１９が、長手方向に移動で
きるように配置されている。更に、工具には、ハ
ンドル１６内で固定装置をなす回転ノブ２１と、
プランジヤ２の前端部に形成し且つプランジヤヘ
ツド５の部分に設けた切断装置２９とが設けられ
ている。このような工具はヨーロツパ特許第
0040307号に詳細に述べられている。この既知の
プランジヤと比較して、図示された工具１のプラ
ンジヤ２には、プランジヤ２の２つの側壁２４と
２５との間に配置されるロツク装置３が設けられ
ている。

ロツク装置３はラツチ体１０及びアームバネ２
２を具えている。ラツチ体１０には横方向に穿孔
２３が設けられている。この穿孔２３の中及び側
壁２４，２５の２つの横孔の中に心棒２６が挿入
され、その結果として、ラツチ体１０をプランジ
ヤ２内で回転できるよう配置している（第４図参
照）。アームバネ２２を心棒２６上に収容し、バ
ネ２２の一方のアーム部２７を、ラツチ体１０に
設けた別の穿孔３７内に挿入し、バネ２２の他方
のアーム部２８を、プランジヤ２に設けた横壁３
０に支持している。ばね付勢され且つ限定された
位置にラツチ体１０を移動させた場合、この位置
において、ラツチ体のフツク状セクシヨンがハウ
ジングのシエル半部１５の前方壁３４の後部と係
合する。ラツチ体１０の側壁３１内にトレーサバ
ー９をフツク係合させ、このバー９をプランジヤ
ヘツド５の前方セクシヨンまで延在させて、この
場所でトレーサ部６を形成するように、トレーサ
バー９は90゜だけ曲げられている。トレーサ部６
はプランジヤヘツド５の２個の加圧片１１間に設
けられている。

コネクタバンク３６内に配置された切断／クラ
ンプ接触部７にケーブルワイヤ３５を連結するた
めに、先ず、切断／クランプ接触部７の接触スロ
ツト部３８を横切るようにケーブルワイヤ３５を
挿入する。ケーブルワイヤ３５を押し込むに際し
て、ケーブルワイヤ３５が接触スロツト部３８内
へ押し込まれるまで、ハンドル１６内に設けた２
個の圧縮バネ４０，４１の力に抗して、矢印３９
の方向に、ハンドル１６を握つた手により力を加
える。ケーブルワイヤ３５の突出端部を切断する
ために、切断装置２９がプランジヤヘツド５に配
置されている。この切断作業は、ハンドル１６内
のプランジヤ２を長手方向に移動させ、ハンドル
１６内に固定されたピン４２を切断装置２９の剪
断アーム４に設けた細長いスロツト４３内に挿入
させ、可動自在の剪断アーム４を変位させること
によつて達成される。

したがつて、クランプ連結を達成すると同時
に、切断装置２９はケーブルワイヤ３５の突出端
部を所定量だけ切断することができる。

第３図に特に示されているよう、ロツク装置３
を心棒２６を中心に回動させ、ハンドル１６の前
面部３２に当接して配置されているラツチ体１０
のロツクが外れた場合だけ、ハンドル１６内でプ
ランジヤ２の長手方向移動が得られる。ラツチ体
１０の回動はトレーサバー９のトレーサ部６によ
つて達成される。連結されるべきケーブルワイヤ
３５が接触スロツト部３８内の最終位置に確実に
到達した場合にのみ、トレーサ部６は作動させら
れる。この作動に際して、トレーサ部６がコネク
タバンク３６の部品８に当接して支持されること
により、トレーサバー９が矢印３９と反対方向に
移動する。ロツク装置３のラツチ体１０のロツク
が外されることによつて、プランジヤ２の長手方
向の移動が可能となり、切断作業が開始される。

複式接続を行う場合、すなわち、一個の切断／
クランプ接触部に２本のケーブルワイヤを連結す
る場合、トレーサ部６が作動しないときでも、ロ
ツク装置３のラツチ体１０のロツクが外されてい
る必要がある。このことを達成するために、第２
図に示されるような解錠装置１３としてのＵ字状
ワイヤクリツプ４４を、２つのアーム端部４５で
ハウジングのシエル半部１４，１５の外側に固着
している。手でワイヤクリツプ４４を回動させる
ことにより、ワイヤクリツプ４４の中心部分がラ
ツチ体１０を押して、ラツチ体１０を内方に回動
させ、プランジヤ２の長手方向の移動を解放す
る。

トレーサ部６によらず、又は、解錠装置１３に
よらずプランジヤ２の長手方向の移動を解放した
い場合は、回転ノブ２１を回動させることによつ
てプランジヤ２を固定する。回転ノブの作動につ
いてはヨーロツパ特許第0040307号に詳細に開示
されている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るケーブルワイヤ連結工具
を示す側面図、第２図は本発明に係る工具を示す
正面図、第３図は本発明に係る工具をコネクタバ
ンクに載置した状態を示す側面図、第４図は第２
図に示した工具から切断装置を外してプランジヤ
ヘツドを示した正面図である。 １……工具、２……プランジヤ、３……ロツク
装置、４……剪断アーム、５……プランジヤヘツ
ド、６……トレーサ部、７……切断／クランプ接
触部、８……部品、９……トレーサバー、１０…
…ラツチ体、１１……加圧片、１２……工具ハウ
ジング、１３……解錠装置、１９……摺動体、２
０……切断装置、３４……前方壁、３５……ケー
ブルワイヤ、３６……コネクタバンク、３８……
接触スロツト部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ケーブルワイヤ、特に通信ケーブルを切断／
   クランプ接触部にケーブルの径方向へ押込んで連
   結した後、余分なケーブル端部を切除するための
   工具であつて、前記ケーブルの押込みを行うヘツ
   ドを持つたプランジヤを、工具ハウジング内で長
   手方向へ変位し得るよう、又前記プランジヤが工
   具ハウジングから突出するよう弾支して設け、該
   プランジヤヘツド上に工具ハウジングとカム係合
   して設けられ、工具ハウジングに対するプランジ
   ヤの弾支位置からの侵入につれプランジヤとの共
   働によりケーブルを切断するようにした切断装置
   を具えるケーブルワイヤ連結工具において、 前記工具ハウジング１２に係合して前記プラン
   ジヤ２が前記弾支位置から長手方向に移動するの
   を阻止するロツク装置３を前記プランジヤ２に設
   け、 前記ケーブルの押込み時に前記切断／クランプ
   接触部７又はこの接触部７を包囲する部品８との
   衝合により変位されて前記ロツク装置３を工具ハ
   ウジング１２との係合位置から解除するトレーサ
   部６を前記プランジヤヘツド５に設けたことを特
   徴とするケーブルワイヤ連結工具。 ２ 請求項１記載の工具において、前記トレーサ
   部６をトレーサバー９の一端に形成し、前記ロツ
   ク装置３を工具ハウジング１２と係合する位置に
   ばね付勢されたラツチ体１０で構成し、このラツ
   チ体に前記トレーサバーの他端を連結したことを
   特徴とする工具。 ３ 請求項１記載の工具において、前記プランジ
   ヤヘツド５の２個の加圧片１１間に前記トレーサ
   部６を設けたことを特徴とする工具。 ４ 請求項１記載の工具において、前記ロツク装
   置３を工具ハウジング１２と係合する位置にばね
   付勢されたラツチ体１０で構成し、このラツチ体
   を工具ハウジングとの係合から解放させるための
   手動レバー型式の解錠装置１３を前記工具ハウジ
   ングに設けたことを特徴とする工具。